小田原城北工業高等学校は、「ものづくり」の世界で活躍したい君の夢を力強く応援してくれる、県西地区で唯一の工業高校です。60年以上の歴史の中で、多くの優れた技術者を社会に送り出してきました。専門的な知識や技術を基礎からじっくり学べるのはもちろん、社会人として必要な力も育む教育が魅力です。

「城北」の愛称で親しまれるこの学校では、機械、建設、電気、デザインという4つの専門分野が君を待っています。充実した設備と、経験豊富な先生たちの熱心な指導のもと、興味のある分野を深く探求できる環境が整っています。高校卒業後すぐに社会で活躍したいと考えている人にも、さらに専門性を高めるために大学や専門学校へ進学したい人にも、小田原城北工業高等学校は確かな道を示してくれるでしょう。

この記事では、そんな小田原城北工業高等学校の気になる偏差値や校風、部活動、進路など、受験生や保護者の方が知りたい情報を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。あなたの未来の選択肢の一つとして、じっくり読んでみてください。

小田原城北工業高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 神奈川県立小田原城北工業高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒250-0852 神奈川県小田原市栢山200
代表電話番号 0465-36-0111
公式サイトURL https://www.pen-kanagawa.ed.jp/odawarajohoku-th/

小田原城北工業高等学校の偏差値・難易度・併願校

小田原城北工業高等学校の偏差値は、学科によって多少異なりますが、おおむね39前後とされています。専門的な知識を学ぶ工業高校という特性上、普通科の高校とは少し違う物差しで難易度を考える必要があります。

大切なのは、入学後に「ものづくりを学びたい」という強い意欲があるかどうかです。偏差値はあくまで一つの目安と考え、自分が何を学びたいかをしっかり見つめることが、小田原城北工業高等学校への合格、そして充実した高校生活への第一歩となります。

合格に必要な内申点の目安としては、中学2年と3年の9教科合計で、70台前半あたりが一つの目標となりそうです。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点や面接の結果も重要になります。

神奈川県の公立高校入試制度では、公立高校同士の併願はできません。そのため、併願校としては私立高校を選ぶことになります。主な併願校としては、同じ小田原市内の相洋高等学校や、近隣の向上高等学校などが挙げられることが多いようです。

小田原城北工業高等学校に設置されている学科・コース

小田原城北工業高等学校には、社会の基盤を支える4つの専門学科が設置されています。それぞれの学科で、未来のスペシャリストを目指すことができます。

  • 機械科

    • どんなことを学ぶ?:ロボットや自動車、コンピュータ制御など、最先端の機械技術の基礎から応用までを学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:ものづくりの基本に興味があり、将来は新しい機械や製品を開発したい人におすすめです。

  • 建設科

    • どんなことを学ぶ?:快適で安全な街づくりに欠かせない、建築や土木の知識と技術を学びます。設計から施工まで幅広く学習します。

    • どんな生徒におすすめ?:家や橋、道路など、大きなものづくりに携わりたい、地図に残る仕事がしたい人におすすめです。

  • 電気科

    • どんなことを学ぶ?:私たちの生活に不可欠な電気エネルギーについて、発電から送電、電子回路やコンピュータ制御まで幅広く学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:電気工事士などの資格取得に意欲的で、電力や通信、エレクトロニクスの分野で活躍したい人におすすめです。

  • デザイン科

    • どんなことを学ぶ?:工業製品や広告、インテリアなど、様々な分野のデザインに関する知識と技術を、実習を通して実践的に学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:絵を描くことやアイデアを形にすることが好きで、創造性を活かした仕事に就きたい人におすすめです。

小田原城北工業高等学校の特色・校風

小田原城北工業高等学校は、「資格取得に熱心」「真面目で落ち着いた雰囲気」といったキーワードで表現されることが多い学校です。工業高校ならではの専門性を高めようと、真剣に学習に取り組む生徒が多いようです。

  • 宿題の量:学科や先生にもよりますが、専門的な課題やレポートなどが出されることがあり、量は普通科の高校と比較して同程度か、やや多いと感じる生徒もいるようです。

  • 校則:全体的には、厳しすぎず緩すぎず、標準的な校則と言えそうです。ただし、頭髪やピアスに関しては、社会に出る準備として厳しく指導される場面もあるとの声が見られます。 スマートフォンの持ち込みは可能ですが、授業中の使用は禁止されるなど、基本的なルールは守る必要があります。

  • 生徒たちの雰囲気:ものづくりという共通の目標を持つ生徒が集まっているため、真面目で落ち着いた雰囲気があるようです。お互いの専門分野を尊重し合いながら、学校生活を送っている様子がうかがえます。

  • アルバイト:許可制となっており、学校生活に支障のない範囲でアルバイトをしている生徒もいます。

  • 制服の評判:男子は伝統的な黒の詰襟(標準学生服)、女子はブレザーで、特にデザインが個性的というわけではありませんが、きちんとした印象で好意的に受け止められているようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

小田原城北工業高等学校の部活動・イベント

部活動

小田原城北工業高等学校では、多くの生徒が部活動に励んでおり、運動部・文化部ともに活気があります。

運動部では、レスリング部が全国大会の常連として知られており、高い実績を誇ります。また、サッカー部、野球部、バスケットボール部なども熱心に活動しています。

文化部では、工業高校ならではの専門的な部活動が充実しているのが特徴です。「新機械技術部」「自動車部」「電気研究部」「木工研究」など、授業で学んだ知識をさらに深め、コンテストなどにも挑戦しています。 また、デザイン科の生徒が多く所属する美術部は、様々なコンクールで入賞するなど高い評価を受けています。

イベント

  • 城北祭(文化祭・体育祭):城北祭は、体育の部(体育祭)と文化の部(文化祭)に分かれて開催されます。文化祭では、各学科が日頃の学習成果を発表する展示が見どころです。 例えば、建設科の建築模型やデザイン科の作品展など、専門高校ならではのクオリティの高い展示は、中学生にとっても興味深いものばかりです。

  • 球技大会:クラス対抗で様々な球技を競い合い、団結力を高めるイベントです。

  • 修学旅行:例年、関西方面などを訪れ、歴史や文化を学びながら友人との絆を深めています。

  • 課題研究発表会:3年生が1年間の研究成果を発表する場で、工業高校での学びの集大成ともいえる重要なイベントです。

小田原城北工業高等学校の進学実績

小田原城北工業高等学校の卒業生の進路は、就職と進学がおよそ6:4の割合です。特に就職に強いのが大きな特長で、就職を希望する生徒の就職率はほぼ100%を維持しています。 地元神奈川県をはじめ、多くの企業から高い評価を得ており、学校に寄せられる求人数も非常に多い状況です。

大学進学については、工業高校での学びをさらに深めるため、工学系の大学へ進学する生徒が多い傾向にあります。指定校推薦制度も充実しており、神奈川工科大学、東海大学、関東学院大学などへの進学実績があります。 また、デザイン科からは女子美術大学や東京工芸大学といった美術系の大学へ進学する生徒もいます。

その他、専門的な技術をさらに磨くために、専門学校へ進学する生徒も多くいます。 卒業後の多様な進路選択が可能な点は、小田原城北工業高等学校の大きな魅力の一つです。

小田原城北工業高等学校の特長・アピールポイント

小田原城北工業高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 県西地区唯一の工業高校:地域産業を支える技術者を育成する重要な役割を担っており、地元企業との連携が密です。

  • 充実した専門設備:各学科には、企業の現場で使われているような本格的な機械やソフトウェアが揃っており、実践的なスキルを身につけられます。

  • 高い就職率と豊富な求人:長年の実績と信頼から、多くの企業からの求人があり、就職希望者の就職率はほぼ100%を誇ります。

  • 手厚い資格取得サポート:ジュニアマイスター顕彰制度などを活用し、在学中に多くの国家資格や検定に挑戦できる環境が整っています。

  • ユニークなデザイン科の存在:工業高校の中に本格的なデザインを学べる学科があるのは珍しく、創造性を発揮したい生徒にとって魅力的な選択肢です。

  • コンテストへの積極的な参加:「建築甲子園」で全国大会に出場するなど、授業の枠を超えて様々なコンペティションに挑戦し、高い成果を上げています。

  • 地域との連携:小田原市と協力して「新しい学校づくりに関する共同研究」を行うなど、地域社会と連携した学びの機会が豊富です。

小田原城北工業高等学校の口コミ・評判のまとめ

小田原城北工業高等学校の在校生や卒業生からは、専門性を高められる環境に対する肯定的な意見が多く聞かれます。

  • 良い点:

    • 「就職に非常に強く、先生方のサポートも手厚い」という声が最も多く見られます。

    • 「専門的な知識や技術が身につき、資格も取れるので将来に役立つ」といった、学びの内容に関する満足度も高いようです。

    • 「同じ目標を持つ仲間が多いので、真面目に勉強に取り組める環境」という意見もあります。

    • 「先生が親身になって相談に乗ってくれる」など、教員のサポート体制を評価する声も多いです。

  • 気になる点:

    • 「工業に興味がないと、授業についていくのが大変かもしれない」という声は、専門高校ならではの意見として挙げられます。

    • 「校舎や施設の一部に古さを感じる部分がある」という口コミも見られます。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが難点」と感じる生徒もいるようです。

    • 「男女比に偏りがある学科もある」という点は、学校選びの際に考慮する人もいるかもしれません。

アクセス・通学

小田原城北工業高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • 小田急線「栢山駅」より徒歩約7分

  • JR御殿場線「上大井駅」からも徒歩圏内です。

通学している生徒は、小田原市、南足柄市、開成町、松田町など、県西地域の広範囲にわたります。駅からのアクセスが比較的良いため、電車を利用して通学する生徒が多いようです。

小田原城北工業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ものづくりが好きで、将来は技術者やデザイナーとして社会の役に立ちたいという熱い想いを持っている君に、小田原城北工業高等学校は最高の学びの場となるでしょう。この学校が求めているのは、単に学力が高い生徒だけではありません。何よりも「ここで専門的なことを学びたい」という強い意欲と探究心を持った生徒です。

受験勉強においては、中学での5教科の基礎を固めることはもちろん大切ですが、それと同時に、面接試験で自分の言葉で志望動機をしっかり伝える準備をしておきましょう。「なぜ普通科ではなく工業高校なのか」「なぜ小田原城北工業高等学校の、この学科で学びたいのか」を深く考え、自分の将来の夢と結びつけて話せるようにしておくことが合格への鍵となります。学校見学会や説明会には積極的に参加して、学校の雰囲気を肌で感じ、先生や先輩の話を聞いてみてください。君の挑戦を心から応援しています。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。