東京都立大山高等学校は、板橋区にある共学の都立高校です。「学び、はじめる」をキャッチフレーズに、生徒一人ひとりの「学びたい」「成長したい」という意欲を全力でサポートする環境が整っています。基礎学力の定着を重視しながらも、探究学習や多彩な選択科目を通じて、生徒の知的好奇心を刺激し、将来の可能性を広げる教育を実践しています。

緑豊かな都立城北公園に隣接する落ち着いた環境で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。活発な部活動や生徒主体の学校行事も東京都立大山高等学校の大きな魅力の一つです。この記事では、そんな大山高校の特色や魅力、そしてリアルな学校生活について、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。

これから高校受験を迎える中学生の皆さんと保護者の皆様にとって、この情報が志望校選びの一助となれば幸いです。大山高校がどんな学校なのか、一緒に見ていきましょう。

東京都立大山高等学校の基本情報

以下に東京都立大山高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 東京都立大山高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒173-0037 東京都板橋区小茂根5-18-1
代表電話番号 03-3958-2121
公式サイトURL https://www.metro.ed.jp/ohyama-h/

東京都立大山高等学校の偏差値・難易度・併願校

東京都立大山高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要な指標になります。ここでは、具体的な数値と共に、合格の目安や併願校について解説します。

偏差値・難易度

大山高校の偏差値は、普通科で「38」程度とされています。同じくらいの偏差値の高校としては、都立の松原高校(普通科)、田無高校(普通科)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、9科目に「2」が中心で、「3」がいくつかあるといったイメージです。

主な併願校

東京都立大山高等学校を受験する生徒の多くは、私立高校を併願します。主な併願校としては、豊南高等学校、淑徳巣鴨高等学校、貞静学園高等学校、北豊島高等学校、豊島学院高等学校などが挙げられることが多いようです。これらの高校は、大山高校と校風や難易度が近い、あるいは通学のアクセスが良いなどの理由で選ばれる傾向があります。

東京都立大山高等学校に設置されている学科・コース

東京都立大山高等学校には、全日制課程で以下の学科が設置されています。

  • 普通科

    • 1年生では基礎学力の定着を目指し、2年生から文系・理系に応じた科目選択が始まります。3年生では最大で週16時間分が選択授業となり、一人ひとりの進路希望や興味関心に合わせた多様な学びが可能です。大学受験対策の演習科目から、福祉や芸術、簿記といった専門的な科目まで幅広く用意されているのが特徴です。

東京都立大山高等学校の特色・校風

大山高校は、「落ち着いた雰囲気」「面倒見が良い」といったキーワードで表現されることが多い学校です。ここでは、口コミや評判を基に、より具体的な学校生活の様子を見ていきましょう。

  • 校風と生徒の雰囲気

    • 都立城北公園に隣接する緑豊かな環境で、全体的に落ち着いた雰囲気が漂っています。生徒たちは真面目で穏やかな生徒が多いと言われています。先生方のサポートが手厚く、生徒一人ひとりに親身になって向き合ってくれるという声も多く聞かれます。

  • 宿題と学習

    • 日々の学習習慣を身につけるため、予習プリントや小テスト、宿題は定期的に課される傾向があります。特に、東京都から「学力向上研究校」に指定されており、基礎学力の定着に力を入れています。放課後には「校内寺子屋」と呼ばれる学習支援の場が設けられ、大学生チューターから個別の指導を受けることもできます。

  • 校則

    • 校則は、都立高校の中では比較的厳しいという意見が多いようです。特に頭髪指導(染髪や加工の禁止)や服装(制服の着こなし)、化粧、ピアスなどの装飾品については厳しく指導される場面があるとされています。アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情などやむを得ない場合は相談が可能です。

  • 制服

    • 制服はブレザースタイルです。令和3年度入学生からリニューアルされ、落ち着いたデザインで生徒からの評判も良いようです。女子はスラックスも選択できます。カバンや靴下は指定がなく、比較的自由度が高いようです。

  • 土曜授業

    • 土曜授業は実施されていませんが、夏休みなどには進学希望者向けの講習や勉強合宿が行われることがあります。

東京都立大山高等学校の部活動・イベント

大山高校での3年間を彩る部活動や学校行事についてご紹介します。

部活動

大山高校は「体力気力鍛錬道場指定校」であり、1年生は全員がいずれかの部活動に加入することになっています。そのため、部活動は非常に活発です。

  • 運動部

    • 硬式野球部、サッカー部、ダンス部、バドミントン部、陸上競技部などが活発に活動しています。特にサッカー部は、都大会出場を目標に掲げ、熱心な指導のもとで練習に励んでいます。

  • 文化部

    • 吹奏楽部、軽音楽部、和太鼓部、演劇部などが人気です。和太鼓部は地域のイベントなどで演奏を披露する機会も多くあります。珍しい部活動としては、美術陶芸部があり、本格的な陶芸に取り組むことができます。

イベント

生徒が主体となって作り上げるイベントは、学校生活の大きな楽しみの一つです。

  • 体育祭(6月)

    • クラス対抗で様々な競技に挑みます。応援パフォーマンスなどで大変盛り上がる行事です。

  • 茂呂祭(もろさい・9月)

    • 大山高校の文化祭は「茂呂祭」と呼ばれ、毎年多くの来場者で賑わいます。クラスごとの展示や発表、部活動のステージパフォーマンスなどが見どころです。

  • 修学旅行(2年次)

    • 例年、台湾を訪れ、現地の高校生との交流などを通じて国際理解を深めるプログラムが組まれています。

東京都立大山高等学校の進学実績

大山高校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポート体制が特徴です。

卒業後の進路は、大学進学、短期大学進学、専門学校進学、就職など多岐にわたります。2024年3月卒業生の実績を見ると、大学進学が約35%、専門学校等が約20%、就職等が約34%となっています。

大学進学者の中には、東洋大学、大東文化大学、帝京大学、淑徳大学などへの合格者が出ています。

進学実績を支える取り組みとして、総合型選抜入試対策を1年生から始める「山高ゼミ」や、教員が生徒一人ひとりを担当してマンツーマンで進路指導を行う「バディ制度」など、独自のサポートが充実しています。 これらの手厚い指導が、生徒の希望進路実現に繋がっています。

東京都立大山高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、東京都立大山高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 手厚い進路指導「バディ制度」

    • 教員が生徒一人ひとりの「バディ(相棒)」となり、マンツーマンできめ細やかな進路指導を行います。密なコミュニケーションを通して、生徒の個性や適性を見極め、最適な進路実現をサポートします。

  • 考える力を育む「哲学対話」

    • 答えのない問いについて、生徒同士が対話を重ねる「哲学対話」を授業や放課後の活動に取り入れています。他者の意見を尊重し、深く思考する力を養うこの取り組みは、大学入試の小論文や面接対策にも繋がっています。

  • 総合型選抜に強い「山高ゼミ」

    • 大学の総合型選抜入試を見据え、1年生から対策を行う特別講座です。大学のオープンキャンパス参加や、志望理由書の添削指導、小論文対策など、手厚いサポートが受けられます。

  • 基礎学力を固める「校内寺子屋」

    • 東京都の「学力向上研究校」として、放課後に学習支援の場を設けています。大学生チューターが常駐し、生徒の質問に答えたり、学習のサポートをしたりしています。

  • 国際理解を深める台湾修学旅行

    • 2年次に実施される修学旅行では台湾を訪れます。現地の文化に触れ、高校生と交流することで、グローバルな視野を養います。

  • 活発な生徒会活動

    • 生徒会活動が盛んで、学校説明会などでは生徒が中心となって学校の魅力を発信しています。生徒の自主性を重んじる校風の表れと言えるでしょう。

  • 緑豊かな落ち着いた学習環境

    • 都立城北公園に隣接しており、静かで落ち着いた環境で学習に集中できます。広々としたグラウンドも魅力の一つです。

東京都立大山高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる声には、学校選びのヒントがたくさん詰まっています。良い点と気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「進路指導が手厚い」といった、教員のサポート体制を評価する声が非常に多いです。

    • 「落ち着いた雰囲気で、自分のペースで勉強できる」「いじめが少ない」など、安心して学校生活を送れる環境であるという意見も目立ちます。

    • 「茂呂祭(文化祭)や体育祭が楽しい」「部活動が活発で充実している」といった、学校行事や部活動に関するポジティブな口コミも多く見られます。

  • 気になる点

    • 「校則が少し厳しいと感じる」という声が一定数あります。特に、頭髪や服装に関する指導について言及されることが多いようです。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが大変」といった、アクセスに関する意見もあります。複数の駅から徒歩15分程度かかります。

    • 「施設の古さが少し気になる」という口コミも見られますが、清掃は行き届いているという声もあります。

アクセス・通学

東京都立大山高等学校へのアクセス方法と、通学している生徒の主なエリアについてです。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • 東武東上線 「上板橋駅」南口から 徒歩約15分

    • 東京メトロ有楽町線・副都心線 「氷川台駅」から 徒歩約15分

    • 東京メトロ有楽町線・副都心線、西武有楽町線 「小竹向原駅」から 徒歩約15分

  • バスでのアクセス

    • 国際興業バス 「小茂根五丁目」バス停から 徒歩約3分

    • 関東バス・国際興業バス 「小茂根」バス停から 徒歩約9分

  • 通学エリア

    • 自転車で通学する生徒が多く、板橋区、練馬区、北区に在住する生徒が全体の約7割を占めています。

東京都立大山高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

東京都立大山高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、最後に皆さんへ応援メッセージを送ります。

大山高校は、「高校で基礎からしっかり勉強し直したい」「先生に親身にサポートしてもらいながら、自分のペースで頑張りたい」と考えている生徒に特におすすめの学校です。また、「哲学対話」や「山高ゼミ」といったユニークな取り組みに魅力を感じる人にとっても、非常に有意義な3年間を送れるでしょう。

東京都立大山高等学校の入試では、中学校での基礎学力がしっかりと身についているかが問われます。日々の授業を大切にし、特に英語・数学・国語の基礎問題は確実に解けるようにしておきましょう。内申点も合否に影響しますので、定期テスト対策をしっかり行い、提出物をきちんと出すなど、真面目な学習態度を心がけることが合格への近道です。皆さんの頑張りを心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。