一志学園高等学校は、三重県津市にある私立の通信制高校です。 2016年に開校した比較的新しい学校で、その前身は11年間にわたり不登校の生徒たちを支援してきたNPO法人です。 その経験を活かし、一人ひとりのペースに合わせた学びの場を提供することを使命としています。

通信制高校と聞くと、自宅での学習が中心で少し孤独なイメージを持つかもしれません。しかし、一志学園高等学校では、週1日から毎日通えるコースまで、自分のスタイルに合わせて通学日数を選ぶことができます。 少人数制の落ち着いた環境で、基礎からの学び直しはもちろん、大学進学を目指す学習まで、先生が親身にサポートしてくれます。

この記事では、そんな一志学園高等学校の魅力を、中学生や保護者の皆さんに分かりやすくお伝えしていきます。学校の雰囲気からコースの内容、進路実績まで詳しく解説しますので、ぜひあなたの高校選びの参考にしてください。

一志学園高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 一志学園高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒515-2524 三重県津市一志町大仰326
代表電話番号 059-271-6700
公式サイト http://ichishigakuen.ed.jp/

一志学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

一志学園高等学校は通信制のため、学力試験の結果で合否が決まる全日制高校のような「偏差値」という指標はありません。入学試験は、書類選考、作文、そして面接が中心となります。 一般入試では国語・数学・英語の基礎学力テストも実施されますが、学力に自信がない生徒でも、学びたいという意欲を重視してくれる学校です。

難易度を測る物差しは学力だけではありません。この学校では、これまで不登校を経験した生徒や、自分のペースで学習を進めたい生徒を積極的に受け入れています。 そのため、「もう一度学校生活を頑張りたい」「自分の夢を見つけたい」という強い気持ちが、合格への一番の近道と言えるでしょう。

併願校については、通信制高校という特性上、全日制の公立高校や私立高校と併願するというよりは、他の通信制高校やサポート校と比較検討する生徒が多いようです。一志学園高等学校は、特に三重県内での通学を考えている生徒にとって、有力な選択肢の一つとなっています。

一志学園高等学校に設置されている学科・コース

一志学園高等学校の学科は普通科のみですが、生徒一人ひとりのライフスタイルや学習ペースに合わせて選べる3つのコースが用意されています。 年度の途中でのコース変更も可能で、柔軟に学校生活を送ることができます。

  • 全日型コース

    • どんなことを学ぶ場所か:平日に毎日通学する、一志学園高等学校のメインコースです。 基礎の学び直しから大学進学、ITスキルの習得まで、多彩な学習内容から自分の時間割を作成できます。

    • どんな生徒におすすめか:毎日学校に通って、友達と交流しながら高校生活を送りたい人や、生活リズムを整えたい人におすすめです。

  • 土曜コース

    • どんなことを学ぶ場所か:週に1回、土曜日に登校して学習を進めるコースです。 少ない登校日数でも、体験学習や資格取得など、自分を磨くための授業が用意されています。

    • どんな生徒におすすめか:平日は自分の時間を使いたい人や、まずは週1日の通学から始めたい人にぴったりです。

  • フレックスコース

    • どんなことを学ぶ場所か:インターネット教材などを活用し、少ない登校日数で高校卒業を目指すコースです。 オンラインでのホームルームなど、ICTを積極的に利用します。

    • どんな生徒におすすめか:働きながら高卒資格を取得したい人や、遠方に住んでいるけれど一志学園高等学校で学びたいという人に向いています。

一志学園高等学校の特色・校風

一志学園高等学校の校風は、「自由」「個性を尊重」「アットホーム」といった言葉で表現できます。 不登校経験を持つ生徒を支援してきた歴史から、一人ひとりの生徒に寄り添う温かい雰囲気が根付いています。

  • 校則・制服: 制服はなく、服装は自由です。 髪型なども含め、校則は比較的緩やかなようです。生徒の自主性を尊重する校風がうかがえます。

  • 生徒たちの雰囲気: 全校生徒の定員が120名程度と少人数なため、生徒同士はもちろん、先生との距離が非常に近いのが特徴です。 落ち着いた環境で、自分のペースで学校生活を送りたいと考える生徒が集まっています。

  • 学習面: レポートと呼ばれる課題の提出と、スクーリング(対面授業)への出席が基本となります。自分のペースで進められますが、計画的に取り組む自主性が求められます。学び直しから大学受験対策まで、個々の学力や目標に応じたサポートが受けられます。

  • アルバイト: アルバイトは可能です。フレックスコースなど、働きながら学んでいる生徒もいます。

  • スマホの扱い: スマホの校内での使用に関する厳しい規則は、口コミなどでは特に見られませんでした。多くの通信制高校と同様に、生徒の良識に任されている部分が大きいようです。

  • 土曜授業: 土曜コースが設定されており、土曜日の登校が基本の生徒がいます。

一志学園高等学校の部活動・イベント

部活動

一志学園高等学校では、部活動も行われており、生徒たちの交流の場となっています。 大規模な学校ではありませんが、全国大会への出場実績がある部活動もあります。

  • 主な運動部: ソフトテニス部、卓球部、バドミントン部などがあります。 特に卓球部、バドミントン部、テニス部は全国大会に出場した実績があるようです。

  • 主な文化部: 軽音楽部やボランティア部などがあります。

  • 全体の様子: 全員加入ではありませんが、部活動を通して先輩や後輩とのつながりを作ることができます。 これから新しい部活を立ち上げることも可能な、自由な雰囲気があるようです。

イベント

一志学園高等学校では、生徒同士の絆を深めるための学校行事も大切にしています。 多くの行事は自由参加ですが、高校生活の思い出を作る貴重な機会となっています。

  • 体育祭・文化祭: 毎年、体育祭や文化祭が開催されており、生徒たちが主体となって盛り上げています。 文化祭は、学校見学会と同時に開催されることもあるようです。

  • 修学旅行・遠足: 5月の遠足や修学旅行など、校外での活動も充実しています。

  • 夏祭り: 8月には夏祭りも企画されるなど、季節ごとのイベントも楽しめます。

一志学園高等学校の進学実績

一志学園高等学校は、通信制でありながら、生徒一人ひとりの希望の進路を実現するための手厚いサポート体制が整っています。 NPO法人時代から培ってきたキャリア教育のノウハウを活かし、大学進学から就職まで、幅広い選択肢に対応しています。

  • 国公立大学: 奈良女子大学などへの進学実績があります。

  • 難関私立大学: 南山大学、名城大学、近畿大学、京都女子大学、同志社女子大学、中京大学など、多くの私立大学への合格者を出しています。

  • その他: 上記以外の4年制大学や短期大学、専門学校への進学も多数あります。 また、アートコーポレーションや佐川急便といった企業への就職実績もあります。

  • 進学サポート: 専門のキャリアカウンセラーによる進路面談や、オンライン予備校の講義を受講できるシステムなど、進学希望者へのサポートが充実しています。

一志学園高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、一志学園高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをご紹介します。

  • 不登校支援の豊富なノウハウ: 母体であるNPO法人の経験を活かし、不登校を経験した生徒が安心して再スタートできる環境が整っています。

  • 選べる3つの通学スタイル: 全日型、土曜、フレックスと、自分のペースや目標に合わせてコースを選択・変更できる柔軟性があります。

  • 少人数制による手厚いサポート: 生徒と先生の距離が近く、学習面から生活面、進路の悩みまで親身に相談に乗ってもらえます。

  • 「キャリアデザイン」という独自科目: 将来の夢を見つけ、その実現に向けた道筋を考えるための授業が設定されています。

  • 基礎からの学び直しが可能: 小中学校の学習内容に不安がある生徒のために、学び直しの科目が用意されており、安心して高校の勉強を始められます。

  • 多彩な資格取得サポート: 英語検定や漢字検定、パソコン関連の検定など、将来に役立つ資格取得のための授業が充実しています。

  • 自然に囲まれた学習環境: 校舎は廃校となった小学校を利用しており、のどかで落ち着いた環境で学ぶことができます。

一志学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、一志学園高等学校の温かい雰囲気やサポート体制を評価する声が多く聞かれます。

  • 良い点:

    • 「先生方がとても親身で、どんな小さな悩みでも相談しやすい」という声が多数あります。

    • 「少人数なので、クラスの雰囲気が良く、すぐに友達ができた」という意見が見られます。

    • 「自分のペースで学習を進められるので、無理なく通うことができた」という口コミが多いようです。

    • 「不登校だったけれど、ここに来て自信を取り戻し、大学進学もできた」といった感謝の声も聞かれます。

  • 気になる点:

    • 「通信制なので、レポート提出など自己管理ができないと大変」という意見があります。自主性が求められる環境とも言えます。

    • 「全日制の高校と比べると、イベントの規模は小さいかもしれない」という声もあります。

    • 「最寄り駅から少し距離がある」という点が挙げられることもありますが、スクールバスが運行されています。

アクセス・通学

一志学園高等学校へのアクセス方法と、通学している生徒のエリアについてです。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • JR名松線「井関駅」から徒歩約13分です。

    • 近鉄大阪線「川合高岡駅」からスクールバスが運行しており、約7分で到着します。

  • 主な通学エリア:

    • スクールバスの起点となる伊勢中川駅は、近鉄の主要な乗り換え駅であるため、津市、松阪市、伊勢市、鈴鹿市、四日市市、名張市、伊賀市など、三重県内の広い範囲から生徒が通学しています。

一志学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

一志学園高等学校への進学を考えている皆さんへ。この学校は、学力試験の点数だけで合否が決まる場所ではありません。大切なのは、「この学校で何を学びたいか」「どんな高校生活を送りたいか」というあなたの気持ちです。

もし、今、学校に行けていなかったり、勉強に自信がなかったりしても、心配する必要はありません。一志学園高等学校は、そんなあなたを温かく迎え入れ、もう一度前へ進む力をくれる場所です。まずはオープンキャンパスや学校説明会に参加して、学校の雰囲気を肌で感じてみてください。 面接では、緊張するかもしれませんが、あなたの正直な気持ちや、これから頑張りたいという意欲を自分の言葉で伝えることが何よりも大切です。あなたらしい高校生活の第一歩を、一志学園高等学校で踏み出せるよう、心から応援しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。