唐津工業高等学校は、80年の歴史と伝統を誇る佐賀県唐津市の工業高校です。「ものづくりによる人づくり」と「部活動等による人づくり」を教育の柱に掲げ、社会で活躍できる技術者の育成を目指しています。専門的な知識や技術を基礎からじっくり学び、たくさんの資格を取得できるのが大きな魅力です。

卒業後の進路は、大手企業への就職から大学・専門学校への進学まで幅広く、一人ひとりの夢の実現を先生方が全力でサポートしてくれます。唐津工業高等学校では、充実した設備での実習や、仲間と協力して取り組む課題研究などを通して、実践的なスキルを身につけることができます。

この記事では、そんな唐津工業高等学校の具体的な魅力や学校生活の様子を、中学生や保護者の皆さんにも分かりやすく紹介していきます。ものづくりに興味がある人、専門技術を身につけて将来に活かしたいと考えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

唐津工業高等学校の基本情報

唐津工業高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 佐賀県立唐津工業高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒847-0832 佐賀県唐津市石志字中ノ尾3072番1
代表電話番号 0955-78-1155
公式サイト https://www.education.saga.jp/hp/karatsukougyou-h/

唐津工業高等学校の偏差値・難易度・併願校

唐津工業高等学校の偏差値は、専門高校として標準的なレベルに位置づけられています。自分の興味や将来の目標と照らし合わせて、しっかりと対策をすれば、合格の可能性は十分にあります。

学科・コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 機械科:44

  • 電気科:44

  • 土木科:44

  • 建築科:44

(上記偏差値は複数の情報源を参考にしていますが、あくまで目安です。)

同じくらいの偏差値の他の高校としては、佐賀県内では唐津商業高等学校や伊万里実業高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、中学3年間の成績が5段階評価で平均3程度あると安心できるラインと言えるでしょう。佐賀県の公立高校入試は、学力検査だけでなく調査書(内申点)や面接も重視されるため、日々の授業態度や提出物なども大切になります。

佐賀県の公立高校入試では、原則として他の公立高校を併願することはできません。そのため、唐津工業高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択する傾向があります。主な併願校としては、敬徳高等学校や早稲田佐賀高等学校などが考えられます。

唐津工業高等学校に設置されている学科・コース

唐津工業高等学校には、社会の基盤を支える4つの専門学科が設置されています。それぞれの分野でプロフェッショナルを目指せる、魅力的な学びが待っています。

  • 機械科

    • どんなことを学ぶ?:機械の設計や製作、制御など、ものづくりの基本となる知識と技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:ロボットや自動車など、動く機械の仕組みに興味がある人や、自分の手で何かを作り出すのが好きな人におすすめです。

  • 電気科

    • どんなことを学ぶ?:電気エネルギーの発生から利用まで、電気に関する幅広い分野を学びます。第二種電気工事士などの資格取得も目指します。

    • どんな生徒におすすめ?:電気回路やプログラミング、エネルギー問題に関心がある人や、社会インフラを支える仕事に就きたい人におすすめです。

  • 土木科

    • どんなことを学ぶ?:道路や橋、ダムなど、人々が安全で快適に暮らすための社会基盤をつくるための測量、設計、施工技術を学びます。

    • どんな生徒におすすめ?:地図を見たり、大きな構造物がどうやって作られるのかに興味がある人や、地域社会に貢献したいという気持ちが強い人におすすめです。

  • 建築科

    • どんなことを学ぶ?:住宅や様々な建物の設計、構造、施工方法など、建築に関する総合的な知識と技術を学びます。CAD(設計支援ソフト)の操作も習得します。

    • どんな生徒におすすめ?:インテリアや建物のデザインに興味がある人や、将来は建築士や大工として人々の暮らしを支える仕事がしたい人におすすめです。

唐津工業高等学校の特色・校風

唐津工業高等学校は、「質実剛健」や「実践重視」といった言葉が似合う、真面目で落ち着いた雰囲気の学校です。専門知識の習得に集中できる環境が整っています。

  • 校風・生徒の雰囲気:「ものづくり」という共通の目標を持った生徒が集まっているため、真面目で探究心旺盛な生徒が多いようです。男女の仲も良く、クラスで協力して実習などに取り組む場面が多く見られます。

  • 校則:他の高校と比較すると、校則は緩やかだという声が多いようです。ただし、社会に出てから通用するような礼儀やマナーについては、厳しく指導される場面もあるようです。スマートフォンの使用については、ルールを守った上での使用が認められているようです。

  • 宿題:専門教科に関するレポートや課題が出されることがありますが、量はそれほど多くないという意見が見られます。日々の授業内容をしっかり復習することが大切です。

  • アルバイト:アルバイトは原則として許可制となっている場合が多いようです。学校生活に支障が出ない範囲で行う必要があります。

  • 制服:男子は伝統的な黒の学ラン、女子はブレザーです。特にデザインについての評判は賛否両論ですが、工業高校らしい実直なイメージの制服です。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

唐津工業高等学校の部活動・イベント

部活動

唐津工業高等学校は部活動が非常に盛んで、「部活動による人づくり」を教育の柱の一つに掲げています。多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を目指して日々練習に励んでいます。

  • 運動部:特にヨット部は全国レベルの強豪として知られており、九州大会での優勝やインターハイへの出場など、輝かしい実績を誇ります。レスリング部やバスケットボール部なども県内で上位の成績を収めています。

  • 文化部:文化部では、各学科の専門性を活かした「機械研究部」「電気研究部」「土木研究部」「建築研究部」といった、ものづくり系の部活動が充実しているのが大きな特徴です。ロボットコンテストへの出場や、地域のイベントでの作品展示など、日頃の学びの成果を発表する機会も多くあります。

イベント

唐津工業高等学校では、生徒が主体となって盛り上がる学校行事がたくさんあります。

  • 体育大会:10月に行われる体育大会は、学科対抗で競い合うため、非常に盛り上がります。クラスや学科の団結力が一層深まるイベントです。

  • 文化祭(唐工祭):体育大会と同じく10月に開催されます。各学科が専門知識を活かした展示や、ものづくり体験コーナーなどを企画し、日頃の学習成果を披露します。地域の人々も訪れる、賑やかなイベントです。

  • 修学旅行:2年生の1月には、北海道へ修学旅行に行きます。スキー研修や小樽市内観光、国立アイヌ民族博物館の見学など、仲間との絆を深める貴重な体験ができます。

  • その他:1年生の宿泊研修、開校記念鏡山登山、全校マラソン大会など、年間を通して様々な行事が計画されています。

唐津工業高等学校の進学実績

唐津工業高等学校の卒業生の進路は、就職と進学がおよそ半々となっており、多様な選択肢があるのが特長です。特に、地元企業からの信頼が厚く、就職に強いことで知られています。

  • 就職

    • 県内・県外を問わず、大手企業からの求人が非常に多く、高い就職率を誇ります。学校で学んだ専門知識や取得した資格が、就職活動において大きな強みとなります。

    • 主な就職先としては、製造業、建設業、電気・ガスなどのインフラ関連企業などが挙げられます。先生方の手厚いサポートもあり、多くの生徒が希望の進路を実現しています。

  • 進学

    • 大学進学を選ぶ生徒も少なくありません。国公立大学では佐賀大学や九州工業大学など、工業高校での学びをさらに深められる大学への進学実績があります。

    • 私立大学では、福岡大学や九州産業大学などへの進学者が多い傾向にあります。また、より専門的な技術を身につけるために、専門学校へ進学する生徒もいます。

    • 大学や専門学校への進学に際しては、推薦制度を利用できる場合も多くあります。

唐津工業高等学校の特長・アピールポイント

唐津工業高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 圧倒的な就職率と優良企業からの求人

    • 長年の実績と卒業生の活躍により、地元企業から厚い信頼を得ています。大手企業や優良企業からの求人が多数寄せられ、安定した将来を築きたい生徒にとって大きな魅力です。

  • 豊富な資格取得サポート

    • 第二種電気工事士、危険物取扱者、測量士補、2級建築施工管理技士(学科)など、将来に直結する専門的な資格の取得を学校全体で強力にバックアップしています。

  • 充実した実習設備と実践的な授業

    • 各学科に専門的な実習棟や最新の機器が整備されており、座学で学んだ知識を実際に手を動かしながら深く理解することができます。

  • 全国レベルで活躍する部活動

    • 特にヨット部は、全国大会の常連校としてその名を知られています。一つのことに打ち込み、高いレベルを目指したい生徒にとって最高の環境です。

  • 地域社会との連携・貢献活動

    • 地域のイベントへの参加や、ものづくり教室の開催など、学校で培った技術を活かして地域に貢献する活動を積極的に行っています。

  • 「ものづくりによる人づくり」という教育理念

    • 単に技術を教えるだけでなく、ものづくりを通して、目標に向かって努力する力、仲間と協力する力、課題を解決する力を育むことを大切にしています。

  • 基礎から学び直せる学習サポート

    • 数学などの基礎学力に不安がある生徒のために、「数学会」と呼ばれる学び直しの時間を設けるなど、一人ひとりの学力に応じた丁寧な指導を行っています。

唐津工業高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、唐津工業高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「就職に非常に強く、先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」という声が最も多く見られます。

    • 「専門的な資格をたくさん取れるので、将来の夢に近づける」と、資格取得サポートの手厚さを評価する声も多いです。

    • 「同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が良い」「実習が多くて楽しい」といった、専門高校ならではの学習環境に満足している意見も目立ちます。

    • 「部活動が盛んで、学校に活気がある」という点も、ポジティブな評判として挙げられています。

  • 気になる点

    • 「校舎や施設が少し古い部分がある」という意見が一部で見られます。

    • 「学科によっては男子生徒の割合が非常に高い」ため、女子生徒からは少し物足りなさを感じるという声もあります。

    • 最寄り駅から少し距離があるため、「アクセスが少し不便」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

唐津工業高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 最寄り駅

    • JR筑肥線・唐津線「山本駅」から徒歩約14分

  • バス

    • 昭和バス「工業高校前」バス停から徒歩約5分

唐津市内全域から生徒が通学していますが、伊万里市や玄海町など、近隣の市町から通う生徒も少なくありません。専門学科であるため、佐賀県内全域から入学が可能です。

唐津工業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ものづくりが好きで、将来は技術者として社会に貢献したい、あるいは専門的なスキルを身につけて自分の可能性を広げたいと考えている君に、唐津工業高等学校は最高の学びの場となるでしょう。この学校の最大の強みは、なんといっても社会に出てから即戦力となる実践的な力が身につくことです。就職にも進学にも強く、君の未来を力強くサポートしてくれます。

受験勉強においては、まず中学校の基礎学力をしっかりと固めることが大切です。特に、工業の学習の土台となる数学と理科は重点的に復習しておきましょう。また、佐賀県の公立高校入試では面接も重視されます。「なぜ唐津工業高校で学びたいのか」「どの学科でどんな技術を身につけたいのか」を自分の言葉で熱意をもって語れるように、今から自己分析を深めておくことをお勧めします。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。