広島県江田島市に佇む広島県立大柿高等学校は、豊かな自然と温かな地域社会に抱かれながら、80年以上の歴史を刻んできた伝統ある学校です。瀬戸内海の穏やかな気候と風光明媚な環境のなかで、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。長い歴史の中で、地域に貢献する多くの人材を輩出してきました。

近年、大柿高等学校は「えたじま」ならではの学びを積極的に推進し、新たな魅力で注目を集めています。地域と連携した探究活動や、県内公立高校では珍しい台湾への修学旅行など、特色ある教育活動を展開しています。この記事では、そんな広島県立大柿高等学校の具体的な魅力について、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。

この記事を読めば、大柿高等学校がどのような学校で、どのような生徒におすすめなのかが具体的にイメージできるはずです。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

広島県立大柿高等学校の基本情報

以下に、学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 広島県立大柿高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒737-2213 広島県江田島市大柿町大原1118-1
代表電話番号 0823-57-2055
公式サイトURL http://www.ogaki-h.hiroshima-c.ed.jp/

広島県立大柿高等学校の偏差値・難易度・併願校

広島県立大柿高等学校の偏差値は、普通科で「39」とされています。これは広島県内の高校の中では、比較的入学しやすいレベルに位置づけられます。基礎学力をしっかりと身につけていれば、合格の可能性は十分にあるでしょう。

同じくらいの偏差値の高校としては、音戸高等学校(普通科)や加計高等学校芸北分校(普通科)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、5段階評価で平均3前後を目標にすると良いでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、入試当日の学力検査や自己表現の結果も重要になります。

広島県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、大柿高等学校を受験する場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、広島国際学院高等学校、呉港高等学校、清水ヶ丘高等学校などが考えられます。自分の学力や通学の利便性などを考慮して、慎重に併願校を選びましょう。

広島県立大柿高等学校に設置されている学科・コース

広島県立大柿高等学校に設置されているのは「普通科」のみです。

  • 普通科:幅広い教養と基礎学力を身につけることを目標としています。特定の専門分野に偏らず、国語、数学、英語、理科、社会などの主要教科をバランス良く学びます。将来、大学や専門学校への進学を考えている人や、高校生活を通して自分の興味や関心を見つけたい人におすすめの学科です。少人数制の授業も多く、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた丁寧な指導が期待できます。

広島県立大柿高等学校の特色・校風

広島県立大柿高等学校は、「克己(こっき)」を校訓に掲げ、生徒の自主性を重んじる落ち着いた雰囲気の学校です。

口コミなどを見ると、校則は他の高校と比較して緩やかであるという声が多いようです。例えば、スマートフォンの使用については、教師によっては黙認される場合もあるとの意見が見られます。服装に関しても、厳しすぎるということはないようです。アルバイトも可能で、多くの生徒が社会勉強を兼ねて励んでいるという特徴があります。

生徒たちの雰囲気は、真面目でおっとりしている生徒が多いようです。宿題の量は標準的で、土曜授業は基本的にありません。制服は、男子が黒の詰襟、女子が紺のブレザーで、落ち着いたデザインが特徴です。

広島県立大柿高等学校の部活動・イベント

部活動

大柿高等学校では、部活動が非常に盛んで、特にカヌー部とヨット部は全国レベルの実績を誇ります。カヌー部は広島県の競技力向上拠点校にも指定されており、8年連続でインターハイに出場するなど、輝かしい成績を収めています。

運動部はサッカー部や陸上競技部、バドミントン部などがあり、文化部には吹奏楽部、美術部、書道部などがあります。生徒と先生の距離が近く、熱心な指導を受けられる環境が整っているようです。

イベント

大柿高等学校では、年間を通して多彩な学校行事が開催され、生徒たちの学校生活を彩っています。

特に盛り上がるのが、6月に行われる「柿高祭(文化祭)」と9月の体育祭です。柿高祭では、クラスごとの展示やステージ発表、模擬店などで賑わい、生徒会が中心となって企画・運営を行います。体育祭は、学年を超えた団結力が試されるイベントです。

2年生の修学旅行は、県内の公立高校では先駆けとなる台湾への海外修学旅行を実施しています。姉妹校である新竹県立湖口高級中学を訪問し、現地の生徒と交流を深めることで、国際感覚を養う貴重な機会となっています。

広島県立大柿高等学校の進学実績

広島県立大柿高等学校は、生徒一人ひとりの希望に合わせたきめ細やかな進路指導を行っており、多様な進路実績を上げています。

国公立大学では、過去に高知大学などへの合格実績があります。私立大学では、広島修道大学、広島工業大学、安田女子大学、近畿大学といった地元の大学を中心に、多くの生徒が進学しています。

また、呉医療センター附属呉看護学校などの看護学校や、広島美容専門学校、広島アニマルケア専門学校といった各種専門学校へ進む生徒も少なくありません。就職を選ぶ生徒もおり、地元企業への就職率が高い傾向にあります。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中に進学補習や個別指導が行われています。また、「大柿高校を育てる会」が運営する公営塾があり、国公立大学進学や公務員試験対策など、生徒のニーズに合わせた学習サポートを提供しています。

広島県立大柿高等学校の特長・アピールポイント

大柿高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 恵まれた自然環境とマリンスポーツ:瀬戸内海の美しい自然に囲まれ、特にカヌー部やヨット部は全国大会で活躍する強豪です。

  • 地域と連携した「えたじま」ならではの学び:江田島市の支援を受け、地域を探究する学習活動が充実しています。

  • 台湾への海外修学旅行:県内公立高校の先駆けとして台湾への修学旅行を実施し、姉妹校との交流を通じて国際感覚を磨きます。

  • 手厚い公的サポート:江田島市から公営塾の運営費や通学費、修学旅行費、各種検定受験料などの補助が受けられます。

  • アットホームな校風:生徒と先生の距離が近く、相談しやすい環境が整っています。

  • 充実した進路サポート:公営塾の設置や個別の進路指導など、一人ひとりの夢の実現を力強くバックアップします。

  • 天然芝のグラウンド:広々とした天然芝のグラウンドがあり、生徒はのびのびとスポーツに打ち込めます。

広島県立大柿高等学校の口コミ・評判のまとめ

大柿高等学校に関する口コミをまとめると、以下のような声が見られます。

良い点:

  • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれるので、安心して学校生活が送れる」という意見が多いようです。

  • 「校則が比較的緩やかで、のびのびと過ごせる」

  • 「カヌー部やヨット部など、全国レベルで活躍できる部活動がある」

  • 「江田島市からの補助が手厚く、経済的な負担が少ない」

  • 「自然豊かな環境で、落ち着いて勉強に集中できる」

気になる点:

  • 「島の外から通学する場合、フェリーやバスの乗り継ぎが必要で、交通の便が良いとは言えない」という意見があります。

  • 「進学を重視する生徒にとっては、学習環境が少し物足りなく感じるかもしれない」という声も一部で見られます。

  • 「学校周辺の商業施設が少ない」

アクセス・通学

広島県立大柿高等学校へのアクセスは、主にバスや船を利用することになります。

  • 最寄りのバス停:「大柿高校前」バス停から徒歩約1分です。

  • 広島方面から:広島港から高速船で中町港へ渡り、そこからバスに乗り換えて「大柿高校前」で下車します。

  • 呉方面から:呉港から高速船で小用港へ渡り、そこからバスに乗り換えて「大柿高校前」で下車します。

江田島市内からの通学者が多いですが、フェリーを利用して広島市や呉市から通う生徒もいます。江田島市からは通学用の定期券代の一部補助が受けられる制度もあります。

広島県立大柿高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

広島県立大柿高等学校は、豊かな自然の中で、自分のペースでじっくりと学びたいと考えている生徒に特におすすめの学校です。特に、カヌーやヨットといったマリンスポーツに挑戦したい人にとっては、最高の環境が整っています。また、地域とのつながりを大切にしながら、国際交流にも興味があるという人にも魅力的な選択肢となるでしょう。

受験勉強においては、まず中学校の基礎的な内容をしっかりと固めることが大切です。大柿高等学校の入試では、学力検査だけでなく、調査書(内申点)や自己表現も重視されます。日々の授業に真面目に取り組み、定期テストで安定した成績を収めることを心がけましょう。そして、面接や自己表現では、大柿高等学校で何を学び、どのように成長したいのかを自分の言葉で伝えられるように準備しておくことが合格への鍵となります。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。