山口県立岩国高等学校は、岩国市にあり、藩校「養老館」を起源とする長い歴史と輝かしい伝統を誇る進学校です。 通称「岩高(いわこう)」として地域に親しまれ、多くの卒業生が国内外の様々な分野で活躍しています。 「文武両道、質実剛健、高雅な気品」を校風に掲げ、学業だけでなく部活動にも力を入れているのが、この岩国高等学校の大きな魅力です。

落ち着いた環境の中で、生徒たちは日々の学習や部活動に励んでいます。 ほとんどの生徒が大学進学を目指しており、先生方の熱心な指導のもと、それぞれの目標に向かって切磋琢磨しています。

この記事では、そんな山口県立岩国高等学校について、受験生や保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。偏差値や進学実績はもちろん、学校生活のリアルな様子が伝わる口コミや、他の高校にはないユニークな取り組みまで、幅広くご紹介します。

岩国高等学校の基本情報

岩国高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 山口県立岩国高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒741-0082 山口県岩国市川西四丁目6番1号
代表電話番号 0827-43-1141
公式サイトのURL https://www.iwakuni-h.ysn21.jp/

岩国高等学校の偏差値・難易度・併願校

伝統ある岩国高等学校は、県内でも有数の進学校として知られています。 そのため、合格するにはしっかりとした学力が求められます。

  • 理数科: 67

  • 普通科: 61

理数科は特に難易度が高く、県内トップクラスの学力が必要です。 普通科も高いレベルにあり、合格のためには中学校での内申点も重要になります。具体的な内申点の目安としては、5段階評価で34〜35程度が一つの基準となるようです。

同じくらいの偏差値の高校としては、山口県内では徳山高等学校や山口高等学校などが挙げられます。

山口県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、岩国高等学校を受験する場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 高水高等学校

  • サビエル高等学校

岩国高等学校に設置されている学科・コース

岩国高等学校には、普通科と理数科の2つの学科が設置されています。 それぞれの学科で、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応じた学びが展開されています。

  • 普通科: 2年生になるときに、文系・理系のコースに分かれます。 幅広い科目をバランスよく学びながら、自分の進みたい道を見つけたい人におすすめです。

  • 理数科: 理科や数学の授業時間数が多く、より専門的で高度な内容を学びます。 医歯薬系や理工系など、理系の難関大学への進学を目指す人や、科学的な探究活動に興味がある人に最適な学科です。

さらに、2025年度(令和7年度)からは、これまでの理数科の実績を人文系の分野にも広げる形で「人文探究科」と「理数探究科」が新たに設置される予定です。 これにより、生徒の探究力をさらに育成する教育が期待されています。

岩国高等学校の特色・校風

岩国高等学校の校風は、「文武両道」「質実剛健」「高雅な気品」という言葉に象徴されます。 落ち着いた雰囲気の中で、生徒たちは真面目に学習に取り組んでいます。

  • 宿題の量: 先生にもよりますが、宿題は多い傾向にあるようです。 授業の予習はそれほど求められませんが、日々の復習がテストや模試で良い成績を収める鍵となります。

  • 校則: 全体的に自由度は低いという声があります。 特に服装や頭髪の検査は厳しいと感じる生徒が多いようです。 スマートフォンの校内での使用は、文化祭など特別な日に限り許可されることがあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い印象です。自然に囲まれた広々とした校舎で、穏やかに学校生活を送ることができます。

  • アルバイト: 原則として禁止されています。

  • 制服: 伝統的なデザインの制服で、特に女子生徒の夏服セーラーは可愛いと評判です。

  • 土曜授業: 土曜授業が実施されることがあります。

岩国高等学校の部活動・イベント

部活動

岩国高等学校は「文武両道」を掲げており、部活動が非常に盛んです。 多くの部が県大会や中国大会、全国大会で活躍しています。

  • 運動部: 特に野球部は伝統的に強く、甲子園への出場経験もあります。 ハンドボール部や弓道部も強豪として知られており、弓道部はインターハイで優勝した実績もあります。

  • 文化部: 吹奏楽部がコンクールで優秀な成績を収めているほか、様々な文化部が活発に活動しています。

イベント

岩国高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事がたくさんあります。

  • 文化祭(岩高祭): 毎年7月に行われる文化祭は「岩高祭」と呼ばれ、大きな盛り上がりを見せます。 名物となっているのは、市内のコンサートホールを借りて本格的に行われる合唱コンクールです。 3年生はクラスTシャツを着て食品販売を行い、この日だけはスマートフォンでの撮影も許可されるなど、特別な雰囲気を楽しめます。 近年は、米軍岩国基地内の学校に通う子どもたちを招いて交流する機会も設けられています。

  • スポーツ大会: 9月にはクラス対抗のスポーツ大会が開催されます。 全員リレーや大玉転がしといった競技で、クラスの団結力を高めます。

  • 修学旅行: 2年生の時に実施され、生徒たちにとって高校生活の大きな思い出の一つとなっています。

岩国高等学校の進学実績

県内有数の進学校である岩国高等学校は、国公立大学を中心に高い進学実績を誇ります。 ほとんどの生徒が大学進学を希望し、その多くが目標を達成しています。

主な国公立大学の合格実績(2024年度)

  • 京都大学: 1名

  • 旧帝大+一工: 9名

  • 国公立大学(旧帝大を除く): 63名

地元の山口大学や広島大学への進学者が多いのが特徴ですが、東京大学や京都大学といった最難関大学への合格者も輩出しています。

主な私立大学の合格実績(2024年度)

  • 早慶上理ICU: 7名

  • GMARCH: 10名

  • 関関同立: 51名

生徒の進路実現をサポートするため、放課後や長期休暇中には補習や講習が充実しており、先生方の手厚い指導を受けることができます。

岩国高等学校の特長・アピールポイント

岩国高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 歴史と伝統に育まれた校風: 藩校「養老館」を起源とし、140年以上の歴史を持つ伝統校です。 「文武両道、質実剛健、高雅な気品」という校風が今も受け継がれています。

  • 高いレベルで文武両道を実現: 学業だけでなく部活動も非常に盛んで、全国レベルで活躍する部が多数あります。

  • 理数教育の充実: 専門性の高い理数科を設置しており、科学的な探究活動や課題研究に力を入れています。

  • 探究活動の推進: 2025年度から「人文探究科」「理数探究科」を新設し、生徒の探究力を育成する教育をさらに強化します。

  • 錦帯橋を望む恵まれた学習環境: 日本三名橋の一つである錦帯橋を間近に望む、自然豊かで落ち着いた環境で学ぶことができます。

  • 活気あふれる学校行事: 生徒が主体となって作り上げる文化祭(岩高祭)やスポーツ大会は、学校全体が一体となって盛り上がります。

  • 手厚い進路指導: 生徒一人ひとりの進路希望に寄り添った丁寧な指導と、充実した補習・講習体制で、高い大学進学実績を支えています。

岩国高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、岩国高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

良い点

  • 「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」

  • 「周りの生徒の学習意欲が高く、良い刺激を受けながら勉強できる」

  • 「部活動が盛んで、勉強と両立しながら充実した3年間を送れた」

  • 「岩高祭(文化祭)の合唱コンクールは、クラスが一つになれる最高のイベント」

  • 「歴史と伝統のある学校で学べることに誇りを感じる」

気になる点

  • 「校則が少し厳しいと感じることがある。特に頭髪検査は厳しい」

  • 「駅から学校までの坂道(通称:大根坂)が急で、毎日の通学が少し大変」

  • 「校舎が古く、施設が新しくなるともっと良いと思う」

  • 「宿題や課題が多く、自主的に学習を進める力が必要」

アクセス・通学

岩国高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅:

    • JR岩徳線・錦川清流線「川西」駅下車、徒歩約8分

  • バス:

    • 市営バス 梅ヶ丘行き「岩国高校」バス停下車、徒歩約5分

岩国市内を中心に、近隣の市町から多くの生徒が通学しています。公共交通機関の便はありますが、電車の本数が1時間に1本程度と少ない時間帯もあるため、事前に時刻表を確認しておくと良いでしょう。

岩国高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

歴史と伝統のある岩国高等学校は、高いレベルで勉強と部活動を両立させたいと考えている君にぴったりの学校です。落ち着いた環境で、同じ志を持つ仲間たちと切磋琢磨しながら、充実した3年間を過ごすことができるでしょう。特に、将来は国公立大学や難関私立大学への進学を強く希望している生徒におすすめです。

岩国高等学校の入試を突破するためには、中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが何よりも大切です。苦手科目をなくし、どの教科でも安定して高得点を取れる学力を身につけましょう。特に理数科を目指す場合は、数学と理科で他の受験生に差をつける応用力が求められます。過去問を繰り返し解き、出題傾向に慣れておくことも重要です。

「文武両道」の精神のもと、夢に向かってひたむきに努力できる君を、岩国高等学校は待っています。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。