聖学院高等学校は、東京都北区に位置する、1906年創立の歴史と伝統ある私立男子校です。キリスト教の教えに基づき、「Only One for Others(他者のために生きる、かけがえのない一人)」という教育理念を掲げ、生徒一人ひとりの個性を尊重し、社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

この学校の大きな魅力は、生徒の主体性を育む自由な校風と、探究型の授業や豊富なグローバル教育プログラムにあります。自分の興味や関心を深く掘り下げたい、あるいは将来、国際的な舞台で活躍したいと考えている生徒にとって、聖学院高等学校は非常に刺激的な環境と言えるでしょう。

この記事では、そんな聖学院高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、進学実績まで、中学生とその保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

聖学院高等学校の基本情報

以下に聖学院高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 聖学院高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男子校
所在地 〒114-8502 東京都北区中里3-12-1
代表電話番号 03-3917-1121
公式サイト https://www.seigakuin.ed.jp/

聖学院高等学校の偏差値・難易度・併願校

聖学院高等学校は中高一貫校ですが、高校からの募集も若干名行っています。

  • 偏差値: 58 程度。

偏差値58というのは、東京都内の私立高校の中では中堅上位に位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、保善高等学校や京華高等学校などがあります。合格のためには、中学校の成績で主要5教科を中心に、通知表の評価で「4」を多く取得していることが一つの目安となるでしょう。

聖学院高等学校を第一志望とする受験生の併願校としては、同じくらいの難易度や、それより少し挑戦的なレベルの私立高校が選ばれることが多いようです。具体的な併願校の例としては、様々な学校が考えられますが、自分の学力や校風の好みに合わせて慎重に選ぶことが大切です。

聖学院高等学校に設置されている学科・コース

聖学院高等学校では、生徒一人ひとりの興味や進路に合わせた学びを提供しています。

  • 普通科

    • Regular Class(レギュラークラス): 一般入試で入学する生徒が所属するクラスです。基礎学力の定着を図りながら、幅広い進路に対応できる力を養います。

    • Advanced Class(アドバンストクラス): 特待選抜入試に合格した生徒で構成され、難関国公立大学や医学部、早慶上理ICUといった難関私立大学への進学を目指すハイレベルな学習を行います。

    • Global Innovation Class(グローバルイノベーションクラス / GIC): 2021年度に新設されたクラスです。 探究型・PBL(課題解決)型の授業を軸に、英語でのディスカッションやSTEAM教育などを通して、世界で活躍できるグローバルイノベーターの育成を目指します。 海外大学や国内難関大学への進学を視野に入れた、先進的なカリキュラムが特徴です。

聖学院高等学校の特色・校風

聖学院高等学校の校風は、「自由闊達」や「生徒の主体性を尊重」といった言葉で表現されることが多いようです。キリスト教精神に基づいた人間教育を土台としながらも、生徒がのびのびと学校生活を送れる環境が整っています。

  • 校則: 他の私立高校と比較して、校則は比較的緩やかという評判が見られます。スマートフォンの校内での使用は、授業や学習目的以外では教員の許可が必要ですが、原則としてテスト期間以外はいつでも使用可能です。服装に関する規定も厳しすぎず、生徒の自主性が尊重されているようです。

  • 宿題の量: 宿題の量は標準的か、やや少なめという声があります。ただし、日々の学習習慣を身につけるための課題は出されるようです。

  • 生徒たちの雰囲気: 落ち着いていて、真面目な生徒が多いという印象です。自由な校風の中にも秩序があり、生徒同士の関係も良好なようです。

  • アルバイト: 家庭の事情など、特別な理由がある場合に限り、学校の許可を得て行うことが可能です。

  • 制服: 伝統的な紺色のブレザースタイルで、生徒からの評判も良いようです。ネクタイは紺とえんじの2色から選べます。また、夏にはポロシャツ(白・紺)も導入されています。

  • 土曜授業: 土曜日も通常授業が行われています。

聖学院高等学校の部活動・イベント

部活動

聖学院高等学校では、90%以上の生徒が何らかのクラブに所属しており、活動が盛んです。運動部、文化部ともに多彩なクラブがあり、先輩と後輩の仲が良いのも特徴です。

  • 運動部: アメリカンフットボール部や硬式テニス部などが、熱心に活動しています。

  • 文化部: 特にユニークなものとして「鉄道研究部・旅と鉄道部」や、科学系の「化学部」「環境生物部」「物理部」などがあります。また、レゴを使って創造力を育む「レゴ&ハンディクラフト部」も特徴的です。美術部は、記念祭での作品展示やオリジナルTシャツの販売など、活発に活動しています。

イベント

聖学院高等学校では、教室での学びだけでなく、年間を通して多彩な行事が開催され、生徒たちの人間性を豊かに育んでいます。

  • 創立記念祭(文化祭): 毎年11月に行われる最大のイベントです。クラスや部活動ごとの展示・発表、有志によるステージなど、大きな盛り上がりを見せます。

  • 体育祭: 6月に開催され、クラス対抗で様々な競技に熱中します。

  • 修学旅行: 高校2年生の10月に沖縄を訪れ、平和学習を行います。

  • 国際交流・体験学習: 希望者向けに、オーストラリア体験学習、カンボジアやタイでの研修旅行、アメリカ・シアトルプログラム、英国オックスフォード研修など、多彩な海外プログラムが用意されています。国内でも、高1のソーシャルデザインキャンプや中3の糸魚川農村体験学習など、ユニークな体験学習が豊富です。

聖学院高等学校の進学実績

聖学院高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポート体制が整っており、国公立大学から難関私立大学まで、幅広い合格実績を誇っています。

以下は、近年の主な大学への合格実績です。(人数は既卒生を含む場合があります)

  • 国公立大学: 旧帝大+一工に1名など、国公立大学へも合格者を出しています。

  • 難関私立大学:

    • 早慶上理ICU: 15名

    • GMARCH: 47名

    • 関関同立: 6名

これらの実績を支えているのが、充実した進路指導プログラムです。高校2年生からは文系・理系に分かれ、さらに多様な選択科目が設けられています。難関大学進学に対応するための補習や、夏休みなどを利用した講習も実施されており、生徒の学力向上を力強くバックアップしています。

聖学院高等学校の特長・アピールポイント

聖学院高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 「Only One for Others」の教育理念: キリスト教に基づき、一人ひとりの個性(賜物)を大切にし、それを他者や社会のために活かす人間を育てるという理念が、すべての教育活動の根幹にあります。

  • 先進的な「Global Innovation Class(GIC)」: 英語での探究型授業やSTEAM教育を実践する特別なクラスを設置し、次世代のグローバルリーダーを育成しています。

  • 豊富な探究型教育と体験学習: 教室での学びにとどまらず、農村体験や平和学習、ソーシャルデザインを学ぶキャンプなど、社会とつながる実践的な学びの機会が豊富に用意されています。

  • 充実したグローバル教育と海外研修: オーストラリアやアメリカ、アジア諸国への研修プログラムが多数あり、異文化理解を深め、国際感覚を養うことができます。

  • 生徒の主体性を育む自由な校風: 比較的緩やかな校則のもと、生徒がのびのびと個性を発揮できる環境が整っています。

  • 手厚い進路指導とサポート体制: 生徒一人ひとりの希望進路実現に向けて、グレード別の授業や豊富な講習など、きめ細やかなサポートを行っています。

  • 都心にありながら緑豊かなキャンパス: JR駒込駅から徒歩5分という好立地にありながら、落ち着いた学習環境が魅力です。

聖学院高等学校の口コミ・評判のまとめ

聖学院高等学校についての在校生や卒業生からの声を集めてみました。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「面倒見が良い」といった、教員のサポートの手厚さを評価する声が多く見られます。

    • 「自由な校風で、自分のやりたいことに挑戦できる環境がある」という意見も目立ちます。

    • 「行事が楽しく、クラスの団結力が強い」と感じている生徒も多いようです。

    • キリスト教に基づいた人間教育や、毎朝の礼拝が心を落ち着かせ、自分を見つめる良い機会になっているという声もあります。

  • 気になる点:

    • 「施設が部分的に古い」と感じる生徒もいるようです。

    • 「先生方は放任主義な面もある」という意見もあり、自主性が求められる環境とも言えそうです。

    • 男子校であるため、「共学の学校生活に憧れる」という声も一部にはあります。

アクセス・通学

聖学院高等学校は、交通の便が非常に良い場所にあります。

  • JR山手線「駒込駅」東口より 徒歩5分

  • 東京メトロ南北線「駒込駅」3番出口より 徒歩7分

  • JR京浜東北線「上中里駅」より 徒歩12分

東京都内だけでなく、埼玉県や千葉県など、幅広いエリアから生徒が通学しています。駒込駅近くの商店街を通って通学する生徒も多く、地域に見守られている温かい雰囲気があるようです。

聖学院高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

聖学院高等学校を目指す君へ。この学校は、ただ偏差値だけで測れる魅力以上のものを持っています。もし君が「自分の好きなことや興味のあることを、とことん探究してみたい」「受け身の勉強だけでなく、自分で課題を見つけて解決していくような学びがしたい」と考えているなら、聖学院高等学校は最高の環境になるはずです。

特に、新しいことに挑戦する意欲や、仲間と協力して何かを創り上げるのが好きな生徒に、この学校はぴったりです。受験勉強においては、基礎的な学力をしっかりと固めることはもちろんですが、面接では「高校で何を学びたいか」「将来どんなことに挑戦したいか」を自分の言葉で伝えられるように準備しておきましょう。聖学院高等学校で、君だけの「Only One」を輝かせる高校生活が送れるよう、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。