千葉県立千葉東高等学校は、1941年の創立以来、80年以上の歴史を誇る県内屈指の伝統的な進学校です。勉強はもちろんのこと、部活動や学校行事のすべてに全力で打ち込む「東高魂(ひがしこうだましい)」を合言葉に、生徒たちは活気あふれる毎日を送っています。
あなたは、高いレベルで学問を追求しながら、一生忘れられないような青春の思い出も作りたいと考えていますか?千葉東高等学校は、まさにそんな理想を現実にするための舞台です。ここでは、同じ志を持つ仲間たちと切磋琢磨し、互いを高め合いながら、自分の可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。
この記事では、そんな千葉東高校の魅力を、様々な角度から詳しくご紹介します。
千葉東高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。進路を考える上での第一歩です。
項目 | 内容 |
正式名称 | 千葉県立千葉東高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/別学の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒263-0021 千葉県千葉市稲毛区轟町1-18-52 |
代表電話番号 | 043-251-9221 |
公式サイトURL | https://cms1.chiba-c.ed.jp/chibahigashi-h/ |
千葉東高等学校の偏差値・難易度・併願校
千葉東高等学校の受験を考える上で、最も気になるのが偏差値や難易度でしょう。ここでは、具体的な数値と共に、合格のために何が必要かを解説します。
最新のデータによると、千葉東高等学校(普通科)の偏差値は「70」です。これは千葉県内の公立高校の中でトップクラスに位置し、佐倉高校などと並ぶ高い学力が求められることを意味します。
合格の目安として、内申点は9教科3年間の合計で135点満点中、111点〜126点あたり(5段階評価の平均で3.8〜4.2程度)が目標となります。特に合格者のボリュームゾーンは117点〜120点あたりに集中しているようです。
しかし、千葉東高等学校の入試で最も重要視されるのは、内申点以上に学力検査当日の得点力です。特に、学校設定検査として課される「思考力を問う問題」は配点が100点と高く、単なる知識の暗記だけでは太刀打ちできない、深い思考力や表現力が問われます。内申点の評価が他の高校に比べてやや抑えられていることからも、学校側が「自ら考える力」を持つ生徒を求めていることがうかがえます。
この高い競争率から、多くの受験生が私立高校を併願します。併願校の選択は、万全の態勢で本番に臨むための重要な戦略です。千葉東高等学校の受験生が選ぶ主な併願校は、同じく高い学力レベルを誇る学校が中心となります。
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主な併願校(私立):市川高等学校、昭和学院秀英高等学校、八千代松陰高等学校(IGSコース)、日本大学習志野高等学校、専修大学松戸高等学校、芝浦工業大学柏高等学校。
これらの併願校も非常に難易度が高いため、千葉東高校を目指すことは、千葉県内のトップレベルの高校群に挑戦することを意味します。
千葉東高等学校に設置されている学科・コース
千葉東高等学校には、どのような学びの場が用意されているのでしょうか。自分の興味や将来の目標と合っているか、確認してみましょう。
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普通科(単位制)
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どんなことを学ぶ場所なのか:千葉東高等学校に設置されているのは普通科のみです。しかし、3年間を見通した体系的なカリキュラムと、生徒一人ひとりの進路希望に対応する「単位制」が特徴です。1・2年次で基礎学力を徹底的に固め、3年次には文系・理系の枠にとらわれず、自分の受験科目に合わせて多くの選択科目から時間割を組み立てることができます。また、「総合的な探究の時間」では「理数探究基礎」といったプログラムが組まれ、主体的な学びを深める機会が豊富に用意されています。
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どんな生徒におすすめか:国公立大学や難関私立大学への進学を強く希望し、自分の目標に合わせて主体的に学習計画を立てたい生徒に最適です。
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千葉東高等学校の特色・校風
学校選びでは、偏差値だけでなく、その学校が持つ独特の雰囲気や文化(校風)も非常に重要です。千葉東高等学校のキーワードは「文武両道」「自由闊達」そして「東高魂」です。
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宿題の量と学習ペース
口コミを見ると、宿題の量については意見が分かれます。「猛烈な量の課題が出る」「小テストが多くて大変」という声がある一方で、「計画的にやれば部活や塾と両立できる量」と感じる生徒も多いようです。この違いは、個人の学習習慣や自己管理能力によるところが大きいと言えるでしょう。高いレベルの学習内容についていくためには、中学時代から自律的な学習スタイルを確立しておくことが成功のカギとなります。
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校則(スマホ、服装など)と自由度
校則は「緩やか」というのが多くの生徒の一致した意見です。スマートフォンは校内での使用が認められていますが、TPO(時・場所・場合)をわきまえた行動が求められます。服装や頭髪に関する厳しい指導は少ないようで、生徒の自主性や責任感を尊重する校風が根付いています。
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生徒たちの雰囲気
「みんないい人たちで、最高の仲間に出会える」という声が非常に多く、生徒同士の仲が良いことがうかがえます。普段は和気あいあいとしていても、「やる時はやる」というメリハリがあり、テスト前の自習時間などは素晴らしい集中力を見せるようです。ただし、レベルが高いがゆえに、一部の生徒からは「周りのレベルについていくのが大変」「勉強で置いていかれると感じることがある」といった声もあり、高い意識を持つ仲間と切磋琢磨できる環境であると同時に、常に努力が求められる環境でもあります。
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アルバイト
校則で明確に禁止されているわけではありませんが、膨大な学習量と活発な部活動・学校行事を考えると、学業との両立は非常に難しいというのが実情のようです。
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制服の評判
制服は、男子が伝統的な黒の学生服(学ラン)、女子がブレザーです。口コミでは「少し地味」「伝統的なデザイン」といった意見が見られます。近年、女子生徒向けにスラックスが導入されるなど、時代のニーズに合わせた変化も見られます。
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施設の評判
施設の古さは、多くの在校生や卒業生が指摘する点です。「校舎が古い、汚い」という口コミは少なくありません。これは歴史ある公立高校ならではの側面かもしれませんが、学校側も問題を認識しており、可能な範囲で少しずつ改修を進めているとのことです。
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土曜授業
毎週行われるような正規の土曜授業はありません。ただし、希望者向けの補習や、千葉大学と連携した特別講座などが土曜日に開かれることがあり、意欲のある生徒にとっては絶好の学習機会となっています。
千葉東高等学校の部活動・イベント
部活動
千葉東高等学校の「文武両道」を象徴するのが、非常に活発な部活動です。部活動加入率は100%を超え(兼部する生徒がいるため)、多くの生徒が学業と両立させながら熱心に活動に打ち込んでいます。
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全国に名を轟かせる強豪部
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山岳部:千葉東高校の部活動の象徴とも言える存在です。男女ともに全国大会の常連で、過去にはインターハイで男女アベック優勝や、男子・女子それぞれで全国優勝、準優勝といった輝かしい実績を誇ります。まさに学校の誇りです。
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県内トップレベルで活躍する部活動
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運動部では、陸上競技部、ラグビー部、サッカー部などが関東大会に出場するなど、高いレベルで活躍しています。
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文化部では、マンドリン楽部が珍しいだけでなく部員数も校内トップクラスで人気があります。吹奏楽部や音楽部(合唱)も定期演奏会やコンクールで活躍し、文学部は俳句部門で全国大会に出場した実績もあります。
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ユニークな部活動
ジャグリング同好会や陶芸同好会といった、他の高校ではあまり見られないユニークな活動の場もあり、多様な興味に応える選択肢が用意されています。
イベント
千葉東高校のもう一つの大きな魅力は、生徒が主体となって作り上げる熱気あふれる学校行事です。これらは多くの生徒にとって、最高の思い出となっています。
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東雲祭(しののめさい)- 文化祭
千葉東高校の学校生活のハイライトとも言えるのが、文化祭である「東雲祭」です。その熱気はすさまじく、近年では来場者数が6000人を超えるほどの一大イベントとなっています。1・2年生は趣向を凝らしたアトラクションや模擬店で来場者を楽しませますが、何と言っても圧巻なのは、3年生の各クラスが上演するミュージカルです。クラス替え直後から準備を始め、数ヶ月をかけて作り上げる舞台は、高校生のレベルを遥かに超えたクオリティと感動を呼び、多くの生徒にとって一生の宝物となる経験です。
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スポレク大会 – 体育祭
5月に行われる「スポーツ・レクリエーション大会」、通称「スポレク」が体育祭にあたります。クラス対抗で「チームジャンプ(大縄跳び)」「バレーボール」「サッカー」の3種目をトーナメント方式で競い合います。新学年が始まって間もない時期にクラスの団結力を高める、重要なイベントです。
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修学旅行
2年生の修学旅行では、関西方面(京都・大阪・奈良など)を訪れます。日本の歴史や文化の中心地で、仲間との絆を深める貴重な機会です。
千葉東高等学校の進学実績
伝統ある進学校として、千葉東高等学校は毎年優れた大学進学実績を誇ります。現役生の大学進学率は80%を超え、多くの生徒が目標とする進路を実現しています。
以下は、2024年度入試における主な大学の合格者数です(既卒生を含む)。
大学分類 | 主な大学名と合格者数(2024年度入試、既卒含む) |
国公立大学 | 合計 108名 千葉大学: 44, 筑波大学: 9, 東北大学: 7, 東京工業大学: 4, 一橋大学: 4, 北海道大学: 3, 九州大学: 3, 大阪大学: 1, 名古屋大学: 2 |
難関私立大学 | 早慶上理 合計 199名 早稲田大学: 57, 慶應義塾大学: 20, 上智大学: 21, 東京理科大学: 101 GMARCH 合計 389名 明治大学: 110, 立教大学: 78, 法政大学: 106, 中央大学: 62, 青山学院大学: 33 |
この高い進学実績を支えているのが、学校の手厚い進路指導体制です。特に注目すべきは以下の点です。
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圧倒的な補習体制:夏休みには500時間以上にも及ぶ補習が開講されるほか、早朝、放課後、土曜日にも希望制の補習が数多く実施され、生徒の学習を強力にバックアップします。
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千葉大学との強い繋がり:地元の最難関国立大学である千葉大学に毎年40名前後の合格者を輩出しているのは、千葉東高校の大きな特徴です。高大連携プログラムも充実しています。
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独自の卒業生ネットワーク「ポジティブ制度」:500名を超える大学在学中の卒業生がメンターとして登録し、後輩である在校生の学習相談や進路相談に乗ってくれるという、非常に心強い制度です。この縦の繋がりが、生徒たちのモチベーションを高め、具体的な受験戦略を立てる上で大きな助けとなっています。
千葉東高等学校の特長・アピールポイント
数ある進学校の中で、千葉東高等学校が持つ独自の強みや魅力をまとめました。
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圧倒的な熱量を誇る学校行事:特に3年生のミュージカルが名物の「東雲祭」は、単なる文化祭の域を超え、生徒の創造力、協調性、達成感を育む最高の教育の場となっています。
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全国レベルで活躍する部活動:「文武両道」をスローガンで終わらせない、本物の活動がここにあります。全国優勝経験のある山岳部を筆頭に、多くの部が学業と両立しながら高い目標を掲げて活動しています。
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大学との強力な連携プログラム:千葉大学の授業を大学生と一緒に受けられる「HOC (High School on Campus)」など、高校にいながら大学レベルの学問に触れる機会が豊富に用意されています。
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歴史ある国際交流:1973年から続くアメリカの姉妹校との交換留学プログラムや、オーストラリアでの語学研修など、グローバルな視野を養う本物の国際交流が体験できます。
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頼れる卒業生ネットワーク「ポジティブ制度」:受験を乗り越えたばかりの先輩から、リアルなアドバイスをもらえる独自のメンター制度は、他の学校にはない大きな財産です。
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「自由と責任」を重んじる校風:緩やかな校則のもと、生徒一人ひとりが自らを律し、時間や目標を管理する能力を養います。これは大学進学後、そして社会に出てからも役立つ重要な力となります。
千葉東高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生の生の声は、学校の本当の姿を知る上で欠かせません。良い点、気になる点を公平にご紹介します。
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良い点
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「一生付き合える最高の仲間に出会えた」という声が圧倒的に多いです。勉強や行事で苦楽を共にすることで、強い絆が生まれるようです。
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「勉強も部活も行事も、すべてに全力投球できる環境が素晴らしい」「本当に充実した3年間だった」と、密度の濃い高校生活への満足度が非常に高いです。
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周りの生徒のレベルが高く、常に刺激を受けながら勉強できる環境をポジティブに捉える意見も多く見られます。
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先生方が熱心で、補習や進路相談など、手厚いサポートをしてくれるという感謝の声も挙がっています。
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気になる点
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最も多く指摘されるのが「施設の古さ」です。特に校舎の状態については、改善を望む声が根強くあります。
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「課題が多い」「国公立大学への進学を強く勧められる」といった点から、「自称進学校」的なプレッシャーを感じる生徒も一部いるようです。
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学習のペースが速く、レベルも高いため、「一度つまずくと置いていかれるような感覚になる」という厳しい側面を指摘する声もあります。
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公立高校のため、「先生によって授業の分かりやすさや面白さに差がある」という意見も見られました。
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アクセス・通学
千葉東高等学校は、複数の駅や交通機関からアクセス可能で、通学の利便性が高い場所にあります。
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最寄り駅からのアクセス
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千葉都市モノレール「作草部駅」から徒歩 約5〜7分
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JR総武線「西千葉駅」北口から徒歩 約8〜11分
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JR「千葉駅」から徒歩 約18分
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バスでのアクセス
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京成バス「東高校」バス停から徒歩 約2分
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県内トップクラスの進学校であるため、千葉市内(特に中央区、稲毛区、若葉区など)はもちろん、船橋市、習志野市、八千代市など、広範囲のエリアから多くの生徒が通学していると考えられます。
千葉東高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。千葉東高等学校の魅力と、そこで待っている充実した3年間が少しでも伝わったなら嬉しいです。この学校は、ただ偏差値が高いからという理由だけで選ぶべき場所ではありません。自由な校風の中で自らを律し、高い目標に向かって努力を続けられる強い意志を持った生徒にこそ、最高の環境となるでしょう。勉強だけでなく、行事や部活動にも情熱を注ぎ、仲間と共に成長したいと心から願うあなたに、千葉東高等学校は特におすすめです。
受験勉強では、5教科の基礎学力を盤石にすることはもちろんですが、合否を分けるのは「思考力を問う問題」への対応力です。普段から「なぜそうなるのか?」を深く考え、自分の言葉で説明する訓練を積んでください。千葉東高等学校への道は決して平坦ではありませんが、そこで得られる経験、知識、そして仲間は、あなたの人生にとってかけがえのない財産になるはずです。自分の可能性を信じて、挑戦してください。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。