長崎県立壱岐高等学校は、壱岐島唯一の高等学校として、1909年の開校以来110年以上の長きにわたり、地域の教育を支えてきた歴史と伝統のある学校です。壱岐の豊かな自然と歴史文化に囲まれた環境の中で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。壱岐高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた多様な学びを提供しており、地域に根ざしながらも、全国、そして世界へと羽ばたく人材の育成を目指しています。

壱岐高等学校の魅力は、なんといってもその特色ある教育内容にあります。特に、全国から生徒を募集している「東アジア歴史・中国語コース」は、古代よりアジアとの交流拠点であった壱岐の地理的・歴史的背景を活かしたユニークな学びの場です。このコースでは、専門的な歴史研究や実践的な中国語学習を通して、国際的な視野を養うことができます。

この記事では、そんな魅力あふれる壱岐高等学校について、偏差値や難易度、設置されている学科・コース、学校生活の様子、部活動、進学実績などを、中学生とその保護者の皆さんにも分かりやすく、詳しくご紹介していきます。壱岐高等学校がどんな学校なのか、この記事を通して少しでも身近に感じていただければ幸いです。

長崎県立壱岐高等学校の基本情報

壱岐高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 長崎県立壱岐高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒811-5136 長崎県壱岐市郷ノ浦町片原触88番地
代表電話番号 0920-47-0081 / 0920-47-0082
公式サイト http://www.iki-high.jp

長崎県立壱岐高等学校の偏差値・難易度・併願校

壱岐高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は気になるところでしょう。ここでは、壱岐高等学校の偏差値と、合格の目安について解説します。

学科・コースごとの偏差値

  • 普通科:42

  • 普通科 東アジア歴史・中国語コース:37

難易度の目安と併願校

壱岐高等学校の偏差値は42で、長崎県内の公立高校の中では標準的な難易度に位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、私立の海星高等学校(フロンティア科)や九州文化学園高等学校(キャリアデザイン科、食物調理科、保育福祉科)などが挙げられます。

長崎県の公立高校入試では、他の公立高校を併願することはできません。そのため、壱岐高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、上記の九州文化学園高等学校などが考えられます。

合格に必要な内申点の具体的な目安は公表されていませんが、日頃の授業態度や定期テストの成績が重要になることは言うまでもありません。

長崎県立壱岐高等学校に設置されている学科・コース

壱岐高等学校には、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応えるための特色ある学科・コースが設置されています。壱岐高等学校でどのような学びができるのか、詳しく見ていきましょう。

  • 普通科 普通コース

    • どんなことを学ぶ場所か:2年次から理系と文系に分かれ、さらに3年次には国公立大学、私立大学、専門学校、就職・公務員など、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応したクラス編成で、きめ細やかな指導を行います。

    • どんな生徒におすすめか:大学進学から就職まで、幅広い進路を考えている生徒や、高校生活を通して自分のやりたいことを見つけたい生徒におすすめです。

  • 普通科 東アジア歴史・中国語コース

    • どんなことを学ぶ場所か:壱岐の豊富な歴史遺産を活かした歴史研究や、ネイティブ講師による本格的な中国語学習に取り組みます。1年次に両方を学び、2年次から「歴史学専攻」と「中国語専攻」に分かれて専門性を深めます。離島留学制度により、全国から生徒を募集しています。

    • どんな生徒におすすめか:歴史、特に東アジア史に興味がある生徒や、中国語を本格的に学んで将来に活かしたいと考えている生徒、国際的な分野で活躍したいという夢を持つ生徒に最適です。

長崎県立壱岐高等学校の特色・校風

壱岐高等学校は、「自律・明朗・友愛」を校訓に掲げ、生徒の主体性を尊重する校風です。

  • 校風のキーワード:文武両道、地域密着、アットホーム

  • 宿題の量:口コミによると、毎日の課題は少ないものの、週末課題は多いと感じる生徒がいるようです。先生によっては宿題の量がかなり多い人もいるとの声もあります。

  • 校則:他の高校と比較して特に厳しいという声は少ないですが、スマートフォンの校内での使用は原則禁止(許可制)など、一定のルールは設けられています。服装や頭髪については、定期的に検査が行われるようです。

  • 生徒たちの雰囲気:生徒同士の仲が良く、アットホームな雰囲気があるようです。進学を目指す生徒が集まる「アッパー」と呼ばれるクラスがあり、学習意欲の高い生徒も多く在籍しています。

  • アルバイト:アルバイトは原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服の評判:制服は、男子が伝統的な学生服(学ラン)、女子は紺色のブレザーです。デザインについては、シンプルで伝統的という意見がある一方で、「ださい」という声も一部見られます。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありませんが、3年生を対象とした土曜学習が年に数回実施されることがあります。

長崎県立壱岐高等学校の部活動・イベント

部活動

壱岐高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が文武両道を目指して活動に励んでいます。運動部、文化部ともに充実しており、活気にあふれています。

  • 運動部

    特に男子バレーボール部は全国レベルの実績を誇り、過去には春の高校バレーで全国ベスト8、全国高校総合体育大会で準優勝という輝かしい成績を収めています。また、野球部も県大会で上位に進出するなど活躍が目立ちます。離島というハンデを感じさせない高いレベルでの活動が魅力です。

  • 文化部

    文化部では、吹奏楽部や書道部の活動が盛んです。特に文化祭での書道パフォーマンスは人気を集めています。調理部など、アットホームな雰囲気で楽しめる部活動もあります。

イベント

壱岐高等学校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事が一年を通して数多く開催され、学校生活を彩ります。

  • 体育祭(5月):クラス対抗で様々な競技に熱中し、大きな盛り上がりを見せます。

  • 文化祭(9月):文化部の発表の場であり、書道パフォーマンスや吹奏楽部の演奏、有志によるバンド演奏やダンスなどで大変盛り上がります。

  • 修学旅行(12月):仲間との絆を深める貴重な機会です。

  • マラソン大会(12月):冬の壱岐を舞台に、生徒たちが健脚を競います。

長崎県立壱岐高等学校の進学実績

壱岐高等学校は、離島にある高校ながらも高い進学実績を誇っています。生徒一人ひとりの希望進路の実現に向けて、手厚いサポート体制が整えられています。

主な大学進学実績

壱岐高等学校は、国公立大学への進学者を毎年多数輩出しています。

  • 国公立大学

    長崎大学、九州大学、熊本大学、福岡教育大学、長崎県立大学など、地元の九州を中心とした大学への進学者が多いのが特徴です。過去には東京大学や京都大学への合格者も出ています。

  • 難関私立大学

    早稲田大学や立命館大学といった難関私立大学への合格実績もあります。

  • その他の進路

    大学進学だけでなく、専門学校への進学や、公務員・民間企業への就職など、多様な進路に対応しています。特に「東アジア歴史・中国語コース」の卒業生は、語学力や専門知識を活かして、上海外国語大学への進学やハウステンボスへの就職といった実績も残しています。

進学サポート

大学進学を目指す生徒のために、補習授業が充実しています。また、英検や漢検、GTECなどを学校で受験できる体制も整っており、資格取得にも力を入れています。先生方は親身になって生徒の相談に乗ってくれると評判です。

長崎県立壱岐高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、壱岐高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをご紹介します。

  • 全国から生徒が集まる「東アジア歴史・中国語コース」

    壱岐の歴史的・地理的特性を最大限に活かしたコースです。離島留学制度を利用して、全国から同じ志を持つ仲間が集まります。

  • 充実した離島留学制度

    島外からの生徒のために、学習環境だけでなく生活面でのサポートも手厚く行われています。体験入学や宿泊体験プログラムも用意されています。

  • 地域と連携した学び

    一支国博物館の見学や未調査遺跡の発掘調査など、学校外でのフィールドワークを積極的に取り入れています。

  • 本格的な語学研修

    中国語専攻では、上海での語学研修に参加する機会があり、実践的な語学力を身につけることができます。また、中国の杭州外国語学校とのオンライン交流なども行っています。

  • 文武両道を体現する活発な部活動

    全国大会で活躍する部活動がある一方で、多くの生徒が学業と部活動を両立させています。

  • アットホームで面倒見の良い校風

    先生と生徒の距離が近く、一人ひとりの生徒に寄り添った指導が受けられると評判です。

  • 110年以上の歴史と伝統

    1909年の創立以来、多くの卒業生を輩出してきた伝統校であり、地域からの信頼も厚い学校です。

長崎県立壱岐高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、壱岐高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

良い点

  • 「先生方が親身になって接してくれ、質問にも優しく教えてくれる」という声が多く、手厚いサポート体制が評価されています。

  • 「自分のやる気次第で、高校3年間が大きく変わる環境がある」と感じている生徒が多く、主体的に学べる環境が整っています。

  • 「アッパー」と呼ばれる上位クラスに入れば、難関大学も十分に狙えるという意見があります。

  • 「学校行事が楽しく、みんなが仲が良い」といった、アットホームな校風を魅力に感じる声も多いです。

  • 離島のハンデはあるものの、各種検定を校内で受けられるなど、進学への対策がなされている点が評価されています。

気になる点

  • 「自称進学校」という言葉で表現されることがあり、偏差値と進学実績のバランスについて様々な意見があるようです。

  • 「週末課題が非常に多い」と感じる生徒がおり、学習負担が大きいと感じる場合もあるようです。

  • 「スマホの持ち込みはOKだが使用は禁止」という校則に疑問を感じる声があります。

  • 制服のデザインについては、好みが分かれるようです。

アクセス・通学

壱岐高等学校は、壱岐の玄関口である郷ノ浦港を一望できる高台に位置しています。

  • アクセス方法

    島内の生徒の多くは、路線バスや自転車、または保護者の送迎で通学しています。最寄りのバス停は「壱岐高校前」です。

  • 通学エリア

    ほとんどの生徒が壱岐島内から通学していますが、「東アジア歴史・中国語コース」には離島留学制度を利用して、長崎県外から入学する生徒もいます。

長崎県立壱岐高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

壱岐高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして応援メッセージを送ります。

壱岐高等学校は、豊かな自然と歴史に囲まれた素晴らしい環境の中で、自分のペースでじっくりと学びたい生徒に特におすすめの学校です。特に、歴史や語学に強い興味があり、専門的な知識を深めたいと考えているなら、「東アジア歴史・中国語コース」は最高の環境でしょう。また、勉強だけでなく部活動にも全力で打ち込み、充実した高校生活を送りたいと考えている君にも、壱岐高等学校はきっと応えてくれます。

受験勉強においては、まずは中学校での基礎学力をしっかりと固めることが大切です。壱岐高等学校が求める生徒像には、「自らが定めた進路目標の実現に向けて、学習を継続し、最後まで努力する意志・意欲のある生徒」とあります。日々の授業を大切にし、こつこつと努力を積み重ねる姿勢が合格への一番の近道です。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。