神戸鈴蘭台高等学校は、神戸市北区の豊かな自然に囲まれた丘の上に立つ、落ち着いた環境で学べる県立高校です。「共生」「優雅」「創造」を校訓に掲げ、生徒一人ひとりの個性を尊重し、自主自律の精神を育む教育を実践しています。生徒たちは「鈴高(すずこう)」という愛称で、日々の学習や部活動、学校行事に全力で取り組んでいます。

この学校の大きな魅力は、自由な校風の中にありながらも、落ち着いた雰囲気で学習に集中できる環境が整っていることです。また、国際交流や探究活動にも力を入れており、グローバルな視点を養いながら、自分の興味や関心を深く掘り下げることができます。神戸鈴蘭台高等学校での3年間は、充実した高校生活を送りたいと考える皆さんにとって、素晴らしい時間となるでしょう。

この記事では、そんな神戸鈴蘭台高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。皆さんの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

神戸鈴蘭台高等学校の基本情報

神戸鈴蘭台高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 兵庫県立神戸鈴蘭台高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒651-1102 兵庫県神戸市北区山田町下谷上字中一里山9-107
代表電話番号 078-591-1331
公式サイト https://www.hyogo-c.ed.jp/~kobesuzuran-hs/

神戸鈴蘭台高等学校の偏差値・難易度・併願校

神戸鈴蘭台高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。

最新の偏差値は、学科やコースによって異なりますが、おおむね55から56程度とされています。

  • 普通科:55

  • 普通科国際コミュニケーションコース:56

この偏差値は、兵庫県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、市立六甲アイランド高等学校や須磨友が丘高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、5教科の通知表評価の合計が200点前後(250点満点)が一つの指標となるようです。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点との合計で合否が判断されます。

兵庫県の公立高校入試では、複数の公立高校を併願することはできません。そのため、神戸鈴蘭台高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、神戸龍谷高等学校や神戸学院大学附属高等学校などが多くの受験生に選ばれているようです。

神戸鈴蘭台高等学校に設置されている学科・コース

神戸鈴蘭台高等学校には、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応えるための魅力的な学科・コースが設置されています。

  • 普通科

    • 幅広い分野の基礎学力をバランスよく身につけることができます。2年生からは文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に合わせた専門的な学習を進めていきます。将来の夢がまだ具体的に決まっていない人や、大学進学に向けてじっくり考えたい人におすすめです。

  • 国際コミュニケーションコース

    • 英語力の向上はもちろん、異文化理解を深めるための専門的な授業が充実しています。海外研修や留学生との交流など、実践的な学びの機会が豊富に用意されています。将来、国際的な分野で活躍したい、語学力を活かした仕事に就きたいと考えている人に最適なコースです。

  • 文理探究科(令和7年度より改編予定)

    • 文系・理系の枠を超えて、自ら課題を見つけ、解決していく「探究力」を養うことを目的とした新しい学科です。データサイエンスなどの特別講座も開講されており、より高度で専門的な学びを求める生徒におすすめです。

神戸鈴蘭台高等学校の特色・校風

神戸鈴蘭台高等学校は、「自由な校風」「文武両道」「落ち着いた雰囲気」といったキーワードで表現されることが多い学校です。生徒の自主性を尊重する文化が根付いています。

  • 宿題の量:予習が求められる授業が多く、小テストも頻繁に行われるため、日々の家庭学習は欠かせないようです。決して少なくはないですが、計画的に取り組めばこなせる量だという声が多いです。

  • 校則:他の公立高校と比較して、校則は緩やかな傾向にあるようです。

    • スマホ:朝、昼休み、放課後の使用が認められています。授業中は電源を切るのがルールです。

    • 服装:制服の着こなしについてはある程度の指導がありますが、靴や靴下の色は自由です。また、2025年5月中旬からは、気候などに応じて私服での登校も可能になりました。

    • 頭髪:染髪は禁止されていますが、体育の授業以外では髪型は比較的自由なようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事などでは非常に活発で、クラスの団結力が強いと言われています。女子の比率がやや高いという特徴もあるようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は申請により許可されることがあります。

  • 制服の評判:女子の制服は、知的で清楚な印象のブレザータイプで、可愛いと評判です。リボンが複数種類あり、気分に合わせて選べるのも人気の理由です。男子は伝統的な詰襟の学生服ですが、令和8年度の入学生からはブレザータイプに一新されることが決定しています。

  • 土曜授業:土曜授業は基本的に実施されていません。

神戸鈴蘭台高等学校の部活動・イベント

部活動

神戸鈴蘭台高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、活気にあふれています。運動部、文化部ともに充実しており、自分の興味に合わせて活動を選ぶことができます。

特に実績が豊富な部活動としては、ダンス部が全国大会に出場するなど有名です。また、和太鼓部も地域のイベントなどで演奏を披露する機会が多く、活発に活動しています。珍しい部活動としては、放送部が全国大会で優秀な成績を収めるなど、高いレベルで活動しています。文化部では吹奏楽部やギター部なども人気があります。運動部では、バレーボール部やハンドボール部、野球部などが熱心に活動しています。

イベント

神戸鈴蘭台高等学校の学校生活は、多彩なイベントで彩られています。生徒たちが主体となって企画・運営する行事は、どれも大きな盛り上がりを見せます。

  • 神鈴祭(文化祭):6月に行われる最大のイベントです。3年生のクラス演劇は非常にクオリティが高いと評判で、毎年多くの来場者を楽しませています。2年生は模擬店、1年生は展示と、学年ごとに役割が分かれており、学校全体で作り上げる一体感が魅力です。

  • 体育祭:9月に開催され、クラス対抗で熱い戦いが繰り広げられます。綱引きや騎馬戦、名物の「根性根性ど根性(土嚢を持ち上げる競技)」など、ユニークな種目が多く、大変盛り上がります。部活動対抗リレーも見どころの一つです。

  • 修学旅行:行き先は年によって異なりますが、生徒たちにとっては高校生活一番の思い出となるイベントです。仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

  • その他のイベント:競技大会(球技大会)や、夏休みにはオーストラリアでの短期海外研修(希望者)なども実施されています。

神戸鈴蘭台高等学校の進学実績

神戸鈴蘭台高等学校は、国公立大学や難関私立大学へも多数の合格者を輩出しており、進学実績には定評があります。生徒一人ひとりの進路希望を実現するための手厚いサポート体制が整っています。

近年の主な進学実績は以下の通りです。(人数は延べ人数を含む場合があります)

  • 国公立大学:神戸大学、兵庫県立大学、大阪公立大学、岡山大学、広島大学など、地元の大学を中心に毎年安定した合格実績があります。

  • 難関私立大学:関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)へは毎年50名以上の合格者を出しています。産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)へも多数の生徒が進学しています。

  • その他:神戸学院大学、武庫川女子大学、神戸女子大学などへの進学者も多い傾向にあります。また、大学進学だけでなく、専門学校への進学や就職など、多様な進路選択に対応しています。

これらの進学実績を支えているのが、充実した進路指導と学習サポートです。夏休みには「夏季英語集中講座」が開かれるほか、大学入学共通テスト対策の模試も計画的に実施されています。生徒の希望進路に応じた補習や講習も行われており、学力向上を力強くバックアップしています。

神戸鈴蘭台高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、神戸鈴蘭台高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 探究活動の充実:全学年で「総合的な探究の時間」が設けられており、生徒が自ら課題を設定し、探求していく活動に力を入れています。

  • 国際交流プログラム:国際コミュニケーションコースを中心に、オーストラリアへの短期海外研修など、グローバルな視野を育む機会が豊富です。

  • 自由で落ち着いた校風:生徒の自主性を尊重する自由な雰囲気と、学習に集中できる落ち着いた環境が両立しています。

  • 活気ある学校行事:「神鈴祭(文化祭)」の演劇など、生徒が主体となって作り上げるイベントは非常に盛り上がり、学校生活を豊かにしています。

  • 2026年度からの新制服導入:男子は伝統の詰襟からブレザーへ、女子も一部改良された新しいデザインの制服が導入されます。

  • 私服登校の導入:気候や体調に合わせて制服か私服かを選べるようになり、より快適な学校生活を送れるようになりました。

  • 豊かな自然環境:六甲の山々に囲まれた緑豊かなキャンパスで、四季の移ろいを感じながらのびのびと過ごすことができます。

神戸鈴蘭台高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる神戸鈴蘭台高等学校の口コミや評判を、良い点と気になる点に分けて公平にまとめました。

  • 良い点:

    • 「校則が緩やかで、自由な雰囲気なのが良い」という声が非常に多いです。

    • 「文化祭や体育祭などの行事が本当に楽しく、クラスの団結力が深まる」と、イベントへの満足度は高いようです。

    • 「制服が可愛いと周りから褒められる」という意見も多く見られます。

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」「落ち着いて勉強できる環境がある」といった学習面でのポジティブな評価もあります。

  • 気になる点:

    • 最も多く指摘されるのが「立地」に関する点です。「最寄り駅から坂道を20分近く登るのが大変」という声は、多くの在校生・卒業生が共通して感じているようです。

    • 「校舎や施設が少し古い」という意見も一部で見られます。

    • 「教師によって指導の熱心さに差があるように感じる」といった声も少数ですが挙がっています。

アクセス・通学

神戸鈴蘭台高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。自然に囲まれた環境のため、最寄り駅からは少し距離があります。

  • 神戸電鉄有馬線「鈴蘭台」駅 から徒歩約20分

  • 阪急バス・神姫バス「水呑」バス停 から徒歩約7分

  • 神鉄バス「中里北公園」バス停 から徒歩約5分

学校は神戸市北区に位置しており、神戸市北区、西区、兵庫区などから通学している生徒が多い傾向があります。自転車通学は原則禁止ですが、自宅から最寄り駅までの利用は許可されています。

神戸鈴蘭台高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

神戸鈴蘭台高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

神戸鈴蘭台高等学校は、「自由な環境で高校生活を思い切り楽しみたい!」という人に特におすすめの学校です。校則が比較的緩やかで、生徒の自主性を重んじる校風なので、自分で考えて行動できる人にとっては、非常に充実した3年間を送ることができるでしょう。また、勉強と部活動、行事を両立させたい「文武両道」を目指す人にもぴったりの環境です。

受験勉強においては、まず基礎学力をしっかりと固めることが大切です。内申点も合否の重要な要素となるため、中学校の定期テストに真剣に取り組み、提出物などをきちんとこなすことを心がけてください。学力検査では、苦手科目を作らないようにバランス良く学習を進めることが合格への鍵となります。特に、応用問題にも対応できるよう、過去問などを活用して実践的な問題演習を重ねておくと良いでしょう。

坂道の上にあるキャンパスは、毎日の通学が少し大変かもしれませんが、その先には素晴らしい仲間と最高の青春が待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。