岩手県立杜陵高等学校は、自分のペースで高校卒業を目指せる、岩手県にある公立の通信制・定時制高校です。1924年に東北地方で初の夜間中学校として創立された歴史と伝統のある学校で、全国に先駆けて単位制を導入するなど、常に時代のニーズに合わせた教育を提供してきました。働きながら学びたい人、自分の時間を大切にしながら高卒資格を取得したい人、あるいは、一度学校を離れたけれどもう一度学び直したいと考えている人など、様々な背景を持つ生徒たちが杜陵高等学校で学んでいます。

通信制というと、一人で黙々と勉強するイメージがあるかもしれませんが、杜陵高等学校ではスクーリング(登校日)や学校行事を通じて、先生や仲間と交流する機会も大切にしています。レポート作成で分からないことがあれば、先生が丁寧に添削してくれますし、同じ目標を持つ仲間との出会いは、きっと大きな励みになるでしょう。

この記事では、そんな岩手県立杜陵高等学校の魅力や特色を、中学生やその保護者の皆さんにも分かりやすく、詳しくご紹介していきます。自分のライフスタイルに合わせた学び方ができる杜陵高等学校が、あなたの未来の選択肢の一つになるかもしれません。

岩手県立杜陵高等学校の基本情報

杜陵高等学校の基本的な情報をまとめました。本校は盛岡市に、奥州校は奥州市にあります。

項目 内容
正式名称 岩手県立杜陵高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
課程 通信制課程、定時制課程
所在地 本校:〒020-8543 岩手県盛岡市上田二丁目3番1号 <br> 奥州校:〒023-0064 岩手県奥州市水沢字土器田1(水沢商業高校内)
代表電話番号 本校(通信制):019-652-1123 <br> 奥州校(通信制):0197-25-2983
公式サイトURL 本校http://www2.iwate-ed.jp/tor-h/ <br> 奥州校http://www2.iwate-ed.jp/osh-h/

岩手県立杜陵高等学校に設置されている学科・コース

杜陵高等学校は通信制課程と定時制課程があり、どちらも普通科です。自分のペースで学べる「単位制」を採用しているのが大きな特長です。

  • 通信制課程 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か:自宅でのレポート学習を基本に、週に1回程度のスクーリング(登校授業)を組み合わせて高校卒業を目指します。自分のライフスタイルに合わせて学習計画を立てられるのが魅力です。

    • どんな生徒におすすめか:働きながら高卒資格を取りたい人、自分の趣味や夢と勉強を両立させたい人、集団生活が少し苦手で自分のペースで学びたい人などにおすすめです。

  • 定時制課程 普通科

    • どんなことを学ぶ場所か:本校(盛岡)では午前・午後・夜間の三部制、奥州校では昼間部・夜間部があり、自分の生活リズムに合わせて通学時間を選べます。少人数での授業が多く、先生に質問しやすい環境です。

    • どんな生徒におすすめか:毎日学校に通いながらも、日中の時間を有効活用したい人や、基礎からじっくり学び直したい人に適しています。

岩手県立杜陵高等学校の特色・校風

杜陵高等学校は、生徒一人ひとりの自主性を尊重する、自由で落ち着いた雰囲気の学校です。

  • 校風を一言で表すと:「自主自律」「多様性の尊重」

  • レポート(宿題)の量:通信制の学習の中心はレポート作成です。計画的に進める必要がありますが、提出期限までに自分のペースで取り組むことができます。分からない部分は、スクーリングの際に先生に質問したり、添削指導を受けたりできます。

  • 校則:制服はなく、服装や髪型は基本的に自由です。細かい校則は少ないですが、「自由には責任が伴う」という考え方が基本にあります。アルバイトも可能です。

  • 生徒たちの雰囲気:10代から70代まで、非常に幅広い年齢層の生徒が在籍しています。様々な経験を持つ人たちと一緒に学ぶ環境は、社会勉強にもなるとの声があります。皆、自分の目標に向かって真面目に学習に取り組んでおり、落ち着いた雰囲気です。

  • 制服:制服はありません。私服での通学となります。

  • 土曜授業:通信制のスクーリングは、本校では日曜日・月曜日・水曜日から選択できます。奥州校では日曜日に実施されています。

岩手県立杜陵高等学校の部活動・イベント

部活動

杜陵高等学校では、定時制・通信制の全国大会を目指して活動している部活動があります。自分のペースで学びながら、部活動に打ち込むことも可能です。

  • 主な部活動:陸上競技部、卓球部、ソフトテニス部、バドミントン部などが活動しています。特に、全国高等学校定時制通信制体育大会に出場し、活躍している部もあります。

  • 全体の様子:加入は任意ですが、多くの生徒が学業と両立しながら活動を楽しんでいます。通信制の生徒も、スクーリングの日などを利用して練習に参加することができます。

イベント

杜陵高等学校ならではの学校行事も用意されており、生徒同士の交流を深める良い機会となっています。

  • 生活体験発表会:生徒が自身の学校生活での経験や、そこから学んだことを発表する伝統的な行事です。この発表会は、他の生徒にとっても大きな刺激や学びの機会となっています。

  • 通信制交流運動会:本校と奥州校の通信制の生徒が合同で行うスポーツイベントです。普段は顔を合わせる機会の少ない仲間とも、スポーツを通じて一体感を味わうことができます。

  • 遠足や研修旅行:学年やコースによって、遠足や研修旅行が企画されることがあります。仲間との思い出作りの大切な機会です。

岩手県立杜陵高等学校の進学実績

杜陵高等学校は、大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応しています。通信制・定時制で学びながら、自分の夢を実現した先輩たちがたくさんいます。

  • 国公立大学:岩手県立大学などへの進学実績があります。

  • 私立大学:盛岡大学、富士大学、関東学院大学、関西外国語大学、東京通信大学など、地元の大学から全国の大学まで幅広い進学実績があります。

  • 専門学校:情報、ビジネス、医療、福祉、美容、調理、自動車など、様々な分野の専門学校へ進学しています。北日本ヘアスタイリストカレッジ、盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校、MCL盛岡公務員法律専門学校などへの進学者が多いようです。

  • 就職:県内を中心に、製造業、福祉、サービス業、販売業など多岐にわたる企業への就職実績があります。学校からのサポートを受けながら、安定した就職を目指すことができます。

岩手県立杜陵高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、杜陵高等学校ならではの魅力をまとめました。

  • 自分のペースで学べる単位制:学年という概念がなく、自分のペースで単位を修得できます。3年以上在籍し、74単位以上を修得すれば卒業が可能です。

  • 多様な生徒が共に学ぶ環境:年齢や経歴も様々な生徒が在籍しており、多様な価値観に触れることができます。声優の桑島法子さんも、高校時代に本校へ編入し卒業されています。

  • 選べるスクーリング日:本校の通信制では、日・月・水のいずれかの曜日にスクーリングに参加できるため、仕事や家庭の都合に合わせて学習を進めやすいです。

  • 本校(盛岡)と奥州校が選べる:岩手県内の中央部と南部、通いやすい方のキャンパスで学ぶことができます。

  • 公立ならではの安い学費:私立の通信制高校と比較して、学費が安いのが大きなメリットです。高等学校等就学支援金制度の対象にもなっています。

  • 学び直しを力強くサポート:様々な理由で一度高校を離れた人も、温かく迎え入れる環境があります。過去に修得した単位を引き継ぐことも可能です。

  • 充実した進路指導:大学進学から就職まで、一人ひとりの希望に合わせたきめ細やかな進路サポートを行っています。

岩手県立杜陵高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、杜陵高等学校の学びやすさや自由な校風を評価する声が多く聞かれます。

  • 良い点

    • 「自分のペースで勉強できるのが一番の魅力。仕事と両立できた」

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれるので、安心して学習を進められた」

    • 「色々な年齢の人がいて、普段の高校生活ではできないような経験ができた」

    • 「校則が厳しくなく、服装も自由なのでのびのびと過ごせる」

    • 「いじめなどは聞いたことがなく、皆が平等で仲が良い雰囲気」

  • 気になる点

    • 「自学自習が基本なので、強い意志がないとレポートが溜まってしまうことがある」

    • 「全日制の高校に比べて、友達と毎日会えるわけではないので、少し寂しく感じる時もあるかもしれない」

    • 「大学進学を目指す場合、学校の勉強だけでなく塾などを利用して自分で対策する必要があるかもしれない」

アクセス・通学

本校(盛岡)と奥州校、それぞれのアクセス情報です。

  • 本校(盛岡市)

    • JR山田線「上盛岡駅」から徒歩約6分

    • 岩手県交通バス「県立中央病院前」バス停から徒歩約3分

    • 岩手県交通バス「一高前」バス停から徒歩約8分

    • 盛岡市内やその近郊の市町村から通学している生徒が多いです。

  • 奥州校(奥州市)

    • JR東北本線「水沢駅」から徒歩圏内です。

    • 通信制の校舎は水沢商業高校内にあります。

    • 奥州市、一関市、北上市など、県南地域から通う生徒が中心です。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。