鹿児島県立大島高等学校は、奄美大島に根ざし、120年以上の歴史と伝統を誇る普通科の進学校です。地元では「大高(だいこう)」の愛称で親しまれ、多くの卒業生が島内外で活躍しています。豊かな自然に囲まれた環境で、生徒たちはのびのびと学校生活を送りながら、日々の学習や部活動に励んでいます。

「文武両道」を校風に掲げる大島高等学校では、学業だけでなく、部活動や学校行事にも全力で取り組む生徒たちの活気にあふれています。特に、野球部が21世紀枠で甲子園に出場したことは記憶に新しく、島全体に大きな感動を与えました。この記事では、そんな魅力あふれる大島高等学校について、受験生や保護者の皆さんが知りたい情報を詳しくご紹介します。

この記事を読めば、大島高等学校の偏差値や校風、進学実績、特色ある取り組みまで、学校生活の具体的なイメージが湧いてくるはずです。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後までご覧ください。

鹿児島県立大島高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 鹿児島県立大島高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒894-8588 鹿児島県奄美市名瀬安勝町7-1
代表電話番号 0997-52-4451
公式サイトURL http://www.edu.pref.kagoshima.jp/sh/Oshima/

鹿児島県立大島高等学校の偏差値・難易度・併願校

鹿児島県立大島高等学校の偏差値は47とされています。これは鹿児島県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。島内では最も歴史のある進学校として、学業に力を入れたい生徒が多く集まる傾向があります。

難易度を具体的にイメージするために、同じくらいの偏差値の高校としては、鹿児島市内の中堅校が挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、一概には言えませんが、日頃の授業態度や定期テストの成績が重要になることは間違いありません。

鹿児島県の公立高校入試制度では、公立高校同士の併願はできません。そのため、大島高等学校を受験する場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、鹿児島市内の私立高校などが考えられますが、奄美大島という地理的な特性から、専願で受験する生徒が多いのが実情です。

鹿児島県立大島高等学校に設置されている学科・コース

鹿児島県立大島高等学校に設置されているのは「普通科」のみです。1年生では共通の科目を学び、2年生から文系・理系に分かれて、それぞれの進路希望に応じた学習を深めていきます。

  • 普通科:国公立大学や私立大学、専門学校への進学、そして就職と、幅広い進路に対応できるカリキュラムが組まれています。文系・理系のクラス分けに加え、習熟度別の授業も取り入れられており、一人ひとりの学力に応じたきめ細やかな指導が特徴です。将来の夢に向かって、基礎から応用までしっかりと学びたい生徒におすすめです。

鹿児島県立大島高等学校の特色・校風

大島高等学校の校風は、キーワードで表すと「文武両道」「自主自律」です。生徒たちは学習に真剣に取り組む一方で、部活動や学校行事にも情熱を注いでいます。

  • 宿題の量:進学校ということもあり、日々の課題や週末課題など、宿題の量はやや多いと感じる生徒が多いようです。特に、大学進学を目指す生徒にとっては、予習・復習が欠かせません。

  • 校則:校則は、他の高校と比較して緩やかだという声が多く聞かれます。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内での使用ルールは守る必要があります。服装検査なども常識的な範囲で行われているようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事や部活動では非常に活発で、メリハリのある学校生活を送っています。特進クラスは静かで学習に集中する雰囲気、その他のクラスは和気あいあいとした雰囲気があるようです。

  • アルバイト:原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、許可を得て行うことが可能です。

  • 制服の評判:制服は、伝統的なデザインでしたが、2025年度(令和7年度)の入学生から、ジェンダーフリーに対応した新しい制服が導入されます。新しい制服は、奄美の海や大島紬をイメージしたデザインで、ブレザーにスラックスやスカート、ネクタイやリボンを自由に組み合わせることができます。

  • 土曜授業:土曜授業は基本的にありませんが、模試や特別な講座が開かれることがあります。

鹿児島県立大島高等学校の部活動・イベント

部活動

大島高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、活気にあふれています。

  • 運動部:特に有名なのが野球部です。2014年の選抜高校野球大会に21世紀枠で出場し、島全体を盛り上げました。また、相撲部も全国レベルの実績を誇り、強豪として知られています。その他、サッカー部、バスケットボール部、陸上部なども熱心に活動しています。

  • 文化部:文化部も多岐にわたります。吹奏楽部や書道部、美術部などがコンクールで優秀な成績を収めています。また、郷土芸能部があるのも奄美大島ならではの特色で、地域のイベントなどでシマ唄や八月踊りを披露し、文化の継承に貢献しています。

イベント

大島高等学校の学校行事は、生徒たちが主体となって企画・運営され、毎年大変な盛り上がりを見せます。

  • 龍門祭(文化祭):毎年6月に行われる文化祭は「龍門祭」と呼ばれ、大島高校最大のイベントです。クラスごとの展示やステージ発表、部活動の発表など、多彩なプログラムで構成されます。特に3年生の劇はレベルが高いと評判です。

  • 体育祭:秋に開催される体育祭は、学年・クラス対抗で様々な競技に熱戦をくりひろげます。応援合戦なども見どころの一つで、クラスの団結力が一層深まるイベントです。

  • 修学旅行:修学旅行は、関西方面や関東方面へ行くことが多いようです。仲間との共同生活を通して、視野を広げ、かけがえのない思い出を作ることができます。

鹿児島県立大島高等学校の進学実績

大島高等学校は、奄美群島におけるトップクラスの進学校であり、国公立大学を中心に安定した進学実績を上げています。

  • 国公立大学:地元の鹿児島大学への進学者が最も多く、毎年10名以上が合格しています。その他、九州大学をはじめとする九州内の大学や、全国の国公立大学へも合格者を出しています。2025年春の入試では、国公立大学に合計52名が合格しました。

  • 難関私立大学:関東のGMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)や、関西の関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)といった難関私立大学にも複数の合格者を出しています。

  • その他の進路:大学進学だけでなく、看護系の専門学校や公務員を目指す生徒もいます。就職に関しても、地元の企業を中心に安定した実績があります。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の補習・講習が充実しています。また、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定経験もあり、探究的な学習活動を通じて、生徒の思考力や表現力を育む教育にも力を入れています。

鹿児島県立大島高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、大島高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをご紹介します。

  • 豊かな自然環境と歴史:120年を超える伝統校であり、奄美大島の豊かな自然に囲まれた学習環境が魅力です。

  • 地域に根差した「結い」の心:スクール・ミッションとして「『結い』の心」を掲げ、地域社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

  • 充実した学習支援体制:習熟度別授業や放課後の講座など、生徒一人ひとりの進路目標を実現するための手厚いサポート体制が整っています。

  • 活発な部活動と学校行事:「文武両道」の校風のもと、部活動や学校行事が非常に盛んで、生徒が主体的に活動しています。

  • ジェンダーフリーの新制服導入:2025年度から、生徒の多様性を尊重する新しい制服が導入され、自由に組み合わせを選ぶことができます。

  • 遠隔地からの生徒を受け入れる寮:周辺の離島や遠距離通学の生徒のために、男子寮(青雲寮)と女子寮(白菊寮)が完備されており、安心して学校生活に集中できる環境が提供されています。

  • 地域との連携:地域の伝統文化を学ぶ郷土学習や、地域の方々と連携した探究活動などを教育に取り入れ、広い視野を持った生徒を育てています。

鹿児島県立大島高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる口コミをまとめました。

  • 良い点:

    • 「先生方が熱心で、進路相談にも親身に乗ってくれる」

    • 「龍門祭や体育祭などの行事が本当に楽しく、一生の思い出になる」

    • 「部活動が盛んで、仲間と目標に向かって頑張れる環境がある」

    • 「自然に囲まれたのどかな環境で、落ち着いて勉強に集中できる」

    • 「島内の様々な地域から生徒が集まるので、多様な価値観に触れられる」

  • 気になる点:

    • 「校舎や体育館などの施設が少し古いという意見がある」

    • 「進学校なので、課題やテストが多くて大変な時もある」

    • 「クラスによっては、授業中に騒がしいことがあるという声も聞かれる」

    • 「奄美大島の中心部にあるが、場所によっては通学が少し不便かもしれない」

アクセス・通学

鹿児島県立大島高等学校へのアクセス情報です。

  • 所在地:鹿児島県奄美市名瀬安勝町7-1

  • アクセス:

    • 名瀬港から車で約10分

    • 奄美空港から車で約50分

    • 最寄りのバス停は「大島高校前」などがあり、しまバスが運行しています。

奄美市名瀬の中心部に位置しているため、名瀬市街地から自転車やバスで通学する生徒が多いです。また、龍郷町や大和村、宇検村など、奄美大島内の広範囲から生徒が通学しています。さらに、喜界島や徳之島、沖永良部島、与論島といった周辺の離島からの進学者も多く、これらの生徒は学校の寮を利用しています。

鹿児島県立大島高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

鹿児島県立大島高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして応援メッセージを送ります。

大島高等学校は、「勉強も部活も行事も、高校生活のすべてに全力で打ち込みたい!」と考えている君にぴったりの学校です。歴史と伝統の中で育まれた「文武両道」の精神のもと、仲間と切磋琢磨しながら充実した3年間を過ごすことができるでしょう。特に、奄美の豊かな自然や文化に触れながら、のびのびと学びたい人には最高の環境です。

受験勉強においては、まず中学校の基礎学力を徹底的に固めることが大切です。特に、英語・数学・国語の主要3教科は、毎日の積み重ねが力になります。また、鹿児島県の公立高校入試では、内申点も重視されます。日々の授業に真剣に取り組み、提出物をきちんと出すなど、中学校での生活態度も大切にしてください。大島高等学校で、最高の仲間たちと出会い、君自身の可能性を大きく広げてください。応援しています!


※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。