和歌山県立那賀高等学校は、2023年に創立100周年を迎えた歴史と伝統のある学校です。岩出市およびその周辺地域において、学業と部活動の両方で高い評価を受ける進学校として知られています。単に大学進学を目指すだけでなく、国際交流や学校行事を通じて、生徒一人ひとりが主体的に成長できる環境が整っているのが大きな魅力です。
「文武両道」を掲げる那賀高等学校では、多くの生徒が熱心に勉学に励む一方で、部活動にも全力で打ち込んでいます。全国大会レベルで活躍する部もあれば、地域を盛り上げる文化部のパフォーマンスもあり、学校全体が活気に満ちあふれています。エネルギッシュな学校行事「那高祭」は、生徒たちの手で作り上げられ、一生の思い出となるでしょう。
この記事では、偏差値や進学実績といったデータだけでなく、在校生や卒業生のリアルな声をもとに、那賀高等学校のありのままの姿を詳しくお伝えします。学習環境、校風、学校生活の楽しさまで、あなたが本当に知りたい情報をまとめました。この学校が、あなたの夢を叶えるための最高の舞台となるか、一緒に見ていきましょう。
那賀高等学校の基本情報
那賀高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。学校選びの第一歩として、まずは公式な情報を確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
正式名称 | 和歌山県立那賀高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒649-6223 和歌山県岩出市高塚115 |
代表電話番号 | 0736-62-2117 |
公式サイトURL | https://www.naga-h.wakayama-c.ed.jp/ |
那賀高等学校の偏差値・難易度・併願校
那賀高等学校の受験を考える上で、学力的な難易度を把握することは非常に重要です。ここでは、学科ごとの偏差値や合格に必要な内申点の目安、そして多くの受験生が併願する私立高校について解説します。
那賀高等学校には「普通科」と「国際科」の2つの学科があり、それぞれ偏差値が異なります。
学科・コース | 偏差値 |
普通科 | 54 – 56 |
国際科 | 49 – 51 |
普通科の偏差値55前後は、和歌山県内の公立高校の中で上位に位置し、しっかりとした学力が求められることを示しています。一方、国際科の偏差値が普通科と比べて少し低く設定されているのには理由があります。国際科の入試では、英語と国語の得点が1.5倍になる「傾斜配点」が採用されています。これは、単に5教科の合計点が高い生徒ではなく、語学や国際理解に強い関心と適性を持つ生徒を求めていることの表れです。そのため、偏差値の数字だけで「国際科の方が簡単」と判断するのではなく、特定の教科での高い能力が求められる専門的なコースと理解するのが適切でしょう。
合格の目安となる内申点については、和歌山県の公立高校入試では、当日の学力検査の点数が7割、内申点が3割で評価される傾向があります。中学校3年間の成績が重要になるため、日々の授業や定期テストに真面目に取り組むことが、那賀高等学校合格への確実な一歩となります。
和歌山県の公立高校入試では、公立高校同士の併願ができないため、多くの受験生が滑り止めとして私立高校を受験します。那賀高等学校の受験生が主に併願校として選ぶのは、以下のような高校です。
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近畿大学附属新宮高等学校
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高野山高等学校
那賀高等学校に設置されている学科・コース
那賀高等学校には、生徒一人ひとりの興味や将来の目標に合わせた2つの魅力的な学科が設置されています。それぞれの特色を理解し、自分に合った学科を選びましょう。
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普通科
国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、幅広い教科をバランスよく学ぶ学科です。将来の夢がまだ具体的に決まっていない人や、理系・文系を問わず様々な分野の学問に挑戦したい人におすすめです。
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国際科
語学力の向上と異文化理解に特化したカリキュラムで、グローバルな視野を育む学科です。英語が好きで、将来は海外で活躍したい、あるいは国際的な仕事に就きたいと考えている人に最適な環境です。
国際科を選択することは、単に英語の授業が多いというだけではありません。1年生では世界史の代わりに「異文化理解」という専門科目を学び、アメリカ・シアトルへの海外研修旅行がプログラムに組み込まれるなど、3年間を通じて特別な経験を積むことになります。また、口コミによれば、国際科は3年間クラス替えがないため、クラスメイトと非常に深い絆を築くことができる一方で、密な人間関係を築く力も求められます。学問的な興味だけでなく、そうした環境が自分に合っているかも含めて考えることが大切です。
那賀高等学校の特色・校風
那賀高等学校は、一言で表すと「活気あふれる文武両道」の学校です。生徒たちは勉強だけでなく、部活動や学校行事にも全力で取り組み、学校全体がエネルギッシュな雰囲気に包まれています。自由な雰囲気と守るべき規律のバランスが取れているのも特徴です。
中学生が気になる学校生活のリアルなポイントを、口コミなどを基に詳しく見ていきましょう。
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宿題の量:「自称進学校」という声があるように、日々の課題や小テストは多めな傾向があるようです。大学進学に向けて、学校全体で学力向上に取り組んでいる証拠とも言えます。自主学習の習慣をしっかり身につける必要があります。
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校則:全体的に、厳しすぎず、緩すぎず、常識的な範囲で定められているようです。
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スマホ:朝のSHR前と帰りのSHR後、休み時間の使用は許可されています。授業中は電源を切り、カバンにしまっておくのがルールです。
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服装・髪型:髪型に関する厳しい校則は特にないようで、生徒の自主性が尊重されているようです。
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アルバイト:原則として禁止されています。学業や部活動に集中してほしいという学校の方針がうかがえます。
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制服の評判:2024年度の入学生から制服が新しくなりました。以前の伝統的な学ラン・セーラー服から、男女ともにスタイリッシュなブレザースタイルへと一新されています。知的で現代的なデザインは、学校の新しい顔として人気を集めそうです。
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生徒たちの雰囲気:口コミでは「とにかく楽しい」「最高の高校生活だった」という声が非常に多く、生徒同士の仲が良いことが伝わってきます。真面目に勉強する生徒、部活に熱中する生徒など様々ですが、お互いを尊重し合う文化が根付いています。
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土曜授業:定期的な土曜授業は行われていないようです。
那賀高等学校の部活動・イベント
部活動
那賀高等学校の「文武両道」を象徴するのが、非常に活発な部活動です。運動部・文化部ともに数多くのクラブがあり、多くの生徒が参加して高校生活を謳歌しています。全国レベルで活躍する部も多く、高い目標を持って活動に打ち込める環境です。
特に実績が豊富な部活動や、ユニークな活動をしている部をいくつか紹介します。
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放送部:「全国高校生放送・デジコン大賞」で最高賞の「大賞」を受賞するなど、全国トップレベルの実力を誇ります。映像制作やアナウンス技術を本格的に学びたい生徒には最高の環境です。
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書道部・華道部:書道部は地域のイベントで書道パフォーマンスを披露し、華道部は近畿地区大会で団体3位に入賞するなど、文化的な活動でも高い評価を得ています。日本の伝統文化に触れ、感性を磨くことができます。
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全国レベルの運動部:ウェイトリフティング部、バドミントン部、陸上競技部、水泳部、卓球部などは、過去に全国大会へ出場した実績があります。高いレベルで競技に打ち込みたい生徒にとって、充実した設備と指導体制が整っています。
運動部、文化部ともに非常に充実しており、自分の興味や関心に合わせて活動を選ぶことができます。高校から新しいことに挑戦する生徒も多く、仲間と共に目標に向かって努力する経験は、かけがえのない財産となるでしょう。
イベント
那賀高等学校の学校生活を彩るイベントは、生徒たちの手で作り上げられ、毎年大きな盛り上がりを見せます。
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那高祭(文化祭・体育祭)
9月に行われる「那高祭」は、学校最大のイベントです。文化祭では、各クラスが趣向を凝らした展示やステージ発表を行い、特に3年生の演劇は伝統となっており、非常に見ごたえがあります。続く体育祭では、クラス対抗で様々な競技に熱中し、学年やクラスの団結力が一気に高まります。準備期間から本番まで、生徒全員が主役となって輝ける最高の舞台です。
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修学旅行
修学旅行は、学年や学科ごとに目的地が設定されており、仲間との絆を深める貴重な機会です。普通科では長崎や四国・山陽方面など、国内の歴史や文化を学びます。そして、国際科の生徒はアメリカ・シアトルへの海外研修旅行に参加します。現地の高校生との交流やホームステイなどを通じて、生きた英語と異文化を体験するこの研修は、多くの生徒にとって忘れられない経験となっています。
那賀高等学校の進学実績
那賀高等学校は、岩出・紀北地域を代表する進学校として、国公立大学から有名私立大学まで、幅広い進学実績を誇っています。生徒一人ひとりの希望進路実現に向けた、手厚いサポート体制が強みです。
以下は、最新の大学合格実績(2023年3月卒業生・既卒生含む)です。
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国公立大学:合計15名
主な合格大学は、筑波大学(1名)、神戸大学(1名)、そして地元の和歌山大学(7名)などです。難関国立大学への合格者を輩出しているほか、地域の教育を支える和歌山大学へ安定して進学者を出しているのが特徴です。
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難関私立大学
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関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学):合計36名
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産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学):合計91名
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その他の進路
私立大学全体では394名が合格しており、多くの生徒が自分の学びたい分野に合わせて大学を選んでいます。また、専門学校への進学や就職など、多様な進路選択にも対応しています。
この実績を見ると、那賀高等学校の大きな強みは、関西の有力な私立大学への進学にあることがわかります。特に「関関同立」や「産近甲龍」といった人気の大学群に、毎年多くの合格者を出している点は、このレベルの大学を目指す受験生にとって非常に魅力的です。国公立大学への道も開かれていますが、学校全体としては、幅広い生徒層をこれらの有名私立大学へ導くことに成功していると言えるでしょう。
このような実績を支えているのが、先生方の熱心な進路指導です。口コミでは「先生が親身になって相談に乗ってくれる」という声が多く、生徒一人ひとりの学力や希望に寄り添ったサポートが行われていることがうかがえます。
那賀高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、那賀高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを6つのポイントにまとめました。
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1. 30年以上の歴史を持つ国際交流プログラム
オーストラリアや中国の高校と姉妹校提携を結んでおり、交換留学が盛んに行われています。国際科だけでなく学校全体で留学生を受け入れるなど、日常的に異文化に触れる機会が豊富にあり、グローバルな感覚を自然に養うことができます。
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2. 「文武両道」を体現する全国レベルの部活動
放送部をはじめ、多くの部活動が全国大会で活躍しています。高いレベルを目指せる環境が整っており、勉強と両立しながら自分の好きなことに打ち込み、大きな達成感を得ることができます。
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3. 生徒の自主性と創造性が輝く学校行事
学校最大のイベント「那高祭」は、企画から運営まで生徒が中心となって作り上げます。仲間と協力して一つのものを創り上げる経験は、社会に出てからも役立つ貴重な学びとなります。
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4. 親身で熱心な先生方の手厚いサポート
在校生や卒業生からの口コミで特に評価が高いのが、先生方のサポート体制です。進路相談はもちろん、日々の学習や学校生活の悩みにも親身に寄り添ってくれるため、安心して3年間を過ごすことができます。
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5. 駅から徒歩8分の安全で便利な立地
JR岩出駅から徒歩約8分とアクセスが良く、通学しやすいのが魅力です。学校の周辺にはスーパーや警察署もあり、安全で便利な環境が整っています。
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6. 2024年度から一新されたモダンなブレザー制服
2024年度入学生から、知的でスタイリッシュなブレザータイプの制服に変わりました。新しい伝統の始まりを、新しい制服と共に迎えることができます。
那賀高等学校の口コミ・評判のまとめ
ここでは、在校生や卒業生から寄せられたリアルな声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。学校選びの参考にしてください。
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良い点
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「とにかく学校生活が楽しい」「最高の友人に出会えた」という声が圧倒的に多く、充実した毎日を送れる学校であることがうかがえます。
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「先生が進路相談に親身に乗ってくれた」という感謝の声が多数あり、教員のサポート体制が手厚いことが高く評価されています。
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「部活動と勉強を両立できる環境がある」と、文武両道を実践できる校風を魅力に感じる生徒が多いようです。
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「国際交流が盛んで、常に海外を身近に感じられる」という点で、特に国際科の生徒からの満足度が高いようです。
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気になる点
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「いわゆる『自称進学校』で、課題や小テストが多い」という意見があります。高いレベルを目指す分、日々の学習負担は大きいと覚悟しておく必要がありそうです。
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「国際科は3年間クラス替えがないので、人間関係が合わないと辛いかもしれない」という具体的なアドバイスがあります。クラスの一体感が強い分、協調性が求められる環境です。
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「勉強を最優先にしたいなら、さらに上のレベルの高校を目指すべきという意見もある」という声もあり、県内での学力的な立ち位置を冷静に捉えている生徒もいるようです。
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アクセス・通学
那賀高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。公共交通機関での通学が非常に便利な立地にあります。
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電車でのアクセス
JR和歌山線「岩出駅」で下車し、駅から徒歩約8分です。
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バスでのアクセス
「岩出バス停」で下車し、バス停から徒歩約4分です。
岩出駅からのアクセスが良いため、岩出市や紀の川市はもちろん、和歌山市の一部など、JR和歌山線沿線の広いエリアから生徒が通学しています。
那賀高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。那賀高等学校は、勉強も、部活動も、学校行事も、そのすべてに全力で打ち込みたい、エネルギッシュなあなたにぴったりの学校です。ただ真面目に過ごすだけでなく、仲間と共に笑い、時には悩みながら、人間的に大きく成長できる3年間が待っています。
もしあなたが、少しでも海外や異文化に興味があるなら、国際交流が盛んな那賀高等学校の環境は、あなたの世界を大きく広げてくれるはずです。合格を勝ち取るためには、当日の学力検査と中学校での内申点の両方が大切になります。普通科を目指すなら5教科をバランス良く、国際科を目指すなら傾斜配点のある英語と国語でライバルに差をつけることが合格への近道です。那賀高等学校で最高の高校生活を送る自分を想像しながら、計画的に準備を進めていきましょう。心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。