世界と日本の未来を担う国際人の育成を目指す、名古屋国際高等学校。 この学校の最大の魅力は、なんといってもその国際色豊かな教育環境にあります。東海地区で唯一、国際バカロレア(IB)ディプロマプログラムの認定校であり、英語を母国語とする教員も多く在籍しています。 まるで毎日が留学のような環境で、生きた英語力と国際感覚を身につけることができるでしょう。

グローバルな社会で活躍したい、多様な文化に触れながら高校生活を送りたい、そんな夢を持つあなたにとって、名古屋国際高等学校はまさに理想的な場所かもしれません。しかし、実際の学校生活はどのようなものなのでしょうか。偏差値や進学実績はもちろん、校風や部活動、在校生のリアルな声まで、気になるところはたくさんありますよね。

この記事では、進学アドバイザーである私が、名古屋国際高等学校が持つ独自の魅力や特色を、中学生とその保護者の皆さんにとって分かりやすく、そして具体的に解説していきます。あなたの高校選びの大きなヒントが、きっとここに隠されているはずです。

名古屋国際高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 名古屋国際高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒466-0841 愛知県名古屋市昭和区広路本町1-16
代表電話番号 052-853-5151
公式サイトURL https://www.nihs.ed.jp/

名古屋国際高等学校の偏差値・難易度・併願校

名古屋国際高等学校の偏差値は、コースによって異なりますが、おおよそ48前後とされています。 ただし、これはあくまで一つの目安です。口コミでは「もっと高いはず」「入学してくる生徒のレベルは様々」といった声も見られ、偏差値の数字だけでは測れない魅力と難しさがある学校と言えるでしょう。

合格に必要な内申点の目安としては、具体的な数字は公表されていませんが、国際バカロレアクラスなど特色あるコースを目指す場合は、学力だけでなく、英語力や主体的に学ぶ姿勢が重視される傾向があります。

主な併願校としては、同じ愛知県内の私立高校である中京大学附属中京高等学校、名城大学附属高等学校、愛知工業大学名電高等学校などが挙げられることが多いようです。自分の学力や将来の目標に合わせて、慎重に併願校を選ぶことが大切です。

名古屋国際高等学校に設置されている学科・コース

名古屋国際高等学校には、生徒一人ひとりの目標や興味に合わせた特色あるコースが設置されています。

  • 普通科 国際バカロレアクラス

    • どんなことを学ぶ?:国際的に認められている大学入学資格「国際バカロレア・ディプロマ」の取得を目指します。 授業の多くは英語で行われ、探究的な学習や論文作成を通して、世界レベルの思考力や表現力を養います。

    • どんな生徒におすすめ?:海外の大学への進学を考えている人や、最高水準の国際教育を受けたいという強い意志のある人におすすめです。

  • 普通科 グローバル探究コース

    • どんなことを学ぶ?:理系・文系どちらの進路にも対応できるカリキュラムで、高い学力を目指します。 ネイティブ教員による英語の授業も豊富で、環境問題などの社会課題を国際的な視点で探究する独自の科目もあります。

    • どんな生徒におすすめ?:国内外の難関大学への進学を目指しつつ、グローバルな視点も身につけたい人におすすめです。

  • 国際教養科

    • どんなことを学ぶ?:ネイティブ教員による英語の授業が豊富で、実践的なコミュニケーション能力を高めます。 第二外国語として中国語やフランス語を学ぶこともできます。

    • どんな生徒におすすめ?:英語をとことん学びたい人や、語学力を活かして私立大学への進学などを考えている人におすすめです。

名古屋国際高等学校の特色・校風

名古屋国際高等学校の校風をキーワードで表すなら、「国際的」「多様性」「自主性」といった言葉がぴったりでしょう。様々な国籍の生徒や教員が集まる環境は、まさに「通学が留学」と表現されることもあります。

  • 宿題の量:国際バカロレアクラスは課題やレポートが多く、かなり忙しいという声が多いようです。 他のコースは、コースや個人の学習意欲によって感じ方が異なるようです。

  • 校則:全体的には、他の私立高校と比較して、ある程度自由な雰囲気があるようです。ただし、スマートフォンの使用に関しては、朝のホームルームで回収され、校内での使用は基本的にできないというルールがあります。 服装は、制服の着こなしなど、ある程度の指導はあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気:国際色豊かで、帰国子女や様々なバックグラウンドを持つ生徒が在籍しているため、多様な価値観に触れることができます。 明るく活発な生徒が多い一方で、真面目に学習に取り組む生徒も多く、互いに刺激し合える環境のようです。

  • アルバイト:原則として禁止されており、特別な事情がある場合は申請が必要なようです。

  • 制服の評判:トラッドな紺のブレザーとグレーのスカート(スラックスも選択可)を基調とした英国調のデザインで、「かわいい」「落ち着いている」と評判は非常に高いようです。

  • 土曜授業:土曜授業の有無については、コースや時期によって異なる可能性があるため、学校説明会などで確認することをおすすめします。

名古屋国際高等学校の部活動・イベント

部活動

名古屋国際高等学校では、多くの生徒が部活動に参加し、勉強と両立しながら高校生活を楽しんでいます。運動部、文化部ともに様々な種類があり、自分の興味に合わせて選ぶことができます。

特に有名な部活動としては、全国大会でも活躍するダンス部や、英語でのディベートを行うESS(English Speaking Society)などが挙げられます。珍しい部活動としては、模擬国連部など、国際色豊かな学校ならではの活動もあります。部活動の最終下校時刻は季節によって定められており、18:00(4月〜10月)または17:30(11月〜3月)までには活動を終えることになっています。

イベント

名古屋国際高等学校の学校行事は、国際的な特色が色濃く反映されています。

  • 文化祭(9月祭):毎年9月に行われる文化祭は、各クラスや部活動が趣向を凝らした展示や発表を行い、大変な盛り上がりを見せます。国際色豊かな模擬店やパフォーマンスが見られるのも、この学校ならではの魅力です。

  • 体育祭:クラス対抗で様々な競技に熱中し、学年を超えて団結力を高めるイベントです。

  • 修学旅行・海外研修:国際教養科ではオーストラリアへの語学研修が、普通科ではロンドン・パリへの研修旅行が用意されるなど、海外での体験学習が充実しています。 その他にも、カンボジアやベトナムなどで社会課題を学ぶフィールドワークなど、多彩な国際理解研修が実施されています。

名古屋国際高等学校の進学実績

名古屋国際高等学校は、その特色ある教育を活かし、国内外の様々な大学への進学実績を誇っています。 特に、国際バカロレアクラスの生徒は、海外の大学や国内の難関大学へ進学するケースが多いようです。

  • 国公立大学:名古屋大学をはじめ、旧帝国大学やその他の国公立大学への合格者も出ています。

  • 難関私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、ICUなどの難関私立大学や、GMARCH、関関同立といった大学群にも多くの合格者を輩出しています。

  • 海外大学:海外の大学への進学実績も豊富で、アメリカ、イギリス、カナダなどを中心に、世界各国の大学へ羽ばたいています。

  • その他:系列校である名古屋商科大学への推薦制度も整っています。

これらの進学実績を支えているのが、放課後に行われる「英語4技能検定対策講座」や、留学生と英会話が楽しめる「English Zone」といった手厚いサポート体制です。 また、ICTを活用した学習支援ツール「スタディサプリ」なども導入し、生徒一人ひとりの学力向上を後押ししています。

名古屋国際高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、名古屋国際高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 国際バカロレア(IB)ディプロマ・プログラム:東海地区の一条校(日本の法律に基づく正規の学校)でIB認定を受けているのは名古屋国際高等学校だけです。 世界水準の教育を受け、国際的に通用する大学入学資格の取得を目指せます。

  • 「通学が留学」のような国際的な環境:多くのネイティブ教員が在籍し、授業だけでなく日常生活の中でも英語に触れる機会が豊富にあります。

  • 多様なバックグラウンドを持つ生徒との交流:帰国子女や留学生も多く在籍しており、日々の学校生活の中で自然と多様な文化や価値観を理解し、尊重する姿勢が身につきます。

  • 充実した海外研修・留学プログラム:語学研修だけでなく、社会課題をテーマにしたフィールドワークなど、目的意識の高い多彩な海外研修が用意されています。

  • 独自の探究学習プログラム「SIA特論」:環境や減災といった社会課題を、国際的な視点とアクティブラーニングの手法を用いて探究する、学校独自の科目があります。

  • 文部科学省からの指定事業:グローバルな視点で地域課題の解決に取り組む「グローカル型」の研究指定校として、先進的な教育活動を展開しています。

  • ユニークなドーム型キャンパス:特徴的なデザインの校舎はきれいで、生徒たちの自慢の一つにもなっているようです。

名古屋国際高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。学校選びの参考として、良い点と気になる点の両方を見てみましょう。

  • 良い点:

    • 「英語力が格段に伸びた」「ネイティブの先生と話す機会が多くて楽しい」という、国際的な環境を評価する声が多数あります。

    • 「制服がかわいい」という意見は非常に多く、学校選びのポイントになっている生徒もいるようです。

    • 「IBクラスでの経験は大変だったが、他では得られない貴重なものだった」と、質の高い教育内容に満足する声があります。

    • 「校舎が綺麗でユニーク」といった施設面での満足度も高いようです。

    • 「色々な国の友達ができて視野が広がった」など、多様性のある環境を楽しんでいる様子がうかがえます。

  • 気になる点:

    • 「コースによって生徒の雰囲気や学習意欲に差があるように感じる」という意見が見られます。

    • 「国際バカロレアクラスは課題が多くて本当に大変」という声もあり、強い覚悟が必要なようです。

    • 「学費や留学費用が他の私立高校に比べて高い」という点は、保護者にとって気になるポイントかもしれません。

    • 「先生の指導方法にばらつきがある」といった、教員の質に関する指摘も一部で見られます。

    • 「最寄り駅から少し歩く」というアクセス面での意見もあります。

アクセス・通学

名古屋国際高等学校へのアクセスは、複数の駅やバス停が利用でき便利です。

  • 名古屋市営地下鉄 鶴舞線・桜通線「御器所」駅 2番出口より徒歩約7分

  • 名古屋市営地下鉄 鶴舞線「川名」駅 4番出口より徒歩約12分

  • 名古屋市営地下鉄 桜通線「桜山」駅 1番出口より徒歩約16分

  • 名古屋市営バス「塩付通4丁目」バス停下車すぐ

通学している生徒は、名古屋市内を中心に、市外や県外の幅広いエリアから集まっているようです。交通の便が良いことも、名古屋国際高等学校が選ばれる理由の一つと言えるでしょう。

名古屋国際高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

名古屋国際高等学校を目指す君へ。この学校は、ただ英語が話せるようになりたいというだけでなく、「英語を使って何かを成し遂げたい」「多様な価値観を持つ人々と協働し、新しい価値を創造したい」と考える、知的好奇心とチャレンジ精神にあふれた生徒に特におすすめの学校です。

受験勉強においては、もちろん英語の力は非常に重要です。特に国際バカロレアクラスを目指すのであれば、高い英語力が求められます。しかし、それ以上に大切なのが「自分の考えをしっかりと持ち、それを表現する力」です。入学試験では、面接や作文が課されることもあります。 日頃からニュースや社会問題に関心を持ち、「自分ならどう考えるか」を言葉にする練習をしておきましょう。

名古屋国際高等学校での3年間は、刺激的で、時には大変なこともあるかもしれません。しかし、ここでしか得られない経験と、世界中に広がる仲間との出会いは、君の人生を間違いなく豊かにしてくれるはずです。夢に向かって、頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。