埼玉県立秩父高等学校は、秩父地方で唯一の普通科単独校として、長い歴史と伝統を誇る学校です。1907年(明治40年)の創立以来、地域社会を担う多くの人材を育成してきました。進学指導にも力を入れており、国公立大学や難関私立大学への進学者も輩出しています。

豊かな自然に囲まれた環境の中で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。学習はもちろん、部活動や学校行事にも積極的に取り組む「文武両道」の精神が根付いているのが、秩父高等学校の大きな魅力です。生徒一人ひとりの個性を尊重し、その可能性を最大限に引き出す教育が実践されています。

この記事では、そんな秩父高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しくご紹介します。歴史と実績に裏打ちされた確かな教育と、アットホームな雰囲気が両立するこの学校の魅力を、ぜひ感じ取ってください。

秩父高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 埼玉県立秩父高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒368-0035 埼玉県秩父市上町二丁目23番45号
代表電話番号 0494-22-3606
公式サイト https://chichibu-h.spec.ed.jp/

秩父高等学校の偏差値・難易度・併願校

秩父地方の進学校として知られる秩父高等学校は、安定した人気を誇ります。

  • 普通科:53

同じくらいの偏差値の高校としては、近隣の熊谷西高等学校(理数科)や深谷第一高等学校(普通科)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、30前後と言われています。ただし、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の得点も重要になります。

主な併願校としては、東京農業大学第三高等学校本庄東高等学校正智深谷高等学校など、県北部の私立高校が選ばれることが多いようです。これらの高校は、秩父高等学校を第一志望とする生徒の多くが受験する傾向にあります。

秩父高等学校に設置されている学科・コース

秩父高等学校では、生徒一人ひとりの進路希望に対応するため、きめ細やかなクラス編成を行っています。

  • 特進クラス(Sクラス・Aクラス):国公立大学や難関私立大学への進学を目指す生徒向けのクラスです。高いレベルの授業が展開され、応用力を養います。

  • 総合進学クラス:大学進学や専門学校、就職など、多様な進路に対応するクラスです。基礎学力の定着を図りながら、各自の目標実現をサポートします。

2年次からは文系・理系に分かれ、さらに3年次には40パターン以上の科目選択が可能になるなど、個々の希望に合わせた学習ができる体制が整っています。

秩父高等学校の特色・校風

秩父高等学校の校風は、「文武両道」や「落ち着いた雰囲気」といった言葉で表現されることが多いです。秩父地域唯一の進学校として、真面目に学習に取り組む生徒が多い一方で、部活動や行事にも全力で打ち込む活気があります。

  • 宿題の量:課題はほとんどなく、自主学習をしたい生徒にとっては良い環境との声があります。

  • 校則:近隣の高校と比較して、特に厳しいわけではないようです。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、使用に関するルールはあります。服装や頭髪の検査も定期的に行われますが、常識の範囲内であれば特に指導されることはないという口コミが見られます。

  • 生徒たちの雰囲気:落ち着いた真面目な生徒が多いと言われています。いじめなどのトラブルは少ないという評判です。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服の評判:男子は一般的な詰襟、女子は緑のラインが特徴的なセーラー服で、特に女子の制服は近隣の高校と比べても可愛らしいと評判です。

  • 土曜授業:隔週で土曜授業が実施されており、学力向上と部活動の活性化の両立を図っています。

秩父高等学校の部活動・イベント

部活動

秩父高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が文武両道を目指して活動に励んでいます。

運動部では、陸上競技部が関東大会に出場しているほか、ソフトテニス部、女子バスケットボール部、柔道部なども県大会で活躍しています。特に弓道部は県内でも強豪として知られています。文化部では、音楽部(合唱)が全国大会に出場経験のある名門です。また、書道部や箏曲部も全国レベルで活躍しており、放送部は全国大会に出場した実績があります。

イベント

  • いちょう祭(文化祭):毎年秋に開催される文化祭は「いちょう祭」と呼ばれ、研究発表や模擬店、ステージパフォーマンスなどで大変な盛り上がりを見せます。生徒が主体となって企画・運営を行い、クラスや部活動ごとの展示や発表は非常に見応えがあります。

  • 体育祭:体育祭では、クラス対抗で様々な競技が行われ、学校全体が一体となります。特に、最後に行われる伝統のフォークダンスは、多くの生徒が楽しみにしている名物イベントです。

  • 修学旅行:例年、関西方面へ実施されています。歴史的な建造物を見学したり、班別で自主行動をしたりと、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

  • 国際交流:オーストラリアのロビーナ高校と姉妹校提携を結んでおり、短期語学留学などの国際交流プログラムも実施されています。

秩父高等学校の進学実績

秩父高等学校は、地域の進学校として確かな大学進学実績を上げています。学校全体で進路指導に力を入れており、始業前や放課後の補習、夏休みの集中特別講座などを通じて、生徒の学力向上をサポートしています。

  • 国公立大学:埼玉大学、横浜国立大学などをはじめ、例年10数名の合格者を出しています。

  • 難関私立大学:GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)レベルの大学にも、毎年多くの合格者を輩出しています。

  • その他:大学・短大への指定校推薦枠も約760人以上と豊富にあり、多くの生徒が活用しています。看護系の専門学校への進学や、公務員として就職する生徒もいます。

秩父高等学校の特長・アピールポイント

秩父高等学校には、生徒の成長を支える独自の魅力的な取り組みが数多くあります。

  • 進路希望に合わせたクラス編成:1年次から特進クラスと総合進学クラスを設置し、個々の目標に応じたきめ細やかな指導を行っています。

  • 豊富な選択科目:3年次には40パターン以上の科目選択が可能で、多様な入試形式に対応できるカリキュラムが組まれています。

  • 隔週土曜授業の実施:授業時間を確保し、基礎学力の定着と応用力育成の両立を図っています。

  • 少人数・習熟度別授業:英語と数学では、少人数での習熟度別授業を取り入れ、一人ひとりの理解度に合わせた丁寧な指導を実践しています。

  • 盛んな国際交流:オーストラリアの姉妹校との短期留学プログラムなど、グローバルな視野を育む機会が用意されています。

  • 地域との連携:地域の小学生への学習支援活動や、卒業生によるキャリア教育講演会など、地域に根差した活動を積極的に行っています。

  • 伝統の学校行事:体育祭のフォークダンスなど、歴史の中で育まれてきたユニークな学校行事が生徒たちの楽しみの一つです。

秩父高等学校の口コミ・評判のまとめ

秩父高等学校に対する在校生や卒業生からの声は、学校の様々な側面を映し出しています。

  • 良い点:「落ち着いた雰囲気で勉強に集中できる」「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」「部活動が盛んで、文武両道が実践できる環境がある」「いちょう祭や体育祭などの行事がとても楽しい」といったポジティブな意見が多く見られます。特に、生徒会活動が活発で、学校生活の向上に貢献しているという評価もあります。

  • 気になる点:「いわゆる『自称進学校』で、期待しすぎるとギャップを感じるかもしれない」という声や、「特進クラスと一般クラスで、授業の進度や先生の熱意に差があるように感じる」といった意見も見受けられます。また、「施設の古さが少し気になる」という指摘や、坂の上にある立地から「駅から歩くのが少し大変」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

秩父高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • 秩父鉄道 秩父線「御花畑駅」より徒歩約10分

  • 西武鉄道 西武秩父線「西武秩父駅」より徒歩約11分

秩父市内や秩父郡内(横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町)から通学する生徒がほとんどですが、一部、寄居町など近隣の地域から通う生徒もいます。

秩父高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

歴史と豊かな自然に囲まれた環境で、充実した高校3年間を送りたいと考えているあなたに、秩父高等学校はぴったりの学校かもしれません。落ち着いた環境でじっくりと学習に取り組みたい人、そして部活動や学校行事にも全力で打ち込みたいという「文武両道」を目指す人には、特におすすめです。

秩父高等学校の入試では、中学校3年間の内申点と当日の学力検査の合計点で合否が決まります。まずは日々の授業を大切にし、定期テストで着実に点数を取ることで、しっかりとした内申点を確保することが合格への第一歩です。その上で、苦手科目をなくし、得意科目をさらに伸ばすための受験勉強を進めていきましょう。あなたの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。