愛媛県立東予高等学校は、西条市にある工業系の専門高校です。「ものづくりを通して人づくり」を掲げ、地域産業界と連携した実践的な教育で、社会で活躍できる専門知識と技術を身につけることができます。充実した設備と、先生方の熱心な指導のもと、生徒一人ひとりが自分の興味や得意をとことん追求できる環境が東予高等学校の大きな魅力です。

また、東予高等学校は資格取得に非常に力を入れており、多くの生徒が在学中に様々な国家資格や検定にチャレンジしています。部活動も盛んで、特にものづくり系の部活動では全国大会で優秀な成績を収めるなど、輝かしい実績を誇ります。

この記事では、そんな愛媛県立東予高等学校について、偏差値や学科の特色、学校生活の様子などを詳しく解説していきます。専門的なスキルを身につけたい、ものづくりが好きだという中学生の皆さんにとって、きっと魅力的な選択肢の一つになるはずです。

東予高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 愛媛県立東予高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒799-1371 愛媛県西条市周布650
代表電話番号 0898-64-2119
公式サイトURL https://toyo-h.esnet.ed.jp/

東予高等学校の偏差値・難易度・併願校

東予高等学校の偏差値は、学科によって異なりますが、おおむね38〜39程度です。愛媛県内の高校の中では、比較的入学しやすい難易度と言えるでしょう。しかし、専門的な知識や技術を学ぶ意欲が重視されるため、基礎学力はもちろんのこと、ものづくりへの興味・関心が合格の鍵となります。

合格に必要な内申点の目安としては、5段階評価で平均2.5〜3程度が目標となりますが、これはあくまで目安です。愛媛県の公立高校入試は、調査書(内申点)と学力検査、面接の結果などを総合的に判断して合否が決定されます。そのため、日々の授業態度や提出物、定期テストの成績を大切にすることが重要です。

愛媛県の公立高校入試制度では、原則として公立高校同士の併願はできません。そのため、東予高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、松山聖陵高等学校や今治精華高等学校などが挙げられます。

東予高等学校に設置されている学科・コース

東予高等学校には、専門性の高い3つの工業科が設置されています。それぞれの学科で、社会の基盤を支える重要な技術を基礎から実践まで学ぶことができます。

  • 機械科

    「ものづくりを極める」をテーマに、最先端の工作機械から手仕上げまで、機械に関する幅広い知識と技術を学びます。ものづくりが好きで、将来は機械のスペシャリストとして活躍したい人におすすめです。

  • 電気システム科

    電気エネルギーについて学ぶ「電気型」と、コンピュータ制御やIT分野を学ぶ「ロボット型」に分かれ、産業を支える電気と情報の技術を学びます。電気工事やロボット制御に興味がある生徒に最適な学科です。

  • 建設工学科

    2年生から建築物の設計や施工を学ぶ「建築型」と、道路やダムなど社会基盤を造る技術を学ぶ「土木型」に分かれます。快適で安全な街づくりに貢献したいという夢を持つ生徒におすすめです。

東予高等学校の特色・校風

東予高等学校は、「文武両道」と「資格取得」を奨励する、活気のある校風です。専門知識を学ぶ真面目な雰囲気と、部活動や学校行事に全力で取り組むエネルギッシュな雰囲気が共存しています。

  • 校風・生徒の雰囲気: 「ものづくり」という共通の目標を持つ生徒が多く、真面目で落ち着いた雰囲気がある一方で、体育祭などの行事では非常に盛り上がるようです。先生と生徒の距離が近く、親しみやすい先生が多いという声も聞かれます。

  • 宿題・課題: 専門教科に関する課題や実習レポートなどが出されることがありますが、量は標準的という意見が多いようです。特に資格取得を目指す生徒は、放課後や朝の時間を利用して補習に参加し、熱心に勉強しています。

  • 校則: 校則は、他の公立高校と比較して標準的か、やや厳しいと感じる生徒もいるようです。特に頭髪や服装に関する指導は、社会に出るための準備として、きちんと行われる傾向があります。スマートフォンの校内での使用については、一定のルールが定められているようです。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可制で、長期休暇中などに届け出をすれば可能となる場合が多いようです。

  • 制服: 男子は一般的な学ラン、女子はブレザーです。制服に関する評判は様々ですが、伝統的なスタイルで好感が持てるという声もあります。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありません。

東予高等学校の部活動・イベント

部活動

東予高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、文武両道を目指して活動しています。

特に「ものづくりコンテスト」に出場する部は全国レベルの実績を誇ります。例えば、機械科の生徒が所属する機械部(旋盤作業)は、全国大会で優勝した実績があります。また、電気システム科の生徒は電気工事部門で、建設工学科の生徒は木材加工部門で四国大会優勝など、輝かしい成績を収めています。

運動部では、サッカー部が過去に全国高等学校サッカー選手権大会で準優勝した伝統を持っています。その他、弓道部やバスケットボール部なども活発に活動しています。文化部も充実しており、それぞれの興味関心に合わせて活動を選択できます。

イベント

東予高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事がたくさんあります。

  • 東高祭・バラ観賞会: 毎年5月に行われる文化祭は「東高祭」と呼ばれ、一般公開もされています。各クラスや文化部による展示・発表のほか、工業高校ならではの体験企画などもあり、多くの人で賑わいます。また、校内にあるバラ園が見頃を迎える時期でもあり、「バラ観賞会」も同時に開催され、地域住民にも親しまれています。

  • 体育祭: 秋に行われる体育祭は、学科対抗で競い合うなど、非常に盛り上がるイベントの一つです。生徒たちはクラスや学科のプライドをかけて、全力で競技に臨みます。

  • 修学旅行: 2年生の時に実施され、行き先は年度によって異なりますが、生徒たちにとって高校生活の大きな思い出の一つとなっています。

  • 遠足: 春には遠足が企画されており、クラスメイトとの親睦を深める良い機会となっています。

東予高等学校の進学実績

東予高等学校の卒業生は、専門高校で培った知識と技術、そして取得した多くの資格を武器に、多様な進路へ進んでいます。就職希望者が多く、県内をはじめとする優良企業への就職率が非常に高いのが特長です。

  • 就職: 地元の製造業や建設業、インフラ関連企業など、大手企業からの求人も多く、高い就職実績を誇ります。主な就職先として、トヨタ車体、住友化学、JFEスチール、花王サニタリープロダクツ愛媛などが挙げられます。

  • 進学: 専門知識をさらに深めるため、大学や専門学校へ進学する生徒もいます。国公立大学では琉球大学、私立大学では広島工業大学などへの進学実績があります。また、愛媛県立産業技術専門校や日産愛媛自動車大学校といった専門学校へ進む生徒も多いです。

  • 公務員: 西条市消防署や自衛隊など、公務員として地域社会に貢献する道を選ぶ卒業生もいます。

学校では、生徒の進路実現のために、朝補習や放課後を利用したきめ細かい資格指導や、個別指導を行っています。

東予高等学校の特長・アピールポイント

東予高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 西条市唯一の工業高校: 地域産業を支える人材を育成する重要な役割を担っており、地元企業との強いつながりがあります。

  • 充実した資格取得サポート: 先生方が「資格取得のスペシャリスト」として、朝や放課後に熱心な指導を行っており、多くの生徒が国家資格などの難関資格に合格しています。

  • 全国レベルの「ものづくり」: ものづくりコンテストでは、旋盤、溶接、電気工事、木材加工など様々な部門で全国大会に出場し、優勝をはじめとする優秀な成績を収めています。

  • 実践的な実習設備: 溶解実習ができる設備など、専門的な技術を学ぶための本格的な施設・設備が整っています。

  • 地域と連携した教育活動: 地域の課題解決に取り組むプロジェクトや、ボランティア活動などを通して、社会性を身につける機会が豊富にあります。

  • 生徒主体の活気ある学校行事: 「東高祭」や体育祭など、生徒が中心となって企画・運営する行事が多く、学校全体に一体感があります。

  • 高い就職率と優良企業への実績: 卒業生の多くが、学校で身につけた専門性を活かして希望の企業へ就職しています。

東予高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられる東予高等学校の口コミや評判を、良い点と気になる点に分けてご紹介します。

  • 良い点:

    • 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢に直結する」という声が最も多く聞かれます。

    • 「資格がたくさん取れるので、就職にとても有利」と、手厚い資格取得サポートを評価する意見が多数あります。

    • 「先生方が親身になって教えてくれる」「先生との距離が近い」といった、教員の熱心さや親しみやすさに関する口コミも目立ちます。

    • 「同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が良い」と、生徒同士の関係性を評価する声もあります。

    • 「就職率が良く、大手企業にも入れる」という、進路に関する安心感を挙げる卒業生も多いです。

  • 気になる点:

    • 「工業高校なので、普通教科の授業数が少ない」という意見があります。大学進学を考えている場合は、自分で学習を進める必要があります。

    • 「校則が少し厳しいと感じることがある」特に頭髪や服装に関する指導について、そのような声が聞かれることがあります。

    • 「施設の老朽化が少し気になる」という口コミも一部で見られます。

    • 最寄り駅から少し距離があるため、「アクセスが少し不便」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

東予高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 最寄り駅: JR予讃線「壬生川駅」

  • 駅からのアクセス:

    • 壬生川駅から徒歩約15〜20分

    • 壬生川駅からバスで約5分、「東予高校前」バス停下車、徒歩約1〜2分

西条市内を中心に、新居浜市や今治市など、広いエリアから生徒が通学しています。公共交通機関を利用する生徒のほか、自転車で通学する生徒も多くいます。

東予高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

東予高等学校を目指す皆さんへ。この学校は、「ものづくりが好き」「専門的なスキルを身につけて、将来社会で活躍したい」という強い意志を持った生徒にぴったりの場所です。もしあなたが、何かを創り出すことに喜びを感じたり、機械や電気、建築といった分野にワクワクしたりするなら、東予高等学校での3年間は、きっとあなたを大きく成長させてくれるはずです。

受験勉強においては、まずは中学校の基礎的な学力をしっかりと固めることが大切です。特に、数学や理科は、入学後の専門教科の学習に直結しますので、苦手意識をなくしておくようにしましょう。また、面接では、なぜ東予高等学校で学びたいのか、将来どんな技術者になりたいのか、といった自分の考えをしっかりと伝えられるように準備しておくことが重要です。

東予高等学校は、あなたの「好き」を「強み」に変えてくれる学校です。夢の実現に向けて、頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。