熊本県立矢部高等学校は、阿蘇の南外輪山と九州山地に抱かれた自然豊かな山都町に佇む、地域に根ざした歴史ある高校です。1896年(明治29年)創立の長い歴史を持ち、地域と共に歩んできました。現在の矢部高等学校は、2010年に旧矢部高校と蘇陽高校が統合して誕生し、山都町で唯一の県立高校として、地域の未来を担う人材を育成しています。
熊本県立矢部高等学校の基本情報 
熊本県立矢部高等学校の偏差値・難易度・併願校 
普通科:43 食農科学科:37 林業科学科:37 
熊本県立矢部高等学校に設置されている学科・コース 
普通科 どんなことを学ぶ場所か:国語、数学、英語などの普通教科を中心に、幅広い知識と教養を身につけます。2年生からは文系・理系に分かれ、それぞれの進路希望に応じた学習を深めます。ビジネス類型では商業に関する専門的な学習も可能です。 どんな生徒におすすめか:大学進学を目指している人や、高校で様々な可能性を探りたい人におすすめです。 
食農科学科 どんなことを学ぶ場所か:農業科学コースと食・生活コースがあり、野菜や草花の栽培、食品加工、調理、栄養など、食と農に関する専門的な知識と技術を実践的に学びます。 どんな生徒におすすめか:農業や食品開発、調理、栄養士などに興味がある人、自然の中で体を動かすのが好きな人におすすめです。 
林業科学科 どんなことを学ぶ場所か:森林の育成・管理から木材の加工・利用、さらにはドローンや高性能林業機械の操作まで、林業に関する幅広い知識と技術を学びます。公務員林業職や林業技術者を目指すことができます。 どんな生徒におすすめか:自然や環境問題に関心がある人、体を動かすことが好きで、将来は専門技術を活かして地域や社会に貢献したい人におすすめです。 
熊本県立矢部高等学校の特色・校風 
校風のキーワード :地域密着、少人数教育、アットホーム、実践的学び宿題の量 :宿題の量は標準的という声が多いようですが、専門学科では実習のレポートなど、教科の特性に応じた課題が出されることがあります。校則 :校則は、他の多くの高校と同様に定められていますが、特に厳しいという評判は少ないようです。スマートフォンの使用については、校内でのルールを守ることが求められます。服装検査なども定期的に行われているようです。生徒たちの雰囲気 :地元の生徒を中心に、穏やかで真面目な生徒が多い印象です。近年は「地域みらい留学」制度を利用して、県外から入学する生徒も増えており、多様なバックグラウンドを持つ生徒たちが互いに刺激し合いながら学校生活を送っています。アルバイト :学校の許可を得てアルバイトをしている生徒もいます。 学業との両立が前提となります。制服 :制服は、男子が黒の詰襟学生服、女子が紺のブレザーとスカートです。伝統的なデザインで、落ち着いた印象です。土曜授業 :基本的に土曜授業はありません。
熊本県立矢部高等学校の部活動・イベント 
部活動 
運動部 
特にユニークで全国的にも注目されているのが「二輪車競技部」です。 バイクの安全運転技術を競う部活動で、毎年全国大会に出場するほどの強豪です。 交通法規を守り、バランスやスラロームなどの運転技術を磨きます。 このほか、男子バレー部、女子バスケットボール部、日本拳法部、陸上部なども活発に活動しています。 文化部 
文化部では、吹奏楽部や芸術部のほか、専門学科の特色を活かした「林業部」や「生活・園芸部」があります。 林業部では、地域の伝統行事である「八朔祭」で使われる巨大な「大造り物」の制作に取り組むなど、地域に貢献する活動も行っています。 
イベント 
体育祭 :生徒たちが各団に分かれて様々な競技で競い合います。応援合戦や団ごとのパフォーマンスなど、見どころがたくさんあります。矢部高祭(文化祭) :各クラスや文化部が、日頃の学習や活動の成果を発表する場です。食農科学科による生産物の販売や、林業科学科の展示など、専門高校ならではの企画が人気を集めます。修学旅行 :例年、沖縄などを訪れ、平和学習や文化体験、マリンスポーツなどを楽しみます。仲間との絆を深める貴重な機会となっています。
熊本県立矢部高等学校の進学実績 
国公立大学 :少数ですが、熊本大学や熊本県立大学など、地元の国公立大学への進学者もいます。私立大学・短期大学 :熊本学園大学や崇城大学など、県内の私立大学を中心に、多様な大学・短大へ進学しています。指定校推薦の枠も複数あります。専門学校 :看護、医療、福祉、調理、美容など、各自の興味や目標に合わせた専門学校へ進学する生徒も多数います。就職 :就職希望者の就職率は、毎年ほぼ100%を達成しています。 特に、林業科学科の生徒は、公務員(林業職)や林業関連企業への就職に強く、全国で活躍する卒業生も少なくありません。 食農科学科の生徒も、農業法人や食品関連企業など、専門知識を活かせる分野で活躍しています。
熊本県立矢部高等学校の特長・アピールポイント 
自然をまるごとキャンパスにした専門教育 
食農科学科では広大な農場での野菜栽培や食品加工、林業科学科では演習林での測量やチェーンソー実習など、豊かな自然環境を最大限に活用したダイナミックな学びが体験できます。 生徒一人ひとりが主役になれる少人数教育 
全校生徒数が約120名、1学年が3クラスという小規模校のため、先生の目が行き届きやすく、個別の学習指導や進路相談など、手厚いサポートを受けることができます。 全国から仲間が集まる「地域みらい留学」 
山都町の支援のもと、全国から生徒を募集する「地域みらい留学」を積極的に受け入れています。 地元の生徒と県外からの生徒が交流することで、多様な価値観に触れ、学校全体が活性化しています。 全国レベルで活躍するユニークな部活動 
特に「二輪車競技部」は、全国大会の常連校として知られています。 バイクの安全運転技術を極めるという珍しい活動を通して、他では得られない経験と実績を積むことができます。 地域全体が学校の応援団!手厚い支援体制 
山都町が「矢部高校応援町民会議」を設置し、入学支度金の支給や教科書購入代金の補助、下宿代の補助など、様々な形で生徒を支援しています。 地域に愛され、支えられている学校です。 
熊本県立矢部高等学校の口コミ・評判のまとめ 
良い点 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「少人数なので、質問がしやすく、授業が分かりやすい」といった、手厚い指導体制を評価する声が多く聞かれます。 「自然に囲まれた環境で、のびのびと学校生活が送れる」「専門学科の実習が楽しく、将来に役立つ知識が身につく」など、学習環境や専門的な学びに対する満足度も高いようです。 「地域の人たちが優しく、イベントなどにも協力してくれる」「アットホームな雰囲気で、すぐに友達ができた」という、地域との繋がりや学校の雰囲気を魅力に感じる声もあります。 
気になる点 「交通の便があまり良くない」「近くに遊ぶ場所が少ない」といった、立地に関する意見が見られます。スクールバスなどを利用して通学している生徒が多いようです。 「生徒数が少ないため、部活動の種類が限られる」「もっと大人数の学校で多様な人と関わりたかった」という声も一部にはあるようです。 「施設や設備が少し古い部分がある」という指摘もありますが、学習に必要な環境は整えられています。 
アクセス・通学 
バスでのアクセス 熊本桜町バスターミナルから産交バスで約90分、「矢部高校前」バス停下車。 高速バス「ごかせ号」の「山都町」バス停から徒歩約5分。 
自動車でのアクセス 阿蘇くまもと空港から車で約35分。 熊本駅から車で約45分。 
熊本県立矢部高等学校受験生へのワンポイントアドバイス 

