三重県多気郡大台町の豊かな自然に抱かれた場所に、全国でも珍しい公立の全寮制総合学科高校、昴学園高等学校があります。 昴学園高等学校は、生徒一人ひとりの個性を尊重し、自主自律の精神を育むことを教育目標に掲げています。 親元を離れての寮生活や、多彩な選択科目がある総合学科での学びを通して、社会で活躍できる力を身につけることを目指す、そんな昴学園高等学校の魅力に迫ってみましょう。

この学校の大きな特徴は、なんといっても「全寮制」であることです。 県内外から集まった仲間たちと寝食を共にすることで、協調性やコミュニケーション能力が自然と養われます。 また、総合学科では、国際交流、美術工芸、環境技術、生活福祉、総合スポーツといった5つの系列から、自分の興味や関心、そして将来の夢に合わせて専門的な科目を深く学べるのが魅力です。

「昴」という校名は、6つの星が美しく輝きながらまとまっている様子をイメージしており、生徒一人ひとりが輝きながらも、仲間と団結していく姿を象徴しています。 大自然の中でのびのびと学び、寮生活を通して人間的に大きく成長したい、そんなあなたにとって、昴学園は最高の3年間を約束してくれる場所になるかもしれません。

昴学園高等学校の基本情報

昴学園高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 三重県立昴学園高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒519-2593 三重県多気郡大台町茂原48
代表電話番号 0598-76-0040
公式サイトURL http://www.mie-c.ed.jp/hsubar/

昴学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

昴学園高等学校の入試は、一般的な学力試験とは少し異なり、偏差値だけでは測れない側面があります。面接や寮生活への適性なども重視されるため、明確な偏差値は算出されていないことが多いようです。しかし、自分の学力レベルを把握し、受験準備を進める上での目安として、複数の情報を参考にすることが大切です。

昴学園高等学校を検討するにあたり、難易度としては、基礎学力をしっかりと身につけていることが求められます。合格に必要な内申点の目安については、具体的な数値は公表されていませんが、中学校での学習内容をきちんと理解し、主体的に学習に取り組む姿勢が評価されると考えておくと良いでしょう。

昴学園高等学校は公立高校ですが、全寮制で総合学科という特殊な形態のため、三重県内の他の公立高校との併願については、県の教育委員会の最新情報を確認する必要があります。私立高校を併願する場合、近隣の私立高校が候補となりますが、昴学園の教育内容や寮生活に魅力を感じて志望する生徒が多いため、併願校選びも個々の価値観によって様々です。

昴学園高等学校に設置されている学科・コース

昴学園高等学校は、普通科や専門学科といった枠にとらわれない「総合学科」の高校です。1年次では、全員が共通の科目を学びながら、自分の興味・関心や将来の進路についてじっくり考えます。そして2年次からは、以下の5つの「系列」に分かれて、より専門的な学習を深めていきます。昴学園高等学校で、あなたにぴったりの学びを見つけてみましょう。

  • 地域探究系列: ユネスコエコパークにも登録されている大台町を舞台に、地域が抱える課題の発見や解決策を探る学習を行います。 地域活性化やまちづくりに興味がある人におすすめです。

  • 総合スポーツ系列: 生涯スポーツにつながる知識や技術、野外活動などを通じて、スポーツの指導者などを目指します。 体を動かすことが好きで、スポーツに関わる仕事に就きたい人にぴったりです。

  • 美術工芸系列: 絵画やデザイン、立体造形などを基礎から学び、表現の可能性を追求します。 芸術やものづくりを通して、社会を豊かにしたいと考えている人に向いています。

  • 生活福祉系列: 福祉に関する専門的な知識や技術を学び、誰もが住みやすい社会の実現に貢献できる人材を目指します。 人の役に立ちたい、福祉の分野で活躍したいという強い意志を持つ人におすすめです。

  • 環境技術系列: 野菜作りや木材加工、林業保全といった実践的な学習を通して、持続可能な社会について考えます。 自然や環境問題に関心があり、実践的に学びたい人に最適です。

昴学園高等学校の特色・校風

昴学園高等学校の校風は、「自主自律」と「アットホームな雰囲気」という言葉で表現できるでしょう。 全国でも珍しい公立の全寮制高校であり、生徒たちは豊かな自然環境の中で、仲間と共に学び、成長していきます。

生徒たちが気になるであろう点を、口コミなどを基にまとめました。

  • 校風・生徒の雰囲気: 県内外から様々な生徒が集まるため、多様な価値観に触れることができます。 全寮制ということもあり、生徒同士の絆が非常に強く、協調性が育まれる環境です。 生徒たちは、大自然の中で伸び伸びと学校生活を送っているようです。

  • 校則: 比較的自由な校風で、平常時は私服での登校(カジュアルスタイル)が認められています。 ただし、高校生としての自覚ある服装が求められます。 頭髪やピアスに関しても、他の高校と比較して厳しくないという声が見られます。

  • 宿題の量: 総合学科であり、選択する系列によって専門的な学習が増えるため、予習・復習は欠かせませんが、宿題の量自体は標準的という意見が多いようです。

  • 制服: フォーマルスタイルとして制服も定められていますが、普段は私服で過ごす生徒が多いのが昴学園の特色です。

  • アルバイト: 原則として禁止されているようです。寮生活と学業に専念することが求められます。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありません。週末は部活動や寮での活動、帰省などに時間を使うことができます。

昴学園高等学校の部活動・イベント

部活動

昴学園高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を目指して活発に活動しています。特に、豊かな自然環境を活かした部活動や、全国レベルでの活躍を目指す部活動があります。

  • 運動部: 特に硬式野球部は、男子寮生の約半数が所属しており、甲子園出場を目標に日々練習に励んでいます。 静かな山間に響き渡る声は、学校の活気の象徴ともいえるでしょう。他にも、ゴルフ部や陸上競技部など、様々な部が活動しています。

  • 文化部: 美術部や吹奏楽部といった文化部も充実しています。特に美術工芸系列の生徒にとっては、授業で学んだことをさらに深める場となっています。珍しい部活動としては、地域の特色を活かした活動を行う部もあります。

イベント

昴学園高等学校では、寮生活と連動したユニークなイベントが多く、生徒たちの学校生活を彩ります。仲間との絆を深める絶好の機会となっています。

  • 昴祭(文化祭): 毎年11月上旬に開催される最大の学校行事です。 ステージ発表や模擬店、作品展示など、クラスや部活動、有志団体が一体となって創り上げます。 日頃の学習や活動の成果を発表する貴重な場であり、大きな盛り上がりを見せます。

  • 体育祭: クラス対抗で様々な競技に挑み、団結力を高めます。寮生活で培ったチームワークが発揮されるイベントです。

  • 修学旅行: 近年では韓国を訪れるなど、国際交流を重視したプログラムが組まれることもあります。 異文化に触れる貴重な体験となります。

  • 寮行事: 新入生歓迎パーティーや七夕パーティーなど、寮生同士の親睦を深めるためのイベントが年間を通して企画されています。

昴学園高等学校の進学実績

昴学園高等学校は、総合学科の特色を活かし、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応しています。大学進学から専門学校、就職まで、幅広い分野で卒業生が活躍しています。昴学園高等学校では、キャリア教育にも力を入れており、生徒が主体的に進路を選択できるようサポートしています。

  • 大学進学: 国公立大学や私立大学へ進学する生徒がいます。指定校推薦枠も多く、令和6年度入試では60以上の大学から推薦枠が寄せられました。 総合学科での専門的な学びを活かして、AO入試や推薦入試で合格を勝ち取る生徒も多いようです。

  • 短期大学・専門学校: 短期大学へは24校、専門学校へは84校からの指定校推薦枠があります(令和6年度入試)。 生活福祉系列で学んだ生徒が福祉系の専門学校へ、美術工芸系列の生徒が美術大学へ進学するなど、系列での学びと直結した進路選択が目立ちます。

  • 就職: 地元三重県内をはじめ、県外の企業からも多くの求人が寄せられます。令和6年度入試では、県内・県外合わせて500件以上の求人がありました。 寮生活で培ったコミュニケーション能力や自律性が、就職活動においても高く評価される傾向にあります。

昴学園高等学校の特長・アピールポイント

昴学園高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさん詰まっています。自然豊かな環境と充実した設備の中で、特別な高校生活を送りたいと考えている受験生にとって、注目のポイントをご紹介します。

  • 全国でも珍しい公立の全寮制: なんといっても最大の特長は、公立でありながら全寮制であることです。 親元を離れ、仲間と共同生活を送ることで、自主性や協調性、そして生涯の友を得ることができます。

  • 興味をとことん追求できる総合学科: 5つの専門的な系列から自分の進路や興味に合わせて科目を選択できます。 1年次にじっくり自分の適性を見極められるのも大きなメリットです。

  • ユネスコエコパークをフィールドにした学び: 学校が位置する大台町はユネスコエコパークに認定されており、豊かな自然そのものが学びの舞台です。 地域探究系列や環境技術系列では、この恵まれた環境を活かした実践的な学習が行われます。

  • 自由な校風と私服登校: 校則は比較的緩やかで、普段は私服での登校が認められています。 生徒一人ひとりの個性を尊重する校風の表れと言えるでしょう。

  • 少人数教育による手厚いサポート: 多くの授業で少人数教育が実施されており、生徒一人ひとりに合わせたきめ細やかな指導が受けられます。

  • 地域との深いつながり: 地域と連携した探究活動やイベントが多く、社会との関わりの中で学ぶ機会が豊富にあります。

  • 県外からの入学者も多数: 全寮制という特性から、三重県外からも多くの生徒が入学しています。 多様なバックグラウンドを持つ仲間との出会いは、視野を広げる大きなきっかけになります。

昴学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

昴学園高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。学校選びの参考になるよう、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点:

    • 「寮生活を通して、一生付き合える仲間ができた」という声が非常に多いです。 共同生活で育まれる絆は、昴学園ならではの財産のようです。

    • 「自然に囲まれた環境で、のびのびと勉強や部活に集中できる」という、恵まれたロケーションを評価する意見も目立ちます。

    • 「総合学科で自分の好きなことを専門的に学べるのが楽しい」といった、カリキュラムの自由度の高さを魅力に感じる生徒も多いです。

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」など、教員との距離の近さやサポートの手厚さを評価する声もあります。

  • 気になる点:

    • 「寮の施設が少し古い部分がある」といった意見が見られます。 共同で使う設備については、改善を望む声もあるようです。

    • 「最寄り駅から少し距離があり、アクセスが不便」という点は、特に都市部から来る生徒にとっては難点かもしれません。

    • 「寮生活には独特のルールがあり、慣れるまで大変だった」という声もあります。集団生活が苦手な人には、向き不向きがあるかもしれません。

    • 「いじめが全くないわけではない」という口コミも一部で見られます。 どこの学校でも起こりうることですが、寮という閉鎖的な環境での人間関係には、特に注意が必要かもしれません。

アクセス・通学

昴学園高等学校は全寮制のため、ほとんどの生徒が学校敷地内にある寮から通学します。ここでは、遠方から学校へ向かう際のアクセス方法や、帰省時の交通手段についてご紹介します。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • JR紀勢本線「三瀬谷駅」が最寄り駅です。

    • 三瀬谷駅からは、大台町営バス「大杉・滝谷」方面行きに乗車し、約15〜20分。

    • 「報徳診療所前」バス停で下車し、そこから徒歩約5分です。

  • 通学エリア:

    • 全寮制のため、通学という概念は当てはまりませんが、在籍する生徒は三重県内全域に及びます。

    • また、定員の10%を上限に全国から生徒を募集しており、東海地方はもちろん、関東や関西など、県外出身の生徒も多く在籍しています。

昴学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

昴学園高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、皆さんの挑戦を心から応援しています。昴学園は、ただ勉強するだけの場所ではありません。大自然の中で仲間と共に生活し、自分自身と向き合い、大きく成長するための特別な舞台です。

この昴学園高等学校が特に合っているのは、「自立心旺盛で、新しい環境に飛び込むチャレンジ精神がある人」、そして「集団生活の中で協調性を学び、一生の友人を作りたい人」です。親元を離れての生活は、決して楽なことばかりではないかもしれません。しかし、それを乗り越えた先には、確かな自信と人間的な成長が待っています。また、総合学科というシステムは、「まだ将来の夢は決まっていないけれど、高校3年間で自分の好きなこと、やりたいことを見つけたい」と考えている君にこそ、ぴったりの環境と言えるでしょう。

受験に向けては、まず中学校の基礎学力をしっかりと固めることが大切です。そして、面接では「なぜ昴学園で学びたいのか」「寮生活で何を学び、どう成長したいのか」を自分の言葉で熱意をもって伝えられるように準備しておきましょう。昴学園で、夢への第一歩を踏み出してください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。