東京都立農芸高等学校は、1900年(明治33年)創立という長い歴史を持つ、都内で最も伝統のある農業高校です。 杉並区の閑静な住宅街にありながら、広大な農地や果樹園、温室などを有し、都会の中で本格的な農業について学べるユニークな環境が魅力です。 生き物や自然、食べることが好きな生徒たちが集まり、専門的な知識や技術を日々探求しています。
東京都立農芸高等学校の基本情報
東京都立農芸高等学校の偏差値・難易度・併願校
園芸科学科: 44 食品科学科: 44 緑地環境科: 42
東京都立農芸高等学校に設置されている学科・コース
園芸科学科 どんなことを学ぶ場所か:野菜や果樹、草花などの生産技術や、植物の細胞を培養する植物バイオテクノロジーなど、園芸に関する幅広い知識と技術を学びます。 どんな生徒におすすめか:植物を育てることが好きで、将来は品種改良や新しい農業技術の開発に携わりたい人におすすめです。
食品科学科 どんなことを学ぶ場所か:パンやお菓子、ジャムなどの加工食品の製造技術や、食品の成分分析、品質管理について学び、食のプロフェッショナルを目指します。 どんな生徒におすすめか:食べることが好きで、安全で美味しい食品作りに興味がある人、将来は食品開発や製造の仕事に就きたい人におすすめです。
緑地環境科 どんなことを学ぶ場所か:庭園の設計や施工、樹木の管理といった造園技術や、自然環境の保全について学び、緑豊かな空間づくりに貢献する知識を身につけます。 どんな生徒におすすめか:自然や景観に興味があり、公園や街路樹など、私たちの暮らしに関わる「緑」を守り、育てていく仕事に興味がある人におすすめです。
東京都立農芸高等学校の特色・校風
校則:校則は、都立高校として標準的な内容です。染髪やピアス、化粧などは禁止されています。 スマートフォンの持ち込みは可能ですが、授業中の使用は禁止です。 アルバイトは原則禁止ですが、家庭の事情などにより届け出をすれば認められる場合があります。 宿題・課題:専門高校という特性上、レポートや実習記録などの提出物が多い傾向にあるようです。 特に、実験や実習の後には詳細なレポートが求められることがあり、計画的に学習を進める力が必要とされます。 生徒たちの雰囲気:生き物や植物が好きで、真面目に実習に取り組む生徒が多いようです。同じ興味を持つ仲間が集まるため、お互いに教え合いながら楽しく学べる環境があるとの口コミが見られます。 制服:制服はブレザータイプで、落ち着いたデザインが特徴です。夏服期間はリボンやネクタイを着用しなくても良いなど、季節に応じた着こなしができます。 土曜授業:公式サイト上では明記されていませんが、一般的な都立高校と同様に、必要に応じて土曜授業や補習が実施されることがあるようです。
東京都立農芸高等学校の部活動・イベント
部活動
特に有名な部活動としては、都立高校で唯一の「馬術部」が挙げられます。 校内に馬場があり、日々練習に励んでいます。動物が好きで、高校から新しいスポーツに挑戦したい生徒に人気です。 農芸研究部には、果樹、草花、野菜、植物バイオテクノロジー、製菓製パン、農産加工、造園測量といった多様な部門があります。 日々の研究活動だけでなく、自分たちが育てた野菜や作った加工品を販売することもあり、実践的な学びを深めています。 運動部はバスケットボール部やバドミントン部、ダンス部など全11部、文化部は音楽部や生物部、和太鼓部など全9部が活動しており、自分の興味に合わせて選ぶことができます。
イベント
体育祭(6月):クラス対抗で様々な競技に熱中します。生徒たちが一体となって盛り上がるイベントの一つです。 農芸祭(文化祭):秋に開催される農芸祭は、この学校最大のイベントです。生徒たちが実習で生産した野菜や果物、パンやジャムなどの加工品が販売され、毎年多くの地域住民で賑わいます。 各クラスや部活動による展示や発表もあり、日頃の学習の成果を披露する貴重な機会となっています。 修学旅行:行き先は年度によって異なりますが、自然や文化に触れる体験学習が中心となることが多いようです。 その他:校外学習や農業技術検定、進路ガイダンスなど、年間を通じて様々な行事が計画されています。
東京都立農芸高等学校の進学実績
大学進学:東京農業大学をはじめ、日本大学、東洋大学、駒澤大学、麻布大学など、主に農学系の学部を持つ私立大学への進学者が多い傾向があります。国公立大学への進学者もいます。 専門学校:農業や食品、造園、動物関連の専門学校へ進学し、より高度な専門技術を身につける生徒も多くいます。 就職:食品会社、造園会社、種苗会社、牧場など、学校で学んだ知識や技術を直接活かせる企業への就職実績が多数あります。
東京都立農芸高等学校の特長・アピールポイント
都心で本格的な農業体験:杉並区という都心にありながら、広大な実習地を誇ります。野菜畑や果樹園、温室、竹林、さらには馬場まであり、自然に囲まれた環境で実践的に学ぶことができます。 都立高校で唯一の馬術部:馬の飼育管理から乗馬技術の習得まで、馬と深く関わることのできる馬術部があるのは大きな特長です。 全国大会での優勝実績もあります。 「食」と「緑」の専門家を目指せる3つの学科:園芸、食品、緑地(造園)という専門性の高い3つの学科があり、自分の興味関心をとことん追求できます。 充実した実習設備:植物バイオテクノロジーの実験室や食品加工室など、専門的な学習を支えるための施設・設備が整っています。 地域に開かれた学校:生徒が生産した農産物や加工品を販売する機会があり、地域の人々との交流が盛んです。 特に文化祭である「農芸祭」は大変な賑わいを見せます。 豊かな心を育む環境教育:自然や生命とのふれあいを通して、環境を大切にする心や感謝の気持ちを育む教育を推進しています。 多様な進路選択:専門知識を活かした就職から、農学系大学への進学まで、幅広い進路に対応したきめ細やかな指導を行っています。
東京都立農芸高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点: 「動物や植物が好きなら最高の環境」という声が多数あります。実習が多く、座学が苦手でも楽しく学べるという意見が見られます。 「専門的な知識が身につき、将来の夢に直結する」といった、進路に対する満足度の高さがうかがえます。 「同じ趣味や目標を持つ友達ができる」という口コミも多く、共通の話題で盛り上がれる友人関係を築きやすいようです。 「先生方が専門知識豊富で、熱心に指導してくれる」という声もあり、手厚いサポート体制が評価されています。
気になる点: 「レポートが多い」という声が一部で見られます。 実習や実験の後は、考察を含めたレポート作成が求められるため、文章を書くのが苦手な生徒は少し大変に感じるかもしれません。 「駅から少し歩く」という意見もあります。最寄り駅から徒歩10分以上かかるため、アクセス面で不便に感じる人もいるようです。 校則に関して、「もう少し自由でも良いのでは」と感じる生徒もいるようですが、都立高校としては標準的な範囲内という認識が一般的です。
アクセス・通学
西武新宿線「上井草」駅より徒歩約10〜12分 JR中央線「西荻窪」駅より徒歩約20分 JR中央線「西荻窪」駅より関東バス「井荻」行きに乗車、「農芸高校」前下車すぐ JR中央線「荻窪」駅より西武バス「石神井公園」行きに乗車、「農芸高校」下車徒歩3分
東京都立農芸高等学校受験生へのワンポイントアドバイス