広島県立安芸府中高等学校、通称「安芸府(あきふ)」は、広島市に隣接する安芸郡府中町に位置する、自然に囲まれた環境と国際交流が盛んなことで知られる県立高校です。1980年に開校し、県内初の男女ブレザー制服を採用するなど、先進的な教育活動で注目されてきました。普通科に加えて、特色ある国際科を設置しており、多様な進路希望に対応しています。

校訓に「自主自立」「好学愛知」「心身錬磨」を掲げ、生徒一人ひとりが自信と誇りを持ち、困難に屈しない心「The AKIFU Spirit(安芸府魂)」を育むことを目指しています。地域社会に貢献し、世界に羽ばたく人材の育成に取り組む安芸府中高等学校は、充実した高校生活を送りたいと考える多くの中学生にとって、魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。

この記事では、そんな安芸府の偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績などを、口コミや評判を交えながら詳しく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

安芸府中高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しましょう。

項目 内容
正式名称 広島県立安芸府中高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒735-0004 広島県安芸郡府中町山田五丁目1番1号
代表電話番号 082-282-5311
公式サイト http://www.akifuchu-h.hiroshima-c.ed.jp/

安芸府中高等学校の偏差値・難易度・併願校

高校選びで最も気になるのが偏差値や難易度ですよね。安芸府中高等学校のレベルを具体的に見ていきましょう。

学科・コースごとの最新の偏差値は以下の通りです。

  • 普通科:49-50

  • 国際科:49-50

偏差値は50前後で、広島県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、広島市立美鈴が丘高等学校や広島県立高陽高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、5段階評価で平均3.5以上が一つの基準となりそうです。

公立高校のため、他の公立高校との併願はできません。そのため、多くの受験生が私立高校を併願校として受験する傾向があります。主な併願校としては、広島国際学院高等学校、広島翔洋高等学校、比治山女子高等学校などがよく選ばれているようです。

安芸府中高等学校に設置されている学科・コース

安芸府には、生徒の興味や進路に合わせた2つの学科が設置されています。

  • 普通科

    • 幅広い学問分野をバランスよく学び、国公立大学から私立大学、専門学校まで多様な進路希望に対応できるカリキュラムが組まれています。2年次からは文系・理系に分かれ、より専門的な学習を進めます。

  • 国際科

    • 英語教育に力を入れており、少人数での授業やALT(外国語指導助手)とのチームティーチングが充実しています。異文化理解を深める多彩な国際交流行事が特徴で、将来、語学力を活かしたい人や海外に関わる仕事に就きたい人におすすめです。

安芸府中高等学校の特色・校風

安芸府中高等学校は、「自主自律」や「国際交流」といったキーワードで表現できる校風です。生徒が主体となる行事作りが奨励されており、穏やかで落ち着いた雰囲気の中で学校生活を送っている生徒が多いようです。

中学生が気になる学校生活のリアルなポイントを、口コミなどを基にまとめました。

  • 宿題の量:標準的という声が多いですが、予習・復習をしっかり行う習慣が求められます。

  • 校則:他の高校と比較して、やや厳しいという意見が見られます。特に頭髪や服装に関する指導が厳しいと感じる生徒もいるようです。スカート丈は膝にかかる程度、靴下は指定のもの、といった決まりがあります。スマートフォンの校内での使用は原則禁止で、修学旅行などの行事でも制限があるようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で穏やかな生徒が多いと言われています。特に国際科は女子生徒の割合が高く、明るく和やかな雰囲気があるようです。いじめは少ないという声が多く聞かれます。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制となることがあります。

  • 制服の評判:県内で初めてブレザータイプの制服を導入した伝統があり、デザインについては「かわいい」「かっこいい」と評判が良いようです。

  • 土曜授業:基本的にはありませんが、模試や特別な行事が行われることがあります。

安芸府中高等学校の部活動・イベント

部活動

安芸府中高等学校は、文武両道を掲げており、部活動も盛んです。運動部、文化部ともに多くの部があり、生徒たちは熱心に活動に取り組んでいます。

  • 運動部

    • 硬式野球部、サッカー部、陸上競技部、テニス部、バドミントン部など、多くの部が県大会で活躍しています。特にソフトテニス部は熱心な指導で知られています。

  • 文化部

    • 吹奏楽部、美術部、書道部、放送部などが活発に活動しています。美術部はコンクールでの入賞を目指し、意欲的に作品制作に取り組んでいます。珍しい部活動としては、歴史探訪部やワンダーフォーゲル部などがあります。

イベント

安芸府では、生徒が主体となって作り上げる学校行事が多く、クラスの団結力を高める良い機会となっています。

  • 文化祭(銀杏祭):毎年6月に開催される学校最大のイベントです。3年生の模擬店や文化部の展示・ステージ発表、有志によるパフォーマンスなど、大変な盛り上がりを見せます。

  • 体育祭:文化祭と並ぶ大きな行事で、クラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。

  • 修学旅行:国際科は2年次にオーストラリアへの研修旅行があり、10日間のホームステイを体験します。普通科は国内の様々な場所を訪れます。

  • その他:クラスマッチや合唱祭など、年間を通して多彩な行事が予定されています。

安芸府中高等学校の進学実績

安芸府中高等学校は、生徒一人ひとりの進路実現に向けて手厚いサポート体制を整えています。多くの生徒が大学進学を目指しており、国公立大学や難関私立大学への合格者も輩出しています。

近年の主な進学先は以下の通りです。(※人数は年度によって変動します)

  • 国公立大学:広島大学、県立広島大学、山口大学、島根大学など、地元の国公立大学への進学者が多い傾向にあります。

  • 難関私立大学:関西大学、近畿大学、京都産業大学、龍谷大学(関関同立・産近甲龍)など、関西圏の大学にも合格者を出しています。

  • その他:広島修道大学や安田女子大学といった県内の私立大学への進学者が最も多い層となっています。また、専門学校への進学や就職を選ぶ生徒もいます。

進学実績を支える取り組みとして、1年生から国語・数学・英語で習熟度別の少人数クラス編成を実施したり、放課後や長期休業中に受験対策の補習授業を行ったりするなど、学力向上のためのサポートが充実しています。

安芸府中高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、安芸府中高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 特色ある国際科の設置:広島県内の公立高校で唯一の国際科があり、オーストラリアへの研修旅行や海外姉妹校との交換留学、オンライン交流など、実践的な国際交流プログラムが豊富です。

  • ユネスコスクール加盟校:平和構築や国際理解に関する活動に力を入れており、「原爆の子 さだ子の願い」を伝える紙芝居の上演などの取り組みを国内外で行っています。

  • The AKIFU Spirit(安芸府魂):開校以来受け継がれる「自信と誇りを持ち困難に屈せぬ心」という精神が、生徒たちの学校生活の支えとなっています。

  • 自然豊かな学習環境:高台に位置し、瀬戸内海を見渡せる景色の良い環境です。校門へと続く坂道は「安芸府のシンボル」とも言われ、生徒たちの心身を鍛える場にもなっています。

  • 地域との連携:コミュニティ・スクールとして、地域と連携した教育活動を推進しており、地域社会に開かれた学校づくりを目指しています。

  • 習熟度別・少人数授業:主要教科で習熟度に応じたクラス編成を行い、一人ひとりの学力に合わせた丁寧な指導を実践しています。

  • 活発な生徒会活動:「生徒が主体となる行事を作る!」を目標に、生徒会が中心となって学校行事を企画・運営しており、生徒の自主性を育んでいます。

安芸府中高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からのリアルな声を集めてみました。良い点と気になる点の両方を知ることで、より深く学校を理解できるはずです。

  • 良い点

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」という声が多く、サポートの手厚さがうかがえます。

    • 「国際科の英語の授業が楽しい」「国際交流の機会が多くて刺激的」など、国際科のプログラムに対する満足度は高いようです。

    • 「いじめが少なく、穏やかな生徒が多いので安心して学校生活が送れる」という意見も多く見られました。

    • 「文化祭や体育祭などの行事がとても盛り上がり、クラスの絆が深まる」といった声も多数あります。

  • 気になる点

    • 「校則が他校に比べて厳しいと感じる」という声が一定数あります。特に服装やスマートフォンの使用に関するルールが厳しいようです。

    • 「坂の上にあるので、自転車通学は電動でないと大変」「最寄り駅から少し歩く」など、立地に関する意見が見られます。

    • 一部の施設が古いという指摘もありますが、学習環境に大きな支障はないようです。

アクセス・通学

安芸府中高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • JR山陽本線「天神川駅」から徒歩約35分

  • JR山陽本線「向洋駅」から徒歩約40分

  • 広電バス「安芸府中高校入口」バス停から徒歩約6〜10分

学校が高台にあるため、最寄り駅からは少し距離があります。多くの生徒はバスを利用するか、電動自転車で坂を上って通学しているようです。通学エリアとしては、学校のある府中町内や、広島市安芸区、東区、南区などから通う生徒が多い傾向にあります。

安芸府中高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。進学アドバイザーとして、最後に安芸府中高等学校を目指す君にメッセージを送ります。

安芸府中高等学校は、「国際交流に興味がある」「落ち着いた環境で勉強も部活動も頑張りたい」「先生のサポートを受けながら、自分のペースで進路を考えたい」そんなあなたに特におすすめの学校です。特に、英語が好きで、将来は世界を舞台に活躍したいという夢を持っているなら、国際科は最高の環境でしょう。

受験勉強では、まず中学校の基礎を固めることが何よりも大切です。安芸府の入試では、特定の難しい問題よりも、幅広い範囲から基本的な知識を問われる傾向があります。苦手科目をなくし、どの教科でも安定して点数が取れるように、バランスの良い学習を心がけてください。そして、面接では「なぜ安芸府中高等学校で学びたいのか」「高校で何を頑張りたいのか」を自分の言葉でしっかり伝えられるように準備しておきましょう。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。