三重県立四日市工業高等学校は、1922年(大正11年)創立の歴史と伝統を誇る工業高校です。長い歴史の中で多くの優れた技術者を社会に送り出してきました。校訓である「技術と精神(こころ)」のもと、専門的な知識や技術の習得だけでなく、豊かな人間性を育む教育を実践しています。

ものづくりに興味がある、専門資格を取得して将来に活かしたい、部活動にも全力で打ち込みたい、そんなあなたに四日市工業高等学校は最高の環境を提供してくれるはずです。7つの専門学科があり、それぞれの分野のスペシャリストを目指せるのが大きな魅力です。

この記事では、そんな四日市工業高等学校の具体的な魅力や学校生活について、進学アドバイザーとして詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

四日市工業高等学校の基本情報

四日市工業高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 三重県立四日市工業高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒510-0886 三重県四日市市日永東三丁目4番63号
代表電話番号 059-346-2331
公式サイト https://www.mie-c.ed.jp/tyokka/

四日市工業高等学校の偏差値・難易度・併願校

四日市工業高等学校は、専門的な知識と技術を学べる人気の工業高校です。学科によって偏差値が少しずつ異なりますので、自分の興味や学力に合った学科を見つけることが大切です。

学科・コースごとの最新の偏差値は以下の通りです。

  • 機械科: 52

  • 電子機械科: 52

  • 電気科: 52

  • 電子工学科: 52

  • 物質工学科: 52

  • 自動車科: 52

  • 建築科: 51

同じくらいの偏差値の高校としては、四日市西高等学校、宇治山田商業高等学校、桑名西高等学校などがあります。合格に必要な内申点の目安は、学科にもよりますが30前後が一つの基準となることが多いようです。ただし、これはあくまで目安なので、日々の授業を大切にし、定期テストでしっかり点数を取ることが重要です。

三重県の公立高校入試では、他の公立高校との併願はできません。そのため、四日市工業高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、海星高等学校、四日市メリノール学院高等学校、暁高等学校、鈴鹿高等学校などが挙げられます。

四日市工業高等学校に設置されている学科・コース

四日市工業高等学校には、社会の様々なニーズに応える7つの専門学科が設置されています。それぞれの学科で特色ある学習を展開しており、あなたの「好き」や「得意」を専門的な力に高めることができます。

  • 物質工学科 – 化学やセラミック技術を学びます。化学実験やものづくりが好きな人、環境問題や新素材開発に興味がある人におすすめです。

  • 機械科 – 機械の設計や製作、制御について学びます。機械いじりが好き、アイデアを形にするのが得意な人に向いています。

  • 電子機械科 – 機械と電子、情報の技術を幅広く学びます。ロボットやメカトロニクスに興味がある人におすすめです。

  • 電気科 – 電気エネルギーの発生から利用までを学びます。電気工事士などの資格取得を目指し、社会のインフラを支えたい人に向いています。

  • 電子工学科 – コンピュータや通信、電子回路について学びます。プログラミングや電子工作が好きな人、情報技術の専門家になりたい人におすすめです。

  • 建築科 – 建物の設計や施工、デザインについて学びます。快適で安全な空間づくりに興味がある人、将来は建築士を目指したい人にぴったりです。

  • 自動車科 – 自動車の構造や整備、最新技術について学びます。車が好きで、自動車整備士などの資格を取得し、自動車業界で活躍したい人におすすめです。

四日市工業高等学校の特色・校風

四日市工業高等学校は、「文武両道」と「質実剛健」をキーワードに、落ち着いた雰囲気の中で専門知識の習得と部活動に打ち込める学校です。

  • 校則: 口コミを見ると、「他の高校に比べて厳しい」という声が多く見られます。 特に頭髪や服装に関する指導は厳しい傾向があるようです。 しかし、これは社会に出てから必要とされる規律を身につけるためのものと捉えることもできます。

  • 生徒たちの雰囲気: ほとんどが男子生徒で、女子生徒の割合は少ないようです。 そのため、「ほぼ男子校」といった雰囲気を感じる生徒もいるようです。真面目で、専門分野の学習や部活動に熱心に取り組む生徒が多いという評判です。

  • 宿題: 学科や先生にもよりますが、専門的な課題やレポートなど、宿題は多めに出されることがあるようです。

  • アルバイト: 原則として禁止されていますが、長期休業中などは届け出をすれば可能な場合もあります。

  • 制服: 男子は伝統的な黒の詰襟学生服(学ラン)、女子はセーラー服です。 中学校の制服と変わらないと感じる人もいるかもしれませんが、歴史ある工業高校らしい制服と言えるでしょう。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありません。

四日市工業高等学校の部活動・イベント

部活動

四日市工業高等学校は、部活動が非常に盛んで、多くの部が東海大会や全国大会で活躍しています。 運動部、文化部ともに充実しており、活気に満ちた雰囲気が特徴です。

  • 運動部: 特にラグビー部、バスケットボール部、ハンドボール部、テニス部などは全国レベルの実績を誇り、強豪として知られています。 野球部もかつて甲子園に出場したことのある伝統ある部です。

  • 文化部: ものづくり研究会やメカトロニクス部など、工業高校ならではの専門的な部活動が人気です。高校生ものづくりコンテスト全国大会での優勝経験もあり、高い技術力を誇ります。

イベント

学校生活を彩るイベントも盛りだくさんです。

  • 四工祭(文化祭): 毎年秋に開催される文化祭は、各学科の特色を生かした展示や模擬店が並び、大変な盛り上がりを見せます。日頃の学習の成果を発表する貴重な機会でもあります。

  • クラスマッチ: 夏と冬の年2回、球技を中心としたクラスマッチが開催されます。クラス一丸となって優勝を目指す、熱い戦いが繰り広げられます。

  • 修学旅行: 近年では沖縄などへ行くことが多いようです。仲間との絆を深める、高校生活最高の思い出の一つとなるでしょう。

  • 遠足: 5月には遠足があり、学年ごとに様々な場所へ出かけます。

四日市工業高等学校の進学実績

四日市工業高等学校の卒業生は、その高い専門性を活かして多様な進路に進んでいます。就職率が非常に高く、多くの企業から厚い信頼を得ているのが大きな特徴です。

  • 就職: 就職希望者の就職率はほぼ100%を誇り、県内はもちろん、全国の大手企業からの求人も多数あります。 学校で学んだ専門知識と技術、そして取得した資格が大きな武器となり、即戦力として期待されています。

  • 大学進学: 全体の約25%が進学を選びます。 工業高校の専門知識をさらに深めるため、国公立大学の工学部や、難関私立大学の理工系学部へ進学する生徒もいます。指定校推薦の枠も多く、三重大などへの進学実績があります。

  • 専門学校: 大学と同様に、より専門的な技術を身につけるために専門学校へ進学する生徒もいます。

学校としても、進学希望者向けの補習や講習など、手厚いサポート体制を整えています。

四日市工業高等学校の特長・アピールポイント

四日市工業高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 7つの多彩な専門学科: 機械、電気、建築、化学、自動車など、幅広い工業分野を網羅する7つの学科があり、自分の興味に合わせて専門性をとことん追求できます。

  • 高い就職率と大手企業への実績: 卒業生は産業界で高く評価されており、就職希望者の就職率は驚異の100%を維持しています。大手企業への就職者も多数輩出しています。

  • 充実した資格取得サポート: 危険物取扱者や技能士など、将来に役立つ国家資格の取得を学校全体で強力にバックアップしています。

  • 全国レベルの部活動: ラグビー部やバスケットボール部をはじめ、多くの運動部が全国大会で活躍しています。文化部も「ものづくりコンテスト」で輝かしい成績を収めています。

  • 歴史と伝統に裏打ちされた教育: 100年以上の歴史を持ち、数多くの優秀な技術者を育成してきた実績と伝統が、質の高い教育を支えています。

  • 「ものづくり創造専攻科」の設置: 高校卒業後にさらに2年間、より高度な専門技術を学べる「ものづくり創造専攻科」が設置されており、学びを深めたい生徒のニーズに応えています。

  • 社会貢献活動への積極的な参加: インターアクト部などを中心に、地域の清掃活動やボランティア活動にも積極的に参加し、社会に貢献する精神を育んでいます。

四日市工業高等学校の口コミ・評判のまとめ

四日市工業高等学校についての在校生や卒業生からの声をまとめました。

  • 良い点

    • 「就職に非常に強く、先生方のサポートも手厚い」という声が最も多く聞かれます。

    • 「専門的な知識や技術が身につき、資格もたくさん取れるので将来に役立つ」といった意見も多数あります。

    • 「部活動が盛んで、全国を目指せる環境がある」と、部活動に打ち込みたい生徒からの評価も高いです。

    • 「専門的な勉強ができるので、普通科よりも充実感がある」と感じている生徒も多いようです。

  • 気になる点

    • 「校則が他の高校と比べて厳しい」という声は多く、特に頭髪や服装に関して厳しく感じることがあるようです。

    • 「女子生徒が少なく、ほとんど男子校の雰囲気」という口コミもあります。

    • 「駅から少し歩くので、アクセスが少し不便」という意見も見られます。

    • 「施設が全体的に少し古い」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

四日市工業高等学校へのアクセス方法です。

  • **JR関西本線「南四日市駅」**より徒歩約10〜14分

  • **四日市あすなろう鉄道内部線「南日永駅」**より徒歩約15〜20分

  • 三重交通バス

    • 「工業高校前」バス停より徒歩約3〜5分

    • 「日永カヨー」バス停より徒歩約7分

通学している生徒は、四日市市内を中心に、鈴鹿市、桑名市など近隣の市町からも多く集まっています。

四日市工業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

四日市工業高等学校を目指す皆さんへ。この学校は、「ものづくりが好き」「将来は技術者として社会の役に立ちたい」という強い意志を持った君にこそ、ぴったりの場所です。7つの専門学科があるので、自分が本当に学びたい分野がきっと見つかります。入学後は、専門的な勉強や資格取得、そして全国レベルの部活動と、何かに打ち込める環境が整っていますよ。

受験勉強においては、まずは中学校の基礎を固めることが何よりも大切です。特に、数学と理科は、入学後の専門科目にも直結する重要な科目なので、重点的に学習を進めましょう。四日市工業高等学校は、君の夢を全力で応援してくれる先生方と、同じ目標を持つ仲間たちが待っています。未来のスペシャリストを目指して、頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。