神奈川県立港北高等学校は、横浜市港北区にあり、光と緑あふれる豊かな自然に囲まれた環境で、落ち着いて勉強に打ち込める学校です。1969年に設立された歴史ある進学校で、県内の公立高校としては初めて男子制服にブレザータイプを導入したことでも知られています。

「やがて大樹になるために」という校歌の一節をモットーに、生徒一人ひとりの「自学力」を育むことに力を入れているのが、港北高等学校の大きな特長です。授業や部活動、学校行事など、高校生活のあらゆる場面を通して、主体的に学び、仲間と協力しながら課題を解決していく力を養うことを目指しています。

この記事では、そんな神奈川県立港北高等学校について、偏差値や校風、部活動、進学実績などを詳しく紹介していきます。活気がありながらも落ち着いた雰囲気の中で、充実した高校生活を送りたいと考えている受験生や保護者の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

港北高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 神奈川県立港北高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒222-0037 神奈川県横浜市港北区大倉山7-35-1
代表電話番号 045-541-6251
公式サイト https://www.pen-kanagawa.ed.jp/kohoku-h/

港北高等学校の偏差値・難易度・併願校

港北高等学校の偏差値は56〜59前後とされており、神奈川県の公立高校の中では中堅上位に位置します。学力的に近い高校としては、横浜市立東高校、市ケ尾高校、市立桜丘高校などが挙げられます。毎年人気が高く、倍率は1.2倍から1.4倍程度で推移しているようです。

合格に必要な内申点の目安は、135点満点中107点前後と言われています。これは、中学2年生と3年生の9教科の成績で、オール4に近い評価が求められる水準です。入試本番の学力検査では、5教科合計で330点〜350点あたりが目標点となるでしょう。

神奈川県の公立高校入試制度では、公立高校同士の併願ができないため、港北高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択します。主な併願校としては、横浜翠陵高等学校、鶴見大学附属高等学校、麻布大学附属高等学校、横浜清風高等学校、横浜創英高等学校などが挙げられています。

港北高等学校に設置されている学科・コース

港北高等学校に設置されているのは、全日制の普通科のみです。文系・理系の選択は高校2年生から始まります。幅広い進路希望に対応できるカリキュラムが組まれており、生徒一人ひとりが自分の興味や目標に合わせて学習を進めることができます。

  • 普通科 – 基礎学力の定着を重視しつつ、生徒の主体性を育む「主体的・対話的で深い学び」を実践しています。独自の探究活動プログラム「思港」などを通して、課題発見・解決能力を養い、多様な大学進学に対応できる力を身につけることを目指します。

港北高等学校の特色・校風

港北高等学校の校風は、「穏やか」「落ち着いている」「平和」といった言葉で表現されることが多いようです。生徒たちは真面目で、授業にも集中して取り組む雰囲気があります。その一方で、行事などでは大いに盛り上がるなど、オンとオフの切り替えが上手な生徒が多いと言えるでしょう。

  • 宿題の量:多いと感じる生徒もいるようですが、日々の学習習慣を確立するためには適度な量という意見もあります。

  • 校則:頭髪の染色やピアスは禁止されており、服装に関しても規定があります。他の高校と比較して厳しいと感じる声もありますが、「高校生として当たり前のことを指導しているだけ」という口コミも見られます。スマートフォンの校内への持ち込みは許可されていますが、授業中は電源を切ってかばんにしまう決まりです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多いですが、活発な一面も持ち合わせており、全体的にバランスが良いと評判です。いじめはほとんどないという声が多く、安心して学校生活を送れる環境のようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服の評判:紺色のブレザーに、スクールカラーである緑のラインが入ったチェック柄のスカート・ズボンです。県内の公立高校で初めてブレザータイプを導入した伝統があり、シンプルで格好いい、可愛いと評判は良いようです。女子はネクタイとリボン、スカートとズボンを自由に選択できます。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

港北高等学校の部活動・イベント

部活動

港北高等学校は部活動が非常に盛んで、加入率は約80%にものぼります。運動部、文化部ともに多くの部が熱心に活動しており、関東大会や全国大会へ出場する実績も挙げています。

  • 運動部:陸上競技部、サッカー部、男女テニス部、ダンス部などが特に活発です。専用の陸上競技場があるなど、施設面も充実しています。

  • 文化部:放送部や軽音楽部が全国大会に出場するなど、高いレベルで活動しています。また、吹奏楽部も地域のイベントに参加するなど、「地域に愛されるバンド」をモットーに活動しています。天文部やコンピュータ部など、多様な部活動があります。

イベント

港北高等学校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。生徒が主体となって企画・運営し、毎回大きな盛り上がりを見せます。

  • 体育祭(6月):応援合戦が見どころで、クラスや団ごとに一体となって競い合います。

  • 思港祭(しこうさい・9月):文化祭の名称で、各クラスや文化部による展示、発表、模擬店などでにぎわいます。

  • 修学旅行(10月、2年):高校生活の大きな思い出となるイベントです。

  • その他のイベント:新入生歓迎遠足、球技大会、マラソン大会(1・2年)など、年間を通して様々な行事が予定されています。

港北高等学校の進学実績

港北高等学校の生徒の約9割が大学進学を希望しており、学校側もきめ細やかな進路指導で生徒の挑戦をサポートしています。国公立大学や難関私立大学へ、毎年多くの合格者を輩出しています。

  • 国公立大学:横浜国立大学、横浜市立大学、神奈川県立保健福祉大学、東京都立大学などへの合格実績があります。

  • 難関私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学のほか、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも多数の合格者を出しています。2024年度入試では、GMARCHに合計77名の合格者が出ています。

  • その他:日本大学、専修大学、駒澤大学、東洋大学といった大学や、地元の神奈川大学へも多くの生徒が進学しています。

これらの進学実績を支える取り組みとして、夏期講習や補習、大学訪問(1年)などが計画的に実施されています。また、指定校推薦枠も豊富にあるようです。

港北高等学校の特長・アピールポイント

港北高等学校には、生徒の成長を促す独自の魅力的な取り組みがたくさんあります。

  • 独自の探究活動プログラム「思港(しこう)」:「自学力」の育成を目標に、3年間を通して行われる探究活動です。生徒自らが課題を発見し、情報を収集・分析してレポートにまとめる活動を通して、思考力や表現力を養います。

  • アクティブ・ラーニング中心の授業:一方的に講義を聞くだけでなく、ペアワークやグループディスカッション、発表などを多く取り入れた授業が展開されています。

  • 充実した施設:図書館や売店、最近改修されたトイレなどが綺麗で充実していると評判です。また、グラウンドとは別に専用の陸上競技場も完備されています。

  • 一足制(土足制):校内では上履きに履き替える必要がなく、大学のような雰囲気で過ごせます。

  • 伝統ある制服:神奈川県の公立高校で初めてブレザータイプを導入した歴史があり、現在も機能的で洗練されたデザインが人気です。

  • 豊かな自然環境とアクセスの良さ:鶴見川のほとりに位置し、自然豊かな環境で学べます。最寄り駅からは少し歩きますが、複数の駅からアクセス可能です。

港北高等学校の口コミ・評判のまとめ

港北高等学校の口コミをまとめると、落ち着いた環境で充実した高校生活を送りたい生徒にとって、非常に満足度の高い学校であることがうかがえます。

  • 良い点:「穏やかで平和な雰囲気」「いじめが本当にない」「先生も生徒も良い人が多い」「行事が楽しい」「図書館やトイレなどの施設が綺麗」といった声が多数見られます。また、「勉強も部活も行事もバランス良く頑張りたい人にぴったりの学校」という評価も多いようです。

  • 気になる点:「最寄り駅から徒歩15分以上かかるのが少し遠い」「校則が少し厳しいと感じる部分がある」といった意見が見られます。また、「自称進学校」という厳しい意見も一部ありますが、多くの生徒は学校の進路指導に満足しているようです。

アクセス・通学

港北高等学校は複数の駅からアクセスが可能で、横浜市内を中心に幅広いエリアから生徒が通学しています。

  • 横浜市営地下鉄ブルーライン「新羽駅」より徒歩約16分

  • 東急東横線「大倉山駅」より徒歩約18分

  • JR横浜線・東急新横浜線「新横浜駅」より徒歩約25分

  • バスを利用する場合は、横浜市営バス「太尾堤」バス停から徒歩約5分、「太尾小学校前」バス停から徒歩約2〜3分です。

新羽駅から鶴見川の土手沿いを歩く通学路は、自然を感じられる「青春の道」として生徒たちに親しまれているようです。

港北高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

神奈川県立港北高等学校は、落ち着いた環境の中で、勉強にも部活動にも、そして学校行事にも一生懸命取り組みたいと考えているあなたにぴったりの学校です。先生と生徒の距離が近く、穏やかな校風なので、安心して3年間を過ごせるでしょう。特に、自ら課題を見つけて探究していく「思港」の活動は、大学進学後や社会に出てからも役立つ貴重な経験になるはずです。

港北高等学校を目指すなら、まずは中学校の授業を大切にし、内申点をしっかりと確保することが重要です。目標はオール4以上。苦手科目をなくし、安定して良い成績を収めることを目指しましょう。その上で、入試本番で5教科合計350点以上を取れる実力をつけるために、基礎問題を着実に解けるように練習を重ねてください。人気の高い港北高等学校ですが、目標に向かってコツコツと努力を続ければ、合格の道は必ず開けます。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。