青森県立五所川原農林高等学校は、1902年(明治35年)創立の「北津軽郡立農学校」を前身とする、120年以上の歴史と伝統を誇る専門高校です。 広大な敷地と充実した実習設備の中で、農業や環境、食品について深く学ぶことができます。通称「五農(ごのう)」として地域に親しまれ、多くの卒業生が地域の産業を支える人材として活躍しています。
五所川原農林高等学校の基本情報
五所川原農林高等学校の偏差値・難易度・併願校
五所川原農林高等学校に設置されている学科・コース
生物生産科 どんなことを学ぶ?:米や野菜、果物、草花などの栽培技術や、家畜の飼育について学びます。スマート農業など最新の農業技術にも触れることができます。 どんな生徒におすすめ?:植物を育てたり、動物の世話をしたりするのが好きな人。将来、農業の分野で活躍したい人におすすめです。
環境科学科(2025年度〜) どんなことを学ぶ?:森林の育成・管理や木材の利用、環境保全、土木技術などを幅広く学びます。自然環境を守り、豊かな生活基盤を築くための知識と技術を習得します。 どんな生徒におすすめ?:自然や環境問題に関心がある人。測量や設計、ものづくりに興味がある人におすすめです。
食品科学科 どんなことを学ぶ?:パンやジャム、ジュースなどの食品加工技術や、食品の成分分析、品質管理、衛生管理について学びます。自分たちで育てた農産物を使った加工品開発も行います。 どんな生徒におすすめ?:料理やお菓子作りが好きな人。食の安全や栄養に関心がある人、新商品の開発に興味がある人におすすめです。
(旧:森林科学科) どんなことを学ぶ?:森林の働きや環境保全、林産物の有効活用について学びます。測量やチェーンソーの扱いなど、実践的な技術も習得します。 どんな生徒におすすめ?:森林や自然が好きで、アウトドア活動に興味がある人。環境を守る仕事や林業に関心がある人におすすめでした。
(旧:環境土木科) どんなことを学ぶ?:道路や橋などの社会基盤整備や、環境保全に関する測量・設計・施工の技術を学びます。 どんな生徒におすすめ?:地図を見たり、ものづくりをしたりするのが好きな人。地域の安全な暮らしを支える仕事に就きたい人におすすめでした。
五所川原農林高等学校の特色・校風
宿題の量:専門教科の実習レポートなどが出されることがあるようですが、毎日大量の宿題に追われるというよりは、予習復習や資格取得に向けた自主的な学習が求められる傾向にあります。 校則:他の高校と比較して、特に厳しいという声は少ないようです。ただし、実習などでは安全確保のため、服装や頭髪に関する指導が徹底されています。スマートフォンの使用については、校内でのルールを守って使用することが求められます。 生徒たちの雰囲気:農業や食品、環境といった分野に興味を持つ生徒が集まっているため、真面目で探究心旺盛な生徒が多いようです。実習などを通して、活発で協調性のある雰囲気が育まれています。 アルバイト:長期休業中などに許可制で行うことができる場合が多いようですが、学業との両立が前提となります。事前に学校への確認が必要です。 制服:男子は黒の学ラン、女子は紺のブレザーとスカートで、伝統的で落ち着いたデザインです。制服については、特に目立った評判はありませんが、着こなしやすいという声が聞かれます。 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。
五所川原農林高等学校の部活動・イベント
部活動
運動部 野球部は、過去に甲子園出場経験もある伝統ある部です。 近年では部員数が少ないながらも、その分一人ひとりが活躍できるチャンスが多く、チーム一丸となって練習に励んでいます。 相撲部や柔道部、陸上競技部なども、各種大会で上位入賞を目指して熱心に活動しています。 その他、ソフトテニス、バレーボール、バスケットボール、バドミントン、卓球、サッカーなど、多くの運動部が設置されています。
文化部 農業クラブは、五所川原農林高等学校の生徒全員が加入する組織で、日頃の学習成果を発表する大会(意見発表、プロジェクト発表など)に向けて活動します。全国大会でも優秀な成績を収めるなど、活発な活動が特徴です。 立佞武多倶楽部は、五所川原の夏を彩る「立佞武多(たちねぷた)」の制作に関わる、地域色豊かな珍しい部活動です。 その他、音楽、自然科学、茶華道、家庭、美術・イラスト、ボランティア、パソコンなど、文化部も充実しています。
イベント
五農祭(文化祭):毎年秋に開催される最大のイベントです。各学科が日頃の学習の成果を活かし、農産物や加工品の販売、研究発表、模擬店などを行います。特に、生徒たちが丹精込めて育てた新鮮な野菜や果物、パンやジャムなどの加工品は、毎年地域の方々にも大人気で、長蛇の列ができるほどです。 体育祭:クラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。生徒たちの団結力が高まる一日です。 農業鑑定競技会・農業情報処理競技会:日頃の学習で得た知識や技術を競う校内大会です。優秀な成績を収めた生徒は、県大会や全国大会へと進みます。 修学旅行:関西方面などを訪れ、歴史や文化に触れるとともに、仲間との思い出を深めます。
五所川原農林高等学校の進学実績
大学・短期大学への進学 国公立大学では、弘前大学や秋田県立大学など、地域の農学系・生命科学系の学部への進学実績があります。 私立大学では、東京農業大学や日本大学、酪農学園大学など、全国の農業系大学への進学者が多い傾向にあります。 学校での学習を活かして、指定校推薦やAO入試などを利用して進学する生徒も多いようです。
専門学校への進学 農業大学校や、看護、調理、美容、ITなど、各自の興味や関心に応じた分野の専門学校へ進学しています。
就職 就職希望者の内定率は非常に高く、多くの生徒が希望する進路を実現しています。 公務員(国家公務員林野庁、県庁・市役所の林業職・農業職など)になる卒業生が毎年多数いるのが大きな強みです。 その他、地域の森林組合、JA、食品関連企業、建設会社、測量会社など、学校で学んだ専門知識を直接活かせる企業への就職が目立ちます。
五所川原農林高等学校の特長・アピールポイント
広大な実習地と充実した施設:校地面積は約52haあり、そのうち約36haが農業実験実習地です。 この広大なフィールドで、のびのびと実践的な学習に取り組むことができます。 専門的な資格取得に強い:在学中に、危険物取扱者、測量士補、小型車両系建設機械運転、ボイラー技士、フォークリフト運転技能者、日本農業技術検定など、将来に役立つ多くの専門的な資格取得を目指せます。 企業や大学との連携(高大連携):弘前大学などと連携し、大学の先生から直接指導を受ける機会があります。 また、地域の企業と連携した商品開発や栽培実習なども積極的に行われています。 世界が認めた実習林:森林科学科が管理する実習林は、高校生の実習林としては世界で初めてFSC国際森林認証を取得しました。 持続可能な森林管理を世界基準で学べる貴重な環境です。 地域に根差した実践的な学び:田植え交流会や地域のイベントへの参加、立佞武多の制作など、地域とのつながりを大切にした活動が豊富です。 高い就職内定率と公務員への強さ:専門性を活かした就職に非常に強く、特に林業・農業系の公務員を多数輩出している実績は、大きな魅力です。 「命」と向き合う教育:農業教育を通して、作物の生育や動物の飼育に触れ、「命」の大切さを学び、豊かな人間性を育むことを教育の柱としています。
五所川原農林高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点: 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢に直結する学習ができる」という声が最も多く聞かれます。 「実習が多く、座学だけでは学べないことを体験できるのが楽しい」といった、実践的な学びに対する満足度が高いようです。 「先生方が専門分野に詳しく、質問にも熱心に答えてくれる」「資格取得のサポートが手厚い」など、教員のサポート体制を評価する声も多くあります。 「同じ目標を持つ仲間と出会え、充実した高校生活を送れた」という意見も目立ちます。 「就職率が良く、特に公務員や専門職を目指す人には最適な環境」という、進路に関するポジティブな評判も多いです。
気になる点: 「専門的な内容が多いため、興味がないと授業についていくのが大変かもしれない」という意見があります。入学前に自分の興味・関心をしっかり見極めることが大切です。 「最寄り駅から少し歩く」「バスの本数が少ない」など、交通の便に関する指摘が一部で見られます。 「施設によっては少し古い部分もある」という声もありますが、実習に必要な設備は整っています。 「虫が苦手な人は、農場での実習に慣れるまで少し大変かもしれない」といった、農業高校ならではの意見も見られます。
アクセス・通学
鉄道を利用する場合 津軽鉄道「五農校前駅」から徒歩約12分 駅名に学校名が入っていることからも、多くの生徒が利用していることがわかります。
バスを利用する場合 弘南バス 飯詰線「一の坪」バス停から徒歩約19分
五所川原農林高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

