清心女子高等学校は、岡山県倉敷市にある、カトリックの教えを基盤とした歴史と伝統のある私立の女子高校です。130年以上の長い歴史の中で、「心を清くし、愛の人であれ」という校訓のもと、多くの卒業生を社会に送り出してきました。緑豊かな丘の上に立つ広大なキャンパスで、生徒一人ひとりの個性を大切にしながら、知性と品性を兼ね備えた、自立した女性の育成を目指しています。

この紹介では、そんな清心女子高等学校の学びの特色や学校生活の様子、そして気になる偏差値や進学実績について、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。中学生の皆さんが、自分の高校生活を具体的にイメージできるような情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

女子校ならではの温かい雰囲気の中で、充実した3年間を送りたいと考えている皆さんにとって、清心女子高等学校がどのような魅力を持っているのか、きっと発見があるはずです。あなたの未来の選択肢の一つとして、じっくりと考えてみるきっかけになれば嬉しく思います。

清心女子高等学校の基本情報

清心女子高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 清心女子高等学校
公立/私立の別 私立
共学/女子校の別 女子校
所在地 〒701-0195 岡山県倉敷市二子1200
代表電話番号 086-462-1661
公式サイト https://www.nd-seishin.ac.jp/

清心女子高等学校の偏差値・難易度・併願校

清心女子高等学校には複数のコースが設置されており、それぞれで偏差値が異なります。自分の学力や目指す進路に合わせてコースを選ぶことが大切です。

  • 特別進学コース(難関系・国公立系): 65 – 68

  • 特別進学コース(文理総合系・国際系): 62 – 64

  • 生命科学コース: 65 – 68

  • NDSU進学コース: 55 – 58

偏差値65前後は、岡山県内の私立高校の中では高いレベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、岡山学芸館高等学校のスーパーVコースや、就実高等学校のハイグレードコースなどが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、特別進学コースや生命科学コースを目指す場合、5段階評価で4から5が多くを占める成績が求められるでしょう。

清心女子高等学校は私立高校のため、岡山朝日高校、岡山操山高校、倉敷青陵高校、倉敷南高校といった県立の上位校を受験する生徒の併願校として選ばれることが多い傾向があります。自分の実力や挑戦したいレベルに合わせて、これらの公立高校と組み合わせて受験を検討する生徒が多いようです。

清心女子高等学校に設置されている学科・コース

清心女子高等学校には、生徒一人ひとりの夢や目標に対応するための、特色ある3つのコースが設置されています。

  • 特別進学コース

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指すコースです。さらに「難関系」「国公立系」「文理総合系」「国際系」の4つの系に分かれ、希望進路に合わせたきめ細やかな指導が受けられます。 高いレベルで学びたい、目標の大学へ向けてしっかり対策したい人におすすめです。

  • 生命科学コース

    医学・歯学・薬学・獣医学部などの理系分野への進路実現に特化したコースです。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定の経験を活かした高度な探究活動や実験が多く、科学の世界に興味がある、将来は医療や研究の道に進みたい人に最適です。

  • NDSU進学コース

    原則として全員が姉妹校であるノートルダム清心女子大学(NDSU)へ進学することを前提としたコースです。 大学での学びを先取りする高大連携プログラムが充実しており、大学進学への安心感を持ちながら、幅広い教養や探究心を育みたい人におすすめです。

清心女子高等学校の特色・校風

清心女子高等学校は、「落ち着いた雰囲気」「グローバル」「探究学習」といったキーワードで表現できる校風を持っています。キリスト教の教えに基づいた教育が行われており、穏やかで品のある雰囲気が特徴です。

  • 宿題の量: コースや選択科目によって差はありますが、特に特別進学コースや生命科学コースでは、日々の予習・復習が欠かせないため、宿題や課題は多めという声が多いようです。計画的に学習を進める習慣が身につきます。

  • 校則: 全体的に校則は厳しいという口コミが見られます。 特にスマートフォンの校内での使用は原則禁止されており、許可証があっても緊急時以外の使用は認められていないようです。 服装や頭髪に関する指導もきちんとしており、真面目な学校生活を送りたい生徒にとっては安心できる環境と言えるでしょう。

  • 生徒たちの雰囲気: 女子校ならではの和気あいあいとした雰囲気で、生徒同士の仲は良いようです。 内進生(中学からの一貫生)と高入生(高校からの入学生)がいますが、すぐに打ち解けられるという声が多く聞かれます。真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事などでは活発に盛り上がる一面もあります。

  • アルバイト: 原則として禁止されています。学業に専念することが第一と考えられています。

  • 制服の評判: 伝統的で品のあるデザインが特徴で、生徒からの評判は良いようです。夏服・冬服ともに清楚な印象で、清心の生徒としての誇りを感じられる制服と言われています。

  • 土曜授業: 特別進学コースの「難関系」「国公立系」と生命科学コースでは、土曜日授業が実施されています。 その他のコース・系は休みとなり、部活動やボランティア活動などに時間を使うことができます。

清心女子高等学校の部活動・イベント

部活動

清心女子高等学校では、多くの生徒が部活動に参加し、勉強と両立しながら充実した学校生活を送っています。運動部、文化部ともに多彩なクラブがあり、活発に活動しています。

特に、放送部は全国大会の常連として知られ、高い実績を誇ります。また、オーケストラ部やハンドベル部、ESS(英語部)など、カトリック系の女子校ならではの文化部も盛んです。運動部では、弓道部が全国大会に出場するなど、活躍を見せています。中高合同で活動する部も多く、先輩後輩のつながりが強いのも特徴です。

イベント

清心女子高等学校の学校生活は、多彩な年間行事で彩られています。生徒たちが主体となって企画・運営するイベントが多く、クラスや学年の団結を深める貴重な機会となっています。

  • 清心祭(文化祭): 毎年9月に開催される最大のイベントです。 各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、模擬店などを出店し、多くの来場者で賑わいます。女子校ならではの華やかで一体感のある盛り上がりが魅力です。

  • 体育祭: 6月に行われ、学年対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。 生徒たちはクラスTシャツなどを揃え、応援にも力が入ります。女子だけの空間なので、全員が主役となって思い切り楽しむことができます。

  • 修学旅行: 高校2年生の10月に実施されます。 行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深める一生の思い出となる旅行です。

  • クリスマス会: 12月には、キリスト教系の学校ならではの厳かで美しいクリスマス会が開かれます。 聖歌やハンドベルの演奏、聖劇(タブロー)などが披露され、心温まる時間を過ごします。

清心女子高等学校の進学実績

清心女子高等学校は、岡山県内でも有数の進学校として知られており、国公立大学や難関私立大学へ多数の合格者を輩出しています。生徒一人ひとりの希望進路実現に向けた、手厚いサポート体制がその実績を支えています。

最新の大学進学実績(2024年度入試)の主なものは以下の通りです。

  • 国公立大学: 岡山大学、広島大学、香川大学などの中国・四国地方の大学を中心に、旧帝国大学にも合格者を出しています。

  • 難関私立大学: 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった難関大学や、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)にも安定した合格実績があります。

  • その他: 姉妹校であるノートルダム清心女子大学への進学者が多いのも特徴です。 また、医学部や薬学部など医療系への進学者も多く、指定校推薦の枠も豊富にあると言われています。

これらの高い進学実績は、放課後や土曜日に行われる補習や講習、個別指導などのきめ細やかな進路指導によって支えられています。

清心女子高等学校の特長・アピールポイント

清心女子高等学校には、他の高校にはない独自の魅力的な取り組みがたくさんあります。ここでは、その特長をいくつかのポイントに絞ってご紹介します。

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の経験を活かした理数教育: 文部科学省からSSHの指定を受けていた経験を活かし、特に生命科学コースでは大学や研究機関と連携した高度な探究活動や課題研究が行われています。

  • グローバル教育の推進: スーパーグローバルハイスクール(SGH)アソシエイトとしての実績もあり、国際性を育むプログラムが豊富です。 ネイティブ教員による授業や、海外姉妹校との交流、希望者向けの海外研修などが充実しています。

  • 「探究活動」の重視: 全てのコースで、生徒が自ら課題を見つけ、解決策を探る「探究活動」に力を入れています。これにより、大学入試だけでなく、社会に出てからも役立つ思考力や表現力を養います。

  • ノートルダム清心女子大学(NDSU)との高大連携: 姉妹校であるNDSUへの進学コースが設置されており、大学の講義を先取りして体験できるなど、スムーズな進学をサポートする体制が整っています。

  • キリスト教精神に基づく「心の教育」: 毎日の朝礼でのお祈りや宗教の授業、クリスマス会などの行事を通じて、他者への思いやりや奉仕の心を育む教育を大切にしています。

  • 緑豊かで広大な学習環境: 倉敷市郊外の小高い丘の上にキャンパスがあり、落ち着いた自然豊かな環境で学習に集中できます。

  • 充実した放課後講座: 「プライム」「アフター6」といった受験対策に特化した講座や、希望者対象の「土曜日セミナー」が開講されており、生徒の学習意欲に応える環境が整っています。

清心女子高等学校の口コミ・評判のまとめ

清心女子高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。学校選びの参考になるよう、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身で、質問や相談に丁寧に対応してくれる」という声が非常に多いです。生徒と教員の距離が近く、手厚いサポートが受けられるようです。

    • 「指定校推薦の枠が豊富で、有名私立大学への進学に有利」という意見も多く見られます。

    • 「女子校なので、いじめなどもなく、皆のびのびと過ごせる」「行事がとても盛り上がり、一生の友達ができる」といった、学校生活の充実度に関する高評価が目立ちます。

    • 「英語教育が充実している」「ネイティブの先生と話す機会が多い」など、グローバル教育に関する満足度も高いようです。

  • 気になる点:

    • 「校則が厳しい」という声は多く挙がっています。 特に、校内でのスマートフォン使用が厳しく制限されている点に不便さを感じる生徒もいるようです。

    • 「施設が少し古い」という意見があります。 伝統校であるため、最新の設備が整っているわけではないと感じる部分もあるようです。

    • 「駅から遠く、バス通学になるのが少し不便」といった立地に関する指摘も見られます。 スクールバスはありますが、特に朝は混雑することがあるようです。

    • 「坂の上にあるので、通学が大変」という声も聞かれます。

アクセス・通学

清心女子高等学校は、倉敷市の小高い丘の上にあり、主な通学方法は公共交通機関を利用してのバス通学となります。

  • JR中庄駅(北口)から: 両備バスで約7分、「清心学園前」(校内バス停)下車。

  • JR早島駅から: スクールバスで約25分。

  • JR岡山駅(東口)から: 岡電バスで約40分、「清心学園前」(校内バス停)下車。

倉敷市内や岡山市内から通学している生徒が中心ですが、JR山陽本線や瀬戸大橋線などを利用して、県内の様々なエリアから多くの生徒が通っています。

清心女子高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで清心女子高等学校の様々な魅力や特色をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?最後に、進学アドバイザーとして、この学校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。

清心女子高等学校は、「落ち着いた環境で、目標に向かってじっくりと勉強に打ち込みたい」「グローバルな視点を身につけ、将来は国際的に活躍したい」「探究活動を通して、自分の興味や関心を深く掘り下げたい」と考えている生徒に特におすすめの学校です。また、女子だけの環境で、のびのびと学校生活を楽しみ、一生の友人を作りたい人にも最適な場所と言えるでしょう。

清心女子高等学校の入試では、基礎的な学力がしっかりと身についているかが問われます。日々の授業内容を確実に理解し、苦手な科目を作らないようにバランス良く勉強を進めることが合格への近道です。特に、特別進学コースや生命科学コースを目指すのであれば、応用問題にも対応できる思考力を養うために、少し発展的な問題集にもチャレンジしてみてください。清心女子高等学校で充実した3年間を送りたいという強い気持ちを持って、受験勉強に励んでください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。