北海道静内農業高等学校は、馬産地として名高い日高地方で、全国でも珍しい特色ある農業教育を行っている学校です。広大な自然に囲まれた環境で、動物や植物とふれあいながら、生命を育むことの喜びと大変さを実践的に学ぶことができます。特に、全国の高校で唯一、競走馬（サラブレッド）の生産から育成までを手がけていることは、静内農業高等学校の大きな魅力となっています。
北海道静内農業高等学校の基本情報
北海道静内農業高等学校の偏差値・難易度・併願校
北海道静内農業高等学校に設置されている学科・コース
生産科学科 どんなことを学ぶ場所か：野菜や草花の栽培、そして全国で唯一となる競走馬の生産・育成・販売について、実践的な実習を通して学びます。農業経営に関する知識も身につけることができます。 どんな生徒におすすめか：植物を育てることが好きな人、動物（特に馬）の世話に情熱を注げる人、将来は農業や牧場などで活躍したいと考えている人におすすめです。
食品科学科 どんなことを学ぶ場所か：農産物の栽培から乳牛の飼育管理、そしてそれらを活用した食品の製造・加工・販売まで、食に関する一連の流れ（フードシステム）を総合的に学びます。企業と連携した商品開発にも挑戦できます。 どんな生徒におすすめか：食べることが好きな人、料理やお菓子作りに興味がある人、将来は食品開発や品質管理、栄養士などの食のプロフェッショナルを目指したい人におすすめです。
北海道静内農業高等学校の特色・校風
宿題の量 ：専門的な実習やレポートが多いため、一般的な普通科高校とは異なる種類の課題が出されることが多いようです。計画的に学習を進める習慣が求められます。校則 ：他の高校と比較して、校則は標準的か、やや緩やかという声が見られます。ただし、農業高校という特性上、実習などでの安全面に関する規律はしっかりと指導されます。頭髪については、染色は認められていません。スマートフォンの使用はHR教室のみ許可されています。生徒たちの雰囲気 ：動物や植物が好きで、明確な目標を持っている生徒が多いのが特徴です。全国から生徒が集まるため、多様なバックグラウンドを持つ仲間と刺激し合いながら成長できる環境です。全体的に穏やかで真面目な生徒が多いようです。アルバイト ：アルバイトは原則として許可制となっていることが多いようです。学業や実習との両立が前提となります。制服 ：制服は男女ともにブレザーです。落ち着いたデザインで、生徒からの評判は概ね良好のようです。土曜授業 ：土曜授業の有無については、年度によって異なる可能性があるため、学校説明会などで確認することをおすすめします。
北海道静内農業高等学校の部活動・イベント
部活動
イベント
学校祭 ：毎年夏に行われる学校祭は、最大のイベントの一つです。クラスごとの出店やステージ発表などで大いに盛り上がります。生徒たちが実習で生産した野菜や加工品を販売する「販売会」も同時に開催され、地域住民も楽しみにしている人気の行事です。体育祭 ：全校生徒がクラス対抗で様々な競技に熱中します。農業高校ならではのユニークな種目が行われることもあるようです。宿泊研修（1年） ：入学して間もない時期に行われ、新しい仲間との親睦を深める貴重な機会です。農業インターンシップ（2年） ：地域の農家や企業で就業体験を行い、実践的なスキルと職業観を養います。修学旅行 ：行き先は年度によって異なりますが、関西方面などを訪れ、歴史や文化を学びます。
北海道静内農業高等学校の進学実績
大学・短大・専門学校への進学
農業系の大学（帯広畜産大学、酪農学園大学、東京農業大学など）や、栄養学、生命科学などを学べる大学への進学者がいます。また、農業大学校や、看護・医療系、調理・製菓系の専門学校へ進む生徒も多く、高校で学んだことをさらに深めています。 就職
就職希望者の内定率は非常に高く、安定した実績を誇ります。主な就職先としては、地域の農業法人、牧場（JRA日高育成牧場など）、食品製造会社、JA（農業協同組合）、公務員（地方自治体や警察など）など、多岐にわたります。高校で身につけた実践的なスキルや真面目な学習態度が、企業から高く評価されています。
北海道静内農業高等学校の特長・アピールポイント
全国で唯一！競走馬（サラブレッド）の生産が学べる
生産科学科の馬コースでは、競走馬の交配、出産、育成、そしてセリ市での販売まで、一貫した流れを実践的に学ぶことができます。自分たちが育てた馬が競走馬としてデビューするという、他では決してできない貴重な経験ができます。 地域や企業と連携した「マイスター・ハイスクール」事業
文部科学省の指定を受け、地域の企業や団体、大学と連携し、最先端の知識や技術を学ぶプログラムを実践しています。例えば、食品メーカーと共同で新商品を開発したり、IT企業からeコマースについて学んだりと、社会の第一線で活躍するプロから直接指導を受ける機会が豊富にあります。 広大な敷地と充実した実習施設
校舎の周りには広大な農場や温室、牛舎、そして厩舎が広がっています。生徒たちはこの恵まれた環境の中で、毎日「本物」に触れながら学ぶことができます。知識として知っているだけでなく、実際に自分の手で育て、作り出す経験が、深い学びへと繋がります。 全国から仲間が集まる学生寮「青雲寮」
自宅からの通学が困難な生徒のために、学校の敷地内に「青雲寮」という学生寮が完備されています。全国各地から同じ志を持った仲間が集まり、共同生活を通して深い絆を育むことができます。※ただし、青雲寮は令和8年3月末で閉寮予定です。 「食」と「命」をトータルに学べるカリキュラム
生産科学科では「命を育む」ことを、食品科学科では「命をいただく（活かす）」ことを学びます。原材料の生産から加工、流通、販売まで、食に関する一連の流れを総合的に学べるため、食料問題や環境問題など、社会的な課題に対する広い視野を養うことができます。
北海道静内農業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「馬が好きで入学したので、毎日馬の世話ができて本当に楽しい」「専門的な知識を持った先生が多く、質問にも丁寧に答えてくれる」といった、専門分野の学習環境の良さを評価する声が多数あります。 「全国から同じ目標を持った友達ができて、毎日が刺激的」「寮生活を通して、一生の友達ができた」など、友人関係の充実を挙げる声も多いようです。 「実習が多くて大変な時もあるけれど、その分やりがいがある」「自分たちで作った野菜や加工品が売れた時の喜びは大きい」というように、実践的な学びの楽しさや達成感を感じている生徒が多いことがうかがえます。
気になる点 「最寄りの駅やバス停から少し距離があるので、アクセスが少し不便」「冬は雪が多くて大変」といった、立地に関する意見が見られます。 「虫が苦手な人は、農場での実習に慣れるまで少し大変かもしれない」という、農業高校ならではの声もあります。 「専門科目の勉強と普通科目の勉強の両立が大変」という意見もあり、日々の予習・復習が重要になるようです。
アクセス・通学
公共交通機関を利用する場合 JR日高本線が不通のため、現在はバスが主な交通手段となります。 道南バス「静内」停留所から、学校までは約13kmの距離があり、バスまたは車で約15分かかります。
通学エリア
地元の新ひだか町や新冠町など日高管内からの通学者が多いですが、生産科学科の馬コースは全国から生徒を募集しているため、寮生活を送りながら通学する生徒も多数在籍しています。札幌市など、道内の他の地域から通う生徒もいます。
北海道静内農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
