広島県立五日市高等学校は、広島市佐伯区の小高い丘の上にあり、広島湾を一望できる美しい景色が自慢の高校です。1974年に開校して以来、「自律・挑戦・貢献」を教育目標に掲げ、生徒一人ひとりの可能性を伸ばす教育を実践しています。活気あふれる学校行事や、全国レベルで活躍する部活動など、勉強以外にも打ち込める環境が整っているのが大きな魅力です。

「五高(いつこう)」の愛称で親しまれ、生徒たちは日々の学習はもちろん、学校行事や部活動に全力で取り組むことで、充実した高校生活を送っています。特に、生徒が主体となって作り上げる文化祭「五高祭」や体育祭は、クラスの団結力が高まる人気のイベントです。

この記事では、そんな広島県立五日市高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活のリアルな情報などを、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。五日市高校がどんな学校なのか、どんな高校生活が送れるのか、一緒に見ていきましょう。

広島県立五日市高等学校の基本情報

まずは、五日市高校の基本的な情報を確認しましょう。

項目 内容
正式名称 広島県立五日市高等学校(ひろしまけんりつ いつかいちこうとうがっこう)
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒731-5157 広島県広島市佐伯区観音台三丁目15番1号
代表電話番号 082-923-4181
公式サイトURL https://www.itsukaichi-h.hiroshima-c.ed.jp/

広島県立五日市高等学校の偏差値・難易度・併願校

五日市高校を目指す上で気になる偏差値や難易度について見ていきましょう。

偏差値

  • 普通科:53

この偏差値は、広島県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。基礎学力をしっかりと固め、内申点を安定させることが合格への鍵となります。

難易度のイメージ

偏差値53という数字だけでは、具体的な難易度をイメージしにくいかもしれません。

同じくらいの偏差値を持つ他の高校としては、広島市立美鈴が丘高等学校や広島県立高陽高等学校などがあります。

合格に必要な内申点の目安としては、5段階評価でおおむね「3」が中心で、得意教科で「4」があるとより安心できるでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力試験の結果も重要になります。

主な併願校

広島県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、五日市高校を第一志望とする受験生の多くは、滑り止めとして私立高校を受験する傾向があります。

主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 広島工業大学高等学校

  • 広島国際学院高等学校

  • 山陽高等学校

  • 崇徳高等学校

これらの私立高校は、それぞれコースや特色が異なるため、自分の学力や興味に合わせて併願校を選ぶことが大切です。

広島県立五日市高等学校に設置されている学科・コース

五日市高校には「普通科」が設置されています。1年生では共通の科目を学び、基礎学力の定着を図ります。2年生からは、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応じて、文系・理系のコースに分かれます。

  • 普通科

    • 1年生:芸術(音楽・美術・書道から選択)以外は、全員が同じ科目を履修し、幅広い知識の土台を築きます。

    • 2年生:文科型・理科型のいずれかを選択します。文科型の中には、芸術系や保育系大学への進学に対応した科目選択も用意されています。

    • 3年生:2年生のコースを基礎に、さらに細分化された選択科目の中から、それぞれの進路実現に向けた学習を深めていきます。

このように、五日市高校では、生徒が自分の目標に合わせて主体的に学習を進められるカリキュラムが組まれています。

広島県立五日市高等学校の特色・校風

五日市高校は、「文武両道」「生徒主体」「活気あふれる」といったキーワードで表現される校風が特徴です。

  • 宿題の量:口コミによると、宿題の量は標準的か、やや多めと感じる生徒がいるようです。特に、予習・復習を習慣づけるための課題が出されることが多い傾向があります。

  • 校則:校則は、他の公立高校と比較して標準的とされています。「あ・じ・み・そ」(挨拶励行・時間厳守・服装整斉・清掃徹底)というスローガンを掲げ、基本的な生活習慣を大切にしています。

    • スマホ:校内への持ち込みは許可されていますが、朝のSHRで電源を切り、ロッカーで保管するというルールのようです。

    • 服装:制服の着こなしについては、スカート丈(膝の皿の中央から下)など、一定の指導があるようです。頭髪についても、染髪や加工は禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気:行事や部活動に積極的に参加する、明るく活発な生徒が多いようです。授業中は真面目に取り組み、休み時間は友人との会話を楽しむといった、メリハリのある学校生活を送っている様子がうかがえます。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより届け出を提出し、許可されれば可能です。

  • 制服の評判:女子の制服は、フランスの有名ブランド「ELLE」がデザインしたもので、知的でエレガントなスタイルが評判です。ネクタイとリボンの両方があり、日によって選べるのも人気のポイントです。男子は、着心地を重視したVゾーンの楽な詰襟タイプです。

  • 土曜授業:土曜授業は基本的にありませんが、模試などが実施されることがあります。

広島県立五日市高等学校の部活動・イベント

部活動

五日市高校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、活気にあふれています。運動部・文化部ともに充実しており、全国大会や中国大会に出場する部も少なくありません。

  • 書道部:全国レベルの実績を誇り、書道の技術向上はもちろん、地域のイベントなどで披露される「書道パフォーマンス」でも有名です。仲間と協力して一つの作品を創り上げる経験は、大きな達成感を得られるでしょう。

  • ワンダーフォーゲル部:登山を中心に活動しており、自然の中で体力や精神力を鍛えることができます。中国大会などにも出場する実力のある部です。

  • 放送部:アナウンスや番組制作など、放送に関する幅広い活動を行っています。全国大会の常連であり、表現力やコミュニケーション能力を磨きたい生徒におすすめです。

  • ダンス部:キレのあるパフォーマンスで文化祭などを盛り上げる人気の部活動です。創作部門で高い評価を得るなど、実力も兼ね備えています。

この他にも、陸上競技部やサッカー部、吹奏楽部など多くの部が活発に活動しており、生徒たちは自分の興味や目標に合わせて部活動を選び、充実した時間を過ごしています。

イベント

五日市高校の学校行事は、生徒が主体となって企画・運営されるものが多く、非常に盛り上がるのが特徴です。

  • 五高祭(文化祭):6月に行われる最大のイベントです。クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなど、校内が一体となって熱気に包まれます。合唱祭も五高祭の一部として行われ、クラスで練習を重ねたハーモニーを披露します。

  • 体育祭:9月に行われ、学年やクラス対抗で様々な競技に挑みます。特に応援合戦は迫力があり、見どころの一つです。仲間と力を合わせて勝利を目指す中で、クラスの絆が深まります。

  • 修学旅行:2年生の10月に実施されます。近年は沖縄を訪れ、平和学習やマリン体験、文化体験などを行います。美しい自然や文化に触れるだけでなく、仲間との共同生活を通して、忘れられない思い出を作ることができます。

  • 球技大会:夏と冬の年2回開催され、クラス対抗で熱戦が繰り広げられます。

広島県立五日市高等学校の進学実績

五日市高校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細やかな指導に定評があり、多くの生徒が現役で希望の進路を実現しています。

主な大学進学実績(令和6年度卒業生など)

  • 国公立大学:山口大学、県立広島大学、広島市立大学、島根大学、愛媛大学など、中国・四国地方の大学を中心に合格者を出しています。

  • 難関私立大学:関西学院大学、立命館大学、近畿大学、龍谷大学といった関西の有名私立大学にも多くの合格実績があります。

  • 進学者が多い大学:県内では、広島修道大学、広島工業大学、安田女子大学、広島経済大学などへの進学者が非常に多いのが特徴です。

進学サポート

放課後や長期休暇中には、進学補習や学習会が実施され、生徒の学力向上をサポートしています。また、1年生の段階から進路講演会や大学見学などを通じて、キャリア教育にも力を入れています。先生方が親身に進路相談に乗ってくれるという声も多く、安心して受験に臨める体制が整っています。

広島県立五日市高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、五日市高校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 生徒が主役の活気ある学校行事:文化祭や体育祭は、企画段階から生徒が中心となって進められます。仲間と協力して一つのものを創り上げる経験は、自主性や協調性を育みます。

  • 全国レベルで活躍する部活動:書道部や放送部、ワンダーフォーゲル部など、全国大会で活躍する部活動が複数あります。高いレベルで何かに打ち込みたい生徒にとって、最高の環境が用意されています。

  • 広島湾を一望できる恵まれた学習環境:高台にある校舎からの眺めは素晴らしく、落ち着いた環境で学習に集中できます。

  • きめ細やかな進路指導体制:生徒一人ひとりの希望に寄り添った丁寧な進路指導が行われます。補習や講習も充実しており、学力向上と進路実現を力強くバックアップします。

  • 地域との連携を大切にした教育活動:地域のイベントへの参加やボランティア活動などを通して、社会に貢献する姿勢を学びます。

広島県立五日市高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からのリアルな声を集めてみました。

良い点

  • 「行事が本当に楽しい!クラスみんなで一丸となって取り組むので、最高の思い出が作れる」

  • 「部活動が盛んで、目標を持って頑張っている仲間がたくさんいるから刺激になる」

  • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる。進路のことも勉強のことも、気軽に質問できる雰囲気が良い」

  • 「女子の制服が可愛いと評判。リボンとネクタイを選べるのが嬉しい」

  • 「高台にあるので景色が良く、空気がきれいで気持ちいい」

気になる点

  • 「坂道が大変。特に夏は学校に着くまでに汗だくになるので、電動自転車がおすすめ」

  • 「駅からバスに乗る必要があり、少しアクセスが不便に感じることもある」

  • 「校則は厳しすぎず緩すぎずだが、スマホの使用ルールはもう少し自由でも良いと思う」

  • 「施設は少し古い部分もあるが、清掃は行き届いている」

アクセス・通学

五日市高校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • JR「五日市駅」南口からのアクセス

    • 広電バス「東観音台団地」行きに乗車(約18分)、「五日市高校前」バス停で下車し、徒歩約3分。

  • その他の最寄りバス停

    • 「東観音台上」バス停から徒歩約1分。

高台に位置するため、多くの生徒が自転車で通学していますが、急な坂道があるため電動アシスト自転車を利用している生徒も多いようです。通学エリアとしては、学校のある佐伯区内の中学校出身者が中心ですが、近隣の西区や廿日市市から通う生徒もいます。

広島県立五日市高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでいただき、五日市高校の魅力が伝わったでしょうか。

最後に、進学アドバイザーとして、広島県立五日市高等学校を目指す皆さんに応援メッセージを送ります。五日市高校は、「勉強も部活も行事も、全部に全力で打ち込みたい!」というエネルギッシュな生徒に特におすすめの学校です。仲間と協力して何かを成し遂げるのが好きな人、高い目標に向かって挑戦したい人にとって、最高の3年間が待っています。

受験勉強においては、まずは中学校で習う内容の基礎を徹底的に固めることが大切です。特に、広島県の公立高校入試では、幅広い範囲から基本的な知識を問う問題が多く出題されます。苦手科目をなくし、どの教科でも安定して点数が取れるように、バランスの良い学習を心がけましょう。内申点も合否に大きく影響しますので、日々の授業態度や提出物も大切にしてください。広島県立五日市高等学校で、充実した高校生活を送る日を夢見て、頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。