國學院高等学校は、東京都渋谷区神宮前という都心にありながら、落ち着いた環境で学べる人気の私立高校です。明治神宮外苑の緑に囲まれたキャンパスで、充実した3年間を送ることができます。1学年500名を超える大規模校ですが、先生方の「親身の指導」が行き届いており、アットホームな雰囲気も國學院高等学校の魅力の一つです。

この学校の大きな特徴は、國學院大學の附属校でありながら、大半の生徒が他大学への進学を目指す「進学校」としての側面を強く持っていることです。実際に、約8割の生徒が國學院大學以外の大学へ進学しています。そのため、附属校ならではの安心感と、高いレベルで大学受験に挑戦できる環境の両方が整っていると言えるでしょう。

この記事では、そんな國學院高等学校について、偏差値や校風、部活動、進学実績などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。学校選びで悩んでいる中学生や保護者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

國學院高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 國學院高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-2-3
代表電話番号 03-3403-2331
公式サイト https://www.kokugakuin.ed.jp/

國學院高等学校の偏差値・難易度・併願校

國學院高等学校は、都内でも有数の人気と実力を兼ね備えた学校です。その人気を裏付けるように、偏差値も高い水準にあります。

  • 普通科:64

偏差値64は、東京都内の私立高校の中でも上位に位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、成蹊高等学校、明治学院高等学校、國學院大學久我山高等学校などが挙げられます。合格するためには、中学校での成績が重要となり、一般的に「5科22以上」がひとつの目安と言われることが多いようです。

國學院高等学校は、多くの受験生が都立高校との併願先として選ぶ傾向があります。具体的な併願校としては、都立青山高校、都立駒場高校、都立新宿高校などの進学指導重点校や、都立三田高校、都立国際高校などがよく挙げられます。私立高校同士の併願では、中央大学杉並高等学校、明治大学付属中野八王子高等学校など、同レベルの大学附属校や進学校が選ばれることが多いようです。

國學院高等学校に設置されている学科・コース

國學院高等学校では、入学時にコース分けは行われません。 全員が同じ普通科の生徒として高校生活をスタートし、1年次は基礎学力の定着を目指して共通のカリキュラムで学びます。

2年生からは、それぞれの進路希望に応じてコースが分かれます。

  • 文系コース: 幅広い学問分野に対応し、主に文系学部への進学を目指します。国語、地理歴史、公民、英語などの科目を重点的に学びます。

  • 理系コース: 理工系や医歯薬系の学部への進学を目指します。数学や理科の専門的な内容を深く学びます。

  • ソフトサイエンスコース: 理系の中でも、薬学、看護、獣医学など、数学Ⅲを必要としない学部を目指す生徒向けのコースです。

また、文系コースの中には、2年次から難関大学への一般受験を目指す「チャレンジクラス」が設置されます。 このクラスは、指定校推薦や國學院大學への無試験推薦の権利を持たず、一般選抜で合格を勝ち取ることを目標とする生徒が集まります。

國學院高等学校の特色・校風

國學院高等学校の校風は、「穏やか」「真面目」「文武両道」といった言葉で表現されることが多いです。 國學院大學の伝統を受け継ぎ、落ち着いた雰囲気の中で学校生活を送りたい生徒に適していると言えるでしょう。

  • 宿題の量: 宿題は、特に英語の授業では毎回出されるなど、復習を重視しているようです。 全体的に見ると、量は標準的という声が多いですが、計画的に学習を進める習慣が求められます。

  • 校則: 他の私立高校と比較すると、校則はやや厳しいという意見が見られます。 特に服装に関する指導は丁寧に行われているようです。 スマートフォンの校内での使用は原則禁止で、授業中に見つかると没収されることもあります。 アルバイトは原則として禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気: 生徒数は1学年約500名以上と多いですが、真面目で穏やかな生徒が多いと言われています。 中学校を併設しない「高校単独校」のため、全員が同じスタートラインから友人関係を築けるのも特徴です。

  • 制服: 制服は伝統的で品のあるデザインで、特に冬服は人気が高いようです。 コートは学校指定のものがありますが、着用せずにブレザーで過ごす生徒も多いという声もあります。 夏服のスカートの色については、好みが分かれるようです。

  • 土曜授業: 土曜授業は実施されています。

國學院高等学校の部活動・イベント

部活動

國學院高等学校は部活動が非常に盛んで、運動部20、文化部27と多くのクラブがあります。 1年生の加入率は約80%と高く、多くの生徒が勉強と部活動を両立させています。

  • 運動部: 特に弓道部は全国大会常連の強豪として知られています。 野球部やバスケットボール部なども活発に活動しています。

  • 文化部: 文化部も種類が豊富で、吹奏楽部やフォークソング部、写真部など、様々なクラブが活動しています。 兼部をする生徒もいるなど、自分の興味に合わせて活動できる環境が整っています。

イベント

國學院高等学校では、生徒たちが主体となって盛り上がる学校行事が数多くあります。

  • 体育祭(6月頃): 多様な競技でクラス対抗で競い合います。 中でも、3年生が中心となって創り上げる応援合戦は圧巻で、学校全体が一体となる一大イベントです。 応援団は誰でも参加でき、学年を超えた交流の場にもなっています。

  • 國高祭(文化祭・9月): 各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表、公演を行います。 準備期間から生徒たちの熱気に包まれ、毎年多くの来場者で賑わいます。

  • 修学旅行: 高校生活の大きな思い出となる修学旅行も充実しています。行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

國學院高等学校の進学実績

國學院高等学校は、大学附属校でありながら、他大学への進学実績が非常に高いのが大きな特徴です。 卒業生の約17.5%が母体である國學院大學へ進学し、残りの多くの生徒は国公立大学や難関私立大学へ挑戦しています。

  • 国公立大学: 千葉大学、横浜国立大学、東京学芸大学などへ合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学: 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった難関大学に多数の合格者を出しています。 特にGMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)レベルの大学には毎年多くの生徒が進学しており、2024年度入試ではGMARCHに485名が合格しています。

こうした高い進学実績を支えるため、学校のサポート体制も充実しています。長期休暇中には主要5教科の講習が行われるほか、英検2級の取得を目標とした「英検講習」も実施されています。 また、映像授業サービス「スタディサプリ」を導入し、生徒がいつでもどこでも学習できる環境を整えています。

國學院高等学校の特長・アピールポイント

國學院高等学校には、受験生にとって魅力的な特長がたくさんあります。

  • 高校単独校で全員が同じスタートライン: 内部進学生がいないため、全ての生徒が同じ条件で高校生活を始められます。新しい友人を作りやすく、学校行事や部活動にも安心して取り組める環境です。

  • 「付属校」と「進学校」のハイブリッド: 國學院大學への推薦進学という選択肢を確保しながら、国公立や難関私立大学を目指せる、柔軟な進路選択が可能です。

  • 大規模校ならではの多様な環境: 1学年500名以上という大規模校のため、様々な個性を持つ仲間と出会い、多様な価値観に触れることができます。

  • 「親身の指導」を大切にする校風: 生徒数が多くても、担任の先生が生徒一人ひとりと向き合う「面談週間」を年に3回設けるなど、きめ細かい指導を徹底しています。

  • 充実した英語教育と海外研修: 全員が英検2級を取得することを目標に掲げ、外部講師による講習も行っています。 希望者対象の海外研修(オーストラリア、カナダ、シンガポールなど)も用意されています。

  • 都心にありながら緑豊かな学習環境: 明治神宮外苑に隣接し、都心にありながらも落ち着いた環境で学習に集中できます。

  • 生徒が主役の活気ある学校行事: 体育祭の応援合戦や文化祭など、生徒たちが中心となって作り上げる行事は非常に盛り上がり、学校生活を彩ります。

國學院高等学校の口コミ・評判のまとめ

國學院高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」という、手厚いサポート体制を評価する声が多く見られます。

    • 「学校行事がとても楽しく、クラスの団結力が強い」といった、充実した学校生活に関する口コミが目立ちます。

    • 「渋谷や表参道に近く、立地が最高」という、都心ならではの利便性を挙げる声も多数あります。

    • 「内部生がいないので、みんなが同じスタートラインで始められるのが良い」という高校単独校のメリットを感じている生徒が多いようです。

    • 「食堂が安くて美味しい」という、日々の学校生活に関するポジティブな意見もあります。

  • 気になる点:

    • 「校則が他の高校に比べて厳しいと感じる」という声が一定数あります。特に、服装やスマートフォンの使用に関するルールが厳しいと感じる生徒がいるようです。

    • 「生徒数に対して校舎や校庭が少し狭い」という意見も見られます。

    • 「大学附属校だが、ほとんどが進学を目指すため勉強は大変」といった、進学校ならではの学習面での厳しさについての声もあります。

アクセス・通学

國學院高等学校は交通の便が非常に良い場所にあります。

  • 東京メトロ銀座線「外苑前」駅より徒歩約5分

  • JR中央・総武線「信濃町」駅より徒歩約13分

  • JR中央・総武線「千駄ヶ谷」駅より徒歩約13分

  • 都営大江戸線「国立競技場」駅より徒歩約12分

複数の路線が利用できるため、東京都内はもちろん、神奈川、千葉、埼玉など幅広いエリアから多くの生徒が通学しています。

國學院高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

國學院高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、皆さんにエールを送ります。

この國學院高等学校は、「落ち着いた環境で、勉強にも学校行事にも真剣に取り組みたい」と考えている生徒に特におすすめの学校です。大学附属の安心感を持ちつつ、高いレベルの大学受験にチャレンジできる環境は、大きな魅力と言えるでしょう。また、高校から新しい人間関係を築きたいと思っている人にとっても、内部進学生のいない國學院高等学校は最適な場所です。

受験勉強においては、まず中学校の基礎を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に英語、数学、国語の3教科は、高いレベルが求められます。過去問を繰り返し解き、出題傾向を掴むとともに、時間配分を意識した実践的な演習を積み重ねましょう。最後まで諦めずに努力を続ければ、きっと道は開けます。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。