龍谷大学付属平安高等学校は、1876年創立という長い歴史と伝統を誇る、京都市下京区にある私立の共学校です。浄土真宗の精神に基づく人間教育を土台としながら、時代の変化に対応した先進的な教育を実践しています。甲子園最多出場を誇る硬式野球部をはじめ、全国レベルで活躍する部活動が多いことでも知られ、まさに文武両道を地で行く学校と言えるでしょう。

この記事では、そんな龍谷大学付属平安高等学校のリアルな姿を、受験生や保護者の皆さんが本当に知りたい情報に絞って、分かりやすく解説していきます。コースごとの学びの特色から、気になる校則、学校生活の様子まで、さまざまな角度からその魅力に迫ります。「平安高校ってどんな学校なんだろう?」という皆さんの疑問に、経験豊富な進学アドバイザーの視点から丁寧にお答えします。

この記事を読めば、きっと龍谷大学付属平安高等学校での3年間が具体的にイメージできるようになるはずです。皆さんの大切な進路選択の一助となれば幸いです。さあ、一緒に「平安」の扉を開けてみましょう。

龍谷大学付属平安高等学校の基本情報

龍谷大学付属平安高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 龍谷大学付属平安高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒600-8267 京都府京都市下京区大宮通七条上ル御器屋町30
代表電話番号 075-361-4231
公式サイトURL https://www.heian.ed.jp

龍谷大学付属平安高等学校の偏差値・難易度・併願校

龍谷大学付属平安高等学校は、コースによって偏差値が大きく異なります。自分の学力や目指す進路に合ったコースを選ぶことが、合格への第一歩となります。

コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 選抜特進コース:61 程度

  • プログレスコース:53 程度

  • アスリートコース:42 程度

選抜特進コースは、国公立大学や難関私立大学を目指す学力上位層の生徒が集まります。同じくらいの偏差値の高校としては、京都市内では京都橘高校(特進コース)や花園高校(特進Aコース)などが挙げられます。合格には、中学校での内申点が5教科合計で20以上あることが一つの目安となるでしょう。

プログレスコースは、龍谷大学への内部進学を視野に入れつつ、他大学受験にも対応できる学力を養います。併願校としては、大谷高校(マスターコース)や京都外大西高校(総合進学コース)などが考えられます。

主な併願校としては、京都府内の私立高校である京都産業大学附属高等学校、京都橘高等学校、大谷高等学校などが多く選ばれる傾向にあります。自分の実力や各校の特色をよく比較検討して、悔いのない併願校選びをしてください。

龍谷大学付属平安高等学校に設置されている学科・コース

龍谷大学付属平安高等学校には、目標とする進路に応じて3つのコースが設置されています。それぞれの特色を理解し、自分にぴったりのコースを見つけましょう。

  • 選抜特進コース

    国公立大学や難関私立大学への現役合格を目指すコースです。週3回の大学受験対策講座「ドラゴンゼミ」や長期休暇中の補習など、手厚い学習サポートが特徴です。高いレベルで切磋琢磨したい、難関大学に挑戦したい生徒におすすめです。

  • プログレスコース

    龍谷大学への進学を基本としながら、幅広い進路に対応できる学力を育成するコースです。2年次からは「グローバル英語専修クラス」や「理数専修クラス」も設置され、専門性を高めることができます。龍谷大学で学びたいことが明確な人や、文武両道を目指しながらじっくり進路を考えたい人に適しています。

  • アスリートコース

    硬式野球部員のみが所属するコースです。「全国制覇」を目標に掲げ、野球の技術向上はもちろん、人間形成にも力を入れています。甲子園という大きな夢を追いかけたい、高いレベルで野球に打ち込みたい生徒のための専門コースです。

龍谷大学付属平安高等学校の特色・校風

龍谷大学付属平安高等学校は、「文武両道」と「仏教精神に基づく人間教育」を大きな柱としています。甲子園常連の野球部をはじめ、多くの部活動が全国レベルで活躍しており、活気にあふれた雰囲気です。

  • 校風のキーワード

    文武両道、伝統と革新、落ち着いた雰囲気、面倒見が良い

  • 宿題の量

    コースによって差はありますが、「長期休暇は多いが、普段はそこまで多くない」という声が見られます。ただし、選抜特進コースでは、日々の予習復習に加え、受験対策講座などもあり、学習量は多くなる傾向があるようです。

  • 校則

    校則は「やや厳しい」という意見が多いようです。特に頭髪や服装に関する指導はしっかりしているとの口コミが見られます。スマートフォンの使用については、朝礼で回収し、終礼で返却されるという決まりがあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気

    真面目で落ち着いた生徒が多いという評判です。特にプログレスコースは龍谷大学への進学を目指す生徒が多く、学習意欲が高い雰囲気にあります。部活動が盛んなため、活発な生徒も多く、全体的にはメリハリのある学校生活を送っているようです。

  • アルバイト

    原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制となっているようです。

  • 制服

    2024年度から制服が新しくなり、リボンがつくなど、より現代的で可愛らしいデザインになったと評判です。特に女子生徒からの人気が高いようです。

  • 土曜授業

    選抜特進コースは週6日制で土曜授業があります。プログレスコースとアスリートコースは基本的に週5日制ですが、模擬試験などで土曜日に登校することもあります。

龍谷大学付属平安高等学校の部活動・イベント

部活動

龍谷大学付属平安高等学校の大きな魅力の一つが、非常に盛んな部活動です。運動部・文化部ともに充実しており、加入率も約76%と高い水準にあります。

  • 運動部

    何と言っても有名なのは、春夏合わせて全国最多の甲子園出場回数を誇る硬式野球部です。専用の「龍谷大平安ボールパーク」というグラウンドも持ち、全国から精鋭が集まります。

    その他にも、インターハイ優勝経験のあるフェンシング部や、全国レベルで活躍する軟式野球部、卓球部、柔道部、チアダンス部など、多くの部が輝かしい実績を上げています。

  • 文化部

    文化部も活発で、特に吹奏楽部は100名を超える部員が在籍し、地域のイベントなどでも活躍しています。また、珍しい部活動として考古学研究部鉄道研究部などがあり、生徒の多様な興味に応えています。

イベント

平安高校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事も大きな盛り上がりを見せます。

  • 文化祭(平安祭)

    毎年9月に行われる最大のイベントです。1年生は合唱、2年生は演劇、3年生は模擬店と、学年ごとに特色ある出し物に取り組みます。クラス一丸となって準備を進める中で、仲間との絆が深まります。

  • 体育祭

    10月に行われ、学年やクラス対抗で様々な競技に熱中します。部活動で鍛えた力を発揮する生徒も多く、学校全体が一体となって盛り上がる一日です。

  • 研修旅行

    2年生の2月には研修旅行が実施されます。行き先はハワイまたは沖縄から選択することができ、高校生活の忘れられない思い出となるようです。

龍谷大学付属平安高等学校の進学実績

龍谷大学の付属校という強みを活かしつつ、国公立大学や難関私立大学へも多数の合格者を輩出しています。生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポート体制が、高い進学実績につながっています。

  • 龍谷大学への進学

    最大の特色は、龍谷大学への内部進学制度です。プログレスコースの生徒を中心に、多くの生徒がこの制度を利用して進学します。2024年度の入試では、龍谷大学に364名が合格しています。

  • 国公立大学

    2024年度入試では、大阪大学をはじめ、京都教育大学、京都工芸繊維大学、滋賀大学など、国公立大学に26名が合格しています。

  • 難関私立大学

    「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)には合計57名が合格するなど、難関私立大学にも強さを見せています。

  • 進学サポート

    選抜特進コースでは、週3回の大学受験対策講座「ドラゴンゼミ」や、長期休暇中の講習、定期的な模擬試験などを実施し、生徒の学力向上を徹底的にサポートしています。また、オープンスペースの職員室は先生に質問しやすく、きめ細やかな指導が受けられる環境です。

龍谷大学付属平安高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、龍谷大学付属平安高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをご紹介します。

  • 龍谷大学との高大連携プログラム

    付属校ならではの強みを活かし、大学の講義を聴講したり、大学の施設を利用したりする機会が豊富にあります。早い段階から大学での学びを体験できるのは大きな魅力です。

  • 独自の探究学習「仏教SDGs」

    建学の精神である仏教の教えと、現代社会の課題であるSDGs(持続可能な開発目標)を融合させた、独自の探究学習プログラムを実践しています。

  • 充実したスポーツ施設

    甲子園常連の野球部が使用する専用グラウンド「龍谷大平安ボールパーク」のほか、2つの人工芝グラウンドやトレーニングルームなど、部活動に打ち込める環境が整っています。

  • 2023年完成の新校舎「STEAM棟」

    理科の実験室などを備えた新校舎が完成し、理数教育の環境がさらに充実しました。校舎全体が「教材」となるような工夫が凝らされています。

  • グローバル教育の推進

    希望者対象のオーストラリア語学研修など、海外に視野を広げるプログラムも用意されています。ネイティブ教員も複数在籍し、実践的な英語力を養うことができます。

  • オープンスペースの職員室

    生徒と教員の距離が近く、質問や相談がしやすい環境です。アットホームな雰囲気の中で、きめ細やかな指導を受けることができます。

龍谷大学付属平安高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からの声をまとめました。学校選びの参考にしてください。

  • 良い点

    • 「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」という声が多数あります。

    • 「龍谷大学への進学を考えているなら、内部進学制度が充実していて安心」

    • 「部活動がとても盛んで、高い目標を持って打ち込める環境がある」

    • 「自習室や図書室など、勉強に集中できる施設が整っている」

    • 「行事がとても楽しく、クラスの団結力が強い」

  • 気になる点

    • 「校則が少し厳しいと感じることがある。特にスマホの使用ルールは厳格」という意見が見られます。

    • 「コースによって生徒の雰囲気や学習意欲に差があるように感じる」

    • 「施設は新しい棟もあるが、全体的に見ると少し古い部分もある」

    • 「課題の量がコースによっては多いと感じることがある」

アクセス・通学

龍谷大学付属平安高等学校は、複数の駅からアクセス可能で、通学に便利な立地です。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR嵯峨野線(山陰本線)「梅小路京都西駅」より徒歩約7分

    • JR各線・近鉄京都線「京都駅」より徒歩約15分

    • JR嵯峨野線(山陰本線)「丹波口駅」より徒歩約11分

    • 阪急京都線「大宮駅」より徒歩約15分

    • 市バス・JRバス「七条大宮・京都水族館前」バス停より徒歩約1分

  • 通学エリア

    京都市内からはもちろん、JRや阪急、近鉄沿線の宇治市、長岡京市、さらには大阪府や滋賀県など、広い範囲から生徒が通学しています。

龍谷大学付属平安高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

龍谷大学付属平安高等学校は、歴史と伝統の中で、落ち着いて勉強や部活動に打ち込みたいと考えている生徒に特におすすめの学校です。特に、龍谷大学への進学を強く希望している人にとっては、内部進学という大きなアドバンテージがあります。また、野球をはじめ、何かのスポーツで高校3年間を燃焼し尽くしたいという高い志を持つ君にも、最高の環境が待っています。

受験勉強においては、まず基礎を固めることが何よりも大切です。龍谷大学付属平安高等学校の入試問題は、標準的なレベルの問題が中心となりますので、中学校の教科書レベルの内容を完璧に理解しておくことを目指してください。その上で、過去問に繰り返し取り組み、出題形式に慣れておきましょう。選抜特進コースを目指す場合は、応用問題にも対応できる思考力を養うために、少し難易度の高い問題集にもチャレンジすると良いでしょう。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。