横浜市立東高等学校(通称:東高)は、国際交流や地域貢献に力を入れ、活気あふれる校風で知られる人気の高校です。1963年に創立され、長い歴史の中で多くの卒業生を社会に送り出してきました。グローバルな視点を育む独自のプログラムや、生徒の主体性を尊重する多彩な学校行事が、東高の大きな魅力となっています。

この記事では、そんな横浜市立東高等学校について、進学アドバイザーである私が、中学生とその保護者の皆さんの「知りたい!」にしっかり応えていきます。偏差値や進学実績といった学習面はもちろん、校風や部活動、在校生のリアルな声まで、どこよりも分かりやすく、具体的に解説します。

この記事を読めば、きっと東高での高校生活がより鮮明にイメージできるはずです。「自分に合う高校かな?」「どんな3年間が送れるんだろう?」そんな疑問や期待に、一つひとつ丁寧にお答えしていきますので、ぜひ最後までじっくりと読み進めてみてください。

横浜市立東高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 横浜市立東高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒230-0076 神奈川県横浜市鶴見区馬場3-5-1
代表電話番号 045-571-0851
公式サイトURL https://www.edu.city.yokohama.jp/sch/hs/higashi/

横浜市立東高等学校の偏差値・難易度・併願校

横浜市立東高等学校は、多くの受験生が目標とする人気の高い高校です。自分の学力と照らし合わせて、しっかりと目標設定をすることが大切です。

  • 偏差値:

    • 普通科: 59

  • 難易度・内申点の目安:

    偏差値59は、神奈川県の公立高校の中では上位に位置します。合格のためには、中学校の成績が重要になります。具体的な内申点の目安としては、135点満点中「108」程度が一つの指標となるようです。これは、主要5教科だけでなく、技能教科でもしっかりと成績を修める必要があることを示しています。また、入学試験では学力検査が重視される傾向があり、特に英語は1.5倍の重点化が行われるため、英語の得点力が合否を大きく左右すると言えるでしょう。

  • 主な併願校:

    神奈川県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、横浜市立東高等学校を受験する生徒の多くは、私立高校を併願します。主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

    • 横浜翠陵高等学校

    • 駒澤大学高等学校

    • 多摩大学目黒高等学校

    • 横浜隼人高等学校

    • 横浜創英高等学校

    • 鵠沼高等学校

横浜市立東高等学校に設置されている学科・コース

横浜市立東高等学校は「単位制 普通科」の高校です。単位制の大きな特徴は、自分の興味や関心、そして将来の進路希望に合わせて、多くの選択科目の中から時間割を組み立てられる点にあります。

  • 普通科(単位制)

    1・2年次では、基礎学力を定着させるための共通科目が中心ですが、2年次からは少しずつ選択科目が増えていきます。そして3年次になると、必修科目はわずかになり、大半が選択科目となります。受験対策に特化した科目から、教養を深めるユニークな科目まで多彩なラインナップが用意されており、一人ひとりの進路実現に向けた自分だけの学びをデザインすることができます。

横浜市立東高等学校の特色・校風

横浜市立東高等学校は、国際交流と社会貢献を教育の柱とし、「活気あふれる自由な校風」が特徴です。生徒の主体性を尊重し、グローバルな視野を育む環境が整っています。

  • 校風を一言で表すと:

    文武両道、グローバル、自主自律

  • 宿題の量:

    宿題の量は、他の進学校と比較して標準的か、やや少なめという声が多いようです。ただし、予習・復習を前提とした授業が展開されるため、日々の家庭学習は欠かせません。

  • 校則:

    校則は、厳しすぎず、自由な雰囲気があるようです。TPOをわきまえた清潔感のある身だしなみが基本とされています。スマートフォンの校内での使用については、ルールを守った上での使用が認められているようです。アルバイトは担任への届け出制となっています。

  • 生徒たちの雰囲気:

    明るく活発な生徒が多いと言われています。学校行事や部活動に積極的に参加し、仲間との絆を深めています。また、横浜市立高校で唯一の海外帰国生徒受け入れ校ということもあり、多様なバックグラウンドを持つ生徒が在籍しているのも特徴です。

  • 制服:

    男子は伝統的な黒の学生服(詰め襟)、女子は紺のブレザーです。女子はスカートに加え、スラックスも選択できます。夏服にはポロシャツもあり、状況に応じてネクタイを着用します。シンプルで落ち着いたデザインは、生徒や保護者からも評判が良いようです。

  • 土曜授業:

    土曜授業は、基本的には実施されていませんが、模試や特別な講習が行われることがあります。

横浜市立東高等学校の部活動・イベント

部活動

横浜市立東高等学校は部活動が非常に盛んで、体育系17、文化系11の計28もの部が活動しています。多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を目指して日々練習に励んでいます。

  • 運動部:

    特にサッカー部、ラクロス部、ダンス部、チアダンス部などは強豪として知られ、全国大会や関東大会で活躍する実績を誇ります。他にも、高校では珍しいパワーリフティング部や弓道部など、個性的な部活動も揃っています。施設も充実しており、トレーニングルームや剣道場、球技コートなどが整備されています。

  • 文化部:

    文化部では、吹奏楽部が東関東大会に出場するなど高いレベルで活動しています。また、特徴的なのが「UNIS/UN部」で、毎年ニューヨークで開催される国連学生会議に参加するなど、国際交流の機会が豊富にあります。その他、軽音楽部や漫画研究部、サスティナブル研究部など、多彩な部があり、生徒たちはそれぞれの興味関心を追求しています。

イベント

東高の学校生活は、生徒が主体となって作り上げる活気あるイベントで彩られています。

  • 東高祭(文化祭):

    毎年9月に行われる東高祭は、地域でも評判の非常に盛り上がるイベントです。特に2年生による演劇は伝統となっており、各クラスが一体となって準備を進めます。その他、文化部の発表や有志団体によるパフォーマンス、模擬店など、見どころが満載で、毎年多くの来場者で賑わいます。

  • 体育祭:

    5月に行われる体育祭は、学年縦割りの6つのカラーチームに分かれて競い合います。応援合戦やチーム対抗リレーなど、学年を超えた交流が生まれ、学校全体が大きな熱気に包まれます。

  • 修学旅行:

    2年次に実施される修学旅行では、沖縄を訪れます。平和学習だけでなく、美しい自然や文化に触れる様々な体験学習がプログラムに組み込まれており、高校生活の忘れられない思い出となることでしょう。

横浜市立東高等学校の進学実績

横浜市立東高等学校は、生徒一人ひとりの進路実現に向けた手厚いサポート体制が整っており、国公立大学や難関私立大学へも多数の合格者を輩出しています。

  • 主な大学進学実績(近年):

    • 国公立大学: 東京大学、北海道大学、お茶の水女子大学、横浜市立大学など、毎年安定した合格実績があります。特に、横浜市立大学へは指定校推薦枠も設けられています。

    • 難関私立大学: 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)などへ、多くの生徒が進学しています。

  • 進学サポート:

    1年次から計画的な進路指導が行われます。大学模擬授業や分野別ガイダンスなどを通して、早期から進路意識を高める取り組みが充実しています。3年次には、大学入学共通テスト模試や小論文講座、面接指導なども実施され、受験に向けた実践的なサポートを受けることができます。また、単位制の利点を活かし、受験に対応した「応用数学」や「実践古典」といった多彩な選択科目が用意されているのも大きな強みです。

横浜市立東高等学校の特長・アピールポイント

横浜市立東高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。ここでは、その中でも特に注目すべきポイントを5つに絞ってご紹介します。

  • ユネスコスクールとしてのグローバル教育:

    2018年にユネスコスクールに認定され、持続可能な社会の担い手を育む教育(ESD)を推進しています。SDGs(持続可能な開発目標)をテーマとした探究学習や、留学生との交流、海外研修など、グローバルな課題について考え、行動する機会が豊富に用意されています。

  • 独自の探究学習「イーストタイム」:

    総合的な探究の時間である「イーストタイム」では、世界規模の課題を自分事として捉え、解決策を探究する活動が行われます。この活動を通して、課題発見力や解決能力を養い、自分の将来の進路へとつなげていきます。

  • 多様な生徒が共に学ぶ環境:

    横浜市立高校で唯一の海外帰国生徒受け入れ校であり、多様な文化や価値観に触れる機会が日常的にあります。この環境が、生徒たちの国際感覚やコミュニケーション能力を自然に育んでいます。

  • 生徒主体で創り上げる活気ある学校行事:

    東高祭(文化祭)や体育祭は、企画・運営の多くを生徒が担い、学校全体が一体となって盛り上がります。これらの行事を通して、自主性や協調性、リーダーシップを育むことができます。

  • 単位制を活かした柔軟なカリキュラム:

    3年次には必修科目が少なく、豊富な選択科目の中から自分の興味や進路に合わせて自由に時間割を組むことができます。受験対策から専門的な内容まで、一人ひとりの「学びたい」という意欲に応える環境が整っています。

横浜市立東高等学校の口コミ・評判のまとめ

横浜市立東高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点:

    • 「行事が最高に楽しい」: やはり学校行事、特に文化祭と体育祭の盛り上がりを評価する声が非常に多いです。「クラス全員で一丸となって準備した経験は一生の宝物」「生徒が主体だからこその達成感がある」といった意見が目立ちます。

    • 「グローバルな環境で視野が広がった」: ユネスコスクールとしての活動や留学生との交流に魅力を感じる生徒が多いようです。「海外に興味を持つきっかけになった」「多様な価値観に触れられた」という声が聞かれます。

    • 「部活動が盛んで文武両道ができる」: 部活動の種類が豊富で、活発に活動している点も高く評価されています。「勉強だけでなく、部活にも全力で打ち込める環境がある」という口コミが多く見られます。

    • 「自由な校風で過ごしやすい」: 厳しすぎない校則や、生徒の自主性を尊重する雰囲気が良いという意見も多数あります。「のびのびと自分らしく高校生活を送れる」と感じている生徒が多いようです。

  • 気になる点:

    • 「駅から少し遠い」: 最寄り駅からバスを利用する必要があるため、「アクセスが少し不便」「坂道が多いのが大変」といった声が一部で見られます。

    • 「施設が少し古い」: 創立から年数が経っているため、校舎の古さを指摘する意見もあります。ただし、PCルームやトレーニングルームなど、必要な設備は整っているという声もあります。

    • 「進学サポートは自分から動く必要あり」: 先生方のサポートはあるものの、最終的には本人のやる気次第という側面も大きいようです。「手厚いサポートを期待しすぎると物足りないかも」「自主的に質問に行く姿勢が大切」という意見がありました。

アクセス・通学

横浜市立東高等学校へのアクセスは、複数の駅からのバス利用が中心となります。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • JR線「鶴見駅」・京浜急行線「京急鶴見駅」より:

      • 臨港バス01系統で「東高校入口」または「馬場谷」下車

      • 横浜市営バス38・41系統で「東高校前」下車 (バス乗車時間 約15分)

    • JR線・東急東横線「菊名駅」より:

      • 臨港バス01系統で「東高校入口」下車

      • 横浜市営バス41系統で「東高校前」下車

    • JR線・横浜市営地下鉄ブルーライン「新横浜駅」より:

      • 横浜市営バス41系統で「東高校前」下車 (バス乗車時間 約23分)

    • JR線「東神奈川駅」より:

      • 横浜市営バス38系統で「東高校前」下車 (バス乗車時間 約24分)

  • 通学エリア:

    所在地である横浜市鶴見区や港北区の生徒が多いですが、交通の便が良いため、川崎市や横浜市内の幅広いエリアから生徒が通学しているようです。

横浜市立東高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

横浜市立東高等学校を目指している皆さん、素晴らしい目標ですね。東高は、ただ勉強するだけでなく、仲間と共に学校行事を創り上げたり、国際的な視野を広げたりと、充実した3年間を送りたいと考える君にぴったりの学校です。活気ある雰囲気の中で、自分の可能性を大きく伸ばすことができるでしょう。

受験勉強では、まず中学校での内申点をしっかりと確保することが大切です。特に横浜市立東高等学校の入試では、学力検査の英語が1.5倍に重点化されることを忘れないでください。英語の長文読解や文法問題に力を入れ、得意科目にすることが合格への大きな鍵となります。他の科目も、基礎を固めた上で応用問題にもチャレンジし、総合的な学力を高めていきましょう。

東高での毎日は、きっと刺激と喜びに満ちています。夢に向かって頑張る皆さんを心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。