埼玉県立所沢高等学校(以下、所沢高校)は、120年以上の長い歴史と輝かしい伝統を誇る、県内でも有数の進学校です。緑豊かな落ち着いた環境の中で、生徒一人ひとりがのびのびと学校生活を送っています。「自主自立」の精神を重んじる自由な校風が最大の特長で、制服や画一的な校則がありません。生徒の主体性を尊重し、何事にも全力で取り組む活気にあふれています。

この自由な環境は、生徒たちに自ら考えて行動する力を与えてくれます。勉強はもちろん、部活動や学校行事にも真剣に取り組む「文武両道」の精神が根付いており、充実した3年間を過ごせるでしょう。所沢高校は、自分の可能性を信じ、仲間と共に成長したいと考える皆さんにとって、最高の学び舎となるはずです。

この記事では、そんな魅力あふれる所沢高校について、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。皆さんの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読んでみてください。

所沢高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 埼玉県立所沢高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒359-1131 埼玉県所沢市久米1234番地
代表電話番号 04-2922-2185
公式サイト https://tokorozawa-h.spec.ed.jp/

所沢高等学校の偏差値・難易度・併願校

所沢高校の偏差値は普通科で「61」前後とされています。これは埼玉県内の公立高校の中でも上位に位置し、しっかりとした学力が求められます。

難易度を具体的にイメージするために、同じくらいの偏差値の高校としては、川越南高校(普通科)、坂戸高校(普通科)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、中学3年間の9教科合計で「36」前後、つまりオール4を目指すのが一つの目標となりそうです。もちろん、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点が重要になることは言うまでもありません。

埼玉県立高校の入試制度上、他の公立高校との併願はできません。そのため、所沢高校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として受験します。主な併願校としては、西武学園文理高校狭山ヶ丘高校、山村学園高校、聖望学園高校、錦城高校(東京)などが多く選ばれる傾向があるようです。

所沢高等学校に設置されている学科・コース

所沢高校に設置されているのは「普通科」のみです。1年次では全員が共通の科目を履修し、幅広い知識の基礎を固めます。

  • 普通科 – 2年生から文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に応じた専門的な学習を深めていきます。3年次には多彩な選択科目が用意されており、一人ひとりの興味や受験科目に合わせて、自分だけの時間割を組むことが可能です。将来の夢や目標に向かって、計画的に学習を進めたい生徒におすすめです。

所沢高等学校の特色・校風

所沢高校の校風を最もよく表すキーワードは「自主自立」です。120年以上の歴史の中で育まれたこの精神は、生徒たちの学校生活のあらゆる場面に浸透しています。

  • 校則・制服:特筆すべきは、明確な校則や指定された制服がないことです。服装や髪型は生徒一人ひとりの判断に委ねられており、その自由さが大学のような雰囲気を作り出しています。もちろん、高校生としての品位を保つことは求められますが、個性を表現しやすい環境と言えるでしょう。

  • 生徒の雰囲気:生徒たちは明るく活発で、何事にも全力で取り組む姿勢が見られます。自由な校風の中にも真面目さがあり、勉強と部活、行事を両立させている生徒が多いようです。コミュニケーション能力の高い生徒が多く、誰にとっても居心地の良い雰囲気があるとの声も聞かれます。

  • 宿題・学習:授業の進度はやや速めで、予習・復習が欠かせないようです。週末課題など、家庭学習を促すための課題も出されることがあります。学習意欲の高い生徒が多く、お互いに高め合える環境です。

  • アルバイト:アルバイトは原則として届け出制ですが、多くの生徒が行っているわけではないようです。学業や部活動に専念する生徒が多い傾向にあります。

  • 土曜授業:年間15回程度の土曜公開授業が実施されており、週33時間の授業時間を確保しています。これにより、学力の定着と向上を図っています。

所沢高等学校の部活動・イベント

部活動

所沢高校は「文武両道」を掲げ、部活動が非常に盛んです。運動部18、文化部17、同好会1と、多種多様なクラブがあり、生徒たちは熱心に活動に取り組んでいます。

  • 運動部:特に男子バレーボール部、弓道部、男子ソフトテニス部などが県大会で上位の成績を収めるなど活躍が目立ちます。また、山岳部が全国高等学校登山大会(インターハイ)に出場した実績もあります。ダンス部も全国大会レベルで、強豪として知られています。

  • 文化部:文化部では、フォーク部が全国高等学校選抜ロックフェスで金賞(全国1位)に輝くなど、輝かしい実績を誇ります。ギター部や吹奏楽部なども活発に活動しており、文化祭などで素晴らしい演奏を披露しています。生物部や化学部といった科学系の部活も充実しています。

イベント

生徒が主体となって作り上げる学校行事は、所沢高校の大きな魅力の一つです。

  • 体育祭(6月):全学年が団に分かれて競い合う、非常に盛り上がるイベントです。特に応援合戦は迫力満点で、生徒たちの団結力を感じることができます。

  • 所高祭(文化祭、9月):毎年多くの来場者で賑わう、地域でも評判の文化祭です。各クラスや文化部による独創的な企画・展示、ステージ発表など見どころが満載で、生徒たちのエネルギーが爆発します。

  • 長距離走大会(11月):男子は10km、女子は7kmのコースを走る伝統行事です。

  • ラグビー大会・ダンス発表会(2月):冬の寒さを吹き飛ばす、球技大会とダンス・手具体操の発表会です。クラス一丸となって取り組みます。

  • 修学旅行:例年、2年生の秋に関西方面を訪れることが多いようです。

所沢高等学校の進学実績

所沢高校は、県内有数の進学校として、高い大学進学実績を誇っています。生徒の約9割が現役で大学に進学しており、手厚い進路指導とサポート体制がその背景にあります。

  • 国公立大学:埼玉大学をはじめ、首都圏の国公立大学を中心に、例年20名前後の合格者を輩出しています。2024年度入試では、旧帝国大学を含む難関国公立大学にも合格者が出ています。

  • 難関私立大学:GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)には毎年100名近く、早慶上理ICUには10名以上の合格者を出すなど、安定して高い実績を残しています。特に、日本大学や東洋大学といった大学には多くの生徒が進学しています。

  • その他の進路:大学進学以外にも、看護系の専門学校や公務員を目指す生徒もいます。指定校推薦の枠も約250名分と豊富で、多様な進路選択が可能です。

進学実績を支える取り組みとして、早朝や放課後、長期休業中に実施される多彩な進学補習が挙げられます。また、生徒と教員が一緒になって学力向上策を考える「学力向上プロジェクト」といったユニークな試みも行われています。

所沢高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、所沢高校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 「自主自立」を育む校則のない自由な校風:制服がなく、服装や髪型は生徒の自主性に任されています。この自由な環境が、自分で考え、責任をもって行動する力を育てます。

  • 生徒が主役の熱い学校行事:体育祭や「所高祭(文化祭)」は、企画から運営まで生徒が中心となって行います。学校全体が一体となる熱気と達成感は、かけがえのない経験になります。

  • 文武両道を実践する活発な部活動:全国レベルで活躍する部から、初心者でも楽しめる部まで、30以上の多彩な部活動・同好会があります。仲間と切磋琢磨する中で、人間的に大きく成長できます。

  • 充実した学習サポート体制:年間15回の土曜授業や、長期休業中の進学補習など、学力を伸ばすためのサポートが手厚く、高い進学実績につながっています。

  • 120年以上の歴史と伝統:明治時代に創立されて以来、多くの卒業生を社会に送り出してきた伝統校です。卒業生との強いつながりも魅力の一つです。

所沢高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、所沢高校のどのような点が評価されているのでしょうか。様々な声をまとめてみました。

  • 良い点

    • 「校則がなく自由でのびのび過ごせる。まるで大学のようで楽しい」という声が圧倒的に多いです。

    • 「行事がとにかく楽しくて盛り上がる。クラスや学年の団結力が強い」といった、学校行事への満足度が非常に高いようです。

    • 「勉強も部活も本気で取り組む人が多く、刺激し合える環境がある」と、文武両道を評価する声も多数あります。

    • 「個性的な人が多く、お互いの価値観を尊重しあえる雰囲気が良い」という意見も見られます。

  • 気になる点

    • 「自由な反面、自己管理ができないと流されてしまう可能性がある」という指摘があります。

    • 「先生によって授業の分かりやすさに差がある」と感じる生徒もいるようです。

    • 「体育館などの施設が少し古い」という意見も一部で見られます。

    • 「駅から少し歩くのが大変」と感じる声もあります。

アクセス・通学

所沢高校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 西武池袋線「西所沢駅」より徒歩約8分

  • 西武池袋線・新宿線「所沢駅」より徒歩約15分

2つの駅からアクセス可能で、交通の便は良好です。所沢市内はもちろん、飯能市、入間市、狭山市といった近隣の市や、西武線沿線の東京都内から通学している生徒も多いようです。

所沢高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとうございます。所沢高校の魅力は伝わりましたか?この学校は、「誰かに指示されるのではなく、自分で考えて行動したい」「勉強も部活も行事も、全部に全力で挑戦してみたい」と考える、エネルギーあふれる君にぴったりの学校です。自由な環境で個性を伸ばし、一生付き合える仲間と出会い、最高の高校生活を送りたいなら、所沢高校は間違いなく素晴らしい選択肢となるでしょう。

所沢高校の入試では、当日の学力検査が重視される傾向があります。特に数学と英語では、少し難易度の高い「学校選択問題」が採用されるため、過去問などを活用して応用力をしっかりと身につけておくことが合格への鍵となります。基礎を固めた上で、発展的な問題にも数多くチャレンジしてください。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。