東京都立総合芸術高等学校は、芸術の道を志す中学生にとって、まさに夢のような環境が整った専門高校です。「総芸(そうげい)」の愛称で親しまれ、都立高校で唯一の芸術科専門高校として、未来のアーティストたちが全国から集まります。 音楽、美術、舞台表現という3つの専門学科が設置されており、それぞれが非常に高いレベルの教育を提供しているのが、総合芸術高等学校の大きな魅力です。
東京都立総合芸術高等学校の基本情報
公立 | |
東京都立総合芸術高等学校の偏差値・難易度・併願校
主な併願校の例: 女子美術大学付属高等学校 東邦音楽大学附属東邦高等学校 日本大学第二高等学校(芸術コース) トキワ松学園中学校高等学校(美術デザインコース)
東京都立総合芸術高等学校に設置されている学科・コース
音楽科 どんなことを学ぶ場所か:ピアノ、声楽、弦楽器、管打楽器など、各専攻に分かれて専門的なレッスンを受けます。ソルフェージュや音楽理論など、演奏技術の基礎となる科目も充実しています。 どんな生徒におすすめか:将来、演奏家や音楽家を目指し、毎日こつこつと練習に打ち込める人。音楽大学への進学を強く希望している人におすすめです。
美術科 どんなことを学ぶ場所か:日本画、油彩画、彫刻、デザイン、映像の5つの専攻があり、入学時に1つを選択します。 3年間を通して専門的な知識と高度な技術を身につけます。 どんな生徒におすすめか:美術大学への進学を目指し、自分の表現したい世界を追求したい人。一つの分野をとことん探求する集中力と情熱がある人におすすめです。
舞台表現科 どんなことを学ぶ場所か:演劇専攻と舞踊専攻(クラシックバレエコース、コンテンポラリーダンスコース)に分かれています。 表現者としての身体づくりから、舞台制作の裏方まで幅広く学びます。 どんな生徒におすすめか:俳優、ダンサー、演出家など、舞台芸術の世界で活躍したい人。チームで一つの作品を創り上げることの喜びを感じたい人におすすめです。
東京都立総合芸術高等学校の特色・校風
宿題の量:音楽科以外の教科では、宿題はほとんど出されないことが多いようです。 しかし、各学科の専門課題や自主練習には多くの時間を費やす必要があり、放課後も熱心に活動する生徒がほとんどです。 校則:校則は非常に緩やかで、生徒の自主性が重んじられています。 スマホ:持ち込み可能で、校内での使用も特に制限はないようです。 服装:式典など指定された日以外は私服での通学が可能です。 制服(標準服)はありますが、着用は自由です。制服はグレーを基調としたブレザータイプで、落ち着いたデザインが好評のようです。 頭髪:髪型や髪色に関する厳しい規則は特にないようです。
生徒たちの雰囲気:同じ目標を持つ仲間が集まっているため、非常に意欲的で、互いに切磋琢磨し合う真面目な雰囲気があります。 一方で、ハロウィンやクリスマスには仮装して登校するなど、芸術高校ならではのユニークで活発な一面も見られます。 アルバイト:原則として禁止されていませんが、学業との両立を考え、担任の先生と相談することが推奨されています。 土曜授業:定期的に土曜学習日が設けられており、制作や練習のために学校の施設を利用することができます。
東京都立総合芸術高等学校の部活動・イベント
部活動
特徴的な部活動: 殺陣部:本格的な殺陣を学び、文化祭などで披露します。 コンテンポラリーダンス部:舞台表現科の生徒だけでなく、他学科の生徒も所属し、表現力豊かなダンスを追求しています。 カレー部、メサイア研究部など:他校にはない、非常に個性的な同好会も多く存在します。
全体の様子:運動部はテニス、ダンス、空手道部などがあり、文化部は写真、漫画研究、ジャズ研究部など多岐にわたります。 専門分野の練習で忙しい生徒も多いため、活動は比較的ゆるやかな部が多いようですが、それぞれが楽しみながら活動しています。
イベント
文化祭:9月に行われる文化祭は、総芸の学びの集大成ともいえる最大のイベントです。 各学科が一体となって創り上げる展示や公演は圧巻で、特に音楽科のミュージカルや舞台表現科の演劇・舞踊公演、美術科の作品展示は非常にレベルが高いと評判です。 毎年多くの来場者で賑わいます。 発表会・公演:文化祭以外にも、各学科で定期的に発表の機会が設けられています。音楽科の「発表演奏会」や「定期演奏会」、舞台表現科の「定期公演」、美術科の「卒業制作展」や各年次の展示会など、日々の練習の成果を披露する場が豊富にあります。 修学旅行:2年次の11月に行われます。 芸術鑑賞教室:プロの舞台や演奏、美術展などを鑑賞する機会も設けられています。
東京都立総合芸術高等学校の進学実績
国公立大学:東京藝術大学への合格者は特に多く、全国の高校の中でもトップクラスの実績を誇ります。その他、金沢美術工芸大学などにも合格者を出しています。 難関私立大学(美術・音楽):多摩美術大学、武蔵野美術大学、東京造形大学、女子美術大学、日本大学藝術学部、東京音楽大学、桐朋学園大学、国立音楽大学など、主要な芸術大学に多数の合格実績があります。 進路サポート:各学科の専門教員や講師陣による、きめ細やかな進路指導が行われます。特に実技試験対策は手厚く、大学の傾向を分析した指導や、入試直前のリハーサル試験なども実施されます。 通常の大学受験を目指す生徒に対しても、変わらず熱心なサポートがあるとの声もあります。
東京都立総合芸術高等学校の特長・アピールポイント
都立唯一の芸術専門高校:音楽・美術・舞台表現という3つの専門学科が集結した、都立で唯一の学校です。 プロフェッショナルによる指導:各分野の第一線で活躍する芸術家や専門家を含む、170名以上もの講師陣から直接指導を受けられる、非常に恵まれた環境です。 充実した専門設備:プロ仕様のホールや劇場、各種アトリエやレッスン室など、専門的な学習に必要な施設が非常に充実しています。 高い専門性を追求できるカリキュラム:3年間を通して、それぞれの専門分野をとことん深く学ぶことができます。マンツーマンのレッスンや少人数での授業も多く、個々のレベルに合わせた指導が受けられます。 学科を越えた学びの機会:選択授業では、自分の専門以外の分野(例:音楽科の生徒が美術の授業を受ける)を学ぶことも可能で、多角的な視点から芸術に触れることができます。 豊富な発表の場:文化祭や定期公演、各種展示会など、日々の学習の成果を発表する機会が数多く用意されており、実践的な経験を積むことができます。 芸術系大学への高い進学実績:特に東京藝術大学をはじめとする難関芸術大学への進学に強く、専門的な進路指導が充実しています。
東京都立総合芸術高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点: 「同じ志を持つ仲間と切磋琢磨できる最高の環境」という声が最も多く聞かれます。お互いに刺激し合える仲間の存在が、大きなモチベーションになっているようです。 「先生方や講師のレベルが非常に高く、専門的な指導が受けられる」といった、指導内容への満足度も非常に高いです。 「都立とは思えないほど施設や設備が充実している」という意見も多く、恵まれた環境で学べることへの感謝の声が見られます。 「自由な校風で、自分らしさを表現できる」と、のびのびとした学校生活に満足している生徒が多いようです。 「文化祭などのイベントの本気度がすごく、最高の思い出になる」と、学校行事の充実ぶりを評価する声も多数あります。
気になる点: 「とにかく課題や自主練習が大変で忙しい」という声は共通して聞かれます。芸術と真剣に向き合うからこその悩みと言えるでしょう。 「専門分野の勉強が中心になるため、普通科目の授業進度は少しゆっくりかもしれない」という意見もあります。一般大学の受験を考える場合は、塾などを利用して自分で補う必要があるかもしれません。 「駅から少し歩くのが大変」といった、アクセスに関する声も一部で見られます。 「自由な校風だからこそ、自分を律する強い意志が必要」という意見もありました。流されずに自分の目標に向かって努力し続けることが求められます。
アクセス・通学
都営新宿線「曙橋」駅 A2出口より徒歩 約7〜9分 都営大江戸線「若松河田」駅 河田口より徒歩 約9〜12分 東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅 2番出口より徒歩 約11分
東京都立総合芸術高等学校受験生へのワンポイントアドバイス