島根県の美しい離島、隠岐の島町にある島根県立隠岐水産高等学校は、日本で唯一、離島に存在する水産単科の高校です。 1907年の創立以来、115年以上の長い歴史と伝統を誇り、全国でも有数の水産・海洋教育の拠点として、数多くのスペシャリストを社会に送り出してきました。 隠岐水産高等学校では、目の前に広がる雄大な海を「第三グラウンド」と呼び、日々の学びの舞台としています。
隠岐水産高等学校の基本情報
隠岐水産高等学校の偏差値・難易度・併願校
隠岐水産高等学校に設置されている学科・コース
海洋システム科 船の運航や管理、海洋環境など、海をシステムとして総合的に学びます。2年次からは、航海士を目指す「海洋テクノコース」と機関士を目指す「エンジニアコース」に分かれます。 将来、大型船の船長や機関長として世界中の海で活躍したい人におすすめです。
海洋生産科 水産資源の育成や管理、水産食品の加工・流通について学びます。2年次からは、缶詰製造などを学ぶ「食品生産コース」と、魚の養殖などを学ぶ「資源生産コース」に分かれます。 魚を育てたり、美味しい水産加工品を作ったりすることに興味がある人におすすめです。
隠岐水産高等学校の特色・校風
校則 : 校則は、集団生活や実習での安全を確保するために、ある程度厳しい面もあるようです。特に、実習船に乗船する際の規律は重視されます。服装規定も定められており、標準学生服やブレザータイプの制服を正しく着用することが求められます。生徒たちの雰囲気 : 全国から「海が好き」という共通の目的を持った生徒が集まるため、一体感があり、活気にあふれています。 ほとんどの生徒が寮生活を送るため、仲間との絆が非常に深まるのが大きな特徴です。宿題 : 専門教科のレポートや資格取得のための勉強など、自主的に取り組むべき課題は多い傾向にあります。日々の授業の予習・復習が欠かせません。アルバイト : アルバイトは原則として許可されていないようです。学業や寮生活、部活動に専念することが求められます。制服 : 男子は伝統的な標準学生服、女子はブレザータイプの制服が用意されています。土曜授業 : 基本的に土曜授業はありませんが、実習や補習、学校行事などが行われることがあります。
隠岐水産高等学校の部活動・イベント
部活動
カッター部 : 全長約9メートルの大型手漕ぎボート「カッター」を、12人のクルーが一体となって漕ぎ進める競技です。 仲間との協調性と強靭な体力が求められ、全国大会でも優秀な成績を収めています。ヨット部 : 隠岐の美しい海をフィールドに活動しています。風を読み、波を乗りこなす技術を磨き、インターハイなどの全国大会で活躍する選手もいます。相撲部 : 映画「渾身」の舞台にもなった隠岐は相撲が盛んな土地柄です。 離島というハンデを乗り越え、全国の舞台で戦うことを目標に日々稽古に励んでいます。その他 : 運動部では軟式野球部、柔道部、バレーボール部など、文化部では海洋クラブ、食品クラブ、ボランティア部などがあります。
イベント
海洋訓練(1年生) : 入学して間もない1年生全員が参加する、3泊4日の宿泊訓練です。 学校の目の前の海でカッター漕艇を中心とした厳しい訓練に挑み、団体生活での規律や協調性、そして何よりも強い精神力を養います。体育祭 : 学年対抗で赤・青・黄の3組に分かれて競い合います。 騎馬戦や綱引きなど、白熱した戦いが繰り広げられ、学校中が一体となって盛り上がります。水高祭(文化祭) : 毎年秋に開催される文化祭で、地域住民も楽しみにしている一大イベントです。 生徒たちが実習で製造したサバの缶詰は毎年大人気で、長蛇の列ができます。長期航海実習(神海丸) : 海洋システム科の生徒は、大型実習船「神海丸」に乗船し、ハワイ沖でのマグロ漁業実習など、約2ヶ月にわたる長期航海を体験します。 これは、隠岐水産高校でしかできない、かけがえのない経験となるでしょう。
隠岐水産高等学校の進学実績
国公立大学・私立大学 : 水産大学校や東京海洋大学といった水産系の大学をはじめ、各类専門分野の大学に進学する生徒がいます。専門学校 : 海洋生物や調理、船舶関係の専門学校へ進学し、さらに専門性を高める生徒もいます。就職 : 就職希望者の多くは、在学中に取得した資格や専門知識を活かし、海運会社、造船所、食品関連企業、漁業会社など、水産・海洋関連の企業に就職します。 公務員になる卒業生もいます。専攻科への進学 : 本科を卒業後、さらに2年間、より高度な海技士の資格取得を目指す「専攻科」が設置されており、多くの生徒が進学します。
隠岐水産高等学校の特長・アピールポイント
日本唯一!離島にある水産単科高校 : 四方を海に囲まれた隠岐の島という最高のロケーションで、海のすべてを学ぶことができます。大型実習船「神海丸」での長期航海 : 日本最大級の実習船で、ハワイ沖まで航海します。実践的な操船技術や漁業技術を学ぶ貴重な体験ができます。全国トップクラスの資格取得実績 : 4級海技士、小型船舶操縦士、潜水士、第二種電気工事士など、在学中に多種多様な国家資格や専門資格の取得を目指せます。 その合格率は全国の水産高校の中でもトップクラスを誇ります。目の前の海が実習フィールド : 校舎のすぐ目の前に広がる西郷湾が「第三グラウンド」。カッターやヨット、ダイビングなど、日常的に海に触れる機会が豊富にあります。全国から仲間が集まる寮生活 : 生徒の多くは全国から集まり、学校敷地内にある寮で生活します。 親元を離れ、仲間と寝食を共にすることで、自立心と一生涯の友情を育みます。地域に根差した実践的な学び : 地域の課題解決に生徒が貢献するプロジェクトが盛んです。 例えば、磯焼けした海域に自分たちで育てた海藻を移植する活動など、実践を通して学びを深めます。115年以上の歴史と伝統 : 創立から一世紀以上にわたり、日本の水産業界を支える多くの人材を輩出してきました。その歴史と卒業生のネットワークが、生徒たちの未来を力強くサポートします。
隠岐水産高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 :「専門的な知識や技術が身につき、たくさんの資格が取れるのが最大の魅力」という声が非常に多いです。 「寮生活を通して、最高の仲間ができた」「親元を離れて自立できた」など、人間的な成長を実感する意見も目立ちます。 「先生方が熱心で、資格取得や進路について親身にサポートしてくれる」といった、手厚い指導体制を評価する声もあります。 「カッター訓練や航海実習など、他では絶対にできない貴重な体験ができた」という卒業生の満足度は高いようです。
気になる点 :「離島なので、本土に気軽に出られない」「お店が少なく、少し不便を感じることがある」といった、立地に関する意見があります。 「寮生活は楽しいが、集団生活なのでルールが厳しいと感じることもあった」という声も見られます。 「専門的な勉強は大変なこともあるが、目的意識があれば乗り越えられる」といった意見もあり、明確な目標を持つことの重要性がうかがえます。
アクセス・通学
最寄りのバス停 : 「水産高校前」(隠岐一畑交通)から徒歩約5分
隠岐水産高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

