兵庫県立柏原高等学校は、125年以上の豊かな歴史を礎に、未来へ向かって力強く羽ばたこうとしている学校です。その精神は「翔びたて柏高! 丹波からTAMBAへ!!」というスローガンに見事に表現されています。この言葉には、地元丹波の地で深く学びながら、世界(TAMBA)で活躍できる人材を育てるという、兵庫県立柏原高等学校の熱い想いが込められています。
この学校の最大の魅力は、地域社会という最高の学びのフィールドで、仲間と共に課題解決に挑む「探究学習」にあります。ただ知識を詰め込むだけでなく、自ら問いを立て、答えを探していく経験は、皆さんを大きく成長させてくれるはずです。歴史と伝統に育まれた落ち着いた環境の中で、新しい挑戦ができるのが柏原高等学校です。
高校3年間は、人生で一度きりの特別な時間です。どんな仲間と出会い、何に夢中になり、どんな未来を描きたいですか?この記事では、柏原高等学校が持つ独自の魅力や、先輩たちのリアルな声、そして皆さんが本当に知りたい学校生活の隅々まで、進学アドバイザーとして丁寧にご紹介します。ここが、あなたの「なりたい自分」を見つける場所になるかもしれません。
兵庫県立柏原高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
正式名称 | 兵庫県立柏原高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/別学 | 男女共学 |
所在地 | 〒669-3302 兵庫県丹波市柏原町東奥50 |
代表電話番号 | 0795-72-1166 |
公式サイトURL | https://www2.hyogo-c.ed.jp/weblog2/kaibara-hs/ |
兵庫県立柏原高等学校の偏差値・難易度・併願校
柏原高等学校の難易度を、偏差値や内申点の目安から具体的に見ていきましょう。この学校を理解する上で最も大切なポイントは、設置されている学科によって難易度が大きく異なるという点です。
学科・コースごとの最新の偏差値は以下の通りです。
-
地域科学探究科:60
-
普通科:49
「地域科学探究科」は偏差値60と、県内の公立高校の中でも競争力のあるレベルです。同じくらいの偏差値の高校としては、篠山鳳鳴高校や西宮高校などが挙げられます。一方、「普通科」は偏差値49前後で、より幅広い学力層の生徒が目指せる難易度と言えるでしょう。このように、柏原高等学校は一つの学校の中に、異なる学力レベルと目標を持つ二つの環境がある「二つの顔を持つ学校」とイメージすると分かりやすいです。
合格に必要な内申点の目安は、5段階評価で3と4が半分ずつくらい、合計で150点(250点満点)あたりが一つの目標となりそうです。もちろん、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点とのバランスが重要になります。
兵庫県の公立高校入試では、複数の高校に志願できる制度がありますが、多くの受験生は万が一の場合に備えて私立高校を併願します。柏原高等学校の受験生が主に併願する私立高校は以下の通りです。
-
福知山成美高等学校(アカデミーコース、進学コースなど)
-
京都共栄学園高等学校(進学コースなど)
-
三田松聖高等学校(特進コース、総合コースなど)
兵庫県立柏原高等学校に設置されている学科・コース
柏原高等学校には、皆さんの興味や進路目標に合わせて選べる2つの学科があります。それぞれの特色をしっかり理解して、自分に合った場所を選びましょう。
-
地域科学探究科
-
どんなことを学ぶ場所か:学校の看板とも言える専門学科です。身近な丹波地域が抱える課題をテーマに、調査や研究、発表を行う「探究学習」がカリキュラムの中心です。論理的に考える力や表現力を磨き、国公立大学への進学を目指します。
-
どんな生徒におすすめか:知的好奇心が旺盛で、一つのテーマを深く掘り下げて考えるのが好きな人。将来、難関大学に進学して社会のリーダーとして活躍したい人におすすめです。
-
-
普通科
-
どんなことを学ぶ場所か:国語、数学、英語といった主要教科を中心に、高校生として必要な基礎学力をバランス良く身につけます。2年生からは文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に合わせた学習を進めていきます。
-
どんな生徒におすすめか:部活動と勉強を両立させながら、充実した高校生活を送りたい人。私立大学や専門学校など、幅広い進路を視野に入れている人におすすめです。
-
兵庫県立柏原高等学校の特色・校風
柏原高等学校の学校生活は、どのような雰囲気なのでしょうか。キーワードや口コミから、そのリアルな姿に迫ります。
学校全体の雰囲気を示すキーワードとしては、「文武両道」「地域密着」「落ち着いた雰囲気」が挙げられます。丹波の自然に囲まれた環境で、勉強にも部活動にも真面目に取り組む生徒が多いようです。
-
宿題の量:学科やコースによって差があるようです。特に地域科学探究科では、探究活動のレポートや発表準備など、授業外での学習時間が多くなる傾向があります。普通科は、日々の予習復習が中心の標準的な量という声が多いです。
-
校則の厳しさ:全体的に「やや厳しい」という意見が目立ちます。
-
スマホ:校内での使用は原則禁止で、電源を切っておく必要があります。ルールを破ると反省文などの指導があるようです。
-
服装:制服の着こなしや頭髪に関する指導は定期的で、特に女子の髪が肩より長い場合は結ぶ、化粧やアクセサリーは禁止といったルールがあります。
-
-
生徒たちの雰囲気:真面目で礼儀正しい生徒が多いと評判です。地域の人への挨拶もきちんとできる校風が根付いています。一方で、勉強に熱心な生徒とそうでない生徒の差がはっきりしているという声もあり、特に普通科では自分の意志の強さが大切になるようです。
-
アルバイト:原則として禁止されています。ただし、家庭の事情など特別な理由がある場合は、学校の許可を得て行うことが可能です。
-
制服の評判:男子は黒の詰襟、女子は紺のブレザーにチェック柄のスカートという、伝統的で落ち着いたデザインです。可愛いという声もありますが、ベスト着用時にはリボンやネクタイが必須など、着こなしのルールが細かいと感じる生徒もいるようです。
-
土曜授業:土曜日に授業や模試、特別な活動が行われることがあるようです。
兵庫県立柏原高等学校の部活動・イベント
勉強だけでなく、仲間との絆を深める部活動や学校行事も高校生活の醍醐味です。柏原高等学校の活気あふれる活動を見ていきましょう。
部活動
柏原高等学校は運動部・文化部ともに種類が豊富で、多くの生徒が部活動に打ち込んでいます。「文武両道」を掲げる通り、活気のあるクラブがたくさんあります。
-
運動部:全13クラブがあり、球技から武道まで幅広く揃っています。特に注目すべきは「ワンダーフォーゲル部」です。山登りや自然観察を行う珍しいクラブですが、なんとインターハイ(全国高等学校総合体育大会)に出場するほどの実力を持っています。また、武道では「少林寺拳法部」も特色あるクラブの一つです。
-
文化部:全10クラブがあり、芸術系から伝統文化、国際交流まで多岐にわたります。吹奏楽部やコーラス部は地域の小中学校と合同演奏会を開くなど、地域とのつながりを大切にしています。また、「華道部」や「茶道部」で日本の伝統文化に触れたり、「インターアクト部」でボランティア活動に取り組んだりすることもできます。
イベント
生徒たちが主体となって作り上げる学校行事は、どれも大きな盛り上がりを見せ、最高の思い出になること間違いなしです。
-
文化祭(柏高祭):毎年秋に開催される学校最大のイベントの一つです。クラスごとの展示やステージ発表、文化部の成果発表などが行われ、一般公開もされているため、地域の方々も訪れて大変賑わいます。
-
体育祭:例年6月に行われます。クラス対抗で様々な競技に熱中し、学年を超えて応援に力が入ります。ユニークな競技も多く、ある年の体育委員長が全身金色のスーツで選手宣誓を行ったというエピソードがあるほど、ユーモアと楽しさにあふれたイベントです。
-
修学旅行:2年生の冬に行われます。近年では、行き先として台湾や沖縄などが選ばれており、ただ観光するだけでなく、現地の高校生と交流するなど、国際的な視野を広げる貴重な体験ができます。異文化に直接触れる経験は、皆さんをひと回りもふた回りも大きくしてくれるでしょう。
兵庫県立柏原高等学校の進学実績
高校卒業後の進路は、皆さんにとって最も気になるところでしょう。柏原高等学校は、地域を代表する進学校として、国公立大学から私立大学、専門学校、就職まで、多様な進路実現を力強くサポートしています。
2024年春の卒業生の主な大学合格実績(既卒生含む延べ人数)は以下の通りです。
分類 | 主な大学名 | 合格者数 |
国公立大学 | 大阪大学、神戸大学、広島大学、鳥取大学、兵庫県立大学など | 61名 |
難関私立大学(関関同立) | 関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学 | 49名 |
難関私立大学(産近甲龍) | 京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学 | 103名 |
国公立大学には毎年安定して60名前後の合格者を輩出しており、特に地元の神戸大学や兵庫県立大学、近隣の大阪大学などに強みを見せています。私立大学では、関西の難関大学グループである「関関同立」に約50名、「産近甲龍」には100名を超える合格者を出しており、中でも近畿大学は非常に人気の高い進学先となっています。
大学進学以外にも、看護医療系の専門学校へ進学する生徒が多いのも特徴です。地元の丹波市立看護専門学校をはじめ、多くの生徒が専門知識を身につける道を選んでいます。また、公務員や地元企業への就職実績もあり、一人ひとりの希望に合わせたきめ細やかな進路指導が行われています。
こうした高い進学実績を支えているのが、学校の充実したサポート体制です。特に、医療系、教員、公務員を目指す生徒向けの特別セミナーを開講するなど、早期から専門的なキャリア形成を支援する取り組みが豊富に用意されています。
兵庫県立柏原高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、柏原高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを7つのポイントにまとめました。
-
独自の探究学習「丹BAL(たんばる)」プログラムがある
学校の代名詞とも言える学習活動です。「丹波(たんば)でグローバル(Global)に学ぶ」をコンセプトに、生徒が自ら地域課題を見つけ、解決策を探究します。その成果は全国レベルの発表会で最優秀賞を受賞するなど、高く評価されています。
-
地域社会と深く連携した学びが体験できる
丹波市や地元の企業、大学(武庫川女子大学など)と連携したプログラムが豊富です。職業インタビューやインターンシップ、地域のお祭りでボランティアをするなど、学校の中だけでは得られないリアルな社会経験を積むことができます。
-
新設「地域科学探究科」でハイレベルな学びに挑戦できる
2024年度からスタートした新しい専門学科です。文系・理系の枠を超えて、地域から地球規模の課題までを探究し、未来のリーダーを育成します。全員が国公立大学を目指す、意欲の高い仲間と切磋琢磨できる環境です。
-
「丹波からTAMBAへ!」を体現するグローバルな視野
海外の姉妹校とのオンライン交流や、国際色豊かな修学旅行など、世界に目を向ける機会が多くあります。地域に根ざしながらも、国際社会で活躍するための素養を身につけることができます。
-
文部科学省の研究指定校として教育改革をリード
国から「教育改革のモデル校」として指定を受けています。これは、柏原高校の探究学習や地域連携といった先進的な取り組みが、日本の高校教育の未来を作る上で重要だと認められている証です。
-
最新のICT設備を活用した授業
生徒一人ひとりが自分のタブレット端末(BYOD)を使って学ぶ環境が整っています。デジタル教材を使ったり、クラス全員の意見を瞬時に共有したりと、最先端のツールを活用して主体的で深い学びを実践しています。
-
全国レベルで活躍するユニークな部活動
インターハイに出場する「ワンダーフォーゲル部」をはじめ、個性的で活気のある部活動がたくさんあります。勉強だけでなく、何かに夢中になって打ち込める環境が、人間的な成長を促します。
兵庫県立柏原高等学校の口コミ・評判のまとめ
実際に通っている先輩や卒業生の「生の声」は、学校選びの重要な参考になります。ここでは、良い点と少し気になる点を公平にご紹介します。
-
良い点
-
「体育祭や文化祭などの行事が本当に楽しい。クラスが一つにまとまる感じが最高!」
-
「先生方がとても熱心。特に進路相談では、親身になって話を聞いてくれるので心強い。」
-
「地域科学探究科(旧・知の探究コース)は、普通の授業ではできない経験がたくさんできて、本当に充実している。」
-
「丹波の自然に囲まれた落ち着いた環境で、勉強に集中できるのが良い。」
-
「生徒はみんな真面目で優しい。いじめなども聞いたことがなく、安心して学校生活が送れる。」
-
-
気になる点
-
「校舎や机、椅子などが少し古いのが残念。もう少し設備が新しくなると嬉しい。」
-
「スマホの校内使用が禁止なのが厳しい。休み時間くらいは使わせてほしい。」
-
「先生によって授業の分かりやすさに差があるように感じる。」
-
「普通科は、自分から勉強しないと周りに流されてしまう雰囲気があるかもしれない。」
-
「最寄り駅から歩ける距離だけど、坂道があるので夏は少し大変。」
-
アクセス・通学
柏原高等学校への通学方法と、どのエリアから生徒が通っているかについて説明します。
-
最寄り駅とアクセス
-
JR福知山線「柏原(かいばら)」駅が最寄りです。
-
柏原駅から学校までは、徒歩で約7分から10分です。駅から近く、アクセスは非常に良好です。
-
-
主な通学エリア
柏原高等学校は兵庫県の第2学区に属しています。そのため、地元の丹波市や丹波篠山市から通学する生徒が最も多いです。その他、電車を利用して三田市や、さらに遠方の西宮市、尼崎市などから通う生徒もいるようです。丹波地域の中核的な高校として、広いエリアから生徒が集まっています。
兵庫県立柏原高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、柏原高等学校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。
柏原高等学校は、「これをやりなさい」と一方的に与えられるのを待つのではなく、「自分はこれが知りたい、挑戦してみたい」という気持ちを持っている人に、最高の環境を提供してくれる学校です。特に、地域の人々と関わりながら学ぶことに魅力を感じるなら、これほど面白い学校はないでしょう。柏原高等学校で成功する鍵は、入学前に「地域科学探究科」と「普通科」の違いをしっかり理解し、自分の目標に合った学科を選ぶことです。
受験勉強は大変だと思いますが、その先には、探究学習や部活動、最高の仲間たちとの出会いが待っています。ぜひ一度、オープンハイスクールに参加して、柏原高等学校の空気を肌で感じてみてください。皆さんの挑戦を心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。