三重県立鳥羽高等学校は、国際観光都市・鳥羽市に位置する唯一の県立高校で、2024年度に創立113年を迎えた歴史と伝統のある学校です。 地域に深く根差し、地元の人々に愛されながら、多くの卒業生を社会に送り出してきました。南勢地区で唯一の総合学科を持つ鳥羽高等学校は、生徒一人ひとりの興味や進路希望に合わせた多様な学びを実現できるのが大きな魅力です。

総合学科では、1年次に基礎学力を固め、2年次からは専門的な系列に分かれて学習を進めます。 このユニークなカリキュラムを通じて、自分の将来をじっくりと考え、夢を実現するための力を育むことができます。地域と連携した探究学習「鳥羽学」など、鳥羽高等学校ならではの特色ある教育活動も豊富で、生徒たちは生き生きと学校生活を送っています。

この記事では、そんな三重県立鳥羽高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績などを詳しく解説していきます。この記事を読めば、鳥羽高校がどんな学校で、どのような魅力があるのかがきっと分かるはずです。中学生とその保護者の皆さんの、志望校選びの参考にしてください。

三重県立鳥羽高等学校の基本情報

以下に、鳥羽高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 三重県立鳥羽高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒517-0021 三重県鳥羽市安楽島町1459番地
代表電話番号 0599-25-2935
公式サイトURL http://www.mie-c.ed.jp/htoba/

三重県立鳥羽高等学校の偏差値・難易度・併願校

鳥羽高等学校を目指す上で気になる偏差値や難易度、そして併願校について見ていきましょう。

鳥羽高等学校の偏差値は「40」とされています。 これは三重県内の公立高校の中では、比較的入学しやすいレベルと言えるでしょう。ただし、油断は禁物です。合格を確実にするためには、中学校の基礎的な学習内容をしっかりと身につけておくことが大切です。

合格に必要な内申点の目安としては、5段階評価で平均「3」程度が一つの基準となりそうです。もちろん、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の点数も重要になります。日々の授業に真面目に取り組み、定期テストで安定した成績を収めることが合格への近道です。

三重県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、鳥羽高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 皇學館高等学校(進学コースなど)

  • 伊勢学園高等学校(選択コース、看護医療コースなど)

これらの私立高校は、鳥羽市やその周辺地域から通いやすく、学力レベルも近いため、多くの受験生が併願先として検討しています。

三重県立鳥羽高等学校に設置されている学科・コース

南勢地区で唯一の総合学科を持つ鳥羽高等学校では、生徒一人ひとりの興味や関心、そして将来の夢に合わせて学べるように、特色ある3つの「系列」が用意されています。 2年生から、自分の希望に応じて系列を選択し、より専門的な学習を深めていきます。

  • 観光ビジネス系列

    • どんなことを学ぶ場所か:情報処理やビジネスの基礎、商品開発、そして国際観光都市である鳥羽の魅力について学びます。 企業の即戦力となることを目指す実践的な学習が特徴です。

    • どんな生徒におすすめか:将来、観光業やサービス業、一般企業で活躍したい人、地域を盛り上げる仕事に興味がある人におすすめです。

  • 総合福祉系列

    • どんなことを学ぶ場所か:福祉や保育の施設での体験実習などを通して、高齢者などへの援助の方法を学びます。 介護職員初任者研修の資格取得を目指すことができます。

    • どんな生徒におすすめか:介護福祉士や保育士など、人の役に立つ仕事に就きたいと考えている人、福祉のスペシャリストを目指したい人におすすめです。

  • 人文教養系列

    • どんなことを学ぶ場所か:少人数での授業が多く、一人ひとりの学習状況や進路希望に合わせたきめ細やかな指導が受けられます。 基礎学力の定着から発展的な内容まで、幅広く学ぶことができます。

    • どんな生徒におすすめか:大学や専門学校への進学を目指している人、自分のペースでじっくりと学力を伸ばしたい人におすすめです。

三重県立鳥羽高等学校の特色・校風

鳥羽高等学校は、「地域に根ざした学び」と「生徒の主体性」を大切にする、落ち着いた雰囲気の学校です。

キーワードで校風を表すと、「地域密着」「アットホーム」「自主自律」といった言葉が当てはまるでしょう。生徒数が比較的少ないため、先生と生徒の距離が近く、一人ひとりへのサポートが手厚いという声が聞かれます。

  • 宿題の量:宿題の量は、系列や選択科目によって異なりますが、全体的には標準的なようです。毎日コツコツと取り組む習慣が大切になります。

  • 校則:他の高校と比較すると、校則は比較的緩やかだという意見が多いようです。 ただし、近年は少し厳しくなっているという声もあり、社会のルールを守るという基本的な指導はしっかりと行われています。 スマートフォンの使用については、校内でのルールを守れば使用可能なようです。服装に関しても、制服の着こなしなど、高校生らしい節度が求められます。

  • 生徒たちの雰囲気:生徒たちは全体的に穏やかで、真面目な生徒が多い印象です。 生徒同士の仲が良く、いじめもほとんど聞かれないという口コミが見られます。

  • アルバイト:アルバイトは、特別な事情がある場合に許可制となっていることが多いようです。学業との両立が前提となりますので、希望する場合は学校に相談が必要です。

  • 制服の評判:制服については、特に目立った評判はありませんが、一般的なブレザースタイルです。

  • 土曜授業:土曜授業は基本的に実施されていません。

三重県立鳥羽高等学校の部活動・イベント

鳥羽高等学校では、勉強だけでなく部活動や学校行事にも力を入れており、充実した高校生活を送ることができます。

部活動

鳥羽高等学校の部活動は、全国レベルで活躍する部から、地域に貢献する文化部まで、多岐にわたります。

特に有名なのがカヌー部です。全国大会の常連であり、輝かしい実績を誇っています。また、レスリング部やフェンシング部、陸上競技部なども強豪として知られ、東海大会や全国大会へ出場する選手を輩出しています。

文化部では、吹奏楽部や美術部、書道部などが活発に活動しています。地域のお祭りやイベントで演奏を披露したり、作品を出展したりと、文化的な活動を通して地域との交流も深めています。部活動への加入率は高く、多くの生徒が文武両道を目指して日々の活動に励んでいます。

イベント

鳥羽高等学校の学校行事は、生徒たちが主体となって作り上げるものが多く、非常に盛り上がります。

  • 鳥羽高祭(文化祭)

    文化祭は「鳥羽高祭」と呼ばれ、クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなどで賑わいます。 準備期間から生徒たちの熱気にあふれ、クラスの団結力が一層深まるイベントです。

  • 体育祭

    体育祭は、クラス対抗で様々な競技に挑みます。 応援合戦なども見どころの一つで、学校全体が一体となって楽しむことができます。

  • 修学旅行

    2年次に実施される修学旅行は、高校生活の大きな思い出の一つです。 行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

この他にも、クラスマッチや新入生研修会、芸術鑑賞会など、年間を通して多彩な行事が企画されています。

三重県立鳥羽高等学校の進学実績

鳥羽高等学校は、総合学科の特色を活かし、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応しています。大学進学から専門学校、就職まで、幅広い実績があります。

近年の主な進学実績を見ると、国公立大学では三重大学や三重県立看護大学など、地元の大学への進学者がいます。私立大学では、皇學館大学や鈴鹿医療科学大学、愛知学院大学、中部大学など、東海地方の大学を中心に多くの生徒が進学しています。

また、観光ビジネス系列や総合福祉系列で専門的な知識や技術を身につけた生徒は、そのスキルを活かして観光関連企業や福祉施設へ就職するケースも少なくありません。デュアルシステム(長期就業体験)などを通じて、在学中から社会とのつながりを持ち、実践力を養えるのも鳥羽高校の強みです。

進学希望者に対しては、放課後や長期休暇中に補習や講習が行われ、基礎学力の定着から応用力の育成まで、手厚いサポート体制が整っています。少人数教育を活かし、個々の進路希望に応じた丁寧な指導が、生徒たちの夢の実現を後押ししています。

三重県立鳥羽高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、鳥羽高等学校ならではの魅力的な取り組みを7つのポイントに絞ってご紹介します。

  • 南勢地区唯一の総合学科

    普通教科に加え、観光、福祉、ビジネスなど専門的な科目も学べるのが最大の特長です。 自分の興味や将来の夢に合わせて、自分だけの時間割を作ることができます。

  • 地域密着型の探究学習「鳥羽学」

    「鳥羽学」という独自の探究学習プログラムがあり、鳥羽市の歴史や文化、産業、自然などについて深く学びます。 地域の課題を発見し、解決策を提案する活動を通して、思考力や表現力を養います。

  • 起業体験プログラム「とばっ子市場」

    1年生が会社を設立し、商品開発から販売までを体験する「とばっ子市場」というユニークな取り組みがあります。 地域企業と連携し、実践的なビジネスを学ぶ貴重な機会となっています。

  • デュアルシステム(長期就業体験)

    観光ビジネス系列と総合福祉系列の3年生は、年間を通して地元のホテルや介護施設などで長期の就業体験を行います。 学校で学んだ知識を現場で活かし、職業観を育みます。

  • 手厚い少人数教育

    多くの科目で少人数授業が展開されており、生徒一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に指導してもらえます。 先生との距離が近く、質問しやすい環境も魅力です。

  • 地域や世界との多様な交流活動

    地域の小学校との交流授業や、インドネシアの高校生との国際交流など、様々な人々と触れ合う機会が豊富に用意されています。 これらの経験を通して、視野を広げ、コミュニケーション能力を高めることができます。

  • 全国レベルで活躍する部活動

    カヌー部をはじめ、レスリング部やフェンシング部など、全国大会で活躍する部活動があります。 高いレベルでスポーツに打ち込みたい生徒にとっても、魅力的な環境です。

三重県立鳥羽高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、鳥羽高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「生徒数が少ない分、先生との距離が近くてアットホームな雰囲気」といった、教員のサポートの手厚さや学校の温かい雰囲気を評価する声が多く見られます。

    • 「総合学科なので、自分の興味がある分野を専門的に学べるのが良い」「色々な授業が受けられて楽しい」など、総合学科のカリキュラムの自由度の高さを魅力に感じる生徒が多いようです。

    • 「体育祭や文化祭などの行事がとても盛り上がる」「クラスの団結力が強い」というように、学校行事を楽しんでいる様子がうかがえます。

    • 「昔に比べて落ち着いた学校になった」「真面目な生徒が多い」といった、学校全体の雰囲気の良さに関する口コミもあります。

  • 気になる点

    • 「駅から少し歩くので、雨の日は大変」「坂道が多い」など、立地に関する意見が見られます。

    • 「施設の古さが少し気になる」といった声も一部にはあるようです。

    • 「進学に力を入れたい人には、少し物足りないかもしれない」という意見もあり、高いレベルの大学進学を目指す場合は、塾などを活用する必要があるかもしれません。

アクセス・通学

鳥羽高等学校へのアクセス方法と、通学エリアについて説明します。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • 近鉄志摩線「志摩赤崎駅」から徒歩約9〜15分

    • 近鉄志摩線「中之郷駅」から徒歩約17〜19分

    • 近鉄志摩線「船津駅」から徒歩約15〜23分

豊かな自然に囲まれた、落ち着いた環境に鳥羽高等学校はあります。

  • 通学エリア

    鳥羽市内に住む生徒が最も多いですが、隣接する伊勢市や志摩市から通学している生徒も少なくありません。公共交通機関の便も良く、幅広いエリアから生徒が集まっています。

三重県立鳥羽高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

三重県立鳥羽高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

鳥羽高等学校は、「将来やりたいことがまだ決まっていないけれど、高校生活を通して自分の可能性を見つけたい」と考えている人に特におすすめの学校です。総合学科という環境を最大限に活かせば、興味のある分野を深く探究したり、新しいことにチャレンジしたりする中で、きっと自分の進むべき道が見えてくるはずです。また、「地域に貢献したい」「観光や福祉の仕事に興味がある」という明確な目標を持っている人にとっても、専門的な学びを深められる最高の環境が鳥羽高校にはあります。

受験勉強においては、まず中学校の5教科の基礎を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に、苦手科目を作らないように、バランス良く学習を進めましょう。内申点も合否に影響しますので、日々の授業態度や提出物、定期テストにも真剣に取り組んでください。鳥羽高等学校のユニークな学びや温かい校風に魅力を感じたなら、ぜひ目標に向かって頑張ってください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。