
桐蔭学園高等学校は、神奈川県横浜市の広大な敷地に幼稚園から大学までを擁する、全国でも有数の規模を誇る私立共学校です。充実した施設と多彩な教育プログラムは、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す環境を提供しています。
この学校の最大の特徴は、その「規模の大きさ」にあります。全校生徒数が非常に多いため、多様な価値観を持つ仲間と出会い、数えきれないほどの部活動や委員会活動の中から自分の情熱を注げる場所を見つけることができます。この恵まれた環境は、まるで一つの街のようでもあります。だからこそ、桐蔭学園高等学校での3年間は、広大な世界の中で自分だけの特別な物語を紡いでいく、冒険のような毎日になるでしょう。
ここでは、進学アドバイザーとして、中学生とその保護者の皆様が本当に知りたい情報を、分かりやすく、そして詳しく解説していきます。この記事が、あなたの高校選びの確かな羅針盤となることを心から願っています。
桐蔭学園高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しましょう。学校選びの第一歩として、正式名称や所在地などの正確な情報を把握しておくことが大切です。
| 項目 | 内容 |
| 正式名称 | 桐蔭学園高等学校 |
| 公立/私立の別 | 私立 |
| 共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
| 所在地 | 〒225-8502 神奈川県横浜市青葉区鉄町1614 |
| 代表電話番号 | 045-971-1411 |
| 公式サイトURL | https://toin.ac.jp/high/ |
桐蔭学園高等学校の偏差値・難易度・併願校
桐蔭学園高等学校の入試難易度を、偏差値や内申点の目安、そして受験生が併願する主な高校の情報から具体的に見ていきましょう。
桐蔭学園高等学校は、学力や進路目標に応じて3つのコースを設置しており、それぞれで偏差値が異なります。このコース制は、最難関大学を目指す生徒から、部活動と学業を高いレベルで両立させたい生徒まで、幅広い層の受験生を受け入れるための戦略的な仕組みです。これにより、多様な生徒が集まり、神奈川県内の多くの公立トップ校・上位校を受験する生徒にとって、非常に人気のある併願校となっています。
学科・コースごとの偏差値
2025年-2026年入試における各コースの偏差値の目安は以下の通りです。
プログレスコース:66
アドバンスコース:63
スタンダードコース:59
難易度のイメージと合格に必要な内申点の目安
偏差値だけでは分かりにくい難易度を、他の高校との比較や内申点の基準から見てみましょう。
同じくらいの偏差値の他の高校
プログレスコース(66)は、山手学院(特別進学)、法政大学第二、中央大学附属横浜といった、神奈川県内の難関私立高校に匹敵します。
アドバンスコース(63)は、鎌倉学園や桐光学園(SA)などが近いレベルの学校として挙げられます。
合格に必要な内申点の目安(書類選考・推薦入試の場合)
中学3年生の成績が基準となります。以下は5段階評価での目安です。
プログレスコース:9教科の合計が「42」以上、または5教科の合計が「24」以上。
アドバンスコース:9教科の合計が「38」以上、または5教科の合計が「21」以上。
スタンダードコース:9教科の合計が「36」以上、または5教科の合計が「20」以上。
なお、英検準2級以上の取得や生徒会活動経験などがある場合、基準が緩和されることがあります。詳しくは必ず募集要項で確認してください。
主な併願校
桐蔭学園高等学校を受験する生徒が、併願先として選ぶことが多い高校は以下の通りです。
公立高校:学力向上進学重点校やそのエントリー校からの併願者が非常に多いのが特徴です。
川和高校、多摩高校、湘南高校、厚木高校、市ケ尾高校、港北高校、新城高校など。
私立高校:
山手学院高校、桐光学園高校、中央大学附属横浜高校、法政大学第二高校、日本大学高校など。
今の成績で志望校に届くか不安なら、家庭教師の資料を取り寄せて相談先を比べる方法もあります。→ 家庭教師比較くらべーる(広告)
桐蔭学園高等学校に設置されている学科・コース
桐蔭学園高等学校では、生徒一人ひとりの進路目標や学習スタイルに合わせて選べる、特色豊かな3つのコースが用意されています。自分の目指す将来像に最も近いコースはどれか、じっくり考えてみましょう。
プログレスコース
どんなことを学ぶ場所か:東京大学や京都大学などの旧帝国大学をはじめとする最難関国公立大学や、医学部医学科への現役合格を目指すためのハイレベルなコースです。
どんな生徒におすすめか:高い学習意欲を持ち、仲間と切磋琢磨しながら最高峰の大学を目指したい人におすすめです。
アドバンスコース
どんなことを学ぶ場所か:国公立大学や、早稲田、慶應、GMARCHといった難関私立大学への進学を目指します。学業と部活動の両立を高いレベルで実現するためのカリキュラムが組まれています。
どんな生徒におすすめか:勉強も部活動も全力で取り組みたい、まさに「文武両道」を体現したい人にぴったりのコースです。
スタンダードコース
どんなことを学ぶ場所か:国公立大学から私立大学まで、幅広い進路に対応します。特に、学校推薦型選抜や総合型選抜を活用した大学進学に強みを持っています。
どんな生徒におすすめか:全国レベルの部活動に打ち込みながら大学進学を目指す人や、多様な進路の可能性の中から自分に合った道を見つけたい人におすすめです。
桐蔭学園高等学校の特色・校風
学校全体の雰囲気
キーワード:文武両道、大規模、多様性、自主性の尊重
桐蔭学園の校風を最もよく表しているのが、「自主性を重んじる自由な雰囲気」と「規模の大きさゆえの多様性」です。生徒数が多いため、本当に色々なタイプの生徒がいます。そのため、自分と趣味の合う友人を見つけやすく、様々な価値観に触れることができるのが大きな魅力です。一方で、その規模の大きさから、受け身の姿勢でいると埋もれてしまう可能性もあります。「自分から行動を起こす」積極性が、学校生活を充実させるための最も重要な鍵となります。
生徒が本当に知りたい学校生活Q&A
宿題の量は多いか少ないか?
ただし、日々の授業のレベルが高いため、予習・復習を自主的に行うことが前提とされています。特にプログレスコースは、高いレベルの学習が求められます。
校則は厳しいか緩やかか?
「自由」と「規律」が共存していると言えます。スマートフォンの使用については、高校では朝のホームルームから帰りのホームルーム終了までは電源を切って各自で保管し、それ以外の時間はマナーを守って使用することが認められています。
生徒たちの雰囲気は?
真面目に勉強に打ち込む生徒、全国レベルの部活動に青春を捧げる生徒、学校行事に情熱を燃やす生徒など、非常に多様です。コースや部活動によってコミュニティが分かれる傾向もありますが、全体的には活気があり、エネルギッシュな雰囲気です。
アルバイトは可能か?
原則として禁止されています。学業や部活動に専念することが求められます。
土曜授業はあるか?
毎週土曜日も授業があります。通常、4時限目まで授業が行われます。これにより、豊富な授業時間を確保し、密度の濃い学習を実現しています。
桐蔭学園高等学校の部活動・イベント
桐蔭学園の大きな魅力の一つが、非常に活発な部活動と、学校全体が一体となって盛り上がる大規模なイベントです。
部活動
桐蔭学園高等学校には運動部・文化部合わせて約50ものクラブや同好会があり、多くの生徒が熱心に活動しています。加入率も高く、学校生活に欠かせない重要な要素となっています。
特に有名な部活動
ラグビー部:全国大会優勝経験を誇る、高校ラグビー界屈指の強豪校です。その名は全国に轟いており、多くの生徒がラグビー部での活躍を目指して入学してきます。
サッカー部:インターハイ常連校であり、常に全国のトップレベルで戦っています。専用のグラウンドなど、練習環境も非常に充実しています。
硬式野球部:甲子園出場経験も豊富で、高橋由伸さん(元読売ジャイアンツ監督)をはじめ、数多くのプロ野球選手を輩出している名門です。
柔道部・剣道部などの武道:武道も非常に盛んで、全国大会で活躍する選手を多数育成しています。
模擬国連部:文化部の中でも特に輝かしい実績を誇ります。日本代表として世界大会に出場し、優勝を果たした経験もあるほどの実力です。
吹奏楽部:大人数を誇り、コンクールでの実績はもちろん、学校行事での華やかな演奏で学園を盛り上げる存在です。
イベント
生徒が主体となって企画・運営するイベントは、一生の思い出になること間違いなしです。
鵬翔祭(ほうしょうさい/学園祭):毎年9月に行われる学園祭は、桐蔭学園最大のイベントです。来場者数は1万人を超えるとも言われ、その規模と熱気は圧巻の一言。各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表、模擬店などを出店し、キャンパス中が活気に満ち溢れます。生徒実行委員会が中心となって作り上げるオープニングセレモニーや巨大な壁画も名物です。
鳳舞祭(ほうぶさい/体育祭):5月に行われる体育祭も、生徒主導で運営されます。クラス対抗で様々な競技に臨み、応援にも熱が入ります。広大なグラウンドで繰り広げられる、ダイナミックな一日です。
修学旅行:多くの卒業生が「高校生活で一番の思い出」と語る一大イベントです。行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深め、見聞を広める貴重な体験となります。
芸術鑑賞会:学内にある1,700席を誇る本格的な「桐蔭学園シンフォニーホール」で、プロのオーケストラや演劇、古典芸能などを鑑賞する機会が設けられています。本物の芸術に触れることで、豊かな感性を育みます。
桐蔭学園高等学校の進学実績
桐蔭学園高等学校は、その卓越した進学実績でも高い評価を得ています。ここでは最新の大学合格実績と、それを支える手厚いサポート体制について詳しく紹介します。
学校の進学指導は、3つのコースの特性を最大限に活かした二段構えの戦略が特徴です。プログレスコースは、難関国公立大学や医学部への一般選抜での合格を追求し、学力向上進学重点校に匹敵する実績を上げています。一方で、アドバンスコースとスタンダードコースでは、部活動などの課外活動で得た経験や探究学習の成果を活かす総合型・学校推薦型選抜での合格を強力にサポートし、学校全体として非常に高い大学進学率を実現しています。
最新の大学進学実績(2025年判明分)
以下は、延べ合格者数です。現役生・既卒生を含みます。
国公立大学:
東京大学:6名
京都大学:1名
一橋大学:4名
東京科学大学(旧東京工業大学):10名
横浜国立大学:13名
東北大学:3名
その他、北海道大学、大阪大学、九州大学、筑波大学など、全国の難関国公立大学に多数の合格者を輩出しています。
難関私立大学:
早慶上理(早稲田・慶應義塾・上智・東京理科):合計 187名
早稲田大学:44名
慶應義塾大学:51名
上智大学:30名
東京理科大学:62名
GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政):合計 551名
明治大学:135名
青山学院大学:100名
法政大学:139名
中央大学:81名
立教大学:66名
学習院大学:30名
その他の進路:
医学部医学科へは、国公立・私立合わせて31名の合格者を出しており、医療系への進学にも強みを持っています。
多くの大学から指定校推薦枠を得ており、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、GMARCH各大学などが含まれます。
進学実績を支える取り組み
アクティブラーニング型授業:桐蔭学園の授業の基本スタイルです。教員からの一方的な講義だけでなく、生徒同士のペアワークやグループワークを多用することで、主体的に考える力や表現力を養います。これが大学入試で求められる思考力・判断力に直結します。
講習・補習制度:夏休みなどの長期休暇中には、受験対策講座や志望理由書の書き方講座などが安価で開講されます。通常の授業とは異なる実践的な内容で、生徒たちの学力を強力にバックアップします。
外部模試の活用と個別指導:全国規模の模擬試験を定期的に実施し、客観的なデータに基づいて生徒一人ひとりの学力を分析します。その結果をもとに、担任や進路指導部の教員が面談を行い、個々の弱点克服や進路選択について親身にアドバイスします。
桐蔭学園高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、桐蔭学園高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを6つのポイントに絞ってご紹介します。
独自の探究学習プログラム「みらとび(未来への扉)」
全生徒が取り組む、学校独自の探究学習プログラムです。自分の興味・関心に基づいてテーマを設定し、1年かけて情報の収集・分析・発表を行います。ここで培われる主体性や課題解決能力は、総合型選抜などの大学入試で非常に高く評価されます。
大学のキャンパスを思わせる圧倒的な施設・設備
広大な敷地には、複数のグラウンドや体育館はもちろん、1,700名を収容できる本格的な「シンフォニーホール」まで備わっています。入学式や芸術鑑賞会がここで行われ、日常的に一流の環境に触れることができます。
先進的なICT教育環境
早くから全生徒に一人一台のタブレット端末(iPad)を導入し、授業や探究活動、連絡事項の伝達など、あらゆる場面で活用しています。これにより、生徒は自然とデジタルリテラシーを身につけることができます。
多彩で本格的なグローバル教育
アメリカの提携校への長期・短期留学プログラムが充実しているほか、校内にはネイティブの先生と気軽に交流できる「グローバルラウンジ」や「桐蔭英語村」があり、日本にいながら日常的に英語を使う環境が整っています。
目標に最適化された3つのコース制
「プログレス」「アドバンス」「スタンダード」という3つのコースにより、自分の学力や進路目標、部活動とのバランスを考えた上で、最適な学習環境を選ぶことができます。入学後のコース変更の機会もあり、柔軟な学びが可能です。
全国レベルの部活動と圧倒的な種類の多さ
ラグビー、サッカー、野球などを筆頭に、全国の頂点を目指せる部活動が数多く存在します。また、文化部も種類が豊富で、どんな興味を持つ生徒でも自分の居場所を見つけ、情熱を注げる活動に出会えるでしょう。
アクセス・通学
桐蔭学園高等学校は最寄り駅から徒歩圏内ではないため、多くの生徒が駅からバスを利用して通学しています。
最寄り駅からのアクセス
主な駅からのバスでの所要時間の目安は以下の通りです。
東急田園都市線「市が尾駅」から
東急バス・小田急バスで約10〜15分、「桐蔭学園前」下車。
東急田園都市線「青葉台駅」から
東急バスで約15分、「桐蔭学園前」下車。
小田急線「柿生駅」から
小田急バス・東急バスで約15〜20分、「桐蔭学園前」または「桐蔭学園入口」下車。
東急田園都市線・横浜市営地下鉄ブルーライン「あざみ野駅」から
東急バスで約10分、「もみの木台」下車、徒歩約10分。
通学エリア
東急田園都市線や小田急線沿線に住む生徒が多く、横浜市内や川崎市内からの通学者が中心ですが、東京都内から通う生徒も少なくありません。広範囲から多様な生徒が集まっているのが特徴です。
桐蔭学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで桐蔭学園高等学校について詳しく見てきましたが、最後にアドバイザーとして皆さんへのメッセージをお伝えします。
この学校は、「自ら考えて行動できる、自立した生徒」に特におすすめです。広大なキャンパス、無数の部活動、多彩なコースと行事。桐蔭学園高等学校は、君の「やりたい」を叶えるための最高の舞台を用意してくれています。しかし、その舞台で輝くためには、主役である君自身が脚本を書き、スポットライトを浴びにいく積極性が不可欠です。もし君が、受け身でいるのではなく、自らチャンスを掴み取り、自分だけの高校生活をデザインしたいと強く願うなら、桐蔭学園高等学校は最高のパートナーになってくれるでしょう。
受験勉強においては、A方式(オープン入試)を目指すなら、苦手科目を作らないバランスの取れた学力が求められます。B方式(書類選考)を考えている場合は、何よりも内申点が重要です。日々の授業を大切にし、定期テストで着実に結果を出すことを心がけてください。英検などの資格も評価されるので、積極的に挑戦すると良いでしょう。高校選びは、未来の自分への大切な投資です。桐蔭学園高等学校という素晴らしい環境で、君が大きく成長する姿を応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。
桐蔭学園高等学校を目指すうえで、今の成績や内申点に不安があるなら、入試までの時間で苦手を補える相談先を早めに探しておくのも一つの方法です。


