青森県立柏木農業高等学校は、青森県平川市に位置し、1926年(大正15年)創立の歴史と伝統を誇る農業の専門高校です。りんごをはじめとした農業や、環境、食品、福祉など、現代社会で即戦力となる人材の育成を目指しています。広大な敷地と充実した施設で、専門的な知識と技術を実践的に学ぶことができるのが、この柏木農業高等学校の大きな魅力です。

「誠実」「勤勉」「公正」を校訓に掲げ、生命や自然を大切にする心や、他者を思いやる豊かな人間性を育む教育を実践しています。生徒一人ひとりの進路目標達成に向けて、きめ細やかな指導が行われており、卒業生は県内はもちろん、全国の様々な分野で活躍しています。

この記事では、そんな柏木農業高等学校の具体的な学びの内容から学校生活の様子、卒業後の進路まで、受験生や保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく解説していきます。農業や食品、環境分野に興味がある人にとって、柏木農業高等学校がどのような可能性を秘めているのか、一緒に見ていきましょう。

青森県立柏木農業高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 青森県立柏木農業高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒036-0112 青森県平川市荒田上駒田130
代表電話番号 0172-44-3015
公式サイト http://www.kashiwagi-ah.asn.ed.jp/

青森県立柏木農業高等学校の偏差値・難易度・併願校

柏木農業高等学校の偏差値は37です。これは、専門的な知識や技術を身につけたいという意欲があれば、基礎的な学力から着実にステップアップできる難易度と言えるでしょう。

同じくらいの偏差値の高校としては、五所川原農林高等学校や名久井農業高等学校などがあります。合格に必要な内申点の目安としては、中学校での基本的な学習内容を理解し、真面目に授業に取り組んでいることが評価される傾向にあります。

青森県の公立高校入試制度では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、柏木農業高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、弘前東高等学校や、八戸工業大学第一高等学校、向陵高等学校などが挙げられます。

青森県立柏木農業高等学校に設置されている学科・コース

柏木農業高等学校には、農業の各分野に特化した4つの学科が設置されており、専門性を高めることができます。(※令和6年度より生活科学科は募集停止となっています)

  • 生物生産科

    • どんなことを学ぶ場所か:米や果樹、野菜などの農産物の生産や経営について、実習を通して学びます。特に、地域特産のりんご栽培については専門的な科目が設置されています。

    • どんな生徒におすすめか:作物を育てることに興味があり、将来、農業のスペシャリストとして地域に貢献したい人におすすめです。

  • 環境工学科

    • どんなことを学ぶ場所か:農業機械の整備・操作や、農業土木、造園、環境保全に関する技術を学びます。2年生からは「農業機械コース」と「地域デザインコース」に分かれます。

    • どんな生徒におすすめか:機械いじりが好き、自然環境を守る仕事に関心がある、地域社会の発展に貢献したいという意欲のある人におすすめです。

  • 食品科学科

    • どんなことを学ぶ場所か:ジャムやジュースなどの食品加工、食品の栄養成分や微生物に関する実験など、食と農業について幅広く学びます。

    • どんな生徒におすすめか:食品開発や品質管理に興味があり、将来、食品関連の産業で活躍したい人におすすめです。

  • 生活科学科

    • どんなことを学ぶ場所か:介護や福祉に関する知識と技術を学び、地域の福祉に貢献できる人材を目指します。

    • どんな生徒におすすめか:人と接することが好きで、誰かの役に立ちたい、福祉の分野で専門性を身につけたい人におすすめです。(※令和6年度より募集停止)

青森県立柏木農業高等学校の特色・校風

柏木農業高等学校は、「実践重視」「地域連携」「資格取得に強い」といったキーワードで表される校風です。広大な農場や充実した実習設備を活用し、体験的な学習を数多く取り入れています。

  • 宿題の量:専門的な実習やレポートが多く、一般的な普通科高校とは異なる種類の課題が出されることが多いようです。計画的に学習を進める習慣が大切になります。

  • 校則:頭髪や服装に関する規定は比較的厳しいという声が見られます。染色や脱色、パーマは認められていません。制服は指定のものがあり、着こなしについても細かなルールが定められています。

  • 生徒たちの雰囲気:農業という共通の目標を持つ生徒が多く、真面目で落ち着いた雰囲気があるようです。実習などを通して協力し合う場面が多いため、生徒同士の連帯感が強いという特徴もあります。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、長期休業中など、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。学校に確認が必要です。

  • 制服の評判:男子はブレザーとスラックス、女子はブレザーとスカートが基本スタイルです。落ち着いたデザインで、特に女子の制服は可愛いという評判もあるようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

青森県立柏木農業高等学校の部活動・イベント

部活動

柏木農業高等学校では、農業高校ならではの部活動が盛んです。特に農業クラブは、全国大会でも優秀な成績を収めるなど、活発に活動しています。

  • 農業クラブ:農業に関するプロジェクト活動や意見発表などを行い、専門的な知識や技術を深めます。全国規模の大会もあり、生徒たちは日々の学習の成果を発揮しています。

  • 運動部:野球部、陸上競技部、相撲部、レスリング部など、多くの運動部が活動しています。特に相撲部やレスリング部は、東北大会や全国大会に出場する実力を持っています。

  • 文化部:吹奏楽部や写真部、茶道部など文化部も充実しており、それぞれの興味関心に合わせて活動することができます。

イベント

柏木農業高等学校では、生徒たちの手で作り上げるイベントが多く、学校全体が一体となって盛り上がります。

  • 柏農祭(文化祭):毎年秋に開催される最大のイベントです。生徒たちが栽培した新鮮な野菜や果物、手作りのジャムなどの加工品が販売され、毎年多くの地域住民で賑わいます。各クラスや文化部による展示や発表も見どころの一つです。

  • 体育祭:クラス対抗で様々な競技が行われ、生徒たちの団結力が深まるイベントです。

  • 修学旅行:2年生の冬に関西方面へ行きます。京都でのりんご販売実習など、農業高校ならではの研修も組み込まれており、貴重な体験ができます。

青森県立柏木農業高等学校の進学実績

柏木農業高等学校の卒業生は、専門性を活かして多様な進路に進んでいます。大学進学から専門学校、就職まで、幅広い選択肢があるのが特長です。

  • 国公立大学:弘前大学や青森公立大学、秋田県立大学などへの進学実績があります。

  • 私立大学:弘前学院大学、柴田学園大学、青森大学など、地元の私立大学への進学者が多い傾向にあります。

  • 専門学校など:農業大学校や、看護・医療、調理、美容などの専門学校へ進学し、より専門的な技術を身につける生徒も多数います。

  • 就職:県内の食品関連企業や農業法人、製造業などへの就職が中心です。公務員(自衛隊など)になる卒業生もいます。

進路実現に向けて、1年生の時から進路ガイダンスや企業見学会、インターンシップなどを積極的に実施し、生徒一人ひとりのキャリア形成をサポートしています。

青森県立柏木農業高等学校の特長・アピールポイント

柏木農業高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 広大な実習農場と充実した施設:りんご園や水田、畑、ガラス温室、各種加工施設など、本格的な学習環境が整っています。

  • 実践的な学び(GAP認証取得):国際基準の農業認証であるGLOBALG.A.P.(グローバルギャップ)の取得に取り組んでおり、最先端の農業を学ぶことができます。

  • 豊富な資格取得の機会:毒物劇物取扱者、危険物取扱者、小型車両系建設機械、フォークリフト、溶接など、将来に役立つ多くの資格取得が可能です。

  • 地域に根差した活動:「柏農祭」での生産物販売や、地域のイベントへの参加などを通して、地域社会との交流を深めています。

  • 全国からの生徒募集:全国から生徒を募集しており、多様なバックグラウンドを持つ仲間と学ぶことができます。平川市による県外からの入学者への支援制度もあります。

  • 手作りの加工品開発と販売:生徒たちが開発したジャムやジュースなどの加工品は、地域の直売所でも販売され、好評を得ています。

  • 農業クラブ活動の活発さ:日々の学習成果を発表する大会で、全国レベルで活躍するチャンスがあります。

青森県立柏木農業高等学校の口コミ・評判のまとめ

柏木農業高等学校の口コミをまとめると、専門的な学びへの満足度の高さがうかがえます。

  • 良い点:

    • 「将来の夢が明確な人にとっては最高の環境。専門的な知識や技術が身につき、資格もたくさん取れる」

    • 「実習が多く、座学だけでは学べないことを体験できるのが楽しい」

    • 「先生方が親身になって進路相談に乗ってくれるので、安心して将来を考えられる」

    • 「柏農祭は地域の人もたくさん来てくれて、自分たちが作ったものを売るのがやりがいになる」

  • 気になる点:

    • 「校則が少し厳しいと感じることがある。特に頭髪検査は厳しい」

    • 「専門科目の勉強は大変。予習復習が欠かせない」

    • 「駅から少し歩くので、雨の日や冬は少し大変」

    • 「虫が苦手な人は、農場での実習に慣れるまで時間がかかるかもしれない」

アクセス・通学

柏木農業高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • 最寄り駅:弘南鉄道弘南線「柏農高校前駅」から徒歩約5分

  • バス:弘南バスの停留所も近くにあります。

平川市内や弘前市、黒石市、大鰐町など、津軽地域を中心に広いエリアから生徒が通学しています。電車やバスなどの公共交通機関を利用する生徒が多いですが、自転車で通学する生徒も見られます。

青森県立柏木農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

柏木農業高等学校は、「農業や食品、環境の分野で活躍したい」という明確な目標を持つあなたにぴったりの学校です。専門的な実習を通して、教科書だけでは学べない「生きる力」を身につけることができます。もしあなたが、植物を育てたり、ものづくりをしたり、自然の中で活動することが好きなら、柏木農業高等学校での3年間は、きっと充実したものになるでしょう。

受験勉強においては、5教科の基礎を固めることが大切です。特に、理科や社会は農業と深く関わる分野なので、興味を持って学習に取り組むと良いでしょう。また、面接では「なぜ柏木農業高等学校で学びたいのか」「将来どんなことに挑戦したいのか」を自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておくことが重要です。あなたの熱意をぜひアピールしてください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。