神奈川県立高津高等学校は、川崎市北部にある唯一の市立高校で、1928年の創立から100年近い歴史と伝統を誇ります。 生徒一人ひとりの個性を尊重し、自主性を育む「自由な校風」が最大の魅力です。生徒たちは、勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で取り組み、充実した3年間を送っています。

「文武両道」を掲げる高津高校では、活発な部活動と盛んな学校行事を通じて、仲間との絆を深め、社会で必要とされる協調性やリーダーシップを養うことができます。特に、毎年9月に行われる文化祭「積木祭」は、地域でも評判の大きなイベントです。

この記事では、そんな高津高等学校の魅力を、進学アドバイザーの視点から、偏差値や進学実績、学校生活の様子まで、中学生とその保護者の皆さんに分かりやすくお伝えします。この記事を読んで、高津高校での理想の高校生活を具体的にイメージしてみてください。

高津高等学校の基本情報

高津高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 川崎市立高津高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒213-0011 神奈川県川崎市高津区久本3-11-1
代表電話番号 044-811-2555
公式サイト https://kawasaki-edu.jp/5/takatsu-zen/

高津高等学校の偏差値・難易度・併願校

高津高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。以下に詳しく解説します。

偏差値・難易度

高津高校の偏差値は、普通科でおおよそ「58」前後とされています。神奈川県内の公立高校の中では、中堅上位に位置づけられるでしょう。年によって変動はありますが、人気が高く、例年1.3倍から1.5倍程度の高い競争率で推移しています。

合格に必要な内申点の目安は、135点満点中「101」程度が目標とされています。 これは、中学2年生と3年生の9教科の成績がオール4に近いイメージです。学力検査では、500点満点中「295」点以上を目指すことが一つの目安となるでしょう。

同じくらいの偏差値の高校としては、近隣の公立高校では市立橘高校、県立生田高校、県立住吉高校などが挙げられます。

主な併願校

神奈川県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、高津高等学校を第一志望とする受験生の多くは、以下のような私立高校を併願校として選ぶ傾向があります。

  • 横浜清風高等学校

  • 東京高等学校

  • 駒場学園高等学校

  • 橘学苑高等学校

  • 横浜翠陵高等学校

高津高等学校に設置されている学科・コース

高津高等学校に設置されているのは「普通科」のみです。 1年次では、芸術科目(音楽、美術、書道から1科目選択)以外は全員が共通の科目を履修し、基礎学力の定着を図ります。

2年次からは文系と理系に分かれ、それぞれの進路希望に応じた専門的な学習が始まります。 特に文系では、選択科目が豊富に用意されており、自分の興味や目標に合わせてカリキュラムを組むことが可能です。 このように、多様な進路希望に対応できる柔軟なカリキュラムが、高津高校の学びの特長です。

高津高等学校の特色・校風

高津高等学校の最大の魅力は、生徒の自主性を尊重する「自由な校風」にあると言えるでしょう。

  • キーワード:自由、自主自律、文武両道、生徒主体

生徒たちの口コミからは、学校生活を自分たちで作り上げていくという活気ある雰囲気が伝わってきます。

  • 宿題の量:量は標準的か、やや多めと感じる生徒もいるようですが、日々の学習習慣を身につけるのに適した量だという声が多いです。授業の進度は速いと感じる生徒もいるため、予習・復習が大切になります。

  • 校則:他の高校と比較して、校則は緩やかな傾向にあります。

    • スマホ:持ち込みは可能ですが、授業中は電源を切るのがルールです。

    • 服装:制服はありますが、着こなしはある程度自由が認められているようです。

    • 頭髪:染髪やピアスは禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目な生徒と活発な生徒がバランス良く在籍しており、全体的に明るく、いじめなども少ないという評判です。

  • アルバイト:申請をすれば可能です。 部活動と両立している生徒もいます。

  • 制服:男子は黒の詰襟、女子は紺のブレザーです。派手さはありませんが、清楚で落ち着いたデザインで、特に女子の制服は可愛いと評判のようです。

  • 土曜授業:基本的にはありません。

高津高等学校の部活動・イベント

部活動

高津高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、活気にあふれています。運動部・文化部ともに充実しており、自分に合った部活動を見つけやすい環境です。

  • 運動部:全14部が活動しています。 特に、ダンス部「Knick Knacks」は地域のイベントにも多数参加しており、活発に活動しています。 また、チアリーディング部、ハンドボール部なども人気があります。

  • 文化部:全12部が活動しています。 吹奏楽部は定期演奏会を開催するなど、本格的な活動を行っています。 そのほか、軽音楽部、漫画研究部、茶道部など、多様な部活動があります。

イベント

高津高校の学校生活は、多彩なイベントで彩られています。生徒が主体となって企画・運営する行事が多く、クラスや学年の団結力が深まる機会となっています。

  • 積木祭(文化祭):毎年9月に行われる高津高校最大のイベントです。 クラスごとの展示や発表、文化部によるステージ、有志団体によるパフォーマンスなど、大変な盛り上がりを見せます。一般公開もされており、毎年多くの来場者で賑わいます。

  • 体育祭(積木祭・体育の部):5月に行われます。 クラス対抗で様々な競技に臨み、学年を超えて応援し合う姿が見られます。

  • 修学旅行:例年、沖縄などを訪れ、平和学習や文化体験を行います。

  • その他:球技大会、芸術鑑賞会、マラソン大会など、年間を通じて様々な行事が企画されています。

高津高等学校の進学実績

高津高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細かな指導を行っており、大学進学率が年々向上しています。

  • 国公立大学:東京学芸大学などへの合格実績があります。

  • 難関私立大学(GMARCHなど):青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学など、GMARCHレベルの大学へ多数の合格者を輩出しています。

  • その他:日本大学、専修大学、駒澤大学、神奈川大学など、近隣の有名私立大学への進学者が多い傾向にあります。

進路指導においては、3年次になると志望理由書の作成指導や面接練習など、多様化する大学入試に対応するための手厚いサポートが受けられます。 また、放課後や長期休暇中には補習や講習も開かれ、学力向上をバックアップする体制が整っています。

高津高等学校の特長・アピールポイント

高津高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • ICT教育の推進:BYOD方式による一人一台のPCを活用した学習を導入しています。 Webテストを用いたアダプティブラーニング(適応学習)や、英語4技能を鍛える授業など、効率的で先進的な学びを実践しています。

  • 生徒主体で創り上げる学校行事:文化祭「積木祭」や体育祭は、企画から運営まで生徒が中心となって行われ、大きな達成感と一体感を味わえます。

  • 活発な部活動:運動部、文化部ともに種類が豊富で、多くの生徒が熱心に活動しています。文武両道を目指せる環境が整っています。

  • 多様な進路に対応するカリキュラム:2年次からの文系・理系選択に加え、豊富な選択科目が用意されており、個々の興味や進路に合わせた学習が可能です。

  • 手厚い進路サポート:多様化する大学入試に対応するため、面接指導や小論文指導など、一人ひとりに寄り添った丁寧な進路指導を行っています。

  • 恵まれた立地:最寄りの武蔵溝ノ口駅・溝の口駅からは徒歩圏内で、アクセスが良好です。 周辺には商業施設も多く、放課後に友人と過ごす場所にも困りません。

  • 100年近い歴史と伝統:1928年創立の伝統校であり、地域社会からの信頼も厚く、多くの卒業生が各界で活躍しています。

高津高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、高津高等学校での学校生活に対する様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「自由な校風で、自分のやりたいことに挑戦できる」

    • 「行事が本当に楽しくて、一生の思い出が作れる」

    • 「先生との距離が近く、親身に相談に乗ってくれる」

    • 「良い友達に恵まれ、毎日が充実している」

    • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら楽しめる」

  • 気になる点:

    • 「校舎や施設が少し古い部分がある」という意見があります。

    • 「駅から徒歩7〜9分と少し歩くのが難点」と感じる声もあります。

    • 「自由な校風だからこそ、自己管理能力が求められる」

    • 「授業のペースが速いので、予習・復習は欠かせない」

アクセス・通学

高津高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • 最寄り駅:

    • JR南武線「武蔵溝ノ口駅」北口から徒歩約7〜9分

    • 東急田園都市線・大井町線「溝の口駅」東口から徒歩約7〜9分

  • バス:

    • 「高津高校前」バス停下車すぐ

川崎市高津区、宮前区、多摩区などの川崎市北部や、隣接する横浜市北部から通学している生徒が多いようです。

高津高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

高津高等学校を目指す皆さんへ。この学校は、単に勉強を教わる場所ではなく、自分自身で考え、行動し、成長できる場所です。もしあなたが「誰かに指示されるのではなく、自分の力で高校生活をデザインしたい」「勉強も部活も行事も、全部に全力で打ち込みたい」と考えているなら、高津高等学校は最高の舞台になるはずです。

受験勉強においては、まず内申点をしっかりと確保することが重要です。中学2・3年生の定期テストに真剣に取り組み、授業態度や提出物なども大切にしましょう。学力検査では、5教科ともに基礎的な問題を確実に得点する力が求められます。苦手分野をなくし、バランス良く学力を伸ばしていくことを意識してください。

自由な環境の中で自分を律し、仲間と共に高め合いたいという強い意志を持つあなたを、高津高等学校は待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。