宮崎県立高鍋農業高等学校は、ただの農業高校ではありません。120年以上の長い歴史と伝統を誇り、旧高鍋藩の舞鶴城跡という文化的な香りが漂う美しい環境で学べる、とてもユニークな学校です。農業と聞くと、少し特別なイメージを持つかもしれませんが、高鍋農業高等学校では、野菜や果物、動物の飼育はもちろん、パンやジャムなどの食品加工、さらには商品の企画や販売まで、私たちの「食」に関わる幅広い分野を実践的に学ぶことができます。
高鍋農業高等学校の基本情報
高鍋農業高等学校の偏差値・難易度・併願校
園芸科学科:40 畜産科学科:40 フードビジネス科:40 生活科学科:40 緑地工学科:40 森林科学科:40
(※複数の学科がありますが、偏差値はおおむね40前後とされています)
高鍋農業高等学校に設置されている学科・コース
園芸科学科(全寮制)
野菜や草花、果物の栽培技術や農業経営について学びます。将来、農家やフラワーショップ、造園関係の仕事に就きたい人におすすめです。 畜産科学科(全寮制)
乳牛や和牛、豚などの飼育管理や畜産物の加工・販売について学びます。動物が好きで、酪農家や畜産技術者、ペット関連の仕事を目指す人にぴったりです。 フードビジネス科
米や野菜の栽培から、加工品の開発、販売戦略までを総合的に学びます。食べることが好きで、食品の商品開発やカフェ経営などに興味がある人におすすめです。 生活科学科
保育や福祉、調理、被服など、生活に密着した知識と技術を幅広く学びます。将来、保育士や介護福祉士、栄養士などを目指す人に適しています。 緑地工学科
造園のデザイン・施工や、測量技術、土木について学びます。公園や庭のデザインをする造園家や、建設・土木関係の技術者になりたい人におすすめです。 森林科学科
森林の育成・管理や、木材の加工・利用、きのこ栽培などについて学びます。自然や環境問題に関心があり、林業技術者や家具職人などを目指す人にぴったりです。
高鍋農業高等学校の特色・校風
校風・生徒の雰囲気
校風は「研学修技」「勤労興産」「礼節敬愛」「感恩報謝」という校訓に表れています。生徒たちは真面目で素朴な雰囲気の人が多く、専門的な知識や技術を身につけたいという目的意識を持って入学してくる生徒が多いようです。実習などを通じて協力し合う場面が多いため、生徒同士の仲が良いという声も聞かれます。 校則
校則は、他の高校と比較するとやや厳しいと感じる部分があるかもしれません。特に服装や頭髪に関する指導はきちんと行われるようです。スマートフォンの校内での使用については、ルールが定められているため、説明会などで確認しておくと良いでしょう。アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情などによっては許可される場合もあるようです。 宿題・学習
専門教科では、レポートや実習日誌などの提出物が多く、計画的に学習を進める必要があります。特に、資格取得に向けた勉強など、自主的に学ぶ姿勢が求められます。 制服
制服は、男子は黒の学ラン、女子は紺のブレザーです。デザインについては、伝統的なスタイルで落ち着いているという評判です。 土曜授業
土曜授業は基本的にありませんが、農場での実習や学校行事、部活動などで登校する機会はあります。
高鍋農業高等学校の部活動・イベント
部活動
農業クラブ(FFJ)
高鍋農業高等学校の生徒は全員が「農業クラブ」に所属します。これは部活動とは少し異なりますが、日々の学習の成果を発表するプロジェクト発表会や意見発表会、専門知識を競う農業鑑定競技会など、全国につながる様々な活動を行っています。これらの活動を通して、専門性を高めるだけでなく、プレゼンテーション能力やリーダーシップを養うことができます。 特色ある部活動 ウエイトリフティング部、馬術部、柔道部: 全国大会の常連であり、高い実績を誇ります。充実した設備と指導のもと、全国の頂点を目指すことができます。酪農肉用牛経営研究部: 実際に牛の世話をしながら、飼育技術や経営について深く探求する、畜産科学科の生徒が中心となって活動するユニークな部です。
イベント
高農祭(文化祭)
毎年11月に行われる最大のイベントです。生徒たちが実習で生産した新鮮な野菜や果物、パンやジャムなどの加工品を販売する即売会には、毎年地域の方々が長蛇の列を作ります。クラスごとの展示やステージ発表もあり、学校全体が一体となって盛り上がります。 体育大会
7月に行われる体育大会は、学科や寮対抗で競い合います。農業高校らしく、力仕事系のユニークな競技もあり、生徒たちの力強い姿が見られます。 修学旅行
行き先は年によって異なりますが、北海道や関東方面など、普段の生活では体験できない場所を訪れ、見聞を広めます。
高鍋農業高等学校の進学実績
大学・短期大学
国公立大学では、地元の宮崎大学農学部への進学者がいます。私立大学では、南九州大学や九州産業大学など、農業関連の学部を持つ大学への進学が多い傾向にあります。また、農業経営者を育成する農業大学校への進学者も多数います。 専門学校
調理、製菓、保育、福祉、医療、公務員など、それぞれの学科で学んだ知識をさらに深めるために、各種専門学校へ進学する生徒も多いです。 就職
就職希望者の内定率も非常に高く、県内外の優良企業から多くの求人が寄せられます。特に、食品製造会社や農業法人、JA(農業協同組合)、造園・建設会社、公務員(林業職・農業職)など、学校での学びと直結した分野への就職に強いのが特長です。
高鍋農業高等学校の特長・アピールポイント
広大な実習農場と充実した最新設備
大規模農家を想定した広大な農場や牧場、温室、食品加工室など、実践的な学びを支える施設が非常に充実しています。最新の農業機械や分析機器も揃っており、最先端の農業技術に触れることができます。 「農」と「食」のプロを育てる6つの専門学科
野菜、花、果樹、畜産、食品、流通、環境、福祉まで、農業に関連する幅広い分野を網羅した6つの学科が設置されています。自分の興味や将来の夢に合わせて、専門的な知識と技術をとことん追求できます。 全寮制で育む「生きる力」(園芸科学科・畜産科学科)
園芸科学科と畜産科学科の生徒は、3年間「明倫寮」で共同生活を送ります。仲間との生活や、早朝・夜間の農場管理などを通じて、規律や協調性、責任感といった、社会で必要とされる「生きる力」が自然と身につきます。 地域と連携した実践的な学び
地元の企業と協力して新商品を開発したり、学校で生産した農産物を販売する「高農市」を開催したりと、地域社会と深く関わりながら学ぶ機会が豊富にあります。実践的な経験を通して、ビジネス感覚やコミュニケーション能力を養います。 全国レベルで活躍できる農業クラブ活動
生徒全員が所属する農業クラブでは、研究発表や各種競技会に挑戦できます。県大会、九州大会、そして全国大会へと続く舞台で、自分の研究成果や技術を試し、同じ志を持つ全国の仲間と交流することができます。
高鍋農業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「専門的な知識や技術が身につき、将来の夢に直結する学びができる」 「実習が多く、体を動かしながら楽しく学べる」 「先生方が専門分野に詳しく、親身になって指導してくれる」 「就職に強く、多くの企業から求人が来るので安心」 「寮生活を通して、一生付き合える仲間ができた」 「高農祭などの行事がとても盛り上がり、地域の人との交流も楽しい」 「動物の世話や作物を育てる中で、命の大切さを実感できる」
気になる点 「夏場の農作業や冬場の早朝実習など、体力的に大変なこともある」 「虫が苦手な人には、実習が少し辛いかもしれない」 「学科によってはレポートや課題が多く、勉強が大変」 「最寄り駅から少し距離があるので、アクセスが不便に感じる人もいる」 「校則が少し厳しいと感じることがある」
アクセス・通学
最寄り駅からのアクセス JR日豊本線「高鍋駅」から車で約10分、自転車で約15分です。 高鍋駅からは路線バスも利用できます。
バスでのアクセス 最寄りのバス停は「舞鶴公園前」で、バス停からは徒歩1分です。 その他、「黒谷」(徒歩3分)、「蓑崎」(徒歩4分)のバス停も利用可能です。
通学エリア
地元の高鍋町や、近隣の川南町、都農町、新富町、西都市、木城町など、児湯郡内から通学する生徒が多いです。また、全寮制の学科があるため、宮崎県内全域、さらには県外から入学する生徒もいます。
高鍋農業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

