新潟県立上越総合技術高等学校は、上越地域で唯一の工業高校として、100年以上の歴史と伝統を誇る専門高校です。 ものづくりを通して未来を切り拓く技術者の育成を目指しており、充実した設備と専門的な知識を持つ先生方の指導のもと、生徒一人ひとりが夢中になれる環境が整っています。

この学校の大きな特徴は、1年生の時に工業の様々な分野を体験できる「ローテーション実習」があることです。機械、電気、建築、土木といった分野を実際に体験してから、2年生で自分の興味や適性に合った学科・コースを選択できるため、入学前に専門分野を一つに絞りきれない人でも安心です。上越総合技術高等学校で、自分の可能性を広げ、将来に繋がる専門技術を身につけてみませんか。

この記事では、そんな上越総合技術高等学校の偏差値や学科の特色、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。専門的な学びだけでなく、部活動や学校行事も盛んで、充実した3年間が送れることでしょう。

上越総合技術高等学校の基本情報

上越総合技術高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 新潟県立上越総合技術高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒943-8503 新潟県上越市本城町3-1
代表電話番号 025-525-1160
公式サイト http://www.jouetsusougi-h.nein.ed.jp/

上越総合技術高等学校の偏差値・難易度・併願校

上越総合技術高等学校を目指す上で気になる偏差値や難易度について解説します。

偏差値

  • 工業科:47

上越総合技術高等学校の偏差値は47とされています。これは新潟県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、近隣では高田北城高等学校(生活文化科)や新井高等学校(普通科)などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、中学3年間の成績がおおむね平均程度(5段階評価で3が中心)あることが望ましいでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、入試本番の点数も重要になります。

主な併願校

新潟県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、上越総合技術高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。

主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 上越高等学校

  • 関根学園高等学校

これらの私立高校は、上越総合技術高等学校の受験生の多くが併願先として選ぶ傾向があります。それぞれの高校の特色や入試制度をよく調べて、自分に合った併願校を選びましょう。

上越総合技術高等学校に設置されている学科・コース

上越総合技術高等学校では、1年次に工業の基礎を幅広く学び、2年次から以下の4学科8コースに分かれて専門性を深めていきます。

  • 機械創造工学科

    • 機械エネルギーコース:環境やエネルギー問題にも配慮しながら、機械の仕組みや原理を学ぶコースです。 ものの構造に興味がある人や、環境にやさしい技術を学びたい人におすすめです。

    • メカトロニクスコース:機械だけでなく、電気・電子・情報を組み合わせた「メカトロニクス技術」を学ぶコースです。 ロボットや自動化技術に興味がある人にぴったりです。

  • 電気情報科

    • 電気エネルギーコース:発電から家庭で使われる電気まで、電気エネルギー全般の技術を学びます。社会を支えるインフラに興味がある人におすすめです。

    • 情報技術コース:プログラミングやネットワークなど、情報技術を活用したものづくりを学びます。コンピュータやIT技術が好きな人に向いています。

  • 建築環境科

    • 建築システムコース:住宅や様々な建物の設計や構造、建て方などを総合的に学ぶコースです。 自分の手で何かを造り上げたい、街づくりに貢献したい人におすすめです。

    • 建築インテリアコース:快適で美しい住空間をデザインするための知識や技術を学びます。 インテリアやデザインに興味がある人にぴったりです。

  • 土木防災科

    • 都市工学コース:道路や橋、ダムなど、人々が安全で快適に暮らすための社会基盤づくりを学びます。ダイナミックなものづくりに挑戦したい人におすすめです。

    • 防災工学コース:地震や水害などの自然災害に強い街づくりについて学ぶコースです。地域の安全を守る仕事に関心がある人に向いています。

上越総合技術高等学校の特色・校風

上越総合技術高等学校は、「ものづくり」を軸とした活気あふれる校風が特徴です。

  • 校風キーワード:実践重視、資格取得に積極的、地域貢献

学校生活のリアル

  • 宿題の量:専門科目ではレポート提出が毎週のようにあるなど、課題は多めという声が多いようです。 コツコツと課題に取り組む姿勢が求められます。

  • 校則:頭髪検査などが定期的に行われるなど、一定の厳しさはあるものの、全体的には緩やかだと感じる生徒が多いようです。

  • 生徒たちの雰囲気:工業系の専門高校ということもあり、男子生徒の割合が高いですが、女子生徒も年々増えています。 ものづくりが好きな生徒が集まっているため、共通の話題で盛り上がれる楽しい雰囲気があります。

  • アルバイト:原則として許可されていませんが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、学校に申請し許可を得ることで可能になる場合があります。

  • 制服:男子は一般的な学ラン、女子はブレザーです。特にデザイン性が高いという評判は少ないですが、落ち着いたデザインで着こなしやすいようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

上越総合技術高等学校の部活動・イベント

専門的な学習だけでなく、部活動や学校行事も充実しており、生徒たちは高校生活を大いに楽しんでいます。

部活動

運動部、文化部ともに多くの部が活動しており、加入率も高い傾向にあります。特に、陸上競技部や弓道部、バレーボール部、美術部などは全国大会への出場経験もあり、高いレベルで活動しています。

また、工業高校ならではの専門的な部活動も盛んです。

  • 機械設計部、電気設計部、建築設計部、土木設計部:各学科の専門知識を活かし、ものづくりコンテストなどへの出場を目指して活動しています。

  • アマチュア無線部:無線技術を学び、国内外の仲間との交信を楽しむ、珍しい部活動の一つです。

イベント

生徒たちが主体となって盛り上げる学校行事がたくさんあります。

  • 体育祭(6月):学科対抗で様々な競技に熱中し、クラスや学科の団結が深まる一大イベントです。

  • 緑苑祭(文化祭、10月下旬):各クラスや部活動が趣向を凝らした企画や展示、模擬店などを出店します。 3年生は課題研究の成果を発表する場にもなっており、専門高校ならではの見どころが満載です。

  • 修学旅行(2年生、10月上旬):関西方面などを訪れ、歴史や文化に触れるとともに、仲間との絆を深めます。

  • 球技大会(10月、12月):学年やクラスを越えて、様々な球技で汗を流します。

  • スキー授業(1月、2月):雪国ならではの行事で、スキー技術の習得を目指します。

上越総合技術高等学校の進学実績

上越総合技術高等学校は、就職に強いというイメージがありますが、大学や専門学校への進学実績も豊富です。

主な進学先

  • 国公立大学:新潟大学、長岡技術科学大学、富山大学など、主に工業系の大学へ進学しています。 工業高校向けの推薦入試枠を活用して進学する生徒も多いのが特徴です。

  • 私立大学:金沢工業大学、千葉工業大学、新潟工科大学、日本大学、東洋大学など、全国の工業系・情報系の大学に多数の合格者を出しています。

  • 専門学校・その他:大学だけでなく、より専門的な技術を身につけるために専門学校へ進学する生徒や、公務員になる生徒もいます。

就職実績

就職希望者の就職率は非常に高く、多くが上越地域を中心とした製造業や建設業などの企業に就職し、地域産業の担い手として活躍しています。 学校で学んだ専門知識や技術が、就職活動において大きな強みとなっています。

進路サポート

大学入試に対応できるよう、専門科目に加えて普通科目の選択も可能になっています。 また、2年生を対象とした進路ガイダンスでは、大学や専門学校、企業の方から直接話を聞く機会が設けられており、早期から進路意識を高めることができます。

上越総合技術高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、上越総合技術高等学校ならではの魅力をまとめました。

  • 1年次のローテーション実習:入学後に工業の4分野(機械・電気・建築・土木)をすべて体験し、自分の興味や適性を見極めてから専門分野を選べるシステムです。

  • 充実した資格取得サポート:在学中に様々な国家資格や検定に挑戦できる環境が整っており、多くの生徒が資格を取得して進学や就職に活かしています。

  • 地域企業との連携:地元企業との連携が強く、インターンシップ(就業体験)や共同での製品開発などを通して、実践的な技術を学ぶ機会が豊富にあります。

  • 高い就職率と地元への貢献:卒業生の多くが上越地域の企業に就職し、地域産業を支える重要な人材として活躍しています。

  • 専門性を活かしたユニークな部活動:設計部やアマチュア無線部など、工業高校ならではの部活動で、好きなことをとことん追求できます。

  • 課題研究:3年生になると、各学科でテーマを設定し、1年間かけて研究や作品制作に取り組みます。問題解決能力やプレゼンテーション能力を養うことができます。

  • 伝統と革新の融合:100年以上の歴史を持つ工業高校としての伝統を大切にしながらも、社会の変化に対応した新しい技術や知識を積極的に取り入れています。

上越総合技術高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

良い点

  • 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢が明確になった」という声が非常に多いです。

  • 「資格がたくさん取れるので、就職に有利だと感じた」という意見も目立ちます。

  • 「同じ趣味や目標を持つ仲間と出会えて、毎日が楽しい」といった、友人関係の充実を挙げる声も多くあります。

  • 「先生方が専門分野に詳しく、熱心に指導してくれる」と、教員への信頼も厚いようです。

  • 「就職率が良く、地元の優良企業に入れる可能性が高い」という点は、保護者からも高く評価されています。

気になる点

  • 「専門科目のレポートや課題が多くて大変」という声は、多くの生徒から聞かれます。

  • 「学科間の交流が部活動や行事の時くらいで、少し少ないと感じる」という意見もあります。

  • 「先生によっては指導が厳しいと感じることがある」という声も一部で見られます。

  • 「男子生徒の割合が高いため、女子生徒は少し物足りなさを感じるかもしれない」という口コミもあります。

アクセス・通学

上越総合技術高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅:えちごトキめき鉄道「高田駅」から徒歩約20〜22分

  • バス:高田駅からバスを利用することも可能です。

上越市内を中心に、妙高市や糸魚川市など、広い範囲から生徒が通学しています。

上越総合技術高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

上越総合技術高等学校は、「ものづくりが好き」「将来は技術者として社会に貢献したい」という強い意志を持つ君に、最高の学びの場を提供してくれる学校です。1年生でじっくり自分の進む道を探せるので、まだ具体的な夢が決まっていなくても、工業系の分野に少しでも興味があれば、ぜひ挑戦してみてください。

受験勉強においては、中学での基礎学力、特に数学と理科は専門科目の土台となるため、しっかりと復習しておくことが大切です。また、面接では「なぜこの学校で学びたいのか」「将来どんな技術者になりたいのか」を自分の言葉で伝えられるように、自己分析を深めておきましょう。

上越総合技術高等学校で専門的なスキルを身につけ、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨する3年間は、君の未来を大きく拓く貴重な経験となるはずです。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。