神奈川県立白山高等学校は、横浜市緑区の緑豊かな丘の上にキャンパスを構える、普通科と美術科を併せ持つユニークな高校です。1976年に開校して以来、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、調和のとれた人間形成を目指す教育を実践しています。基礎学力の定着を重視しながら、豊かな感性を育む多様な学びが用意されているのが、この白山高等学校の大きな魅力です。

普通科では、それぞれの進路希望に応じたきめ細やかな指導が行われ、特に英語や数学では習熟度別の授業を取り入れるなど、一人ひとりのペースに合わせた学習が可能です。一方、専門学科である美術科では、本格的な設備の中で感性を磨き、表現力を高めることができます。全国の高校でも珍しい陶芸用の「穴窯」があることでも知られています。

この記事では、そんな白山高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績などを詳しく解説していきます。学校選びに悩んでいる中学生や保護者の方にとって、高校生活を具体的にイメージする手助けとなれば幸いです。

神奈川県立白山高等学校の基本情報

以下に、白山高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 神奈川県立白山高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒226-0006 神奈川県横浜市緑区白山4-71-1
代表電話番号 045-933-2231
公式サイト https://www.pen-kanagawa.ed.jp/hakusan-h/

神奈川県立白山高等学校の偏差値・難易度・併願校

白山高等学校を目指す上で気になる偏差値や難易度、そして併願校について見ていきましょう。

神奈川県立白山高等学校の偏差値は、学科によって異なります。

  • 普通科:43

  • 美術科:45

同じくらいの偏差値の高校としては、綾瀬高校(普通科)や綾瀬西高校などが挙げられます。 合格に必要な内申点の目安としては、美術科で9科目合計「28」程度(2年・3年内申を考慮した重点化後で84程度)が一つの指標となるようです。 普通科も同程度の内申点を目指すと良いでしょう。

神奈川県の公立高校入試制度では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、白山高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択しています。主な併願校としては、デザイン美術コースを持つ橘学苑高等学校や、メディアアート表現コースのある白鵬女子高等学校、柏木学園高等学校などが挙げられます。

神奈川県立白山高等学校に設置されている学科・コース

白山高等学校には、特色の異なる2つの学科が設置されています。

  • 普通科

    個性を伸ばし、バランスの取れた人間形成を目指す学科です。 1年次には英語と数学で習熟度別授業が行われるなど、基礎学力の定着に力を入れています。 2・3年生では、それぞれの進路や興味に合わせて科目を選択できるため、自分だけの時間割で学ぶことができます。

  • 美術科

    豊かな感性を磨き、一人ひとりの個性を伸ばすことを目指す専門学科です。 少人数制のきめ細やかな指導が特徴で、コンピューターグラフィックスや本格的な陶芸焼成窯「穴窯」など、充実した設備環境で専門性を高められます。

神奈川県立白山高等学校の特色・校風

白山高等学校の学校生活をより深く知るために、特色や校風について見ていきましょう。

学校全体の雰囲気は、「自由」でありながら「落ち着いている」という声や、「活気がある」という声など、多様な意見が見られます。普通科は賑やかで、美術科は比較的落ち着いた生徒が多いという傾向があるようです。

  • 宿題の量:多くはないという意見が一般的ですが、課題をしっかりこなすことが求められます。

  • 校則:他の高校と比較して、特に厳しいというわけではないようですが、頭髪や服装(特にスカート丈)に関する指導は行われることがあります。スマートフォンの使用は休み時間などに許可されているようです。

  • 生徒たちの雰囲気:普通科は活発で明るい生徒が多く、青春を楽しみたい人に向いているという口コミがあります。 一方、美術科は真面目で落ち着いた雰囲気の生徒が多いようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服:制服のデザインについては、良い評判とそうでない評判の両方があります。自分の目で確かめてみるのが良いでしょう。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

神奈川県立白山高等学校の部活動・イベント

部活動

白山高等学校では、多くの生徒が部活動に励んでいます。運動部、文化部ともに様々な部が活動しており、自分に合った部を見つけることができるでしょう。

特に有名なのは、全国の高校でも珍しい陶芸用の「穴窯」を持つ美術科の活動です。 穴窯での焼成は、生徒と地域の人々が一体となって行う一大イベントであり、協調性や達成感を味わう貴重な機会となっています。

運動部ではサッカー部、剣道部などが活発に活動しています。 文化部も多彩で、自分たちの興味をとことん追求できる環境です。

イベント

白山高校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。

  • 楓祭(文化祭)

    毎年9月に行われる文化祭は「楓祭(かえでさい)」と呼ばれ、大変な盛り上がりを見せます。 クラスごとの企画や文化部の発表など、生徒が主体となって創り上げるイベントです。

  • 体育祭

    6月に行われる体育祭も、学校全体が一体となる大きな行事です。 クラス対抗で様々な競技に挑み、団結力を深めます。

  • 修学旅行

    2年生の秋には修学旅行が実施されます。 行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な思い出となるでしょう。

その他にも、球技大会や社会見学、1年生を対象とした百人一首大会など、年間を通して様々な行事が企画されています。

神奈川県立白山高等学校の進学実績

白山高等学校の卒業生の進路は、大学、短期大学、専門学校、就職など多岐にわたります。一人ひとりの希望進路の実現に向けて、1年次からキャリア教育を充実させているのが特徴です。

2024年3月卒業生の進路状況を見ると、大学進学が94名、専門学校等が99名、就職・その他が62名などとなっています。

主な進学先大学としては、神奈川大学、関東学院大学、桜美林大学、和光大学、横浜商科大学などが挙げられます。 美術科の生徒は、女子美術大学、多摩美術大学、東京造形大学、横浜美術大学といった美術系の大学への進学実績が豊富です。

夏季休業中には補習や講習も実施され、生徒の学力向上と進路実現をサポートしています。

神奈川県立白山高等学校の特長・アピールポイント

白山高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 普通科と美術科の併置:2つの学科がお互いに刺激し合い、多様な価値観に触れることができる環境です。

  • 本格的な陶芸設備「穴窯」:全国的にも珍しい薪で焼く「穴窯」があり、本格的な陶芸体験ができます。 地域の方々との交流の場にもなっています。

  • 習熟度別授業の実施:普通科の英語・数学では、自分のレベルに合った授業を受けられるため、苦手克服や得意分野の伸長に繋がります。

  • きめ細やかなキャリア教育:1年次から系統的なキャリア教育を行い、生徒一人ひとりの自己実現をサポートします。

  • 充実した美術関連行事:美術科では校外展や卒業制作展など、作品を発表する機会が豊富に用意されています。

  • 緑豊かな学習環境:丘の上に広がるキャンパスは、落ち着いて学習に取り組むのに最適な環境です。

  • インクルーシブ教育実践推進校:2024年度からインクルーシブ教育実践推進校に指定され、多様な生徒が共に学ぶ環境づくりを進めています。

神奈川県立白山高等学校の口コミ・評判のまとめ

白山高等学校についての在校生や卒業生からの声を集めてみました。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」

    • 「普通科と美術科があり、色々なタイプの友達ができるのが楽しい」

    • 「楓祭(文化祭)や体育祭などの行事が盛り上がり、クラスの団結力が強まる」

    • 「美術科の設備が充実していて、専門的に学びたい人には最高の環境」

    • 「自分のペースで勉強を進めたい人には合っていると思う」

  • 気になる点:

    • 「最寄り駅から坂道が続くので、毎日の通学が少し大変」

    • 「校舎や施設が少し古いと感じる部分がある」

    • 「普通科は賑やかな雰囲気なので、静かに過ごしたい人には合わないかもしれない」

    • 「イベントのルールが少し厳しいと感じることがある」

アクセス・通学

白山高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。丘の上にあるため、駅からバスを利用するのが一般的です。

  • JR横浜線「鴨居駅」から:横浜市営バス「白山高校行」または「白山高校経由鴨居駅行」に約10分乗車、「白山高校正門前」下車。

  • JR横浜線・横浜市営地下鉄グリーンライン「中山駅」から:横浜市営バス「白山高校行」に約15分乗車、「白山高校正門前」下車。

  • 相鉄線「西谷駅」から:横浜市営バス・神奈中バス「千丸台団地行」に約10分乗車、終点「千丸台団地」下車後、徒歩約15分。

  • 相鉄線「鶴ヶ峰駅」から:相鉄バス「旭台行」に約10分乗車、「旭台」下車後、徒歩約13分。

横浜市緑区、旭区、都筑区など、学校周辺のエリアから通学している生徒が多いようです。

神奈川県立白山高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

神奈川県立白山高等学校は、自分の好きなことを見つけ、それに打ち込みたいと考えている生徒に特におすすめの学校です。特に、美術やデザインに強い興味がある人にとっては、専門的な設備と指導が受けられる美術科は非常に魅力的でしょう。普通科も、基礎からじっくり学び、自分の進路をしっかり見つけたいという生徒に合った環境です。

白山高等学校の入試では、内申点と学力検査のバランスが大切になります。まずは中学校の授業を大切にし、定期テストでしっかりと点数を取って、内申点を確保することに力を入れましょう。特に美術科を志望する場合は、中学校での美術の成績も重要になります。受験勉強では、苦手科目をなくし、どの教科でも安定して点数が取れるように基礎を固めることが合格への近道です。

高校生活は、勉強だけでなく、行事や部活動など様々な経験を通して大きく成長できる3年間です。白山高等学校で、あなたらしい充実した高校生活を送れるよう、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。