宮城県多賀城高等学校は、長い歴史の中で「さとく、ゆたかに、たくましく」という校訓を掲げ、生徒一人ひとりの可能性を伸ばす教育を実践してきました。生徒と先生方が一丸となって、日々の学習や部活動、学校行事に取り組む活気あふれる学校です。この記事では、そんな多賀城高等学校の魅力を、中学生や保護者の皆さんにも分かりやすく、具体的にお伝えしていきます。

多賀城高校が持つ独自の魅力の一つに、全国でも珍しい「災害科学科」の設置が挙げられます。これは、東日本大震災の教訓を未来に繋げ、社会に貢献できる人材を育てるための特色ある学びです。普通科の生徒も防災について学ぶ機会が多く、学校全体で防災意識を高めています。

この記事を読めば、偏差値や進学実績といったデータだけでは分からない、多賀城高校のリアルな学校生活がきっとイメージできるはずです。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後までじっくりと読み進めてみてください。

多賀城高等学校の基本情報

多賀城高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 宮城県多賀城高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒985-0831 宮城県多賀城市笠神二丁目17番1号
代表電話番号 022-366-1225
公式サイトURL https://tagajo-hs.myswan.ed.jp/

多賀城高等学校の偏差値・難易度・併願校

多賀城高等学校の偏差値は、学科によって異なります。自分の学力や目標と照らし合わせて、どのくらいの難易度なのかを具体的にイメージしてみましょう。

  • 普通科: 57

  • 災害科学科: 56

偏差値57というのは、宮城県内の公立高校の中では上位に位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、仙台東高等学校(普通科)や泉高等学校(英語科)などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、5教科の評定平均が4以上(オール4程度)が一つの基準となるようです。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の点数との合計で合否が判定されます。油断せず、日々の勉強を積み重ねることが大切です。

多賀城高校を第一志望とする受験生の主な併願校としては、仙台育英学園高等学校や東北学院高等学校などが多く選ばれている傾向があります。

多賀城高等学校に設置されている学科・コース

多賀城高等学校には、特色の異なる2つの学科が設置されています。それぞれの学科で学べる内容や、どんな生徒におすすめかを見ていきましょう。

  • 普通科

    • 1年生では基礎的な学力を固め、2年生から文系・理系に分かれて専門性を高めていきます。大学進学を中心に、幅広い進路希望に対応できるカリキュラムが組まれているのが特長です。将来の夢がまだ具体的に決まっていない人や、大学で様々な分野を学びたい人におすすめです。

  • 災害科学科

    • 東日本大震災の教訓を未来に活かすため、2016年に設置された全国でも珍しい専門学科です。 自然災害について科学的に学ぶだけでなく、防災・減災のリーダーとして国内外で活躍できる人材の育成を目指します。フィールドワークや大学との連携授業も多く、実践的な学びができます。将来、防災や地域貢献に関わる仕事がしたい、専門的な知識を深めたいという強い意欲のある人におすすめです。

多賀城高等学校の特色・校風

多賀城高等学校は、全体的に落ち着いた雰囲気で、真面目な生徒が多いと言われています。 「文武両道」を掲げており、勉強にも部活動にも真剣に取り組む校風が根付いています。

中学生が気になるポイントについて、口コミなどを基にまとめました。

  • 校風のキーワード:文武両道、落ち着いた雰囲気、真面目

  • 宿題の量:課題は少し多めという声があります。特に1、2年生のうちは、日々の予習・復習が欠かせないようです。

  • 校則:厳しすぎず、緩すぎず、標準的という意見が多いです。 スマホは授業中以外は使用可能ですが、マナーを守ることが求められます。 服装については、制服の着こなしに関して指導が入ることがあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多いようです。 そのため、いじめなどはほとんど聞いたことがなく、安心して学校生活を送れるという声が多く見られます。 一方で、「真面目すぎるため、学校行事の盛り上がりに欠ける」と感じる生徒もいるようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服の評判:制服のデザインは、特に女子生徒から「かわいい」と評判が良いようです。 2008年にデザインが変更されており、比較的新しいデザインです。

  • 土曜授業:年に数回、土曜授業が実施されています。

多賀城高等学校の部活動・イベント

部活動

多賀城高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、文武両道を目指して日々活動に励んでいます。運動部、文化部ともに充実しており、県大会以上で活躍する部も少なくありません。

  • 運動部

    特にバドミントン部やサッカー部、吹奏楽部などが活発に活動しているという口コミが見られます。 ラグビー、野球、陸上、テニスなど、多くの運動部が広いグラウンドやテニスコートといった恵まれた施設で練習に打ち込んでいます。

  • 文化部

    文化部も写真部、科学部、合唱部、美術部など多岐にわたります。 特に、全国でも珍しい災害科学科があることから、防災に関連する研究や活動を行う部活動も特色の一つと言えるでしょう。

イベント

多賀城高校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事がたくさんあり、高校生活を彩る大切な思い出となっています。

  • 多高祭(文化祭)

    毎年夏に開催される文化祭は「多高祭」と呼ばれ、クラスや文化部による展示、ステージ発表、模擬店などで大変盛り上がります。 一般公開もされており、多くの来場者で賑わう一大イベントです。

  • 体育祭

    春に行われる体育祭は、クラス対抗で様々な競技に熱中します。クラスの団結力が高まる一日です。

  • 球技大会

    秋には球技大会が開催され、こちらもクラス一丸となって盛り上がります。

  • 修学旅行

    2年生の冬に実施されます。行き先は年によって異なりますが、生徒たちにとって忘れられない思い出となるイベントです。

  • その他

    災害科学科では、つくば研修や栗駒・気仙沼巡検といった専門的な研修が行われます。 また、3月11日には東日本大震災について考える追悼行事も行われ、防災教育に力を入れる多賀城高校ならではの行事と言えます。

多賀城高等学校の進学実績

多賀城高等学校は、多くの生徒が大学進学を目指しており、国公立大学や難関私立大学へも合格者を輩出しています。

  • 国公立大学

    山形大学、宮城大学、宮城教育大学、岩手大学、東北大学など、地元の東北地方の大学を中心に、毎年安定した合格実績があります。 近年の国公立大学合格者数は50名前後で推移しています。

  • 難関私立大学

    早稲田大学、青山学院大学、立教大学、明治大学といった難関私立大学にも合格者を出しています。

  • その他

    最も多くの生徒が進学するのは東北学院大学で、毎年150名近くの合格者が出ています。 次いで東北福祉大学、東北工業大学などへの進学者が多い傾向にあります。 大学進学以外にも、専門学校への進学や就職など、多様な進路選択がされています。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や夏休みなどの長期休業中に補習や講習が実施されています。また、自習室も完備されており、生徒が集中して学習に取り組める環境が整っています。

多賀城高等学校の特長・アピールポイント

多賀城高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。ここでは、その中でも特に注目すべきポイントを6つご紹介します。

  • 全国でも数少ない「災害科学科」の設置

    東日本大震災の教訓を未来に伝えるため、2016年に設置されました。 防災・減災を科学的な視点から学び、将来のリーダーを育成する専門的なカリキュラムは、この学校最大の特長です。

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校

    文部科学省からSSHの指定を受け、先進的な理数教育に取り組んでいます。 『防災・減災をイノベーションする科学技術人材育成のためのプログラム開発』をテーマに、大学や研究機関と連携した高度な学びを展開しています。

  • 充実した国際交流

    シカゴやハワイの学校との交流事業や、オンラインツールを活用したインドネシアの学校との共同研究など、海外に視野を広げる機会が豊富に用意されています。

  • 最新のICT環境と充実した施設

    2018年に完成した「iRiS Hall」という最新の講義棟をはじめ、校内Wi-Fiや全教室エアコン完備など、学習環境が非常に整っています。 広大なグラウンドや7面あるテニスコートなど、部活動施設も充実しています。

  • 地域や大学との連携

    東北大学災害科学国際研究所などの研究機関や、宮城大学といった地域の大学と連携した講話やワークショップが数多く実施されており、最先端の学びに触れることができます。

  • 活発な課題研究(探究学習)

    生徒が自ら課題を見つけ、解決策を探る「課題研究」の授業に力を入れています。 この活動を通して、思考力や表現力、協働性を育むことを目指しています。

多賀城高等学校の口コミ・評判のまとめ

多賀城高等学校について、在校生や卒業生からは様々な声が寄せられています。良い点と気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「真面目で落ち着いた生徒が多く、いじめなどもなく安心して過ごせる」という声が多数あります。

    • 「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」といった、学習サポートの手厚さを評価する意見が見られます。

    • 「校舎やホールが綺麗で、Wi-Fiやエアコンも完備されており学習環境が整っている」と施設の充実度を挙げる声も多いです。

    • 「災害科学科での学びは他では経験できない貴重なもの」と、独自のカリキュラムを高く評価する口コミがあります。

  • 気になる点

    • 「典型的な自称進学校で、小テストや課題が多い」という意見があります。

    • 「真面目な生徒が多いためか、文化祭などの行事が思ったより盛り上がらない」と感じる生徒もいるようです。

    • 「最寄り駅から少し距離があり、坂道も多いので通学が大変」という声が挙げられています。

    • 「校則は厳しくないが、制服の着こなしなど、細かい部分での指導が気になることがある」という口コミも見られます。

アクセス・通学

多賀城高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • JR仙石線「下馬駅」から徒歩約13〜20分

  • JR仙石線「西塩釜駅」から徒歩約16〜21分

  • JR東北本線「塩釜駅」から徒歩約20〜30分

どの駅からも少し距離があるため、駅から自転車を利用して通学している生徒も多いようです。 通学エリアとしては、地元の多賀城市や塩竈市の生徒が多数を占めますが、仙台市から通っている生徒も少なくありません。

多賀城高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。多賀城高等学校の魅力は伝わったでしょうか。最後に、進学アドバイザーとして、この高校を目指す君にメッセージを送ります。

多賀城高校は、落ち着いた環境でコツコツと勉強に励みたい人、そして部活動にも全力で打ち込みたい「文武両道」を目指す人に特におすすめの学校です。また、全国的にも珍しい「災害科学科」があるため、防災や地域貢献に強い関心がある人にとっては、最高の学びの場となるでしょう。

受験勉強においては、まず中学校の基礎を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に宮城県の公立高校入試では、内申点も重視されます。日々の授業に真面目に取り組み、定期テストでしっかりと点数を取ること、提出物をきちんと出すことを心がけてください。多賀城高等学校を目指すのであれば、評定平均4.0以上を目標に頑張りましょう。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。