三重県立いなべ総合学園高等学校は、普通科や専門学科の枠を超えた「総合学科」の高校です。 大学進学から就職まで、生徒一人ひとりの夢や目標に合わせて、約180もの多彩な講座から自分だけの時間割を作れるのが、いなべ総合学園高等学校の最大の魅力と言えるでしょう。

「将来やりたいことがまだ決まっていない」という人も、「専門的な知識や技術を高校生のうちから身につけたい」という人も、いなべ総合学園高等学校なら、きっと自分の可能性を広げる道を見つけられるはずです。充実した施設と、生徒の自主性を重んじる自由な校風の中で、のびのびと高校生活を送りながら、自分の「夢をカタチに」してみませんか。

この記事では、そんな魅力あふれるいなべ総合学園高等学校について、偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しく解説していきます。進路に悩む中学生とその保護者の方にとって、ぴったりの高校選びの参考になれば嬉しいです。

いなべ総合学園高等学校の基本情報

いなべ総合学園高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 三重県立いなべ総合学園高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒511-0222 三重県いなべ市員弁町御薗632番地
代表電話番号 0594-74-2006
公式サイトURL https://www.mie-c.ed.jp/hinabe/

いなべ総合学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

いなべ総合学園高等学校の偏差値は47程度とされています。これは三重県内の高校の中では中堅レベルに位置します。

同じくらいの偏差値の他の高校としては、桑名西高等学校(普通科)、四日市四郷高等学校(普通科)、朝明高等学校(普通科)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、30前後と言われることが多いようです。ただし、これはあくまで目安であり、前期選抜・後期選抜などの選抜方法によっても変わってきますので注意が必要です。

三重県の公立高校入試制度では、前期選抜で不合格だった場合に同じ高校の後期選抜を受験することはできますが、複数の公立高校を同時に併願することはできません。そのため、いなべ総合学園高等学校を第一志望とする受験生の多くは、併願校として私立高校を受験する傾向があります。主な併願校としては、津田学園高等学校、海星高等学校、暁高等学校などがよく選ばれているようです。

いなべ総合学園高等学校に設置されている学科・コース

いなべ総合学園高等学校は「総合学科」のみの単科高校です。 2年生からは、自分の興味や進路希望に応じて、以下の6つの「系列」を目安に科目を選択し、自分だけの時間割を作成していきます。

  • 人文社会国際系列

    • どんなことを学ぶ?:国語、地理歴史、公民、英語などの文系科目を深く学びます。国際理解や異文化に関する科目も充実しています。

    • どんな生徒におすすめ?:文系の大学や短期大学への進学を考えている人、語学や国際関係に興味がある人におすすめです。

  • 自然科学系列

    • どんなことを学ぶ?:数学、理科の専門的な科目を重点的に学びます。実験や実習も多く取り入れられています。

    • どんな生徒におすすめ?:理系・農学系・医療看護系の大学や専門学校への進学を目指す人、科学的な探究が好きな人に向いています。

  • スポーツ健康福祉系列

    • どんなことを学ぶ?:スポーツ科学やトレーニング理論、福祉や保育に関する知識と技術を実践的に学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:体育・福祉・保育系の大学や専門学校への進学、または関連分野への就職を希望する人におすすめです。

  • 情報ビジネス系列

    • どんなことを学ぶ?:プログラミングや情報デザイン、簿記、マーケティングなど、情報処理とビジネスに関する専門知識を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:情報系・商業系の大学や専門学校への進学、またはIT関連や事務・販売職への就職を目指す人にぴったりです。

  • 機械テクノロジー系列

    • どんなことを学ぶ?:機械設計、製図、溶接、自動車工学など、ものづくりの基礎となる工業技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:工業系の大学や専門学校への進学、または製造業や技術職への就職を考えている人におすすめです。

  • 生活デザイン系列

    • どんなことを学ぶ?:調理、製菓、被服、デザイン、インテリアなど、生活を豊かにする知識や技術を幅広く学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:家政・食物・デザイン系の大学や専門学校への進学、または関連業界への就職を目指す人に適しています。

いなべ総合学園高等学校の特色・校風

いなべ総合学園高等学校の校風は、「自主自律」という言葉で表現できます。 総合学科という特性上、生徒一人ひとりが自分の進路と向き合い、主体的に学ぶ姿勢が求められます。大学のように授業ごとに教室を移動するスタイルも、その自主性を育む一因となっているようです。

  • 宿題の量:選択する科目によって差があるようですが、専門的な科目や進学を目指す講座では、課題やレポートが多いと感じる生徒もいるようです。

  • 校則:他の高校と比較して、特に厳しすぎるということはないようです。ただし、スマートフォンの使用は校内では電源を切りカバンにしまうのがルールとされています。 服装や頭髪に関する基本的な指導はありますが、最近では靴下の柄が自由になるなど、少しずつ緩やかになっている面もあるとの声が聞かれます。

  • 生徒たちの雰囲気:様々な目標を持った生徒が集まっているため、全体的に多様性があり、落ち着いた雰囲気のようです。自分の興味や関心に基づいて授業を選択しているため、学習意欲の高い生徒が多いという評判です。

  • アルバイト:原則として禁止はされていませんが、学業との両立が求められます。長期休暇中に行う生徒が多いようです。

  • 制服の評判:男子は詰襟、女子はブレザーで、落ち着いたデザインの制服です。特に個性的というわけではありませんが、清楚で良いという意見が多いようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

いなべ総合学園高等学校の部活動・イベント

部活動

いなべ総合学園高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの部が全国レベルで活躍しています。 運動部、文化部合わせて28の部活動と同好会があり、多くの生徒が文武両道を目指して活動に励んでいます。

  • 特に有名な部活動

    • ライフル射撃部:全国大会の常連で、数々の優秀な成績を収めている強豪部です。高い集中力と精神力が鍛えられます。

    • ウエイトリフティング部:こちらも全国レベルの選手を多数輩出しており、施設も充実しています。

    • レスリング部:過去には全国大会で優勝経験もある伝統ある強豪部です。

    • 硬式野球部:過去に春夏の甲子園出場経験があり、地域からの応援も熱い人気の部活動です。

    • 吹奏楽部:コンクールでの実績はもちろん、地域のイベントにも積極的に参加し、素晴らしい演奏を披露しています。

イベント

いなべ総合学園高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事がたくさんあり、学校生活を彩ります。

  • つたわかば祭(文化祭):毎年10月に行われる文化祭です。 各クラスや文化部による展示、ステージ発表、模擬店など、大変な盛り上がりを見せます。

  • 体育祭:例年10月に行われ、クラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。 学年を超えて団結し、友情を深める一日となります。

  • 研修旅行:2年生の時に実施されます。一般的な修学旅行とは異なり、韓国、北海道、東京、沖縄、長野など、複数のコースから自分の興味や目的に合わせて行き先を選択できるのが大きな特徴です。

いなべ総合学園高等学校の進学実績

いなべ総合学園高等学校は、総合学科の特色を活かし、四年制大学、短期大学、専門学校、就職と、非常に多様な進路実績を誇っています。 生徒一人ひとりの希望に合わせた手厚い進路指導が行われています。

  • 国公立大学:近年では、三重大、静岡大、愛知県立芸術大などへの合格者が出ています。

  • 難関私立大学:GMARCHや関関同立といった難関私立大学にも合格実績があります。

  • その他進学者が多い大学:地元の四年制大学や短期大学への進学者が多く、特に愛知学院大学、中京大学、名城大学、皇學館大学、鈴鹿医療科学大学などに多数進学しています。

  • 専門学校・就職:専門学校への進学率も高く、看護医療系、調理製菓系、デザイン系、公務員専門学校など、多岐にわたる分野に進んでいます。 また、地元優良企業への就職実績も豊富です。

進路実現に向けたサポートとして、1年次から「産業社会と人間」という科目でキャリア教育を徹底しているほか、放課後の課外授業や長期休暇中の講習なども充実しています。

いなべ総合学園高等学校の特長・アピールポイント

いなべ総合学園高等学校ならではの魅力をまとめました。

  • 自分だけの時間割が作れる「総合学科」:最大の特長は、約180もの講座から自分の興味や進路に合わせて科目を選択できることです。 普通教科から工業・商業・家庭科などの専門教科まで幅広く学べます。

  • 充実したキャリア教育:1年次から「産業社会と人間」、2・3年次では「総合学習(IVYタイム)」という独自の授業があり、社会や自己への理解を深め、主体的な進路選択をサポートします。

  • 全国レベルの部活動:ライフル射撃部やウエイトリフティング部をはじめ、多くの部活動が全国大会で活躍しており、高いレベルで文武両道を目指せる環境です。

  • 選択できる研修旅行:画一的な修学旅行ではなく、北海道から沖縄、さらには海外(韓国)まで、複数のコースから行き先を選べる「研修旅行」は、生徒の自主性を育むユニークな取り組みです。

  • 大学のような学習環境と充実した施設:90分授業やチューター制など、大学に近い学びのスタイルを取り入れています。 また、広大な敷地に最新の設備が整った校舎も魅力です。

  • 社会の第一線で活躍する「社会人講師」:陶芸家、デザイナー、設計士など、様々な分野のプロフェッショナルを講師として招いた授業があり、実践的な知識や技術を学べます。

いなべ総合学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの声をまとめました。

  • 良い点:

    • 「自分のやりたいことを見つけて、それに向かって専門的に学べるのが良い」という声が最も多く聞かれます。

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」「チューターの先生がしっかりサポートしてくれる」など、教員のサポート体制を評価する声も多いです。

    • 「施設が新しくて綺麗で、気持ちよく学校生活が送れる」という意見も多数あります。

    • 「部活動が盛んで、目標を持って打ち込める環境がある」と、部活動に満足している生徒が多いようです。

    • 「校則が厳しすぎず、自由な雰囲気で過ごしやすい」という口コミも見られます。

  • 気になる点:

    • 「最寄り駅から少し歩くので、アクセスが少し不便」という声があります。

    • 「選択科目によっては、レポートや課題が多くて大変なことがある」という意見も見られます。

    • 「大学のようなシステムなので、自主性がないと厳しいかもしれない」という指摘もあります。

    • 「朝のホームルームがないため、連絡事項を自分で確認する必要がある」点を少し不便に感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

いなべ総合学園高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 三岐鉄道北勢線「楚原駅」より徒歩約12分

  • 三岐鉄道三岐線「三里駅」より徒歩約28分(自転車で約10分)

いなべ市内や東員町、桑名市、四日市市など、広いエリアから生徒が通学しています。最寄り駅からは少し距離があるため、駅から自転車を利用する生徒も多いようです。

いなべ総合学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

いなべ総合学園高等学校は、「高校生活を通して、自分の好きなことや将来の夢を見つけたい」と考えている君にぴったりの学校です。総合学科という自由な環境を最大限に活かすためには、「自分から学ぼう」という主体的な姿勢が何よりも大切になります。もし、少しでも興味のある分野があるなら、この学校でその探究を深めていくことができるでしょう。また、部活動に本気で打ち込みたい、文武両道を実現したいという熱い想いを持つ君にも、最高の環境が待っています。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが合格への近道です。特に、前期選抜では面接も重視される傾向があるため、「なぜいなべ総合学園で学びたいのか」「高校でどんなことに挑戦したいのか」を自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。