兵庫県立西宮今津高等学校は、甲子園球場のすぐ近くに位置する、活気あふれる男女共学の公立高校です。1977年に創立され、2007年度からは県内で12番目となる単位制の総合学科高校として新たなスタートを切りました。総合学科という特性を活かし、生徒一人ひとりの興味や関心、そして将来の夢に合わせた多種多様な科目が用意されているのが、西宮今津高等学校の最大の魅力です。

「自律・協同・創造」を校訓に掲げ、生徒の主体性を尊重する教育が展開されています。1年次から始まるキャリア教育を通じて、自分の将来とじっくり向き合う時間が豊富に用意されており、「まだ将来の夢が決まっていない」という人も、3年間の学びの中で自分の進むべき道を見つけ出すことができます。この記事では、そんな西宮今津高等学校の具体的な魅力について、詳しくご紹介していきます。

この記事を読めば、学校の雰囲気から学習内容、部活動、進学実績まで、西宮今津高等学校の全てが分かります。受験を考えている中学生の皆さんとその保護者の方々にとって、高校選びの確かな一助となるはずです。さあ、一緒に「今高(いまこう)」の扉を開いてみましょう。

兵庫県立西宮今津高等学校の基本情報

以下に、西宮今津高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 兵庫県立西宮今津高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒663-8154 兵庫県西宮市浜甲子園四丁目1番5号
代表電話番号 0798-45-1941
公式サイト https://www.hyogo-c.ed.jp/~imazu-hs/

兵庫県立西宮今津高等学校の偏差値・難易度・併願校

西宮今津高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。以下に詳しく解説します。

  • 総合学科:偏差値 45-48

偏差値は、あくまで一つの目安です。西宮今津高等学校の入試では、内申点も重視されます。合格に必要な内申点の目安は160点前後(250点満点)とされています。 主要5教科だけでなく、副教科にもしっかりと取り組み、バランスの取れた成績を収めておくことが大切です。

同じくらいの偏差値の高校としては、西宮南高校、西宮甲山高校、尼崎西高校などが挙げられます。これらの高校も視野に入れながら、自分の学力や目標に合った志望校選びをすると良いでしょう。

兵庫県の公立高校入試では、複数志願選抜制度があり、第2志望の高校を記入することができます。西宮今津高等学校を第1志望とする場合、第2志望として西宮南高校などを選択する生徒が多いようです。

私立の併願校としては、仁川学院(進学コース)、報徳学園(進学コース)、園田学園(進学コース)、芦屋学園(普通科)などがよく選ばれています。

兵庫県立西宮今津高等学校に設置されている学科・コース

西宮今津高等学校は「総合学科」のみを設置しています。普通科や専門学科とは異なり、生徒一人ひとりが自分の興味や進路希望に合わせて、幅広い選択科目の中から自分だけの時間割を作成できるのが大きな特徴です。

  • 総合学科

    • どんなことを学ぶ場所か?:国語や数学などの普通科目に加え、多彩な専門科目(情報、美術、家庭科など)が用意されています。 1年次には「産業社会と人間」という授業で、将来の生き方や職業について深く考え、2・3年次にはその考えに基づいて科目を選択していきます。

    • どんな生徒におすすめか?:「将来やりたいことがまだ決まっていない」という人や、「自分の興味がある分野を深く探求したい」という人に特におすすめです。 大学のように自分で授業を組み立てる楽しさがあります。

兵庫県立西宮今津高等学校の特色・校風

西宮今津高等学校は、「生徒の主体性を尊重」「キャリア教育が充実」といったキーワードで表現できる校風です。

  • 宿題の量:先生によって異なりますが、量は標準的という声が多いようです。ただし、授業は予習をしていることが前提で進められることがあるため、日々の学習習慣が大切になります。

  • 校則:他の公立高校と比較して、標準的かやや厳しめと感じる生徒もいるようです。頭髪検査が定期的に行われます。校内でのスマートフォンの使用については、ルールを守って使用することが求められます。

  • 生徒たちの雰囲気:いじめは少ないという口コミが多く、生徒同士の仲は良好なようです。 総合学科という特性上、様々な興味関心を持つ生徒が集まるため、多様な価値観に触れることができます。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより許可される場合もあります。

  • 制服:男子はブレザーにスラックス、女子はブレザーにスカートまたはスラックスです。青いネクタイ・リボンが特徴で、セーターはグレーです。 総合学科への改編時にデザインが一新されました。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

兵庫県立西宮今津高等学校の部活動・イベント

部活動

西宮今津高等学校では、多くの生徒が部活動に励んでおり、活気に満ちています。運動部、文化部ともに充実しており、近年では全国大会や近畿大会に出場する部も増えています。

  • 男子新体操部:市内唯一の男子新体操部で、全国高校総体に出場するなど、輝かしい実績を誇ります。

  • 演劇部・放送メディア部:近年、全国大会に出場するなど、文化部も非常に活発です。

  • その他の部活動:バレーボール部、卓球部なども熱心に活動しており、学年を超えて仲が良いと評判です。

イベント

学校生活を彩るイベントも西宮今津高等学校の魅力の一つです。

  • 文化祭(6月):クラスや文化部が一体となって創り上げる一大イベントです。模擬店や展示、ステージ発表など、大いに盛り上がります。

  • 体育大会(9月):前日にはリレーの予選会が行われるなど、本格的な雰囲気です。生徒会が企画するユニークな種目もあり、運動が得意な人もそうでない人も楽しめます。

  • 修学旅行(2年次・11月):行き先は年によって異なりますが、生徒たちにとって忘れられない思い出となる大切な行事です。

  • 課題研究発表会(3年次・11月):3年間の学びの集大成として、各自が設定したテーマについて研究成果を発表します。 高大連携プログラムの一環として、大学教授から指導を受ける機会もあります。

兵庫県立西宮今津高等学校の進学実績

西宮今津高等学校は、総合学科の特色を活かし、多様な進路実現をサポートしています。四年制大学への進学が最も多いですが、短期大学、専門学校、就職など、生徒一人ひとりの希望に応じた進路指導が行われています。

  • 国公立大学:兵庫県立大学、和歌山大学、香川大学、島根大学などへの合格実績があります。

  • 難関私立大学:関西大学、立命館大学、京都産業大学など、関西圏の主要な私立大学へ多くの生徒が進学しています。

  • その他:私立大学や短期大学、専門学校への進学者が大半を占めています。 看護・医療系、保育・教育系、芸術系など、専門分野への進学に強いのも特徴です。

進学実績を支える取り組みとして、夏休み中の夏期講習など、希望者向けの補習が充実しています。 また、1年次からのきめ細やかなキャリア教育や、大学の先生を招いての授業なども、生徒の進路意識を高める上で大きな役割を果たしています。

兵庫県立西宮今津高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、西宮今津高等学校ならではの魅力をまとめました。

  • 自分だけの時間割が作れる「総合学科」:最大の特長は、やはり総合学科であることです。 自分の興味や進路に合わせて、数多くの選択科目から授業を選び、オリジナルの時間割で学ぶことができます。

  • 1年次から始まる手厚いキャリア教育:「産業社会と人間」という授業を通じて、入学後すぐに自分の将来と向き合います。 職業人インタビューや進路学習など、具体的なプログラムが豊富です。

  • 3年間の学びの集大成「課題研究」:3年次には、生徒一人ひとりがテーマを設定し、1年間かけて研究に取り組みます。 探究心やプレゼンテーション能力が養われ、大学での学びに繋がります。

  • 大学や社会と連携した学び:大学の先生や社会で活躍する専門家を講師として招く授業が多数あります。 高大連携のプロジェクトもあり、高校にいながら専門的な学びに触れることができます。

  • 甲子園球場に一番近い高校の一つ:阪神甲子園球場のすぐ近くというユニークな立地です。 校内には、かつて球場で使用されていたラッキーゾーンのフェンスが設置されています。

  • 国際交流の機会:ニュージーランドに姉妹校があり、交換留学などの国際交流も行われています。

  • 充実した施設:一人1台のピアノが使える音楽室や、200台の生徒用コンピュータが設置されたコンピュータ室など、専門的な学びを支える施設が整っています。

兵庫県立西宮今津高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。良い点と気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「総合学科なので、自分の興味がある分野を深く学べるのが良い」

    • 「将来の夢がまだ決まっていないなくても、1年生の時から進路について考える機会が多いので、自分の道を見つけやすい」

    • 「レポート作成や発表の機会が多いので、大学に入ってから役立つ力が身についた」

    • 「いじめの噂は聞かず、みんな仲が良い。平和な学校生活が送れる」

    • 「先生方は親身に相談に乗ってくれる方が多い」

  • 気になる点

    • 「国公立大学や難関私立大学を目指すには、学校のサポートだけでは少し物足りないかもしれない」

    • 「早い段階で2年生以降の科目選択を決めなければならないので、やりたいことが決まっていないと少し焦るかもしれない」

    • 「校舎や施設が少し古いという意見がある」

    • 「行事が思ったより盛り上がらないと感じる人もいる」

    • 「先生によっては、指導方法にばらつきがあると感じることがある」

アクセス・通学

西宮今津高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 阪神「甲子園」駅より徒歩約15〜18分

  • 阪急「今津」駅より徒歩約20〜22分

  • JR「甲子園口」駅または阪神「甲子園」駅から阪神バス「浜甲子園」行きに乗車、「南甲子園小学校前」バス停下車、西へ徒歩約3〜4分

西宮市内からの通学者が多いですが、総合学科のため兵庫県全域から受験が可能です。 電車やバスを利用して、様々なエリアから生徒が通学しています。

兵庫県立西宮今津高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

西宮今津高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとしてメッセージを送ります。

この学校は、「自分の好きなことを見つけたい、探求したい」という強い思いを持っている人に特におすすめです。総合学科という環境を最大限に活かせば、高校3年間は間違いなく充実したものになるでしょう。逆に、ただ何となく高校生活を送りたいと考えていると、科目選択などで戸惑ってしまうかもしれません。オープンハイスクールなどに積極的に参加し、西宮今津高等学校のユニークな学びのスタイルを肌で感じてみてください。

受験勉強においては、まず基礎学力を固めることが何よりも大切です。特に兵庫県の公立高校入試では内申点が合否に大きく影響します。主要5教科はもちろん、音楽、美術、保健体育、技術・家庭といった副教科にも真剣に取り組み、一つでも評価を上げておくことが合格への近道です。自分の将来の夢と、この西宮今津高等学校で学べることを結びつけて考えられるようになれば、きっと面接や小論文でも自信を持ってアピールできるはずです。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。