國學院大學久我山高等学校は、東京都杉並区に位置し、高い学力と全国レベルの部活動を両立させる「文武両道」を真に体現する、都内でも屈指の私立進学校です。高校選びは、皆さんのこれからの3年間、そしてその先の未来を大きく左右する大切な選択です。だからこそ、偏差値や進学実績といった数字だけでなく、学校が持つ独自の雰囲気や文化、そこで過ごす先輩たちの生の声を知ることが、後悔しない選択をするための鍵となります。

この学校の大きな特徴の一つに、授業は男女別々に行い、部活動や学校行事は男女合同で実施するというユニークな「男女別学」のスタイルがあります。これにより、落ち着いた環境で学業に集中しながら、学校生活全体を通して豊かな人間関係を育むことができます。また、「國學院大學」という名前から、内部進学者が多い大学の附属校というイメージを持つかもしれませんが、実際には卒業生の9割以上が外部の難関大学へ進学する、非常に高いレベルの進学校です。

この記事では、進学アドバイザーとして、國學院大學久我山高等学校がどのような学校なのか、皆さんと保護者の方が本当に知りたい情報を、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。勉強のこと、部活動のこと、校則や日々の生活のこと。この情報が、皆さんの心に響く「運命の一校」を見つける手助けとなれば、これほど嬉しいことはありません。さあ、一緒に久我山の扉を開けてみましょう。

國學院大學久我山高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。正式名称や所在地などを正確に把握しておくことは、学校選びの第一歩です。

項目 内容
正式名称 國學院大學久我山高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女別学(授業は男女別、学校行事・部活動は合同)
所在地 〒168-0082 東京都杉並区久我山1-9-1
代表電話番号 03-3334-1151
公式サイト https://www.kugayama-h.ed.jp/

國學院大學久我山高等学校の偏差値・難易度・併願校

國學院大學久我山高等学校の学力レベルは非常に高く、東京都内でもトップクラスの難関校として知られています。具体的な数字と、それがどのくらいのレベルなのかを詳しく見ていきましょう。

普通科の最新の偏差値は70から71前後とされています。この数値は、高校受験において最難関レベルに位置づけられることを意味します。同じくらいの偏差値の高校としては、城北高等学校、中央大学高等学校、広尾学園高等学校(医進・サイエンスコース)などが挙げられ、これらの学校と肩を並べる高い学力が求められます。合格のためには、中学校の成績も非常に重要です。明確な基準は公表されていませんが、主要5教科はもちろん、全教科で高い評定を得ていることが望ましいでしょう。

この高い学力レベルから、國學院大學久我山高等学校を受験する生徒の多くは、都立のトップレベルの高校も視野に入れています。実際に、併願校として名前が挙がる公立高校には、三田高校、新宿高校、小山台高校、駒場高校といった、いずれも進学指導重点校やそれに準ずる人気・実力校が並びます。これは、受験生が単に偏差値だけで学校を選んでいるのではなく、高いレベルの公立高校と、國學院大學久我山が持つ独自の教育方針や充実した施設、手厚いサポート体制を比較検討した上で、最終的な進路を決めていることを示しています。私立高校を第一志望とする受験生にとっても、都立トップ校を目指す受験生にとっても、目標となるハイレベルな一校と言えるでしょう。

國學院大學久我山高等学校に設置されている学科・コース

國學院大學久我山高等学校には、普通科が設置されています。一見するとシンプルな構成ですが、この学校の最大の特徴である「男女別学」という教育システムが、学びの環境に大きな影響を与えています。

  • 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か:難関大学への進学を目標に、高いレベルの学力を養成するためのカリキュラムが組まれています。基礎学力の定着を重視しつつ、思考力や応用力を育む授業が展開されます。

    • どんな生徒におすすめか:特定の分野だけでなく、幅広い教養を身につけ、高い目標を持って大学受験に臨みたい生徒に最適です。

この学校の「男女別学」は、男子校と女子校、そして共学校の「良いところ取り」を目指した独自のシステムです。授業は男子部と女子部に分かれて行われるため、生徒は異性の目を気にすることなく、学習に集中しやすい環境が整っています。一方で、部活動や文化祭、体育祭といった学校行事、そして学習センターや図書館などの施設利用は男女合同です。これにより、学業への集中と、社会で必要となる協調性やコミュニケーション能力の育成を両立させています。アカデミックな時間は集中して取り組み、学校生活を楽しむ時間は男女一緒に活動することで、バランスの取れた人間的成長を促す教育が、國學院大學久我山高等学校の大きな魅力です。

國學院大學久我山高等学校の特色・校風

学校選びでは、偏差値や進学実績だけでなく、学校全体の雰囲気が自分に合うかどうかも非常に大切なポイントです。ここでは、國學院大學久我山高等学校の校風や生徒たちの日常について、口コミなどを基に詳しく見ていきます。

学校全体の雰囲気を表すキーワードは、「文武両道」「落ち着いた雰囲気」「品格」といった言葉が当てはまるでしょう。全国レベルの部活動が盛んな活気と、真面目に学業に取り組む生徒たちの落ち着きが共存しています。

  • 宿題の量:多いという声が多数です。「テストや課題が多く学力はある程度着く」という口コミがあるように、日々の学習量は豊富で、着実に学力を身につけるための仕組みが整っています。

  • 校則:「校則が厳しい」という評判が広く知られていますが、在校生からは「思っていたよりも厳しくない」「意外と緩い」といった声も多く聞かれます。例えば、通学路が指定されていたり、制服の着こなしについて指導が入ったりすることもあるようですが、多くの生徒はルールの中で学校生活を楽しんでいるようです。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内では電源を切るのがルールです。このあたりは、外部の評判と内部の感覚に少しギャップがある点で、学校が大切にする「きちんと青春する」という姿勢の表れかもしれません。

  • 生徒たちの雰囲気:全体的に真面目で落ち着いた生徒が多いようです。「良いご家庭のご子息が多く、生徒同士のいじめやトラブルは驚くほど聞かない」という声もあり、安心して学校生活を送れる環境が整っていることがうかがえます。お互いを尊重し合える、品の良い人間関係が築きやすい校風と言えるでしょう。

  • アルバイト:原則として認められていないようです。学業と部活動に専念することが求められます。

  • 制服の評判:以前は伝統的なデザインでしたが、近年リニューアルされ、現在はブレザースタイルになっています。男女ともに品格のあるデザインで、特に新しい制服についてはポジティブな評価が多いようです。夏服は爽やかなグレーを基調とし、ポロシャツも選択できるなど、機能性も考慮されています。

  • 土曜授業:1・2年生は週6日制で、土曜日も授業があります。3年生は原則週5日制ですが、土曜日には選択授業が設けられており、受験に向けた学習時間を確保しています。

総じて、國學院大學久我山高等学校は、しっかりとした規律の中で、生徒が学業や部活動に真剣に打ち込める環境を提供している学校です。自由奔放な校風を求める生徒には窮屈に感じるかもしれませんが、目標に向かって真摯に努力したい、落ち着いた環境で充実した3年間を送りたいと考える生徒にとっては、最高の環境と言えるでしょう。

國學院大學久我山高等学校の部活動・イベント

「文武両道」を掲げる國學院大學久我山高等学校では、部活動や学校行事も学校生活を彩る非常に重要な要素です。ここでは、その活気あふれる活動の一部をご紹介します。

部活動

部活動は非常に盛んで、中学校の加入率は95%に達するなど、多くの生徒が何らかの活動に打ち込んでいます。運動部、文化部ともに多種多様なクラブがあり、全国レベルで活躍する部から、自分の興味をとことん追求できる同好会まで、幅広い選択肢が用意されています。

特に全国的にその名を知られているのが、以下の運動部です。

  • ラグビー部:冬の風物詩「花園」こと全国高等学校ラグビーフットボール大会で、過去5度の全国優勝を誇る名門中の名門です。OBには日本代表選手も多く、その伝統と実力は他の追随を許しません。近年も花園出場を果たしており、常に全国の頂点を目指して厳しい練習に励んでいます。

  • サッカー部:全国高校サッカー選手権の常連校であり、2015年度には全国準優勝という輝かしい成績を収めています。部員数も非常に多く、高いレベルでの競争の中で技術と精神を磨いています。

  • 野球部:春夏の甲子園に複数回の出場経験を持つ強豪です。元メジャーリーガーの井口資仁氏をはじめ、多くのプロ野球選手を輩出していることでも知られています。

これらの強豪部だけでなく、陸上競技部やバスケットボール部も全国大会の常連です。文化部も、吹奏楽部、放送部、鉄道研究部、クイズ研究同好会など、活発に活動しています。國學院大學久我山高等学校の部活動は、仲間と共に高い目標を目指し、心身を鍛え、かけがえのない経験を積むための最高の舞台と言えるでしょう。

イベント

勉強や部活動だけでなく、学校行事も生徒たちの学校生活に彩りを添えます。

  • 久我山祭(文化祭):毎年秋に開催される、学校最大の一大イベントです。中高合同、男女合同で行われ、クラスや部活動ごとの展示、発表、模擬店などでキャンパス全体が熱気に包まれます。生徒たちが主体となって企画・運営し、大きな達成感と一体感を味わえる行事です。

  • 体育祭:久我山祭と並ぶ大きなイベントで、クラス対抗で様々な競技に臨みます。男女別学の学校ですが、体育祭では男女が協力し合い、応援にも熱が入ります。

  • 修学旅行:高校2年生で実施されます。行き先は男女で異なり、男子は九州、女子は関西やニュージーランドを訪れるなど、特色あるプログラムが組まれています。2025年からは男子の行き先にオーストラリアが加わる予定もあり、国際的な視野を広げる貴重な機会となっています。

これらの行事を通じて、生徒たちは普段の授業とは違う形で学び、友情を深め、忘れられない思い出を作っていきます。

國學院大學久我山高等学校の進学実績

國學院大學久我山高等学校が、いかに大学進学に強い学校であるかは、その圧倒的な合格実績が物語っています。大学附属校でありながら、内部進学を選ぶ生徒は1割未満で、ほとんどの生徒が一般受験で外部の難関大学を目指します。

最新の2025年度の大学進学実績(合格者数)は以下の通りです。

分類 主な大学名と合格者数
国公立大学 東京大学 3名、京都大学 1名、一橋大学 5名、東京科学大学(旧東工大) 5名、旧帝国大学(東北・大阪・九州・北海道) 9名など、合計 82名
難関私立大学 早稲田大学 53名、慶應義塾大学 63名、上智大学 43名 GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)合計 405名
医学部医学科 国公立・私立合わせて 24名
國學院大學 66名

この数字が示すのは、國學院大學久我山高等学校が、特定の大学への進学を前提とする附属校ではなく、生徒一人ひとりの希望進路を実現させるための本格的な進学校であるという事実です。東京大学や京都大学といった最難関国立大学から、早慶上智、GMARCHといった人気の難関私立大学、そして狭き門である医学部まで、幅広い分野で高い合格実績を誇ります。

この輝かしい実績を支えているのが、学校の手厚い学習サポート体制です。授業の進度は速く、思考力を養う学習が充実しているのに加え、生徒の進学希望に対応するため、入試問題演習を中心とした早朝講習や放課後講習が数多く開講されています。また、校内には「学習センター」と呼ばれる自習施設が完備されており、多くの生徒が集中して学習に取り組んでいます。こうした環境が、塾に通わなくても難関大学に合格できる生徒を数多く育てているのです。

國學院大學久我山高等学校の特長・アピールポイント

國學院大學久我山高等学校には、他の学校にはない多くの魅力があります。ここでは、その中でも特に際立った特長を5つのポイントに絞ってご紹介します。

  • 全国レベルを本気で目指す「真の文武両道」

    多くの学校が「文武両道」を掲げますが、偏差値70超の学力と、ラグビーやサッカー、野球部などが全国大会で優勝や準優勝を争う実績を両立させている学校は稀有な存在です。学業も部活動も、どちらも妥協せず、本気で頂点を目指したい生徒にとって最高の環境がここにあります。

  • 集中と交流を両立する独自の「男女別学」システム

    授業は男女別のクラスで集中して学び、部活動や学校行事は男女合同で協力し合う。このユニークな教育システムは、学習効率の最大化と、社会で必要なコミュニケーション能力の育成を両立させるための、考え抜かれた仕組みです。男子校・女子校・共学校のそれぞれの長所を併せ持っています。

  • 附属校のイメージを覆す、圧倒的な大学進学実績

    卒業生の9割以上が外部の難関大学へ進学するという事実は、この学校がエリート大学進学校であることを明確に示しています。東京大学、京都大学、早慶、医学部など、日本のトップ大学への扉が大きく開かれています。

  • 充実した学習環境とサポート体制

    最新のICT設備が整った「学習センター」や図書館、校内Wi-Fi環境など、生徒の学びを支える施設が充実しています。また、早朝や放課後に行われる多彩な講習や、先生方の手厚い個別指導が生徒の高い進学実績を支えています。

  • 礼儀と品格を重んじる、落ち着いた校風

    生徒たちは真面目で礼儀正しく、いじめなどのトラブルが極めて少ないと評判です。落ち着いた環境の中で、安心して学習や部活動に打ち込み、人として大きく成長できる3年間を送ることができます。

國學院大學久我山高等学校の口コミ・評判のまとめ

実際に学校に通っている生徒や卒業生、保護者の声は、学校の本当の姿を知る上で非常に参考になります。ここでは、様々な口コミを公平にまとめました。

良い点

  • 先生方のサポートが手厚い:「先生方がとても丁寧で、個別で添削指導もしていただける」「一人ひとりしっかり見てくださり、進路相談の対応も非常に良い」といった声が多く、生徒に親身に寄り添う姿勢が高く評価されています。

  • 学習環境が整っている:「学習センターが大学のようで充実している」「塾に通わなくても難関校に合格する人も少なくない」など、学校の設備やサポート体制だけで高い学力を身につけられる環境であることがうかがえます。

  • 高いレベルで文武両道が実践できる:「勉強を頑張りたい人」と「運動が好きな人」の両方におすすめできるという意見が多く、高い目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が魅力です。

  • いじめが少なく、落ち着いた雰囲気:「いじめの話をほとんど聞いたことがない」「上品な学校」といった声があり、安心して子供を通わせられるという保護者からの評価も高いです。

気になる点

  • 校則が厳しいと感じる人もいる:「時代が昭和のままなのかと思ってしまう」「自分の代では退学者が多かった」といった厳しい意見も見られます。特に、自由な校風を求める生徒には合わない可能性があります。

  • 課題やテストが多く、学習が大変:「テストや課題が多く学力は着くが、忘れると対応の良くない先生もいる」という声もあり、日々の学習についていくには相応の努力が必要です。

  • 施設が手狭に感じられることがある:「生徒の人数の割にグラウンドが狭い印象」という口コミがあり、特に運動部は活動場所に工夫が必要な場合があるようです。

  • 学費が高い:私立学校であるため、制服一式を揃える費用や授業料など、公立高校に比べて経済的な負担は大きくなります。

アクセス・通学

國學院大學久我山高等学校は、都心からのアクセスも良好な閑静な住宅街に位置しています。

  • 最寄り駅とアクセス方法

    • 京王井の頭線「久我山」駅 南口から 徒歩 約10分

    • 京王井の頭線「三鷹台」駅 南口から 徒歩 約18分

    • 京王井の頭線「富士見ヶ丘」駅 南口から 徒歩 約20分

    最も利用者が多いのは久我山駅です。駅から学校までは平坦な道が多く、歩きやすい道のりです。

  • バスでのアクセス

    • バス停「国学院前」から 徒歩 約3分

    • バス停「北烏山五丁目」から 徒歩 約4分

    JR中央線の荻窪駅や三鷹駅、京王線の千歳烏山駅などからバスを利用することも可能です。

  • 通学エリア

    京王井の頭線は渋谷と吉祥寺を結ぶ利便性の高い路線のため、杉並区や世田谷区、武蔵野市といった近隣エリアはもちろん、23区の他の地域や多摩地区、さらには神奈川県や埼玉県など、非常に広い範囲から生徒が通学しています。

國學院大學久我山高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれて、本当にありがとう。國學院大學久我山高等学校の魅力、そして厳しさも少しは伝わったでしょうか。最後に、アドバイザーとして皆さんへの応援メッセージを贈ります。

國學院大學久我山高等学校は、「勉強も部活も、どちらも本気でやりたい!」という強い意志を持つ君にこそ、強くおすすめしたい学校です。高い目標を掲げ、それに向かって努力し続ける仲間たちに囲まれる3年間は、必ず君を大きく成長させてくれるはずです。受験勉強では、苦手科目を作らないことが何より大切。難易度の高い入試に対応するため、3教科だけでなく、5教科すべての基礎を徹底的に固め、応用問題にじっくり取り組む力を養ってください。國學院大學久我山高等学校での「きちんと青春」する毎日は、挑戦する君を待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。