東山高等学校は、京都の豊かな自然と歴史に抱かれた、伝統ある私立の男子校です。浄土宗の教えを建学の精神とし、「こころ」「からだ」「知性」のバランスがとれた人間教育を実践しています。1868年の創立以来、多くの卒業生を社会に送り出してきました。落ち着いた環境で学業に集中したい、あるいは部活動に思い切り打ち込みたいと考えている生徒にとって、東山高等学校は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

この学校の最大の特長は、生徒一人ひとりの目標に合わせてきめ細やかな指導が受けられる点にあります。最難関国公立大学を目指すコースから、クラブ活動と学習を両立させるコース、全国レベルで活躍するアスリートを育成するコースまで、多様な学びのステージが用意されています。古都の静寂な環境の中、同じ目標を持つ仲間たちと切磋琢磨しながら、充実した3年間を送ることができるでしょう。

この記事では、そんな東山高等学校の偏差値やコースごとの特色、学校生活のリアルな様子、そして卒業後の進路まで、受験生と保護者の皆様が本当に知りたい情報を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後までじっくりと読み進めてみてください。

東山高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 東山高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男子校
所在地 〒606-8445 京都府京都市左京区永観堂町51
代表電話番号 075-771-9121
公式サイト https://www.higashiyama.ed.jp/

東山高等学校の偏差値・難易度・併願校

東山高等学校の偏差値は、コースによって大きく異なります。自分の学力や目指す進路に合わせて、最適なコースを選ぶことが大切です。以下に最新の偏差値と難易度の目安をまとめました。

  • 普通科パスカルコース(理系特進):67-68

  • 普通科クレセントコース(進学):48

  • 普通科トップアスリートコース:46

パスカルコースは、京都府内でもトップクラスの難易度を誇ります。最難関国公立大学を目指す高い学力を持った生徒が集まるため、合格には高い内申点と当日点が求められるでしょう。同じくらいの偏差値の高校としては、京都市内の公立トップ校や、他の私立高校の特進コースなどが挙げられます。

クレセントコースは、クラブ活動と勉強を両立させたい生徒に人気のコースです。幅広い学力層の生徒がおり、指定校推薦を利用して難関私立大学への進学を目指す生徒も多いようです。

主な併願校としては、同じ京都市内の私立高校である京都橘高等学校、大谷高等学校、龍谷大学付属平安高等学校などがよく選ばれる傾向があります。自分の実力や各校の特色をよく比較検討して、併願校を決めると良いでしょう。

東山高等学校に設置されている学科・コース

東山高等学校には、生徒一人ひとりの夢や目標を実現するための3つの個性的なコースが設置されています。

  • パスカルコース

    最難関の国公立大学(医歯薬系・自然科学系)への進学を目指すコースです。理系に特化した高度なカリキュラムで、科学的な探究心と論理的思考力を養います。

  • クレセントコース

    クラブ活動や自分の好きなことに打ち込みながら、難関私立大学への現役合格を目指すコースです。文武両道を実践したい生徒におすすめです。同志社大学や立命館大学をはじめ、多くの大学の推薦枠があります。

  • トップアスリートコース

    全国レベルで活躍できるトップアスリートの育成を目指すコースです。競技の技術を磨きながら、難関私立大学への進学も視野に入れた指導が行われます。

東山高等学校の特色・校風

東山高等学校の校風は、「落ち着いた雰囲気」「文武両道」といった言葉で表現されることが多いです。南禅寺や永観堂といった歴史的建造物に囲まれた静かな環境が、生徒たちの落ち着いた学習態度を育んでいます。

  • 宿題の量:コースによりますが、特にパスカルコースは課題の量が多いという声が見られます。日々の予習・復習が欠かせないようです。

  • 校則:他の私立高校と比較して、校則は厳しいという口コミが多いようです。特に頭髪検査は厳格で、前髪が眉にかかることや、襟足が制服の襟につくことなどが指導の対象となることがあります。校内でのスマートフォンの使用は禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気:男子校ならではの、気兼ねなく伸び伸びとした雰囲気があるようです。「オタクが多い」という声もあり、それぞれの趣味や個性を尊重し合える環境と言えるかもしれません。

  • アルバイト:原則として禁止されています。

  • 制服の評判:制服はブレザータイプで、デザインがおしゃれで人気があるようです。夏服には青のチェックシャツもあり、爽やかな印象です。

  • 土曜授業:土曜日には「土曜講座」と呼ばれる独自のプログラムが実施されることがあります。

東山高等学校の部活動・イベント

部活動

東山高等学校は、全国レベルで活躍する部活動が数多くあることで知られています。運動部、文化部ともに非常に活発で、多くの生徒が部活動に打ち込んでいます。

  • 運動部

    特にバレーボール部、バスケットボール部、卓球部、サッカー部などは全国大会の常連校として有名です。近年では硬式野球部や軟式野球部も力をつけており、近畿大会で優勝するなどの実績を残しています。他にも陸上競技部や水泳部など、多くの部がインターハイに出場しています。

  • 文化部

    文化部も多彩で、吹奏楽部や書道部、クイズ研究会、ロボット研究会などが活発に活動しています。ロボット研究会は世界大会に出場するなど、高い実績を誇っています。

イベント

東山高等学校では、生徒たちの学校生活を彩る様々なイベントが年間を通して開催されています。

  • 文化祭(東山祭)

    毎年9月に行われる最大のイベントです。各クラスや文化部による模擬店や展示、ステージ発表などで大変な盛り上がりを見せます。外部からの来場者も多く、地域でも有名な文化祭となっています。

  • 体育祭

    10月に開催され、クラス対抗で様々な競技に臨みます。男子校ならではの迫力と熱気が魅力です。

  • 修学旅行

    高校2年生の3月に実施されます。行き先は年によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

  • その他の宗教行事

    仏教系の学校ならではの行事として、4月にはお釈迦様の誕生を祝う「花まつり(仏誕会)」、2月には「涅槃会」などが行われます。

東山高等学校の進学実績

東山高等学校は、非常に高い大学進学実績を誇っています。生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポート体制が、その実績につながっています。

  • 国公立大学

    2024年度は、京都大学3名、大阪大学9名、神戸大学6名をはじめ、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学といった旧帝国大学にも多数の合格者を輩出しています。国公立大学医学部医学科にも8名が合格しています。

  • 難関私立大学

    関西の難関私立大学である「関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)」には、2024年度に合計263名の合格者を出しています。また、「早慶上理ICU(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、国際基督教大学)」にも21名が合格しています。

  • 進学サポート

    放課後や長期休暇中には、進学補習や講習が数多く開かれています。また、自習室として進路指導室が開放されており、赤本や参考書も充実しているため、集中して学習に取り組める環境が整っています。卒業生による合格体験談発表会なども開催され、先輩から直接話を聞く機会もあります。

東山高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、東山高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 仏教精神に基づく「心の教育」

    建学の精神である浄土宗の教えに基づき、感謝の心や他者を思いやる心を育む「心の教育」を大切にしています。

  • 「セルフ・リーダーシップ」の育成

    自ら情熱を持って行動し、目標を達成する力「セルフ・リーダーシップ」を育む独自の教育プログラムを実践しています。

  • 歴史と文化に囲まれた学習環境

    南禅寺や永観堂に隣接し、哲学の道も近くにあるなど、京都の歴史と文化を肌で感じられる恵まれたロケーションです。

  • 全国トップレベルの部活動

    バレーボール部やバスケットボール部をはじめ、多くの部活動が全国の舞台で活躍しており、高いレベルで文武両道を目指せます。

  • 充実した教育施設

    4万冊以上の蔵書を誇る図書室や、最新の設備が整った体育館、3か所のグラウンドなど、生徒の学びと活動を支える施設が充実しています。

  • 独自の「東山3大オリジナルツール」

    「夢ナビ」「土曜講座」といった独自のツールを活用し、生徒の主体的な学びと進路実現をサポートしています。

  • 京都府で唯一、高校から入学できる男子校

    異性の目を気にすることなく、学業や部活動に集中できる環境は、男子校ならではの大きな魅力です。

東山高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。学校選びの参考として、ポジティブな意見とネガティブな意見の両方を紹介します。

  • 良い点

    • 「先生方が熱心で、親身に相談に乗ってくれる」という声が多数あります。

    • 「施設が綺麗で学習環境が整っている」という点も高く評価されています。

    • 「男子校なので、気を使わずにのびのびと過ごせる」「いじめが少ない」といった人間関係に関する良い評判も多いです。

    • 「部活動が非常に盛んで、高いレベルで挑戦できる」という点も魅力のようです。

    • 「南禅寺や平安神宮が近く、京都らしい落ち着いた環境で学べる」という立地に関する好意的な意見も見られます。

  • 気になる点

    • 「校則、特に頭髪に関する規定が厳しい」という意見が最も多く見られます。

    • 「最寄り駅から学校までの距離が遠く、坂道も多いので通学が大変」という声もあります。

    • 「コースによっては課題が多く、勉強が大変」と感じる生徒もいるようです。

    • 「食堂のメニューについて、改善を望む声」が一部で見られます。

    • 「先生によって指導方針に差がある」という指摘も一部にあります。

アクセス・通学

東山高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 電車でのアクセス

    • 京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」1番出口から徒歩約10分

    • 京都市営地下鉄東西線「東山駅」1番出口から徒歩約17分

  • バスでのアクセス

    • 京都市バス「南禅寺・永観堂道」バス停から徒歩約5分

    • 京都市バス「東天王町」バス停から徒歩約6分

京都市内全域のほか、宇治市や長岡京市、また滋賀県の大津市など、幅広いエリアから生徒が通学しています。

東山高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

東山高等学校を目指す君へ。進学アドバイザーとして、最後に応援メッセージを送ります。

この学校は、「静かな環境でとことん勉強に打ち込みたい」「全国レベルの部活動で自分の限界に挑戦したい」という、はっきりとした目標を持っている君に特におすすめです。東山高等学校は、そんな君たちの熱い思いに応えるための最高の舞台を用意してくれています。男子校ならではの仲間との固い絆の中で、自分を大きく成長させることができるでしょう。

受験勉強においては、まず基礎を徹底的に固めることが大切です。特にパスカルコースを目指すのであれば、応用問題に対応できる思考力が問われます。過去問を繰り返し解き、出題傾向を掴んでおきましょう。クレセントコースを考えている君は、中学校での学習内容を確実に定着させ、苦手科目をなくすことを意識してください。どのコースを受験するにしても、最後まで諦めずに努力し続ける強い意志が合格への鍵となります。東山高等学校で夢への第一歩を踏み出す君を、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。