福井県立金津高等学校は、あわら市にあり、勉強と部活動、そして学校行事をバランス良く頑張りたいと考えている中学生の皆さんにとって、とても魅力的な選択肢の一つです。地域からは「金高(きんこう)」の愛称で親しまれ、多くの生徒が充実した3年間を過ごしています。この学校の大きな魅力は、真面目に学習に取り組む落ち着いた環境と、学校祭などのイベントで思い切り楽しむ活気が両立している点にあります。
高校選びは、これからの3年間、そしてその先の未来を決める大切な一歩です。だからこそ、「自分に合った学校かどうか」をじっくり見極めることが重要になります。福井県立金津高等学校が持つ独特の雰囲気や、生徒一人ひとりの進路実現を支える手厚いサポート体制について知ることで、皆さんの高校生活のイメージがより具体的になるはずです。
この記事では、偏差値や進学実績といったデータだけでなく、在校生や卒業生のリアルな声をもとに、金津高等学校の学校生活の隅々までを詳しくご紹介します。皆さんが「この学校で頑張りたい!」と思えるような、自分だけの「答え」を見つけるためのお手伝いができれば嬉しいです。
金津高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。見学や問い合わせの際に役立ててください。
項目 | 内容 |
正式名称 | 福井県立金津高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒919-0621 福井県あわら市市姫四丁目5番1号 |
代表電話番号 | 0776-73-1255 |
公式サイトURL | https://www.kanazu-h.ed.jp/ |
金津高等学校の偏差値・難易度・併願校
金津高等学校の学力レベルや、受験する上での目標について具体的に見ていきましょう。
偏差値・難易度
金津高等学校の偏差値は、普通科でおおよそ「61」とされています。これは福井県内の高校の中では上位に位置し、しっかりとした学力が求められる進学校であることを示しています。
偏差値だけではイメージしにくいかもしれませんので、合格の目安となる具体的な点数も見てみましょう。福井県で中学3年生が11月頃に受ける「学力診断テスト」(500点満点)では、安全圏として312点前後、ボーダーラインとしては292点前後が一つの目安とされています。また、別の情報源では340点~360点程度が必要という声もあり、高い目標を持って学習に取り組むことが大切です。
同じくらいの偏差値の高校としては、福井市の羽水高等学校(偏差値62)がよく比較対象として挙げられます。どちらも文武両道を掲げる人気の進学校なので、オープンキャンパスなどに参加して、学校の雰囲気や通学のしやすさなどを比べてみるのがおすすめです。
主な併願校
福井県の公立高校入試では、残念ながら複数の公立高校を同時に受験することはできません。そのため、金津高等学校を第一志望とする受験生の多くは、万が一の場合に備えて私立高校を併願します。
主な併願先としては、以下の私立高校がよく選ばれています。
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北陸高等学校
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福井工業大学附属福井高等学校
これらの高校は、多様なコースを持っており、幅広い学力層の生徒を受け入れているため、金津高等学校を目指す受験生にとって、安心して挑戦するための大切な選択肢となっています。
金津高等学校に設置されている学科・コース
金津高等学校は、大学進学を目指す生徒たちのための普通科高校です。1年生では全員が同じカリキュラムで基礎学力を固め、2年生から自分の興味や進路希望に合わせて専門的な学びを深めていきます。
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普通科
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1年生の段階では、文系・理系の区別なく、幅広い科目をバランス良く学びます。ここで自分の得意分野や興味の方向性を見極めることができます。
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連携型中高一貫クラス
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あわら市内の芦原中学校と金津中学校の生徒を対象とした、独自のクラスです。中学3年次から高校の学習内容を先取りし、より高いレベルでの学力育成を目指します。地域に根ざしたユニークな取り組みで、学習意欲の高い生徒が集まる環境です。
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文系コース(2年生から)
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国語、地理歴史、公民、英語などの科目に重点を置きます。将来、法学部、経済学部、文学部、教育学部などへの進学を希望する生徒におすすめです。
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理系コース(2年生から)
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数学、理科の専門科目に重点を置きます。将来、医学部、理工学部、農学部、薬学部などへの進学を希望する生徒におすすめです。
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金津高等学校の特色・校風
金津高等学校の雰囲気は、いくつかのキーワードで表すことができます。
「文武両道」「穏やかで真面目」「メリハリがある」
生徒たちは、勉強するときは集中して取り組み、部活動や行事では仲間と一丸となって盛り上がる、そんな切り替えが上手な生徒が多いようです。
生徒たちのリアルな学校生活
中学生の皆さんが特に気になるポイントについて、口コミや評判をもとに詳しく見ていきましょう。
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宿題の量は多い?少ない?
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日々の宿題はそれほど多くないという声が多いですが、夏休みなどの長期休暇には、まとまった量の課題が出される傾向があるようです。「休暇中の課題が多く量をこなすスタイル」と言われており、計画的に学習を進める力が身につきます。
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校則は厳しい?緩やかか?
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全体的には「厳しすぎない」という意見が多数です。月に一度、服装や頭髪の検査がありますが、普通に学校生活を送っていれば問題になることはないでしょう。
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スマホ:校内への持ち込みは許可されていますが、授業中などは電源を切り、カバンにしまっておくのがルールです。保護者への連絡など、やむを得ない場合に限り、生徒玄関での使用が認められています。
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服装:髪染めやピアスは禁止されています。女子のスカート丈や髪型については、他の厳しい高校に比べると、ある程度の自由度はあるようです。
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生徒たちの雰囲気は?
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「穏やかで優しい子が多い」「いじめは聞いたことがない」といった声が多く、安心して学校生活を送れる環境です。いわゆるスクールカーストのような厳しい上下関係もなく、誰にとっても居心地の良い雰囲気だと言えます。真面目な生徒が多く、落ち着いて勉強に集中したい人には最適な環境です。
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アルバイトは可能?
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原則として禁止されています。学業と部活動に集中してほしいという学校の方針の表れです。ただし、冬休みの郵便局でのアルバイトなど、例外的に許可されるケースもあるようです。
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制服の評判は?
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制服のデザインに関する具体的な評判はあまり見られませんが、一般的なブレザースタイルです。気になる方は、学校説明会などで実際に確認してみてください。
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土曜授業はあるか?
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毎週土曜日が授業で潰れるということはありません。ただし、大学受験対策や基礎学力の定着を目的とした「土曜講座」が希望者向けに開かれており、多くの生徒が活用しています。
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施設・設備について
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校舎は少し年季が入っているという意見もありますが、清掃が行き届いており、大切に使われています。体育館が2つあったり、トレーニングルームの器具が充実していたりと、部活動に打ち込むための設備は整っています。
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金津高等学校の部活動・イベント
金津高校での3年間を彩る、部活動と学校行事について紹介します。「文武両道」を掲げるだけあり、どちらも非常に盛んです。
部活動
部活動への加入率は非常に高く、多くの生徒が勉強と両立させながら熱心に活動しています。運動部、文化部ともに充実しており、自分の興味に合わせて選ぶことができます。
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特に有名な部活動
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カヌー部:金津高校を象徴する部活動の一つです。学校の近くにある北潟湖という絶好の環境で練習に励み、インターハイで入賞するなど全国レベルで活躍しています。毎年夏には、国内外からチームが集まる「あわらカップカヌーポロ大会」が開催され、地域全体が盛り上がります。
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ソフトテニス部:男女ともに強豪として知られ、北信越大会でも常に上位の成績を収めています。
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アーチェリー部・陸上部:これらの部も北信越大会で入賞者を出すなど、活発に活動しています。
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部活動一覧
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運動部:野球、サッカー、ハンドボール、ソフトテニス、バレーボール(女)、卓球、アーチェリー、剣道、バドミントン、陸上、バスケットボール、カヌー
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文化部:吹奏楽、茶道、華道、新聞、ESS、放送、美術、将棋、演劇、JRC
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イベント
金津高校の学校行事は、生徒が主体となって作り上げるものが多く、クラスの団結力が深まる最高の機会です。
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学校祭:金高生活最大のイベントと言っても過言ではありません。文化祭と体育祭が連続して行われ、学校全体が熱気に包まれます。文化祭では、各クラスの展示やステージ発表、有志によるバンド演奏、吹奏楽部のコンサートなどで大いに盛り上がります。PTAによるうどん販売や、生徒が運営する模擬店も人気です。夜の後夜祭では、ペットボトルで作られた巨大なオブジェがライトアップされ、フィナーレには花火が打ち上げられるなど、感動的な思い出が作れます。
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体育祭(球技大会):広いグラウンドを活かして、様々な競技が行われます。クラス対抗で勝利を目指す中で、仲間との絆が深まります。
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修学旅行:2年生の時に行く修学旅行の行き先は沖縄です。ひめゆりの塔や平和祈念公園を訪れる平和学習や、美しい海での体験活動、国際通りでの班別自主研修など、学びと楽しさが詰まった4日間を過ごします。
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開校記念行事(ウォークラリー):毎年恒例の25kmウォークラリーも金津高校の名物行事です。長い距離を仲間と励まし合いながら歩ききる経験は、大きな達成感と自信につながります。
金津高等学校の進学実績
金津高等学校は、福井県内の国公立大学や関西・中京圏の有名私立大学への進学に強みを持つ進学校です。生徒一人ひとりの希望進路を実現するための、きめ細やかなサポート体制が整っています。
主な大学合格実績(直近3カ年)
以下は、近年の主な大学の合格実績です。多くの生徒が目標を達成していることがわかります。
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国公立大学
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福井大学、福井県立大学、金沢大学、富山大学といった地元の北陸地方の大学に、毎年多数の合格者を出しています。
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その他、神戸大学、滋賀大学、岡山大学、広島大学など、全国の国公立大学にもコンスタントに合格者が出ており、中には東北大学や名古屋大学といった難関大学に合格する生徒もいます。
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難関私立大学
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関西の「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)や「産近甲龍」(京都産業大学、近畿大学、龍谷大学)に、毎年多くの生徒が進学しています。
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中京圏の南山大学、中京大学、名城大学や、関東のGMARCHレベルの大学にも合格者が出ています。
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その他の進路
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大学進学だけでなく、看護系の専門学校や短期大学、公務員、民間企業への就職など、多様な進路選択にも対応しています。特に福井工業大学や金沢工業大学といった地域の私立大学への進学も多いのが特徴です。
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進学実績を支える取り組み
高い進学実績は、学校全体の手厚いサポート体制によって支えられています。
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少人数講座:苦手な生徒が多い数学や英語では、習熟度別の少人数クラス編成を行い、一人ひとりの理解度に合わせて丁寧な指導を行っています。
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土曜講座:土曜日を活用し、受験対策や基礎学力の向上を目的とした講座を開講しています。多くの生徒が自主的に参加し、学力アップに励んでいます。
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ハイレベル特講:難関大学を目指す生徒を対象に、外部講師を招くこともある高度な内容の特別講義を実施し、より高い目標への挑戦を後押ししています。
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小論文講座・面接指導:推薦入試や総合型選抜で重要となる小論文や面接の指導も充実しています。志望理由書の書き方から模擬面接まで、先生がマンツーマンでサポートしてくれます。
金津高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、金津高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。
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あわら市独自の「連携型中高一貫教育」
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地域の特定中学校と連携し、中学3年生から高校の学習内容を取り入れた継続的な教育プログラムを実施しています。これにより、高い学習意欲を持った生徒たちが集まり、切磋琢磨できる環境が生まれています。
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「探究」を軸とした3年間の系統的な学習プログラム
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1年生から3年生まで「探究」の授業があり、生徒が自ら課題を見つけ、情報を集め、分析し、発表する力を体系的に養います。この力は、大学入試だけでなく、社会に出てからも役立つ重要なスキルです。
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目標に応じた手厚い進学サポート体制
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基礎固めの講座から難関大対策の特講まで、生徒一人ひとりの学力や目標に合わせた多層的なサポートが用意されており、自分のペースで着実に力を伸ばすことができます。
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全国レベルで活躍するユニークな部活動
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特にカヌー部は、全国大会で活躍する学校のシンボル的存在です。一つのことに打ち込み、大きな目標を達成したい生徒にとって、素晴らしい環境が整っています。
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「朝読書」の伝統と落ち着いた学習環境
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2002年から続く「朝の10分間読書」は、心を落ち着かせ、1日の学習をスムーズに始めるための大切な習慣です。この静かな時間が、学校全体の落ち着いた雰囲気を作り出しています。
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学校全体で盛り上がる活気ある学校行事
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フィナーレに花火が上がる学校祭や、沖縄への修学旅行など、一生の思い出に残るイベントが盛りだくさんです。勉強だけでなく、高校生活を思い切り楽しみたい人にぴったりです。
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金津高等学校の口コミ・評判のまとめ
ここでは、在校生や卒業生から寄せられた様々な声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。
良い点
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穏やかで過ごしやすい校風
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「いじめやカーストのようなものがなく、誰にとっても居心地が良い」「真面目で優しい人が多く、平和な学校生活が送れる」という声が非常に多いです。安心して3年間を過ごせることは、何よりの魅力です。
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行事が本当に楽しく、クラスの団結力が強い
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「学校祭は最高に盛り上がる!」「行事を通じてクラスの仲が深まった」など、イベントに対する満足度は非常に高いようです。みんなで一つの目標に向かって頑張る経験が、かけがえのない思い出になります。
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先生のサポートが手厚い
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「勉強で分からないところは、先生が熱心に教えてくれる」「進路相談にも親身に乗ってくれる」など、生徒一人ひとりに向き合ってくれる先生方の姿勢を評価する声が多く聞かれます。
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文武両道が実践できる環境
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「勉強も部活も本気で頑張れる雰囲気がある」「メリハリをつけて学校生活を送れる」という意見は、金津高校の校風を象徴しています。
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気になる点
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施設の古さ
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「校舎が少し古い」という意見は時々見られます。しかし、同時に「掃除が行き届いていて綺麗」「設備に問題はない」という声もあり、学習環境として大きな支障はないようです。
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最難関大学を目指すには物足りない可能性
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「東大や京大など、トップレベルの大学を目指すなら、学校の授業だけでは足りず、かなりの自主学習が必要」という意見もあります。これは、学校全体が幅広い進路希望に対応していることの裏返しでもあります。高い目標を持つ人は、塾や予備校を併用したり、学校のハイレベル特講を積極的に活用したりする必要があります。
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長期休暇中の課題が多い
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「休みの課題が大変」という声は少なくありません。計画的に取り組む習慣が求められますが、これを乗り越えることで自己管理能力が養われるとも言えます。
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駅からの距離
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最寄りの芦原温泉駅から徒歩15分という距離は、「夏や冬は少し大変」と感じる生徒もいるようです。しかし、バスを使えばすぐなので、自分に合った通学方法を選ぶと良いでしょう。
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アクセス・通学
金津高等学校への通学方法と、どのエリアから通っている生徒が多いかについて説明します。
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最寄り駅からのアクセス
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電車の場合:JR北陸本線「芦原温泉駅」で下車し、西口から徒歩約15分です。
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バスの場合:京福バスを利用し、「金津高校前」バス停で下車すると、徒歩約1分で到着します。
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主な通学エリア
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地元のあわら市や、隣接する坂井市から通学している生徒が最も多いです。JRの駅が近いため、福井市や加賀市方面など、沿線の広い範囲から通学している生徒もいます。
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金津高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、金津高等学校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。
金津高等学校は、「勉強も頑張りたいけど、部活動や学校行事も全力で楽しんで、悔いのない3年間を送りたい!」と考える、エネルギッシュなあなたに特におすすめの学校です。穏やかで真面目な仲間たちと切磋琢磨しながら、自分の可能性を大きく広げることができます。
受験勉強では、まずは学校の定期テストや提出物を大切にし、しっかりとした内申点を確保することが重要です。その上で、学力診断テストで320点以上を安定して取れるよう、苦手科目をなくし、得意科目をさらに伸ばす努力を続けましょう。金津高等学校は、あなたの「頑張りたい」という気持ちに、全力で応えてくれる場所です。自分を信じて、夢に向かって突き進んでください。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。