京都府立城南菱創高等学校は、一人ひとりの個性を尊重し、主体性を育む教育で知られる人気の公立高校です。2009年に城南高校と西宇治高校が統合して誕生した比較的新しい学校ですが、その教育内容の充実ぶりから注目を集めています。普通科と専門学科である教養科学科の2つの学科があり、特に単位制を活かした柔軟なカリキュラムは、生徒が自らの興味や進路希望に合わせて深く学べる環境を提供しています。

城南菱創高等学校では、勉強はもちろんのこと、部活動や学校行事にも全力で取り組む活気あふれる校風が魅力です。生徒たちは互いに切磋琢磨し合いながら、充実した3年間を過ごしています。この記事では、そんな城南菱創高等学校の偏差値や難易度、特色ある学科、生徒たちのリアルな声がわかる口コミ評判まで、受験生と保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。

「自分だけの時間割」で未来を切り拓きたい、勉強も学校生活も思いっきり楽しみたい、そんなあなたにぴったりの高校かもしれません。さあ、一緒に城南菱創高校の魅力を探っていきましょう。

城南菱創高等学校の基本情報

城南菱創高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 京都府立城南菱創高等学校(きょうとふりつ じょうなんりょうそうこうとうがっこう)
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒611-0042 京都府宇治市小倉町南堀池
代表電話番号 0774-23-5030
公式サイトURL https://www.kyoto-be.ne.jp/jonanryoso-hs/mt/

城南菱創高等学校の偏差値・難易度・併願校

城南菱創高等学校は、京都府内でも学力レベルの高い高校として知られています。自分の学力と照らし合わせ、合格の可能性を探る参考にしてください。

  • 教養科学科: 65 程度

  • 普通科(単位制): 57〜60 程度

教養科学科は専門学科ということもあり、普通科よりも高い学力が求められる傾向にあります。同じくらいの偏差値の高校としては、京都市内では嵯峨野高校(普通科)や桃山高校(自然科学科)、京都府南部では南陽高校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、普通科で中期選抜の場合、195点満点中144点程度、教養科学科の前期選抜では135点満点中106点程度が一つの目安とされていますが、その年の受験者のレベルによって変動します。

京都府の公立高校入試では、専門学科を前期選抜で、普通科を中期選抜で受験することができますが、公立高校同士の併願はできません。そのため、城南菱創高等学校を受験する場合、多くの受験生が滑り止めとして私立高校を併願します。主な併願校としては、京都橘高校、大谷高校、龍谷大学付属平安高校、京都産業大学附属高校などが挙げられることが多いようです。

城南菱創高等学校に設置されている学科・コース

城南菱創高等学校には、それぞれ特色の異なる2つの学科が設置されています。自分の興味や将来の目標に合わせて選べるのが大きな魅力です。

  • 普通科(単位制)

    • どんなことを学ぶ場所か:単位制のメリットを最大限に活かし、豊富な選択科目の中から自分の興味や進路希望に合わせてオリジナルの時間割を作成できます。 基礎から発展まで幅広く学び、バランスの取れた知識を身につけます。

    • どんな生徒におすすめか:大学進学を目指しつつ、自分の好きな分野や得意な科目を深く学びたい人、将来の夢がまだ漠然としていて、高校生活の中で見つけていきたい人におすすめです。

  • 教養科学科

    • どんなことを学ぶ場所か:府内初の単位制専門学科で、人文社会科学と自然科学の2つの系統に分かれています。 課題研究「こだわり学」や、地域と世界を繋ぐ視点を養う「グローカル」といった独自の科目があり、探究的な学びを深めます。

    • どんな生徒におすすめか:特定の分野に強い興味があり、大学での学びに繋がる専門的な知識や研究手法を高校のうちから学びたい人、探究心旺盛で、自ら課題を見つけて解決していく力をつけたい人におすすめです。

城南菱創高等学校の特色・校風

城南菱創高等学校の雰囲気や学校生活のリアルな姿について、様々な角度から見ていきましょう。

学校全体の雰囲気を示すキーワードは「文武両道」「自主自律」「落ち着いた雰囲気」といった言葉が当てはまるでしょう。生徒たちは穏やかで真面目な人が多く、いじめなどの話はほとんど聞かれないようです。 勉強にも行事にも一生懸命取り組む、メリハリのある学校生活を送っている生徒が多い印象です。

  • 宿題の量: 課題は毎日出るようで、量は少なくないという声が多いです。特に予習・復習をしっかり行う必要があり、自主的な学習習慣が求められます。

  • 校則: 他の公立高校と比較すると、校則は緩やかな傾向にあるようです。 スマートフォンの持ち込みは許可されており、昼休みや放課後の使用は基本的に自由なようです。服装に関しても、式典など指定された日以外は比較的自由度が高いという口コミが見られます。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事などでは非常に盛り上がる活発な一面も持ち合わせています。 努力して入学してきた生徒が多く、お互いに刺激し合える環境だという声もあります。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されているようです。

  • 制服の評判: 女子の制服は可愛いと評判が良いようです。 男子は一般的なブレザーです。

  • 土曜授業: 希望者対象の「土曜講座」が開講されており、進学に向けた学習サポートが充実しています。

城南菱創高等学校の部活動・イベント

部活動

城南菱創高等学校は部活動も盛んで、多くの生徒が勉強と両立しながら活動に励んでいます。体育系12、文化系10の部があり、活気に満ちています。

特に実績が豊富な部活動として、全国レベルの実力を持つ体操部やウェイトリフティング部、放送部、美術部などが挙げられます。 また、近畿大会への出場経験があるハンドボール部や弓道部も強豪として知られています。 文化部では、吹奏楽部やフォークソング部、茶道部などが活発に活動しています。

イベント

城南菱創高等学校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。中でも最大の盛り上がりを見せるのが、文化祭である「創華祭」です。 夏休み前から準備を始めるクラスごとの演劇は非常にクオリティが高く、学年が上がるにつれてレベルも上がっていく伝統があります。

体育祭も、クラス対抗で様々な競技が行われ、大きな歓声に包まれる楽しい一日となります。 2年次には研修旅行があり、近年は北海道を訪れているようです。 その他にも、遠足や芸術展、茶道体験など、年間を通じて多くの行事が開催され、生徒たちの良い思い出となっています。

城南菱創高等学校の進学実績

城南菱創高等学校は、国公立大学や難関私立大学へ多数の合格者を輩出しており、進学実績の高さが大きな魅力の一つです。生徒一人ひとりの進路希望の実現を第一に考えた手厚いサポートが行われています。

最新の大学進学実績(2024年)を見ると、以下のような大学に合格しています。

  • 国公立大学:

    • 京都大学 1名、大阪大学 3名、神戸大学 4名、名古屋大学 1名、北海道大学 1名、九州大学 1名といった旧帝国大学や難関大学をはじめ、京都教育大学 4名、京都工芸繊維大学 8名、大阪公立大学 12名、滋賀大学 2名など、近畿圏を中心に多数の合格者を出しています。

  • 難関私立大学(関関同立):

    • 同志社大学 51名、立命館大学 96名、関西大学 37名、関西学院大学 12名と、合計で196名の合格者(延べ人数)を誇ります。

  • その他:

    • 近畿大学(143名)や龍谷大学(143名)、京都産業大学(62名)といった産近甲龍にも多くの生徒が進学しています。 また、同志社女子大学や京都女子大学といった女子大学への進学者も多いのが特徴です。

こうした高い進学実績を支えているのが、充実した進路指導体制です。単位制の利点を活かして、個々の進路に応じた科目選択ができることに加え、希望者対象の土曜講座や長期休暇中の講習などが開かれています。 また、自習室「スカラールーム」や廊下に設置された学習スペースなど、生徒が自主的に学習に取り組める環境が整っていることも、進学実績に繋がっていると言えるでしょう。

城南菱創高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、城南菱創高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 自分だけの時間割が作れる「単位制」: 普通科では、学年制の高校の3〜4倍にもなる豊富な選択科目の中から、自分の興味や進路に合わせて授業を選べます。 まるで大学のように、自分だけのオリジナルな時間割で学べるのが最大の特長です。

  • 探究心を育む独自のプログラム: 教養科学科には、課題研究「こだわり学」や学校設定教科「グローカル」といった独自の学びがあります。 自らテーマを設定し、深く掘り下げていく探究活動を通して、思考力や表現力を養います。

  • 大学や研究機関との連携: 教養科学科では、大学の先生による講義を受けたり、最先端の科学技術に触れる機会があったりと、アカデミックな環境で学ぶことができます。

  • 充実した学習環境: 自習室「スカラールーム」をはじめ、廊下の至る所に学習机が設置されており、生徒がいつでも勉強に集中できる環境が整っています。

  • 活気あふれる学校行事: 特に文化祭「創華祭」のクラス劇は、学校全体が一体となって盛り上がる伝統行事です。 行事を通してクラスの団結力が深まり、最高の思い出を作ることができます。

  • 穏やかで落ち着いた校風: 生徒は真面目で心優しい人が多く、いじめなどもほとんど聞かれないため、安心して学校生活を送ることができます。

  • 手厚い進路サポート: 先生と生徒の距離が近く、一人ひとりの進路実現のために親身になってサポートしてくれる体制が整っています。

城南菱創高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられるリアルな声は、学校選びの重要な参考になります。ここでは、城南菱創高等学校の良い点と、少し気になる点を公平に紹介します。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」「質問にも丁寧に対応してくれる」など、先生のサポートの手厚さを評価する声が非常に多いです。

    • 「行事がとても楽しく、クラスの団結力が強い」「文化祭の劇は一生の思い出」といった、学校行事の充実ぶりを挙げる声も目立ちます。

    • 「単位制なので、自分の興味に合わせて授業を選べるのが良い」「受験に必要な科目を集中的に学べる」など、カリキュラムの柔軟性を評価する意見も多数あります。

    • 「真面目で優しい人が多く、いじめもないので過ごしやすい」「お互いを高め合える友達ができる」といった、良好な人間関係や校風に関する口コミも多く見られます。

    • 「自習室などの学習環境が整っている」という点も、高く評価されています。

  • 気になる点:

    • 「駅から少し歩く」「アクセスがあまり良くない」といった、立地に関する意見が見られます。

    • 「課題が多く、予習・復習が大変」という声もあり、日々の学習習慣が大切になるようです。

    • 一部の口コミでは、「校舎が少し古い」といった施設面に関する指摘もあります。

    • 「国公立大学への進学を強く勧められる傾向がある」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

城南菱創高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 近鉄京都線「小倉駅」より徒歩約10分

  • JR奈良線「JR小倉駅」より徒歩約20分

宇治市、城陽市、京田辺市、八幡市といった京都府南部から通学している生徒が多いですが、京都市内や府の北部から通う生徒もいます。近鉄京都線を利用する生徒が最も多いようです。

城南菱創高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで城南菱創高等学校の様々な情報を見てきましたが、いかがでしたか?最後に、進学アドバイザーとして、この高校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。

城南菱創高等学校は、「自分の好きなことを深く学びたい」という知的好奇心と、「何事にも主体的にチャレンジしたい」という意欲を持った生徒に特におすすめの学校です。単位制という自由度の高い環境で、自分だけの高校生活をデザインできるのが、城南菱創高等学校の最大の魅力と言えるでしょう。勉強も、部活も、行事も、すべてに全力で取り組みたいという、エネルギッシュな君を待っています。

受験勉強においては、特に普通科の中期選抜では内申点が、教養科学科の前期選抜では当日点と面接が重要視される傾向にあります。日々の授業を大切にし、基礎学力をしっかりと固めることはもちろん、自分の考えを言葉で表現する練習もしておくと良いでしょう。なぜ城南菱創で学びたいのか、入学して何をしたいのかを明確に持つことが、合格への大きな一歩となります。あなたの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。