静岡県立遠江総合高等学校は、遠州の小京都と呼ばれる自然豊かな森町にある、地域に根ざした総合学科の高校です。2009年に歴史ある森高校と周智高校が統合して誕生し、新しい伝統を築いています。生徒一人ひとりの興味や進路希望に合わせて、普通科目から専門科目まで幅広く学べるのが、この遠江総合高等学校の最大の魅力です。
「自立した、さわやかな高校生」の育成を目指し、地域と連携した探究活動やキャリア教育に力を入れています。5つの多彩な系列から自分の未来を描くことができるため、夢を見つけ、実現するための第一歩を踏み出すのに最適な環境が整っています。
この記事では、そんな遠江総合高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しくご紹介します。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
遠江総合高等学校の基本情報
遠江総合高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。
遠江総合高等学校の偏差値・難易度・併願校
遠江総合高等学校の受験を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。自分の学力と照らし合わせ、合格の可能性を探ってみましょう。
総合学科の偏差値は「41」前後とされています。静岡県内の公立高校の中では、比較的入学しやすいレベルと言えるでしょう。しかし、総合学科という特性上、多様な生徒が集まるため、油断は禁物です。
合格に必要な内申点の目安は、9教科で「25」前後が一つの基準となりそうです。学力調査(学調)では、250点満点中「90〜100点」あたりを目指すと良いでしょう。ただし、これらはあくまで目安であり、年度によって変動するため、参考程度に考えてください。
静岡県の公立高校入試制度では、公立高校同士の併願はできません。そのため、遠江総合高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、磐田東高等学校、常葉大学附属菊川高等学校、浜松学院高等学校などが挙げられます。
遠江総合高等学校に設置されている学科・コース
遠江総合高等学校は、普通科や専門学科の枠にとらわれない「総合学科」の高校です。1年次では共通の科目を学びながら自分の興味・関心を探り、2年次から以下の5つの「系列」に分かれて、より専門的な学習を進めていきます。
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文理総合系列
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どんなことを学ぶ?:国語、数学、理科、英語などの普通科目を重点的に学び、大学進学を目指します。文系・理系のどちらにも対応できるカリキュラムが特徴です。
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どんな生徒におすすめ?:国公立大学や私立大学への進学を考えている人、まだ具体的にやりたいことは決まっていないけれど、幅広く学んで可能性を広げたい人におすすめです。
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食品園芸系列
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どんなことを学ぶ?:野菜や草花の栽培から、食品の加工・分析、流通まで、食と農に関する知識と技術を実践的に学びます。
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どんな生徒におすすめ?:農業や食品開発、栄養士などに興味がある人、自然の中で体を動かすのが好きな人に向いています。
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機械情報系列
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どんなことを学ぶ?:機械の設計や製作、コンピュータ制御などの工業技術の基礎を学びます。資格取得にも力を入れています。
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どんな生徒におすすめ?:ものづくりや機械いじりが好きな人、将来エンジニアや技術者として活躍したい人におすすめです。
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ビジネス系列
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どんなことを学ぶ?:簿記や会計、情報処理、マーケティングなど、ビジネス社会で役立つ知識とスキルを身につけます。
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どんな生徒におすすめ?:将来、起業したい人や企業の経理・事務職などで活躍したい人、実践的な資格を取得したい人にぴったりです。
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ライフデザイン系列
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どんなことを学ぶ?:衣食住や福祉、保育に関する知識と技術を学び、人々の生活を豊かにするための力を育みます。
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どんな生徒におすすめ?:ファッション、調理、保育士、介護福祉士などに興味がある人、人の役に立つ仕事がしたいと考えている人におすすめです。
遠江総合高等学校の特色・校風
遠江総合高等学校は、「地域連携」「キャリア教育」「文武両道」といったキーワードで表される校風を持つ学校です。2009年に開校した比較的新しい学校のため、校舎や設備が綺麗で学習環境が整っていると評判です。
生徒たちの雰囲気は、総合学科ということもあり、様々な興味や目標を持った生徒が集まっているため多様性があります。口コミでは「騒がしい人が多い」という声がある一方で、「自分の努力次第で進路の幅が広がる」といった意見も見られます。
校則については、社会のルールを理解し、主体的に守ることを目指して設定されています。口コミを見ると、ピアスや髪染めは禁止されているようです。スマートフォンの使用に関しては、校内でのルールを守れば使用可能なようですが、詳細は学校説明会などで確認が必要です。アルバイトは許可制となっている場合が多いようです。
制服は男女ともにブレザータイプで、落ち着いたデザインが特徴です。土曜授業は基本的にないようですが、行事や模試などで登校日となることがあります。
遠江総合高等学校の部活動・イベント
部活動
遠江総合高等学校では、運動部・文化部ともに多くの部が活発に活動しています。
運動部は、野球部、サッカー部、陸上競技部、ハンドボール部、テニス部、バスケットボール部、卓球部、弓道部、柔道部などがあります。特に野球部は地域からも応援されるチームを目指し、熱心に活動しています。
文化部も、吹奏楽部、美術部、書道部、郷土芸能部、メカトロ部、ビジネス部など、総合学科の特色を生かした多様な部活動が揃っています。中でも吹奏楽部は、過去に日本管楽合奏コンテスト全国大会に出場した実績があります。
イベント
遠江総合高等学校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事が盛りだくさんです。
特に文化祭である「遠江祭」は、各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表を行い、毎年大変な盛り上がりを見せます。体育祭も、クラス対抗で様々な競技に熱中し、生徒たちの団結力が深まる一大イベントです。
修学旅行は、生徒たちの見聞を広める貴重な機会となっています。行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深め、忘れられない思い出を作ることができるでしょう。
遠江総合高等学校の進学実績
遠江総合高等学校は、総合学科の特性を活かし、大学進学から専門学校、就職まで幅広い進路に対応しています。生徒一人ひとりの希望に合わせた手厚い進路指導が特徴です。
近年の進路状況を見ると、卒業生の約半数が就職し、残りの半数が大学、短大、専門学校へ進学しています。
大学進学では、地元の静岡大学や静岡県立大学などの国公立大学や、県内外の私立大学への合格実績があります。専門学校への進学も多く、看護、福祉、調理、美容など、各系列で学んだ専門知識をさらに深める道を選ぶ生徒も少なくありません。
就職に関しては、地元企業を中心に安定した実績を誇ります。学校には多くの求人が寄せられ、先生方のサポートを受けながら、希望の就職先を見つけることができます。
遠江総合高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、遠江総合高等学校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。
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5つの多彩な専門系列:自分の興味や将来の夢に合わせて、文理総合、食品園芸、機械情報、ビジネス、ライフデザインの5つの系列から専門分野を深く学べます。
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地域と連携した探究活動「森町プロジェクト」:2年次には、地元森町役場と連携し、町が抱える課題について高校生の視点で考え、解決策を探る探究活動に取り組みます。
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充実したキャリア教育「遠高16の力」:社会で必要とされる16の力を育成する独自のキャリア教育プログラムを展開し、生徒一人ひとりの「自立」を目指します。
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新しく快適な学習環境:2009年に開校した比較的新しい学校のため、校舎や実習施設などの設備が充実しており、快適な環境で学ぶことができます。
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幅広い進路実現をサポート:大学進学から就職まで、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応できるカリキュラムと手厚いサポート体制が整っています。
遠江総合高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からの声をまとめました。学校選びの参考にしてください。
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良い点:
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「総合学科なので、自分の興味がある分野を専門的に学べるのが良い」
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「校舎が新しくて綺麗なので、気持ちよく学校生活が送れる」
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「先生方が親身に進路相談に乗ってくれるので心強い」
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「就職希望者へのサポートが手厚く、多くの求人がある」
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「様々な系列の生徒がいるので、多様な価値観に触れることができる」
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気になる点:
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「一部の生徒が騒がしく、授業に集中しにくいことがあるという声がある」
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「駅から少し歩くので、雨の日は少し大変」
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「進学を目指すには、個人の努力がかなり必要になるという意見がある」
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「先生によって指導の熱心さに差があると感じる生徒もいる」
アクセス・通学
遠江総合高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。
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天竜浜名湖鉄道「遠州森駅」から徒歩約7〜10分
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天竜浜名湖鉄道「戸綿駅」から徒歩約11分
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秋葉バスサービス「遠江総合高校前」バス停から徒歩約3分
学校は森町の中心部に位置しており、磐田市、袋井市、掛川市などから通学している生徒が多いようです。遠州森駅が最寄り駅のため、天竜浜名湖鉄道沿線の生徒にとっては通いやすい立地と言えるでしょう。
遠江総合高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
遠江総合高等学校は、「将来やりたいことがまだ決まっていないけれど、高校生活の中で自分の可能性を見つけたい」と考えている君にぴったりの学校です。普通科目の勉強だけでなく、農業、工業、商業、家庭、福祉といった専門的な分野に触れることができるので、きっと夢中になれる何かが見つかるはずです。
この学校は、特に「自ら学ぶ意欲」を大切にしています。授業や探究活動で積極的に質問したり、自分の意見を発表したりできる生徒を求めています。受験勉強では、まずは中学校の基礎的な内容をしっかりと固めることが大切です。特に、内申点は合否の重要な判断材料になるので、日々の授業態度や提出物を疎かにしないようにしましょう。
遠江総合高等学校で、自分の未来をデザインする3年間を過ごしてみませんか?応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。