奈良県立大学附属高等学校は、2022年4月に開校した、奈良県で初めての「探究科」を設置する新しいタイプの公立高校です。「自立・貢献・挑戦」を教育の柱に掲げ、これからの社会で活躍できるリーダーの育成を目指しています。奈良県立大学との密な連携により、高校にいながら大学レベルの学びに触れられるのが、奈良県立大学附属高等学校の大きな魅力と言えるでしょう。

この学校の最大の特徴は、生徒一人ひとりが自らの興味・関心をとことん追求する「課題探究型の学び」を重視している点です。与えられた答えを覚えるだけでなく、自ら問いを立て、情報を集め、分析し、発表するという一連のプロセスを通して、社会で本当に役立つ思考力や表現力を養います。奈良県立大学附属高等学校は、まさに「未来を創る力」を育むための最先端の教育環境が整った学校なのです。

「自分の好きなことを深く学びたい」「新しいことにチャレンジしてみたい」そんな熱い思いを持つ中学生にとって、奈良県立大学附属高等学校は最高の舞台となるはずです。この記事では、そんな魅力あふれる高校の姿を、さまざまな角度から詳しくご紹介していきます。

奈良県立大学附属高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 奈良県立大学附属高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒630-8044 奈良県奈良市六条西三丁目24番1号
代表電話番号 0742-81-4430
公式サイトURL https://www.narapu.ac.jp/shs/

奈良県立大学附属高等学校の偏差値・難易度・併願校

奈良県立大学附属高等学校の偏差値は「53」程度とされています。

奈良県内の同じくらいの偏差値の高校としては、一条高校(普通科)、高田高校(普通科)などが挙げられます。ただし、奈良県立大学附属高等学校は「探究科」という特色ある学科のため、単純な偏差値だけでは測れない魅力と難しさがあると言えるでしょう。

合格に必要な内申点の目安は、100点前後が一つの基準となるようですが、特色選抜では当日の学力検査や面接、そして何より「この学校で探究したい」という強い意欲が重視される傾向があります。

公立高校のため、他の奈良県立高校との併願はできません。そのため、併願校としては私立高校を選ぶことになります。主な併願校としては、奈良大学附属高校、育英西高校、橿原学院高校などが挙げられることが多いようです。

奈良県立大学附属高等学校に設置されている学科・コース

奈良県立大学附属高等学校に設置されているのは「探究科」のみです。この探究科は、これまでの普通科とは一線を画す、新しい学びのスタイルを実践する学科です。

  • 探究科: 答えのない問いに主体的に向き合い、解決策を探る「探究学習」をカリキュラムの中心に据えています。自分の興味や関心に合わせてテーマを設定し、大学の先生や専門家の力も借りながら研究を進めることができます。将来、社会の様々な分野でリーダーシップを発揮したい、知的好奇心が旺盛な生徒におすすめです。

奈良県立大学附属高等学校の特色・校風

奈良県立大学附属高等学校の校風は、「自主自律」や「探究心」といった言葉で表現できます。開校して間もない新しい学校ということもあり、生徒たちが主体となって学校文化を創り上げていく活気にあふれています。

  • 宿題の量: 探究活動に関する課題など、自分で考えて進めるタイプの宿題が多いようです。計画的に学習を進める自己管理能力が求められるとの声があります。

  • 校則: 校則は比較的緩やかで、生徒の自主性が尊重されています。スマートフォンの持ち込みや休み時間中の使用も可能で、授業で活用する場面も多くあります。服装についても、式典などで着用する標準服はありますが、普段は自由な服装で過ごせるようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 「自立、貢献、挑戦」という教育目標に共感し、主体的に学ぼうとする意欲の高い生徒が多いようです。明るく活発な雰囲気で、生徒同士が互いに刺激し合いながら成長できる環境との口コミが見られます。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されているようです。学業や探究活動に集中することが期待されています。

  • 制服の評判: 標準服はありますが、普段は私服での通学が可能です。自由度の高さが評価されている一方で、指定があった方が楽だったという声も一部にはあるようです。

  • 土曜授業: 土曜授業は基本的にありませんが、学校説明会や特別なプログラムが実施されることがあります。

奈良県立大学附属高等学校の部活動・イベント

部活動

奈良県立大学附属高等学校は新しい学校のため、部活動は生徒たちが中心となって作り上げている段階です。そのため、自分たちで部活を創設したり、活動内容を工夫したりと、他校ではできない経験ができるのが大きな魅力です。

運動部、文化部ともに基本的な部活動は設置されており、生徒たちは週3回、6時までという原則の中で、勉強や探究活動と両立させながら活動に励んでいます。加入率は比較的高く、多くの生徒が何らかの部活動に所属し、高校生活を楽しんでいるようです。

イベント

奈良県立大学附属高等学校では、生徒が主体となって企画・運営する学校行事が盛りだくさんです。

  • 文化祭(青楓祭): 学校最大のイベントの一つで、クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなどで大変な盛り上がりを見せます。大学との連携を活かした企画など、ユニークな催し物も多いようです。

  • 体育祭: クラス対抗で様々な競技に熱中し、学年を超えて団結力を高めるイベントです。

  • 修学旅行: 探究的な学びを取り入れた訪問先が選ばれることが多く、事前学習から事後報告まで、生徒の主体性を育むプログラムとなっています。

  • その他: 奈良県立大学の講義への参加や、留学生との交流、地域と連携したプロジェクトなど、独自のイベントが数多く用意されています。

奈良県立大学附属高等学校の進学実績

奈良県立大学附属高等学校は新しい学校のため、卒業生の実績はまだ蓄積段階ですが、大学との連携を活かした手厚い進路サポートが期待されています。

特に、奈良県立大学への特別推薦制度が設けられており、1学年50名を上限として進学できる道が開かれています。この制度は、高校1年生からの学業成績や探究活動への取り組みなどを通して選考される予定です。

その他、国公立大学や難関私立大学への進学を目指す生徒に対しても、個別の進路指導や大学と連携した特別講義、長期休暇中の講習(県大塾)など、充実したサポート体制が整えられています。生徒一人ひとりの「なりたい未来」を実現するためのバックアップが非常に手厚いのが、奈良県立大学附属高等学校の強みです。

奈良県立大学附属高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、奈良県立大学附属高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 奈良県立大学との高度な連携: 高校にいながら大学の講義を受けたり、大学生と共同で研究したりと、質の高い学びに触れる機会が豊富にあります。

  • 「マイリサーチ」と呼ばれる本格的な探究学習: 生徒一人ひとりが自分の興味関心に基づいて研究テーマを設定し、3年間かけて深く掘り下げていく、この学校の学びの核となるプログラムです。

  • 充実したICT環境: 全生徒にタブレット端末が貸与され、Wi-Fiも完備されています。授業や探究活動、プレゼンテーションなど、あらゆる場面でICTを効果的に活用しています。

  • 新しく綺麗な校舎と施設: 2022年に開校したばかりなので、校舎は非常に新しく、快適な学習環境が整っています。

  • グローバル教育の推進: 留学生の受け入れや海外の高校とのオンライン交流、短期・長期の留学制度など、国際的な視野を広げるためのプログラムが充実しています。

  • 主体性を育む自由な校風: 緩やかな校則や私服通学など、生徒の自主性を尊重する校風の中で、のびのびと学校生活を送ることができます。

  • キャリアデザイン教育の重視: 社会で活躍する大人との対話やインターンシップなどを通して、早期から自分の将来について深く考える機会が提供されます。

奈良県立大学附属高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの口コミをまとめると、以下のような声が聞かれます。

  • 良い点:

    • 「探究活動がとにかく面白い。自分の好きなことをとことん追求できる環境がある」

    • 「先生方が親身で、探究活動や進路について手厚くサポートしてくれる」

    • 「大学と連携した授業はレベルが高く、知的好奇心が刺激される」

    • 「校則が自由で、自分たちで学校を創っていく楽しさがある」

    • 「施設が新しくて綺麗なので、毎日気持ちよく過ごせる」

    • 「主体性やプレゼン能力など、社会に出てから役立つ力が身につく実感がある」

  • 気になる点:

    • 「新しい学校なので、部活動の実績はこれから。自分たちで歴史を作る必要がある」

    • 「探究活動など、自分で計画を立てて進める課題が多いので、受け身の姿勢だと大変かもしれない」

    • 「最寄り駅から少し歩くので、アクセスが少し不便に感じることもある」

    • 「学食や購買部がないため、お弁当を忘れると大変」

アクセス・通学

奈良県立大学附属高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 近鉄橿原線「西ノ京」駅から徒歩約25分

  • 近鉄橿原線「西ノ京」駅から奈良交通バス「奈良県総合医療センター行き」に乗車、「六条西町」バス停下車、西へ徒歩約500m

  • 近鉄奈良線「学園前」駅(南口)から奈良交通バス「六条西三丁目行き」に乗車、「六条西三丁目」バス停下車すぐ

奈良市内や生駒市、大和郡山市など、県内の幅広いエリアから生徒が通学しているようです。

奈良県立大学附属高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

奈良県立大学附属高等学校は、「これを学びなさい」と与えられるのを待つのではなく、「これが知りたい!」「これをやってみたい!」という自分の内側から湧き出るエネルギーを大切にしてくれる学校です。もしあなたが、人から言われたことをこなすだけの勉強に物足りなさを感じているなら、この学校は最高の環境になるでしょう。探究心やチャレンジ精神が旺盛な生徒に特におすすめです。

受験勉強においては、5教科の基礎学力をしっかりと固めることはもちろんですが、それ以上に「なぜこの学校で学びたいのか」「入学してどんな探究活動に取り組みたいのか」を自分の言葉で明確に説明できるように準備しておくことが非常に重要です。学校説明会などに積極的に参加し、奈良県立大学附属高等学校の教育内容を深く理解した上で、自分の将来の夢と結びつけて考えてみてください。あなたの熱意が、合格への一番の近道になるはずです。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。