福岡県立三潴高等学校は、1923年(大正12年)に創立された歴史と伝統のある男女共学の公立高校です。 2023年には創立100周年を迎え、地域社会に根ざした教育を長年にわたり提供してきました。校訓「至誠・節義・剛健」のもと、生徒一人ひとりが持つ可能性を最大限に引き出し、社会で活躍できる人材の育成を目指しています。

三潴高等学校は、普通科の中に「一般教養コース」と「スポーツ文化コース」という特色ある2つのコースを設置しているのが大きな魅力です。 生徒はそれぞれの興味や進路希望に応じてコースを選択し、専門的な知識や技能を深めることができます。特にスポーツが盛んで、カヌー部や水泳部、陸上部などは全国レベルでの実績を誇り、過去にはオリンピック選手も輩出しています。

この記事では、そんな福岡県立三潴高等学校について、偏差値や難易度、設置されている学科・コース、学校の特色や校風、部活動やイベント、そして気になる進学実績まで、受験生や保護者の皆さんが知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。三潴高校がどんな学校なのか、この記事を通してその魅力を感じ取っていただければ幸いです。

三潴高等学校の基本情報

正式名称は福岡県立三潴高等学校です。公立の共学校で、福岡県久留米市にあります。

項目 内容
正式名称 福岡県立三潴高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒830-0207 福岡県久留米市城島町城島59-1
代表電話番号 0942-62-3146
公式サイト https://mizuma.fku.ed.jp/

三潴高等学校の偏差値・難易度・併願校

福岡県立三潴高等学校の偏差値は、学科によって異なりますが、おおよそ41から44程度とされています。 これは福岡県内の公立高校の中では、比較的入学しやすいレベルと言えるでしょう。しかし、油断は禁物です。合格を確実にするためには、日々の授業を大切にし、基礎学力をしっかりと固めておくことが重要になります。

合格に必要な内申点の目安としては、具体的な点数は公表されていませんが、偏差値が同程度の高校を参考にすると、一定以上の成績が求められると考えられます。中学校での定期テストで安定した点数を取ること、提出物をきちんと出すことなど、基本的な学習習慣が合否を左右する可能性があります。

主な併願校としては、同じ久留米市や周辺地域にある私立高校が挙げられます。具体的には、久留米学園高等学校、祐誠高等学校、柳川高等学校などが考えられます。これらの高校は、三潴高等学校とは異なる特色やコースを持っているため、自分の興味や学力に合わせて検討してみると良いでしょう。福岡県の公立高校入試では、原則として公立高校同士の併願はできないため、併願校は私立高校から選ぶことになります。

三潴高等学校に設置されている学科・コース

福岡県立三潴高等学校には普通科が設置されており、その中に2つの特色あるコースがあります。 生徒は自分の興味や将来の進路に合わせて、より専門的な学びを深めることができます。

  • 普通科 一般教養コース:

    • どんなことを学ぶ場所か:大学進学から就職まで、幅広い進路に対応できる学力を養います。2年次からは、大学進学を目指す「特進コース」と、専門学校や就職を目指す「地域創造コース」に分かれ、より目標に合わせた学習を進めます。

    • どんな生徒におすすめか:自分の将来の夢がまだ具体的でない人や、文系・理系を問わず幅広く学びたい人、多様な進路選択の可能性を残しておきたい人におすすめです。

  • 普通科 スポーツ文化コース:

    • どんなことを学ぶ場所か:全国で活躍できるアスリートや、地域のスポーツ指導者を目指すための専門的な知識と技術を学びます。 野球、サッカー、陸上、水泳、カヌー、ソフトボールの6つの競技に力を入れています。

    • どんな生徒におすすめか:特定のスポーツで高いレベルを目指したい人、将来スポーツに関わる仕事に就きたいと考えている人に最適です。福岡県全域および佐賀県からも受験が可能です。

三潴高等学校の特色・校風

福岡県立三潴高等学校は、「文武両道」を掲げる、活気のある校風が特徴です。 特にスポーツが盛んで、生徒たちは学業と部活動の両立に励んでいます。

口コミなどから見られる学校生活の具体的なポイントは以下の通りです。

  • 校則: 校則は厳しいと感じる生徒が多いようです。 特に頭髪検査は厳格で、男子生徒の髪型については細かい規定があるとの声が見られます。 携帯電話の持ち込みは許可されていますが、校内での使用には制限がある可能性があります。アルバイトは原則として許可されていないようですが、特別な事情がある場合は学校に相談する必要があるでしょう。

  • 宿題・学習: 宿題の量については、コースや選択科目によって差があるようですが、日々の予習・復習が重要になることは間違いありません。1年生では中学校の学び直しから応用まで、少人数授業やICTを活用して学力向上を目指しており、学習サポートも行われています。

  • 生徒の雰囲気: スポーツが盛んなこともあり、活発で元気な生徒が多い印象です。 一方で、先生の指導に従う真面目な生徒も多いようです。 生徒同士のいじめは少ないという意見が多く、友人関係は良好なようです。

  • 制服: 制服については、特に大きな不満の声は見られず、一般的な評価のようです。式典などでは、指定の白靴下やローファーを着用する必要があるとの口コミもあります。

  • 土曜授業: 土曜授業の有無に関する明確な情報は見当たりませんでしたが、進学希望者向けの補習などが行われる可能性はあります。

三潴高等学校の部活動・イベント

部活動

福岡県立三潴高等学校は、部活動が非常に盛んなことで知られています。 特に運動部の活躍は目覚ましく、「スポーツの三潴」としての伝統が受け継がれています。

  • 特に実績豊富な部活動:

    • カヌー部: 全国レベルの強豪で、毎年全国大会に出場し、優勝経験も豊富です。国際大会に出場する選手も輩出しています。

    • 水泳部: 過去にインターハイで総合優勝を達成した実績を持つ名門です。 こちらも毎年全国大会に出場しています。

    • 陸上部: かつて全国大会で優勝した実績があります。

    • 和太鼓部: 文化部の中でも特に活躍が目覚ましく、創部から数年で全国大会に出場する実力を持っています。

  • 全体の様子:

    体育系の部活動が特に充実しており、野球部、サッカー部、ソフトボール部なども強豪として知られています。 校内には専用のグラウンドやトレーニングセンターなど、施設も充実しています。 文化部も活動しており、生徒たちはそれぞれの興味に合わせて部活動に打ち込んでいます。

イベント

三潴高等学校では、生徒たちの学校生活を彩る様々なイベントが年間を通して開催されています。

  • 文化祭・体育祭(柏葉祭): 文化祭と体育祭は「柏葉祭(はくようさい)」という名称で実施されます。 体育祭は、普通科のコースに関わらずクラスが交じり合ってチームを組むため、学校全体が一体となって盛り上がるようです。

  • 修学旅行: 2年次に実施され、近年では台湾を訪れているようです。現地の学校とのスポーツ交流なども行われ、国際感覚を養う貴重な機会となっています。

  • 地域との連携: 地域の祭りやボランティア活動への参加も積極的に行っており、学校と地域が一体となった活動が特徴です。 「総合的な探究の時間」では、学校が位置する城島町の活性化について考える「MJCプロジェクト」という課題研究にも取り組んでいます。

三潴高等学校の進学実績

福岡県立三潴高等学校は、大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの希望に応じた多様な進路実現をサポートしています。卒業後の進路は、大学進学、専門学校・短大進学、そして公務員を含む就職が、それぞれ同じくらいの割合を占めているのが特徴です。

  • 国公立大学: 国公立大学への進学実績に関する具体的な人数は公式サイト等で確認できませんでしたが、進学を目指せる環境が整っています。

  • 難関私立大学: 西南学院大学や福岡大学といった、福岡県内の難関私立大学への合格者も出ています。

  • その他、進学者が多い大学や専門学校、就職など:

    • 大学: 地元の久留米大学への進学者が特に多い傾向があります。 その他、九州産業大学、中村学園大学、筑紫女学園大学など、福岡県内の様々な私立大学へ進学しています。

    • 専門学校・短期大学: 看護・医療系や保育系、美容系など、様々な分野の専門学校や短期大学へ進学する生徒もいます。

    • 就職: トヨタ自動車株式会社や株式会社ブリヂストンなど、大手企業への就職実績もあります。 また、警察官や市役所職員などの公務員になる卒業生もいます。 就職率は過去11年連続で100%を誇っており、手厚いサポートがうかがえます。

進学実績を支える取り組みとして、三潴高等学校では少人数授業やICT機器を活用した授業で基礎学力の定着を図るほか、大学訪問や卒業生による講話、インターンシップなど、3年間を見通したキャリア教育を推進しています。

三潴高等学校の特長・アピールポイント

福岡県立三潴高等学校には、他の高校にはない独自の魅力や強みがたくさんあります。ここでは、その特長的なポイントをいくつかご紹介します。

  • 「スポーツ文化コース」の設置: 全国レベルで活躍できるアスリートや、将来の指導者育成を目指す専門的なコースがあるのは、三潴高校の大きな強みです。専用の練習施設も充実しています。

  • 地域と密着した探究活動「MJCプロジェクト」: 「総合的な探究の時間」を使い、学校のある城島町の活性化について考える課題研究を行っています。 フィールドワークなどを通して、地域社会への理解を深め、課題解決能力を養います。

  • 充実したICT教育環境: 各教室にプロジェクターや電子黒板が配備され、生徒一人1台のICT機器が貸与されます。 これらを活用し、「思考力・判断力・表現力」を育む授業が展開されています。

  • 手厚い資格取得サポート: 実用英語技能検定(英検)や日本漢字能力検定(漢検)はもちろん、情報処理系の検定にも力を入れています。 複数の検定で高い級を取得し、表彰される生徒もいます。

  • 多様な進路に対応するキャリア教育: 大学進学、専門学校、就職と、幅広い進路希望に対応できるカリキュラムとサポート体制が整っています。 特に就職指導に定評があり、高い就職率を維持しています。

  • 100年を超える歴史と伝統: 1923年の創立以来、長い歴史の中で多くの卒業生を社会に送り出してきました。 地域からの信頼も厚く、安定した教育環境が魅力です。

  • オリンピック選手を輩出した実績: 過去に8名のオリンピック選手を輩出しており、スポーツに打ち込む生徒にとって大きな目標となる伝統があります。

三潴高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、三潴高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点:

    • 「素敵な友達ができる」という声が多く、生徒同士の仲が良いようです。

    • 「先生たちが優しい」と感じる生徒もおり、進路相談などに親身に乗ってくれるという評価があります。

    • 部活動が非常に盛んで、特にスポーツに打ち込みたい生徒にとっては最高の環境だという意見が多く見られます。

    • 食堂が美味しいと評判です。

    • 就職から進学まで幅広い進路に対応しており、自分の目標を見つけやすいという声もあります。

  • 気になる点:

    • 「校則が厳しい」という意見が最も多く見られます。 特に頭髪に関する規則が厳しいと感じる生徒が多いようです。

    • 文化祭などの学校行事が期待していたほど楽しくない、という声も一部で見られます。

    • 先生によっては指導が厳しいと感じる場合もあるようです。

    • 最寄り駅から距離があるため、通学が少し不便だという意見もあります。

アクセス・通学

福岡県立三潴高等学校へのアクセス方法は、電車とバスを利用するのが一般的です。

  • 最寄り駅からのアクセス:

    • 西鉄天神大牟田線「犬塚駅」から自転車で約15分

    • 西鉄天神大牟田線「大善寺駅」から西鉄バス(大川行き)に乗車し、「城島新町」バス停で下車(バス所要時間約15分)

    • JR「久留米駅」から西鉄バス(城島行き)に乗車し、「城島」バス停で下車(バス所要時間約30分)

  • 通学エリア:

    所在地である久留米市をはじめ、三潴郡、大川市、柳川市、みやま市、大牟田市、筑後市など、広い範囲から生徒が通学しています。 特に、スポーツ文化コースは福岡県および佐賀県全域から受験が可能なため、さらに広範囲からの通学者がいます。

三潴高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

福岡県立三潴高等学校を目指す皆さんへ。三潴高校は、100年以上の歴史と伝統を礎に、生徒一人ひとりの未来を切り開く力を育む、とても魅力的な学校です。特に、何かに夢中になって打ち込みたい、高校生活を通して大きく成長したいと考えている君にぴったりの場所だと思います。

この学校は、スポーツで全国を目指したいという高い志を持つ生徒はもちろん、地域社会に貢献したい、専門的な資格を取りたい、あるいは、まだ夢は決まっていないけれど、様々な可能性の中から自分の道を見つけたいという生徒も温かく迎え入れてくれます。

受験勉強においては、まず中学校の基礎的な内容を完璧にすることが何よりも大切です。特に、日々の授業を大切にし、定期テストで安定した成績を収めることが合格への近道になります。三潴高等学校は、入学後の頑張りをしっかりと評価してくれる学校です。中学校時代の成績に自信がなくても、高校で頑張って評定を上げ、希望の進路を実現した先輩もたくさんいます。 自分の可能性を信じて、最後まで諦めずに挑戦してください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。